2013年10月20日
PYROMANIA デフ・レパード
いつものように
写真へのコメントも
大歓迎です!
人間として生まれた以上、やっぱり、
後悔しないで生きてゆきたいものですよね。
そもそも、後悔というものは、してもしょうがないものですが。
だけど僕は、今でも、ロックに関して、後悔していることが・・・
01

PYROMANIA Def Leppard
炎のターゲット デフ・レパード released in 1983
デフ・レパードのこのアルバムは、1983年、
僕が高校1年生の時にリリースされました。
当時は僕は「FMファン」を購読していましたが、
FMファンは毎号、話題の新譜のジャケットを表紙にしていて、
これはその表紙で見て知りました。
ビルが燃えているジャケットは印象的でしたが、
デフ・レパードという人たちは知りませんでした。
「ベスト・ヒットUSA」で観たことがなかったからです。
実際は流れていたけれど、その時僕がテレビの前で居眠りしたか、
見落としただけかもしれないのですが。
なお、北海道のテレビ朝日系の局であるHTBは、
深夜番組が東京から1週遅れで放送される上に、
半年ごとに放送日時が変わるのが恒例で、これが困りものでした。
時間が変わるだけならその日に対応できますが、
曜日が変わるのは、前の日にずれる場合は、
気がついた時はもう過ぎていた、ということになりますから。
それで確か1、2回くらい見落としたことがあったはずです。
ちなみに、恒例「でした」と書きましたが、実は今もそうで、
僕が大好きな「タモリ倶楽部」も、半年ごとに曜日が変わり、
先月まで月曜深夜だったのが、今月から火曜深夜に変わりました。
今はもう学習して、4月と10月には確認していますが。
今回は「今でも後悔していること」がテーマですが、それは、
「どうして、デフ・レパードのPYROMANIAを
高校時代に買って聴かなかったのか・・・」
FMファンの表紙になるくらいだから気になっていたのと、
僕はそもそもハードなロックが大好きなことが分かってきて、
例えばビートルズならYer BluesやI've Got A Feelingなど、
ハードな曲を聴いてビートルズの凄さを再認識していた頃であり、
レッド・ツェッペリンに興味が湧いてきた頃であり、そんな中で、
「ヘヴィメタルなる音楽」が聴いてみたいと思ったのです。
当時はまだ小さかったタワーレコード札幌店に行き、
手に取って見るところまでゆきましたが、でも結局、買いませんでした。
音楽は聴くタイミングがあるというのは僕の持論であり、
その後CDの時代になり、買って聴いて愛聴盤になったので、
結果としては、早いか遅いかの違いだけかもしれません。
そんなアルバムは他にもたくさんあって、大した問題じゃないはずです。
しかし、なぜかこのアルバムだけは、後悔しているのです。
買わなかった理由が、あまりにも他愛なく、
そんなことで聴くのが遅れたことが彼らに申し訳ないのが、
どうしても「後悔」という言葉を選んでしまうのです。
このアルバムが出た頃は、
「ヘヴィメタル」という音楽形態が確立され、
音楽を聴く人の間にその言葉や概念が行き渡った頃でした。
そしてこの後、ヘヴィメタル専門誌「BURRN!」が創刊され、
いよいよヘヴィメタルが時代の中に入ってきました。
僕が「ヘヴィメタル」を意識したのは中3の頃。
中学の友達が2人、ヘヴィメタルを好んで聴くようになっていて、
うち1人のTは、うちにもよくカセットテープを持って来ていたので、
僕もよく聴かされるようになっていました。
その頃は、「とにかくヘヴィメタルはかっこいい」というのが、
Tの姿勢でしたが、もしTの姿勢がそこまでで止まっていれば、
僕も意固地になってはいなかったかもしれません。
しかし、Tには2つほど大きな問題がありました。
ひとつは、「ヘヴィメタルを聴くのは特別なことである」
という考えの持ち主で、ことあるごとに、
ヘヴィメタルと「普通のロック」との違いを強調し、
「普通のロック」を差別的な目で見ていました。
ましてや僕は、ビルボード中心に、いわば「売れ線」ばかりを
聴いていたので、そんなTには格好の口撃の標的でした(笑)。
そして、特別なことだから、
「あまり多くの人に聴いてほしくない」という態度で、さらに僕には、
「そんな「普通のロック」なんか聴かないでこっちに来いよ」
といつも言っていました。
そしてもうひとつ、こちらのほうが問題ですが、
