2013年10月29日
ロッド・スチュワート SOULBOOK
いつものように
写真へのコメントも
大歓迎です!
秋になってから次々と記事を上げて押し続けていた、
僕が大好きな、敬愛する、最も影響を受けた歌手の、
いよいよこれが本丸、この秋の新譜ですよ!
01

SOULBOOK Rod Stewart
ソウルブック ロッド・スチュワート released in 2009
ロッドは、Warnerから契約を打ち切られたのを機に、
一時ロックから離れ、アメリカのスタンダードを集めたカバーアルバム、
THE GREAT AMERICAN SONGBOOKをリリース。
これが大ヒットし、Warnerの鼻を明かし、
Volume2、3、4と続けてリリース、どれも大ヒットしました。
僕はもちろん、すべて買って聴いていましたが、でも・・・
2005年の4で一区切りつけたロッドは、贖罪のつもりか(笑)、
2006年に、今度はロックの名曲を集めたカバーアルバム
STILL THE SAME...
THE GREAT ROCK CLASSICS OF OUR TIMEをリリース。
なかなか良かったのですが、ロックの場合はどうしても、
オリジナルを聴きなじんでいるもののほうが多くて・・・
そして今年この秋、満を持したかのように、
ソウルのカバーアルバムをリリースしました。
まさに、ついに、という感じで、このアルバムほど、
多くの人が待ち望んでいたアルバムは、そうはないのではないかな。
逆にいえば、どうして今までなかったのか。
まあそれは、ロッドはクリエイターでもありますから。
僕の家には先ほど届いて、既に3回聴きましたが、これがやはり
聴き手と作り手が同じイメージをすんなりと共有できる、
素晴らしい仕上がりになっています。
今回は、ほとんどの曲は曲自体は知っているものなので、
記事にするのにそれほど時間はかかりませんでした。
というか、ロッドバカとしては、とにかくすぐに記事を上げたい!
記事では、オリジナルと照らし合わせて話を進めますが、写真02は、
僕が持っている、このアルバム曲のオリジナルが入ったCDで、
左上がTr1、右へ進み、2列目左から右へ、そして3列目と進みます。
さあ、早速聴いてみましょう!
02

Tr1:It's The Same Old Song
オリジナルはフォー・トップス。
トップスは体育会系の熱いノリが特徴で、
この曲は特に元気一番みたいなとにかく明るい曲。
しかし、それを期待してロッドのこれを聴くと、
いきなり、とろぉっと歌い出す、しんみりとしたアカペラで始まり、
あれ、どうしちゃったんだろうって・・・
だけど心配ご無用、演奏が始まると、オリジナルに近いイメージ、
明るく楽しくホップした曲が始まります(ほっ)。
演奏の音がなんだかこもったような、古臭い、懐かしい、
アナログ的な響きなのがまたいい。
ロッドはだけど、それほど声を張り上げるわけでもなく、
淡々と聴こえるけど気持ちがこもったいつもの歌い方。
これは僕がトップスで最も好きな曲なので、とりわけうれしい選曲。
Tr2:My Cherie Amour
オリジナルはスティーヴィー・ワンダー。
そしてスティーヴィーはハーモニカでゲスト参加!
とろけるようなとにかく甘い歌メロはロッド向き。
そして、スティーヴィーはハーモニカで参加しているけど、
歌ってはいないのがこの場合はミソ、というのも、
あの独特の声が入ると、もうそのイメージになってしまい、
ロッドの世界を確立できなくなるから。
歌メロの甘さでは、スティーヴィー・ワンダーでも
十指に入るくらい素晴らしい曲。
Tr3:You Make Me Feel Brand New
オリジナルはスタイリスティックス。
キムタクのギャツビーのCMの元曲を歌っていた人たち。
ゲストはメアリー・J・ブライジ。
実は2ndから聴き続けている人で、年内に新譜が出ます、楽しみ。
オリジナルはファルセットで「歌い倒す」感じですが、
ロッドはここでもあくまでも自分の歌い方に徹しています。
しかし、それだけでは何かパンチ力が足りないところに、
女性ヴォーカルでもパンチ力は抜群のメアリーを招いたのが、
この曲ではうまく機能していると思います。
ロッドはかつてYou Are Everythingもカバーしていましたが、
スタイリスティックスが好きなんですね。
僕は、実は、あまりにも甘すぎて、あまりなじめないんです・・・
これから聴こう。
Tr4:(Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher
オリジナルはジャッキー・ウィルソン。
今回の知らない2曲のうちの1曲で、だからうちにCDがないよな、
と思いつつHMVで曲目検索をかけたところ、なんと、
映画『永遠のモータウン』のサウンドトラック
STANDING IN THE SHADOW OF MOTOWNの
デラックス・エディションに収録されていることが分かって驚きました。
そうなんです、編集盤は、あれ、この曲うちにあるんだ、
ということが、まま起こりますね(笑)。
知らないと書いたけど、曲自体は耳にしたことがありました。
アップテンポの軽快な曲も、ロッドはお手のもの。
03 今日まだ咲いていたエゾノコンギク・・・花を添えて・・・

Tr5:The Tracks Of My Tears
オリジナルはスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ
僕のソウル系の音楽記事では2回に1回は出てくる人(笑)。
これは僕が最も好きなソウルの曲(記事はこちら)。
そしてなんとそのスモーキー・ロビンソンがゲストで参加!
感涙もの。
オリジナルの、あの切ないI need youに入る部分は
オリジナルにはないコード進行を施していて、さらに、
ブリッジの部分にはかなり手を加えて劇的にしています。
アコースティック色を強く出し、しっとりとした仕上がり。
もう、これはとにかく聴いてください!
Tr6:Let It Be Me
オリジナルはサム&デイヴ。
・・・と思って「素麺」、ではない、SOUL MENの解説を読むと、
これは、シャンソンのカバーらしく、作曲者のクレジットの中に、
ジルベール・ベコー(Girbert Becaud)の名前がありました。
ふうん、そうなのか・・・ブックレット見てよかった。
ということは、サム&デイヴはシャンソンのカバーをしていたわけで、
それも当時としては、今でもだけど、なかなか洒落てますね。
ただし、ロッドはサム&デイヴのを聴きなじんでいたと考えるのが
自然でしょう、だから、、ロッドのオリジナルはサム&デイヴとしました。
もちろん、オリジナルのシャンソンのCDは持ってないですし・・・
さて、これ、ゲストヴォーカルはジェニファー・ハドソン。
(そうだ、彼女のアルバムも買わないと)。
オリジナルは「ダブル・ダイナマイト」にしてはしっとりとしているのは、
シャンソンのカバーだからか、今納得しましたが、
ここではもっととろっとした仕上がり、やはりロッドの味。
いかにも古臭いストリングスのアレンジで盛り上げています。
今回のアルバムは、ロッドらしさを押し出しているようですね。
余談ですが、サム&デイヴのCDの解説を書いた人は、
「この曲はアルバムの中の他の2曲のバラードに比べると負ける」
とはっきりと書いているのですが、そんなもんかなぁ・・・
好き嫌いはあってもちろん構わないとは思うのですが、でも、
ロッドがこの曲をカバーしたことを知って、どう思うのかなぁ・・・
確かにこの中では渋い選曲だけど、ロッドの耳は確かですね。
そしてまた余談、ジルベール・ベコーの名前を僕が知っているのは、
高校時代、深夜のテレビ番組を観ていた時に、その人が来日し
札幌公演をするというCMを見たのを覚えているからです。
Tr7:Rainy Night In Georgia
オリジナルはブルック・ベントン。
アーロン・ネヴィルがソウルのカバーアルバム(記事はこちら)で
カバーしていて初めて聴いた曲、だから今年知ったばかりの曲。