Tは、音楽に限らずなんについてでも、
「自分がよいと思わないものには価値がない」
という考えの持ち主で、挙句の果てにというか、
「ビートルズなんかどこがいいんだ」と言い始めました。
そんなことまで言われて、反発しないわけがありません。
だから、意固地な僕はいつしか、
「ヘヴィメタルなんか聴いてやるもんか」、と思うようになりました。
今思うと悲しいことです。
興味があったのに、たったそれだけの理由で聴かなかったのが・・・
しかし面白いことにというか、それから数年後に
ヘヴィメタルは「時代の音」になってしまいました。
ボン・ジョヴィ、モトリー・クルー、スキッド・ロウなど新しい人や、
オジー・オスボーン、ジューダス・プリースト、
アイアン・メイデンにヴァン・ヘイレンなどが
ビルボードのチャートで次々と上位に入るようになり、
それにつられてシーン全体が活性化してきて、
それ専門のテレビ番組が放送されるようにまでなりました。
その中にはもちろん、デフ・レパードもいました。
僕の友達Tはというと、最初のうちは喜んでいましたが、
でもやはり、あまり多くの人が聴くのもなぁ、と言い始めました。
そして、ヘヴィメタルを毛嫌いした僕も、
チャートで上位にくるようになって、無視できなくなり、
いつまでも意固地ではいられなくなりました。
というよりむしろ、ヒットチャートを中心に聴いていた人間なので、
売れたことにより、自分が聴くことを正当化できたのです(笑)。
僕が最初に買ったいわゆるヘヴィメタルのアルバムは、
ホワイトスネイクでしたが(記事はこちら)、その次に買ったのが、
デフ・レパードのHYSTERIA(記事はこちら)でした。
ただ、もちろん僕は最初は、それらを買ったことをTに話すのは、
信念を曲げたみたいな恥ずかしさがありましたが、
でも一方で、チャートで上位にくるものは聴くというのは、
僕の信念でもあるので、メタルが売れるようになったのは、
いってみれば幸福な結末だったのでしょう。
そしてTに思い切って話したところ、Tは意外にも、
そのことを喜ぶだけで、責めたりはしませんでした。
(だから本質は悪い奴じゃないのです)。
とまあ、この話、
ヘヴィメタルにもヒットチャートにも特に興味がない人には、
どっちもどっち、お前らアホか、でしょうね・・・
お見苦しい点があればお詫びいたします。
なお、Tとは今でも年に1度くらいは会って話をしていますし、
ここに書いたようなことは、友達だからこそむしろ、
僕も昔から面と向かって話してきていることであって、
決して一方的に批難しているわけでもないので、
その点はどうかご了解、そしてご安心くださればと。
02 最初に買ったピクチャーCDとデラックス・エディション

「炎のターゲット」を買ったのは、大学2年の88年でした。
当時はようやくCDが主流になってきた時代であり、
このアルバムとHYSTERIAのピクチャーCDがリリースされ、
それを機会に買って聴くと
「このアルバム、あまりにも素晴らしい・・・」
後悔の念が始まったのは、その時でした。
音楽の本質とは離れた、食わず嫌いよりもまだひどい、
あまりにもくだらない理由で聴いていなかった、そのことが。
だから、その「失われた日々」を取り戻したいかのように、
買って暫くは毎日聴き込んでいました。
ヘヴィメタルと書きましたが、でも僕は当時、
HYSTERIAを先に聴いていたこともあって、
それよりはちょっとハードだけど基本はポップなロックだな、
ヘヴィメタルとはちょっと違うのかな、と思いました。
でも、全体を包む雰囲気はヘヴィメタルのものと同質ですね。
まあ、この辺の細かいこと、自分が聴く際には気にしないのですが、
話を進める上ではいつも少しこだわって書いています。
AC/DCも手がけたロバート・ジョン・マット・ランジがプロデュースし、
彼は曲作りにも参加していますが、このアルバムは、
デフ・レパードとランジの音楽の趣向というか方向性が
同じようなものであることから生まれた幸運なアルバム、
といえるのではないでしょうか。
ギターの音には重たい響きがありますが、
基本はロックンロール、曲もポップなものが並んでいるし、
独特の厚みのあるコーラスが気持ちよい、
そんなデフ・レパードの音が確立されたのが、このアルバム。
そういう意味では歴史的名盤と言えるでしょう。
ロック界広しといえども、「誰誰っぽい音」というのがあるのは、
大物であるひとつの証しだと僕は考えるのですが、その点、