その記事で、オリジナルを持っていないCDを集めることを宣言して、
地元の郊外型書店にあったオリジナルアルバムを買ったもの。
だから僕には「新しい」曲(笑)。
これはそもそもロッド向きの曲という感じですね。
そういえばアーロンもあまり手を加えていなかったので、
これはそういう曲なのでしょうね。
Tr8:What Becomes Of The Broken Hearted
オリジナルはジミー・ラフィン。
知らなかった2曲のもう1曲だけど、モータウンの人ということで、
モータウンの編集盤を見ると、見事、収録されていました。
ということで、13曲のオリジナルがうちにあったわけです(笑)。
しかし、2曲、うちにあっても知らなかった曲があるわけで・・・
いや、曲自体はやはり耳にしたことはあるような気がしました。
ミドルテンポのちょっと切ない系の曲。
04 このアルバム発売日のA公園の「ソウルな」青空と紅葉

Tr9:Love Train
オリジナルはオージェイズ。
オージェイズも今年ベスト盤を買ったばかりで、さらについ先日、
これが入ったオリジナルアルバムも買いました。
明るく楽しく元気に人類愛を訴えるポップな曲。
オリジナルはNO.1に輝いており、70年代ソウルの良き時代を
象徴するような曲、ロッドも懐かしく思いながら歌っているのかな。
ロッドもここでは煽るように歌っていますが、まさにそういう曲。
Tr10:You've Really Got A Hold On Me
これもスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ。
2曲目ですが、やはりスモーキーは偉大ですね。
そしてもちろん、ビートルズもカバーしていた有名な曲。
この曲は女性コーラスとの掛け合いが聴きどころですが、
そういえばビートルズは、それを男臭く歌い切っていたっけ。
Tr11:Wonderful World
オリジナルはサム・クック。
この曲はカバーされることが多いですね。
アート・ガーファンクルが自身のソロアルバムで、なんと、
ポール・サイモンとジェイムズ・テイラーを招いて歌っていました。
ところで僕はサム・クックとなると冷静さを失う人間なのですが、
その割にまだサム・クックの記事を上げたことがない・・・
あまりにも畏れ多いような気がして。
でもこの曲は明るくさわやかでちょっとシニカルで、
昔からとってもかわいい曲だと思っています、名曲。
ロッドは、オリジナルのかわいさを大人にしたような感じで、
照れているように感じられます。
Tr12:If You Don't Know Me By Now
オリジナルはハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ。
オリジナルのリードヴォーカルはテディ・ペンダーグラス。
というより僕の世代では、シンプリー・レッドがカバーして、
NO.1に送り込んだ曲としてより知られているでしょうか。
ちなみにオリジナルはNO.1にはなっていません。
ゴスペル風ソウルバラードの究極、70年代の逸品。
この曲は、シンプリー・レッドもロッドも、キー以外は
もう手の加えようがない、そのままのアレンジ。
それだけ完成度が高い曲ということでしょうね。
これは曲としては昔から知っていましたが、
シールのカバーアルバム(記事はこちら)で聴いたのを機に、
今年初めてCDを買いました。
Tr13:Just My Imagination
オリジナルはテンプテーションズ。
スモーキーと並ぶモータウンのファルセットヴォイス、
エディ・ケンドリックスの一世一代の名演。
ロッドはもちろんファルセットではなく、あくまでも自分らしく歌っています。
僕は、この素晴らしい曲を
ローリング・ストーンズがライヴ盤STIL LIFE(記事はこちら)
でカバーしていたのを聴いて知りました。
ストーンズのスタジオバージョンはSOME GIRLSに収録。
テンプスの原曲はバラードですが、
ストーンズのものは、ミドルテンポのロック仕立てになっています。
しかし、僕はロッドのこのアルバムを最初に聴いて、
「この終わり方はずるい!」
と思いました、余韻を残しすぎ。
どうしてそこで去ってしまうのという寂しさがこみ上げてきましたが、
アルバムを聴いてそんな気分になるのは、めったにないこと。
それ、エディ・ケンドリックスは、この曲をNO.1にした後、
テンプスから去ってしまうのですが、僕はいつもそのことが頭にあり、
だから余計に、この曲が最後というのが寂しく感じました。
最後は明るく景気がいい曲で終わって欲しかった・・・
というのは、わがままでしょうか。
でも、この曲の副題は(Running Away With Me)、
そうか、ロッドは最後に去ってゆく、それでいいのかな。
そしてロッドは、聴く人の気持ちを不安にさせ、裏で微笑む・・・
でもやっぱり、ロッド、去ってゆかないで!
今日の時点でAmazonで423位、なかなかいい感じだぞ。
ジャケットのロッドもまたいい表情。
それにしても・・・
どうして13曲しか入ってないの!
もっと聴いていたい。
13は縁起が悪いんじゃないの?
せめてあと1曲入れてほしかった・・・
それが、最大の、かなり大きな不満です。!
しかし、ゆったりとした時間を過ごすにはとてもいいアルバムで、
なにより曲がいいので、気がつくと口ずさんでいます。
ゆったりしているけど、車にも合いそう。
ロッドは、熱く歌うという感じではまったくなく、
むしろ涼しげに、さらっと歌いこなしています。
だけど、そこに気持ちがこもっているのが、ロッドらしいところ。
しかし、ソウルを聴くという気持ちで臨めば、そこは、
人により好き嫌いが出る部分かもしれないとは思います。
これ、続編は出るのかな、出て欲しいなぁ。
ロックのカバー集は1つで終わってしまいましたが、
ソウルならまだまだ続けられそうです。
というのも、余談ですがちょっと思ったこと、
ロッドのこの、ロックとソウルのカバー集を聴いて、
ロックは「誰もが認める名曲」を決めにくい音楽なのではないか
と思いました。
だからロッドも、手応えがよくなくてやめたのではないかなと。
僕がソウルに傾聴してから出してくれたこのアルバム、
ロッドやソウルへの僕の思いが通じたのかな(笑)。
やっぱり、ロッドには感謝しきりですね。
ありがとう、これからもいい音楽をよろしくお願いします!
05 いつものA公園のシラカンバと紅いミズナラも今日はソウルに

・・・でも、そろそろ、新しいオリジナル曲も聴きたい・・・
ファンはわがままなものですから(笑)。
写真へのコメントも
大歓迎です!
秋になってから次々と記事を上げて押し続けていた、
僕が大好きな、敬愛する、最も影響を受けた歌手の、
いよいよこれが本丸、この秋の新譜ですよ!
01

SOULBOOK Rod Stewart
ソウルブック ロッド・スチュワート released in 2009
ロッドは、Warnerから契約を打ち切られたのを機に、
一時ロックから離れ、アメリカのスタンダードを集めたカバーアルバム、
THE GREAT AMERICAN SONGBOOKをリリース。
これが大ヒットし、Warnerの鼻を明かし、
Volume2、3、4と続けてリリース、どれも大ヒットしました。
僕はもちろん、すべて買って聴いていましたが、でも・・・
2005年の4で一区切りつけたロッドは、贖罪のつもりか(笑)、
2006年に、今度はロックの名曲を集めたカバーアルバム
STILL THE SAME...
THE GREAT ROCK CLASSICS OF OUR TIMEをリリース。
なかなか良かったのですが、ロックの場合はどうしても、
オリジナルを聴きなじんでいるもののほうが多くて・・・
そして今年この秋、満を持したかのように、
ソウルのカバーアルバムをリリースしました。
まさに、ついに、という感じで、このアルバムほど、
多くの人が待ち望んでいたアルバムは、そうはないのではないかな。
逆にいえば、どうして今までなかったのか。
まあそれは、ロッドはクリエイターでもありますから。
僕の家には先ほど届いて、既に3回聴きましたが、これがやはり
聴き手と作り手が同じイメージをすんなりと共有できる、
素晴らしい仕上がりになっています。
今回は、ほとんどの曲は曲自体は知っているものなので、
記事にするのにそれほど時間はかかりませんでした。
というか、ロッドバカとしては、とにかくすぐに記事を上げたい!
記事では、オリジナルと照らし合わせて話を進めますが、写真02は、
僕が持っている、このアルバム曲のオリジナルが入ったCDで、
左上がTr1、右へ進み、2列目左から右へ、そして3列目と進みます。
さあ、早速聴いてみましょう!