これは、デフ・レパードが大物に進化したアルバム。
ただし、当時は「意外とポップだな」と思いましたが、
最近聴き直して、「意外とハードだったんだな」と思い直しました。
これは多分、僕が最近はソウル系を傾聴していて、
よりソフトな音に慣れていたからではないかな、と。
でも、元々がハードなロックが好きな人間なので、
ソウル系を聴けば聴くほど、時折むしょうに
ハードロックやヘヴィメタルを聴きたくもなります。
そうやって心のバランスを取っているのかな(笑)。
03 アルバムジャケットの炎のように燃えるヤマモミジ

Tr1:Rock Rock (Till You Drop)
ちょっとかげりがあって重たく引きずる感じはあるけれど、
1曲目は真っ直ぐなロックンロールでスタート。
タイトルにRockと入った曲には無条件で反応(笑)、
つかみは完璧。
Tr2:Photograph
彼らの代表曲のひとつ。
軽快なギターによるイントロのシンプルなロックンロール、
僕はこの手の曲は無条件で大好き!
キッスのRock And Roll All Nite系の曲か、
と思って聴いているとさにあらず、実は結構手の込んだ曲で、
具体的にいえば「A」「B」「C」3つの部分で構成されていて
Aは軽快なR&R、Bに入ると重暗くなり、Cは印象的なサビ、
だんだんと重たく暗くなってゆきます。
そのサビが印象的、やはり彼らの代表曲の1つでしょうね。
ビデオクリップも、マリリン・モンローの映像などを使い印象的。
Tr3:Stagefright
いろいろあるけど基本的には真っ直ぐなロックンロールが続く。
ヒッチコックの映画に同名のものがあります。
ところで、ヴォーカルのジョー・エリオットの声が、
このアルバムを聴いて最初、ちょっとしっくりこなかったのです。
なんというのかな、ずしっと響いてこない声、
ギターの音と同化するような感じの声質というか。
よく言う「線が細い」というのともまた違う
上手いとか下手という点では下手ではないですが。
そしてそれは、HYSTERIAを先に聴いていて、そちらは
しっかりと響く声だったので、余計にそう感じました。
ジョーも、その4年でヴォーカリストとして成長したのでしょうね。
人としては最初から大好きでした。
Tr4:Too Late For Love
ここで一度テンポを落としてバラードを。
重たいギターのアルペジオはいかにもメタル風、
そこに被さる分厚いコーラスがデフ・レパらしさを表す音。
展開が凝っているのは相変わらず。
Tr5:Die Hard The Hunter
いきなり余談、僕はこのCDを買った頃は大学生でしたが、
羽田空港で整備関係の夜勤のアルバイトをしていました。
毎週土、日、水の夜の勤務でしたが、日曜の朝の夜勤明けの帰り、
まだ開いている店がほとんどないアメ横に当時はあった
ロッテリアに寄って朝飯を食べた後、家に帰って寝ていました。
そして夕方にまた起きて夜勤に出てゆくのですが、起きる時には、
このCDをタイマーでかけて目覚まし代わりにしていました。
懐かしいなぁ。
曲は、ヘリコプターの音がSEに使われた緊迫感がある
ミドルテンポの重たくて暗い曲。
兵士や戦争に題をとるのはアイアン・メイデンが得意とするところで、
彼らも同じNew Wave Of British Heavy Metalの流れですが、
でも、デフレパは後に「健康な」イメージを押し出すようになったので、
今となっては、少し毛色が違う曲といえるのかもしれません。
04 A公園の橋も黄色い葉っぱに囲まれる季節

Tr6:Foolin'
このアルバムはほんとにいい曲が多いですね。
いい曲というか、印象に残りやすい曲が。
それはプロデューサーのランジがもたらした部分が大きいのでしょう。
アコースティック・ギターのアルペジオのイントロから始まり、
だんだん盛り上がってサビでハードになるのは、
英国ハードロックの伝統にのっとった感じで、
この曲の音作りには、彼らは英国人なんだなと強く感じます。
Tr7:Rock Of Ages
これも彼らの代表曲のひとつ、ミドルテンポの重たい曲。
最初の変な喋りと最後にジョーが不敵に笑うのが、
いかにもメタル風だなと最初に思いました。
実際、曲としてもこの中ではいちばんヘヴィメタル然としていますね。
2ndコーラスのヴァースの部分のヴォーカルとギターが
コール&レスポンス風に展開し、サビに入る直前で、
それらがユニゾンになるのは、とにかくカッコいい!