02

Tr1:It's The Same Old Song
オリジナルはフォー・トップス。
トップスは体育会系の熱いノリが特徴で、
この曲は特に元気一番みたいなとにかく明るい曲。
しかし、それを期待してロッドのこれを聴くと、
いきなり、とろぉっと歌い出す、しんみりとしたアカペラで始まり、
あれ、どうしちゃったんだろうって・・・
だけど心配ご無用、演奏が始まると、オリジナルに近いイメージ、
明るく楽しくホップした曲が始まります(ほっ)。
演奏の音がなんだかこもったような、古臭い、懐かしい、
アナログ的な響きなのがまたいい。
ロッドはだけど、それほど声を張り上げるわけでもなく、
淡々と聴こえるけど気持ちがこもったいつもの歌い方。
これは僕がトップスで最も好きな曲なので、とりわけうれしい選曲。
Tr2:My Cherie Amour
オリジナルはスティーヴィー・ワンダー。
そしてスティーヴィーはハーモニカでゲスト参加!
とろけるようなとにかく甘い歌メロはロッド向き。
そして、スティーヴィーはハーモニカで参加しているけど、
歌ってはいないのがこの場合はミソ、というのも、
あの独特の声が入ると、もうそのイメージになってしまい、
ロッドの世界を確立できなくなるから。
歌メロの甘さでは、スティーヴィー・ワンダーでも
十指に入るくらい素晴らしい曲。
Tr3:You Make Me Feel Brand New
オリジナルはスタイリスティックス。
キムタクのギャツビーのCMの元曲を歌っていた人たち。
ゲストはメアリー・J・ブライジ。
実は2ndから聴き続けている人で、年内に新譜が出ます、楽しみ。
オリジナルはファルセットで「歌い倒す」感じですが、
ロッドはここでもあくまでも自分の歌い方に徹しています。
しかし、それだけでは何かパンチ力が足りないところに、
女性ヴォーカルでもパンチ力は抜群のメアリーを招いたのが、
この曲ではうまく機能していると思います。
ロッドはかつてYou Are Everythingもカバーしていましたが、
スタイリスティックスが好きなんですね。
僕は、実は、あまりにも甘すぎて、あまりなじめないんです・・・
これから聴こう。
Tr4:(Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher
オリジナルはジャッキー・ウィルソン。
今回の知らない2曲のうちの1曲で、だからうちにCDがないよな、
と思いつつHMVで曲目検索をかけたところ、なんと、
映画『永遠のモータウン』のサウンドトラック
STANDING IN THE SHADOW OF MOTOWNの
デラックス・エディションに収録されていることが分かって驚きました。
そうなんです、編集盤は、あれ、この曲うちにあるんだ、
ということが、まま起こりますね(笑)。
知らないと書いたけど、曲自体は耳にしたことがありました。
アップテンポの軽快な曲も、ロッドはお手のもの。
03 今日まだ咲いていたエゾノコンギク・・・花を添えて・・・

Tr5:The Tracks Of My Tears
オリジナルはスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ
僕のソウル系の音楽記事では2回に1回は出てくる人(笑)。
これは僕が最も好きなソウルの曲(記事はこちら)。
そしてなんとそのスモーキー・ロビンソンがゲストで参加!
感涙もの。
オリジナルの、あの切ないI need youに入る部分は
オリジナルにはないコード進行を施していて、さらに、
ブリッジの部分にはかなり手を加えて劇的にしています。
アコースティック色を強く出し、しっとりとした仕上がり。
もう、これはとにかく聴いてください!