歌詞の中にPyromaniaと出てくるように、
このアルバムのテーマ曲のような存在。
アルバムタイトル曲はないけど歌詞の中に
アルバムタイトルが出てくるパターン、ロックには結構あります。
なお、pyromaniaとは「放火癖」、恐いですね・・・
そしてこのタイトルは、ザ・バンドのライヴアルバムにもあって、
やっぱり彼らは広くロックを愛していることが分かる曲。
Tr8:Comin' Under Fire
この辺りはミドルテンポのメタル風な曲が続きますが、
サビの哀愁を帯びたコーラスがこちらは印象的。
彼らの代表曲というわけではないけれど、でも、
このアルバムの曲が粒揃いであることを証明する曲。
Tr9:Action ! Not Words
これはメタルっぽくない、からっと明るい曲。
彼らはスウィートが大好きらしいのですが、
その辺の英国の流れも感じるポップなロックです。
Tr10:BIlly's Got A Gun
ガン=銃もメタル的イディオム、そして雰囲気。
そう思ったのは、この曲を僕が知ったすぐ後に、
エアロスミスがJanie's Got A Gunという曲を出したからです。
変拍子のギターイントロが、切れというよりは、
何かを重たく引きずる、そんな雰囲気を作り出します。
そしてこの曲で思ったのは、リック・サヴェージのベースが
熱くなりがちな他の4人を尻目に、ちょっと粘ついた音で
あくまでも涼しげに貫き通す、そこがまさに「クール」。
リックのベースはあくまでもベースで、フレーズとしては
あまり印象に残らないのですが、でもしっかりと音を支えています。
終わってからも何かを引きずり、余韻を残しまくるアルバムです。
左が通常盤、右がデラックス・エディションのリンク。
今回このアルバムを記事にしたのは、
6月に2枚組デラックス・エディションが出たからです。
6月中にすぐに記事にするつもりでいたのが、
諸事情により遅れてしまった、というわけ。
その事情のひとつはもちろん僕が忙しかったからですが、
他にもうひとつあります。
その前に、
デラックス・エディションのDisc2には、未発表音源である
1983年のL.A.Forumにおけるライヴが収録されていて、
ファンにはとってもうれしい贈り物。
しかも最後の曲、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの
Travelin' Bandのカバーであり、その途中では、
レッド・ツェッペリンのRock And Rollも挟み込んでいます。
そしてなんとなんとその曲のゲストが、
クイーンのブライアン・メイ!