Tr6:Let It Be Me
オリジナルはサム&デイヴ。
・・・と思って「素麺」、ではない、SOUL MENの解説を読むと、
これは、シャンソンのカバーらしく、作曲者のクレジットの中に、
ジルベール・ベコー(Girbert Becaud)の名前がありました。
ふうん、そうなのか・・・ブックレット見てよかった。
ということは、サム&デイヴはシャンソンのカバーをしていたわけで、
それも当時としては、今でもだけど、なかなか洒落てますね。
ただし、ロッドはサム&デイヴのを聴きなじんでいたと考えるのが
自然でしょう、だから、、ロッドのオリジナルはサム&デイヴとしました。
もちろん、オリジナルのシャンソンのCDは持ってないですし・・・
さて、これ、ゲストヴォーカルはジェニファー・ハドソン。
(そうだ、彼女のアルバムも買わないと)。
オリジナルは「ダブル・ダイナマイト」にしてはしっとりとしているのは、
シャンソンのカバーだからか、今納得しましたが、
ここではもっととろっとした仕上がり、やはりロッドの味。
いかにも古臭いストリングスのアレンジで盛り上げています。
今回のアルバムは、ロッドらしさを押し出しているようですね。
余談ですが、サム&デイヴのCDの解説を書いた人は、
「この曲はアルバムの中の他の2曲のバラードに比べると負ける」
とはっきりと書いているのですが、そんなもんかなぁ・・・
好き嫌いはあってもちろん構わないとは思うのですが、でも、
ロッドがこの曲をカバーしたことを知って、どう思うのかなぁ・・・
確かにこの中では渋い選曲だけど、ロッドの耳は確かですね。
そしてまた余談、ジルベール・ベコーの名前を僕が知っているのは、
高校時代、深夜のテレビ番組を観ていた時に、その人が来日し
札幌公演をするというCMを見たのを覚えているからです。
Tr7:Rainy Night In Georgia
オリジナルはブルック・ベントン。
アーロン・ネヴィルがソウルのカバーアルバム(記事はこちら)で
カバーしていて初めて聴いた曲、だから今年知ったばかりの曲。
その記事で、オリジナルを持っていないCDを集めることを宣言して、
地元の郊外型書店にあったオリジナルアルバムを買ったもの。
だから僕には「新しい」曲(笑)。
これはそもそもロッド向きの曲という感じですね。
そういえばアーロンもあまり手を加えていなかったので、
これはそういう曲なのでしょうね。
Tr8:What Becomes Of The Broken Hearted
オリジナルはジミー・ラフィン。
知らなかった2曲のもう1曲だけど、モータウンの人ということで、
モータウンの編集盤を見ると、見事、収録されていました。
ということで、13曲のオリジナルがうちにあったわけです(笑)。
しかし、2曲、うちにあっても知らなかった曲があるわけで・・・
いや、曲自体はやはり耳にしたことはあるような気がしました。
ミドルテンポのちょっと切ない系の曲。
04 このアルバム発売日のA公園の「ソウルな」青空と紅葉

Tr9:Love Train
オリジナルはオージェイズ。
オージェイズも今年ベスト盤を買ったばかりで、さらについ先日、
これが入ったオリジナルアルバムも買いました。
明るく楽しく元気に人類愛を訴えるポップな曲。
オリジナルはNO.1に輝いており、70年代ソウルの良き時代を
象徴するような曲、ロッドも懐かしく思いながら歌っているのかな。
ロッドもここでは煽るように歌っていますが、まさにそういう曲。
Tr10:You've Really Got A Hold On Me
これもスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ。
2曲目ですが、やはりスモーキーは偉大ですね。
そしてもちろん、ビートルズもカバーしていた有名な曲。
この曲は女性コーラスとの掛け合いが聴きどころですが、
そういえばビートルズは、それを男臭く歌い切っていたっけ。
Tr11:Wonderful World
オリジナルはサム・クック。
この曲はカバーされることが多いですね。
アート・ガーファンクルが自身のソロアルバムで、なんと、
ポール・サイモンとジェイムズ・テイラーを招いて歌っていました。
ところで僕はサム・クックとなると冷静さを失う人間なのですが、
その割にまだサム・クックの記事を上げたことがない・・・
あまりにも畏れ多いような気がして。