彼らがロックをいかに愛しているかがひしひしと伝わってくる、
ロック好きにはもう涙もののうれしい企画です。
余談ですが、
Travelin' Bandはボン・ジョヴィもカバーしていましたが、
友達Tに、その曲はC.C.R.の曲だと説明しても、
TはC.C.R.には特に興味関心を示さなかったのが、
いろんな意味で悲しかったですね。
ヘヴィメタルも「普通のロック」も、同じロックなのに・・・
最後、もうひとつの事情の前に写真をもう1枚。
05

今回出たデラックス・エディション2枚組。
ディスクを他のケースに移して中を撮影しましたが、
左の赤いほうがDisc2、右の青いほうがDisc1です。
これ、楽しみに待っていて届いたものを、
いざ、Disc1を取り出してCDプレイヤーで再生すると、
拍手歓声がフェイドインしてきて、ライヴ音源が始まりました。
あれ、もしやと思い、一度止めてDisc2を入れると、
昔から聴きなじんだPYROMANIAのアルバムが始まりました。
つまり、Disc1と書かれたほうにDisc2の内容が、
Disc2にDisc1の内容がと、入れ違いになっていたのです。
すぐに「不良品」ということで返品交換に応じるようになりましたが、
別に入れ違っているだけで聴くことができるのだからと、
返品交換には応じずに、そのまま持って聴いています。
あ、別に、プレミア狙いじゃないですよ(笑)。
音飛びとかではなくちゃんと聴けるの以上、
返品してもそれはどうせ捨てられてしまうだけ、
資源がもったいないので、そのままにしているだけです。
とまあ、今回は枝葉の話ばかりになってしまいましたが、
「聴きやすいヘヴィメタル」のアルバムとして、
これは名作名盤傑作であるという思いを新たにしました。
写真へのコメントも
大歓迎です!
人間として生まれた以上、やっぱり、
後悔しないで生きてゆきたいものですよね。
そもそも、後悔というものは、してもしょうがないものですが。
だけど僕は、今でも、ロックに関して、後悔していることが・・・
01

PYROMANIA Def Leppard
炎のターゲット デフ・レパード released in 1983
デフ・レパードのこのアルバムは、1983年、
僕が高校1年生の時にリリースされました。
当時は僕は「FMファン」を購読していましたが、
FMファンは毎号、話題の新譜のジャケットを表紙にしていて、
これはその表紙で見て知りました。
ビルが燃えているジャケットは印象的でしたが、
デフ・レパードという人たちは知りませんでした。
「ベスト・ヒットUSA」で観たことがなかったからです。
実際は流れていたけれど、その時僕がテレビの前で居眠りしたか、
見落としただけかもしれないのですが。
なお、北海道のテレビ朝日系の局であるHTBは、
深夜番組が東京から1週遅れで放送される上に、
半年ごとに放送日時が変わるのが恒例で、これが困りものでした。
時間が変わるだけならその日に対応できますが、
曜日が変わるのは、前の日にずれる場合は、
気がついた時はもう過ぎていた、ということになりますから。
それで確か1、2回くらい見落としたことがあったはずです。
ちなみに、恒例「でした」と書きましたが、実は今もそうで、
僕が大好きな「タモリ倶楽部」も、半年ごとに曜日が変わり、
先月まで月曜深夜だったのが、今月から火曜深夜に変わりました。
今はもう学習して、4月と10月には確認していますが。
今回は「今でも後悔していること」がテーマですが、それは、
「どうして、デフ・レパードのPYROMANIAを
高校時代に買って聴かなかったのか・・・」
FMファンの表紙になるくらいだから気になっていたのと、
僕はそもそもハードなロックが大好きなことが分かってきて、
例えばビートルズならYer BluesやI've Got A Feelingなど、
ハードな曲を聴いてビートルズの凄さを再認識していた頃であり、
レッド・ツェッペリンに興味が湧いてきた頃であり、そんな中で、
「ヘヴィメタルなる音楽」が聴いてみたいと思ったのです。
当時はまだ小さかったタワーレコード札幌店に行き、
手に取って見るところまでゆきましたが、でも結局、買いませんでした。
音楽は聴くタイミングがあるというのは僕の持論であり、
その後CDの時代になり、買って聴いて愛聴盤になったので、
結果としては、早いか遅いかの違いだけかもしれません。
そんなアルバムは他にもたくさんあって、大した問題じゃないはずです。
しかし、なぜかこのアルバムだけは、後悔しているのです。
買わなかった理由が、あまりにも他愛なく、
そんなことで聴くのが遅れたことが彼らに申し訳ないのが、
どうしても「後悔」という言葉を選んでしまうのです。
このアルバムが出た頃は、
「ヘヴィメタル」という音楽形態が確立され、
音楽を聴く人の間にその言葉や概念が行き渡った頃でした。
そしてこの後、ヘヴィメタル専門誌「BURRN!」が創刊され、
いよいよヘヴィメタルが時代の中に入ってきました。
僕が「ヘヴィメタル」を意識したのは中3の頃。
中学の友達が2人、ヘヴィメタルを好んで聴くようになっていて、
うち1人のTは、うちにもよくカセットテープを持って来ていたので、
僕もよく聴かされるようになっていました。
その頃は、「とにかくヘヴィメタルはかっこいい」というのが、
Tの姿勢でしたが、もしTの姿勢がそこまでで止まっていれば、
僕も意固地になってはいなかったかもしれません。
しかし、Tには2つほど大きな問題がありました。
ひとつは、「ヘヴィメタルを聴くのは特別なことである」
という考えの持ち主で、ことあるごとに、
ヘヴィメタルと「普通のロック」との違いを強調し、
「普通のロック」を差別的な目で見ていました。
ましてや僕は、ビルボード中心に、いわば「売れ線」ばかりを
聴いていたので、そんなTには格好の口撃の標的でした(笑)。
そして、特別なことだから、
「あまり多くの人に聴いてほしくない」という態度で、さらに僕には、
「そんな「普通のロック」なんか聴かないでこっちに来いよ」
といつも言っていました。
そしてもうひとつ、こちらのほうが問題ですが、
Tは、音楽に限らずなんについてでも、
「自分がよいと思わないものには価値がない」
という考えの持ち主で、挙句の果てにというか、
「ビートルズなんかどこがいいんだ」と言い始めました。
そんなことまで言われて、反発しないわけがありません。
だから、意固地な僕はいつしか、
「ヘヴィメタルなんか聴いてやるもんか」、と思うようになりました。
今思うと悲しいことです。
興味があったのに、たったそれだけの理由で聴かなかったのが・・・
しかし面白いことにというか、それから数年後に
ヘヴィメタルは「時代の音」になってしまいました。
ボン・ジョヴィ、モトリー・クルー、スキッド・ロウなど新しい人や、
オジー・オスボーン、ジューダス・プリースト、
アイアン・メイデンにヴァン・ヘイレンなどが
ビルボードのチャートで次々と上位に入るようになり、
それにつられてシーン全体が活性化してきて、
それ専門のテレビ番組が放送されるようにまでなりました。
その中にはもちろん、デフ・レパードもいました。
僕の友達Tはというと、最初のうちは喜んでいましたが、
でもやはり、あまり多くの人が聴くのもなぁ、と言い始めました。
そして、ヘヴィメタルを毛嫌いした僕も、
チャートで上位にくるようになって、無視できなくなり、
いつまでも意固地ではいられなくなりました。
というよりむしろ、ヒットチャートを中心に聴いていた人間なので、
売れたことにより、自分が聴くことを正当化できたのです(笑)。
僕が最初に買ったいわゆるヘヴィメタルのアルバムは、
ホワイトスネイクでしたが(記事はこちら)、その次に買ったのが、
デフ・レパードのHYSTERIA(記事はこちら)でした。
ただ、もちろん僕は最初は、それらを買ったことをTに話すのは、
信念を曲げたみたいな恥ずかしさがありましたが、
でも一方で、チャートで上位にくるものは聴くというのは、
僕の信念でもあるので、メタルが売れるようになったのは、
いってみれば幸福な結末だったのでしょう。
そしてTに思い切って話したところ、Tは意外にも、
そのことを喜ぶだけで、責めたりはしませんでした。
(だから本質は悪い奴じゃないのです)。
とまあ、この話、
ヘヴィメタルにもヒットチャートにも特に興味がない人には、
どっちもどっち、お前らアホか、でしょうね・・・
お見苦しい点があればお詫びいたします。
なお、Tとは今でも年に1度くらいは会って話をしていますし、
ここに書いたようなことは、友達だからこそむしろ、
僕も昔から面と向かって話してきていることであって、
決して一方的に批難しているわけでもないので、