でもこの曲は明るくさわやかでちょっとシニカルで、
昔からとってもかわいい曲だと思っています、名曲。
ロッドは、オリジナルのかわいさを大人にしたような感じで、
照れているように感じられます。
Tr12:If You Don't Know Me By Now
オリジナルはハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ。
オリジナルのリードヴォーカルはテディ・ペンダーグラス。
というより僕の世代では、シンプリー・レッドがカバーして、
NO.1に送り込んだ曲としてより知られているでしょうか。
ちなみにオリジナルはNO.1にはなっていません。
ゴスペル風ソウルバラードの究極、70年代の逸品。
この曲は、シンプリー・レッドもロッドも、キー以外は
もう手の加えようがない、そのままのアレンジ。
それだけ完成度が高い曲ということでしょうね。
これは曲としては昔から知っていましたが、
シールのカバーアルバム(記事はこちら)で聴いたのを機に、
今年初めてCDを買いました。
Tr13:Just My Imagination
オリジナルはテンプテーションズ。
スモーキーと並ぶモータウンのファルセットヴォイス、
エディ・ケンドリックスの一世一代の名演。
ロッドはもちろんファルセットではなく、あくまでも自分らしく歌っています。
僕は、この素晴らしい曲を
ローリング・ストーンズがライヴ盤STIL LIFE(記事はこちら)
でカバーしていたのを聴いて知りました。
ストーンズのスタジオバージョンはSOME GIRLSに収録。
テンプスの原曲はバラードですが、
ストーンズのものは、ミドルテンポのロック仕立てになっています。
しかし、僕はロッドのこのアルバムを最初に聴いて、
「この終わり方はずるい!」
と思いました、余韻を残しすぎ。
どうしてそこで去ってしまうのという寂しさがこみ上げてきましたが、
アルバムを聴いてそんな気分になるのは、めったにないこと。
それ、エディ・ケンドリックスは、この曲をNO.1にした後、
テンプスから去ってしまうのですが、僕はいつもそのことが頭にあり、
だから余計に、この曲が最後というのが寂しく感じました。
最後は明るく景気がいい曲で終わって欲しかった・・・
というのは、わがままでしょうか。
でも、この曲の副題は(Running Away With Me)、
そうか、ロッドは最後に去ってゆく、それでいいのかな。
そしてロッドは、聴く人の気持ちを不安にさせ、裏で微笑む・・・
でもやっぱり、ロッド、去ってゆかないで!
今日の時点でAmazonで423位、なかなかいい感じだぞ。
ジャケットのロッドもまたいい表情。
それにしても・・・
どうして13曲しか入ってないの!
もっと聴いていたい。
13は縁起が悪いんじゃないの?
せめてあと1曲入れてほしかった・・・
それが、最大の、かなり大きな不満です。!
しかし、ゆったりとした時間を過ごすにはとてもいいアルバムで、
なにより曲がいいので、気がつくと口ずさんでいます。
ゆったりしているけど、車にも合いそう。
ロッドは、熱く歌うという感じではまったくなく、
むしろ涼しげに、さらっと歌いこなしています。
だけど、そこに気持ちがこもっているのが、ロッドらしいところ。
しかし、ソウルを聴くという気持ちで臨めば、そこは、
人により好き嫌いが出る部分かもしれないとは思います。
これ、続編は出るのかな、出て欲しいなぁ。
ロックのカバー集は1つで終わってしまいましたが、
ソウルならまだまだ続けられそうです。
というのも、余談ですがちょっと思ったこと、
ロッドのこの、ロックとソウルのカバー集を聴いて、
ロックは「誰もが認める名曲」を決めにくい音楽なのではないか
と思いました。
だからロッドも、手応えがよくなくてやめたのではないかなと。
僕がソウルに傾聴してから出してくれたこのアルバム、
ロッドやソウルへの僕の思いが通じたのかな(笑)。
やっぱり、ロッドには感謝しきりですね。
ありがとう、これからもいい音楽をよろしくお願いします!
05 いつものA公園のシラカンバと紅いミズナラも今日はソウルに

・・・でも、そろそろ、新しいオリジナル曲も聴きたい・・・
ファンはわがままなものですから(笑)。
Posted by guitarbird at 20:45
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