その点はどうかご了解、そしてご安心くださればと。
02 最初に買ったピクチャーCDとデラックス・エディション

「炎のターゲット」を買ったのは、大学2年の88年でした。
当時はようやくCDが主流になってきた時代であり、
このアルバムとHYSTERIAのピクチャーCDがリリースされ、
それを機会に買って聴くと
「このアルバム、あまりにも素晴らしい・・・」
後悔の念が始まったのは、その時でした。
音楽の本質とは離れた、食わず嫌いよりもまだひどい、
あまりにもくだらない理由で聴いていなかった、そのことが。
だから、その「失われた日々」を取り戻したいかのように、
買って暫くは毎日聴き込んでいました。
ヘヴィメタルと書きましたが、でも僕は当時、
HYSTERIAを先に聴いていたこともあって、
それよりはちょっとハードだけど基本はポップなロックだな、
ヘヴィメタルとはちょっと違うのかな、と思いました。
でも、全体を包む雰囲気はヘヴィメタルのものと同質ですね。
まあ、この辺の細かいこと、自分が聴く際には気にしないのですが、
話を進める上ではいつも少しこだわって書いています。
AC/DCも手がけたロバート・ジョン・マット・ランジがプロデュースし、
彼は曲作りにも参加していますが、このアルバムは、
デフ・レパードとランジの音楽の趣向というか方向性が
同じようなものであることから生まれた幸運なアルバム、
といえるのではないでしょうか。
ギターの音には重たい響きがありますが、
基本はロックンロール、曲もポップなものが並んでいるし、
独特の厚みのあるコーラスが気持ちよい、
そんなデフ・レパードの音が確立されたのが、このアルバム。
そういう意味では歴史的名盤と言えるでしょう。
ロック界広しといえども、「誰誰っぽい音」というのがあるのは、
大物であるひとつの証しだと僕は考えるのですが、その点、
これは、デフ・レパードが大物に進化したアルバム。
ただし、当時は「意外とポップだな」と思いましたが、
最近聴き直して、「意外とハードだったんだな」と思い直しました。
これは多分、僕が最近はソウル系を傾聴していて、
よりソフトな音に慣れていたからではないかな、と。
でも、元々がハードなロックが好きな人間なので、
ソウル系を聴けば聴くほど、時折むしょうに
ハードロックやヘヴィメタルを聴きたくもなります。
そうやって心のバランスを取っているのかな(笑)。
03 アルバムジャケットの炎のように燃えるヤマモミジ

Tr1:Rock Rock (Till You Drop)
ちょっとかげりがあって重たく引きずる感じはあるけれど、
1曲目は真っ直ぐなロックンロールでスタート。
タイトルにRockと入った曲には無条件で反応(笑)、
つかみは完璧。
Tr2:Photograph
彼らの代表曲のひとつ。
軽快なギターによるイントロのシンプルなロックンロール、
僕はこの手の曲は無条件で大好き!
キッスのRock And Roll All Nite系の曲か、
と思って聴いているとさにあらず、実は結構手の込んだ曲で、
具体的にいえば「A」「B」「C」3つの部分で構成されていて
Aは軽快なR&R、Bに入ると重暗くなり、Cは印象的なサビ、
だんだんと重たく暗くなってゆきます。
そのサビが印象的、やはり彼らの代表曲の1つでしょうね。
ビデオクリップも、マリリン・モンローの映像などを使い印象的。
Tr3:Stagefright
いろいろあるけど基本的には真っ直ぐなロックンロールが続く。
ヒッチコックの映画に同名のものがあります。
ところで、ヴォーカルのジョー・エリオットの声が、
このアルバムを聴いて最初、ちょっとしっくりこなかったのです。
なんというのかな、ずしっと響いてこない声、
ギターの音と同化するような感じの声質というか。
よく言う「線が細い」というのともまた違う
上手いとか下手という点では下手ではないですが。
そしてそれは、HYSTERIAを先に聴いていて、そちらは
しっかりと響く声だったので、余計にそう感じました。
ジョーも、その4年でヴォーカリストとして成長したのでしょうね。
人としては最初から大好きでした。
Tr4:Too Late For Love
ここで一度テンポを落としてバラードを。
重たいギターのアルペジオはいかにもメタル風、
そこに被さる分厚いコーラスがデフ・レパらしさを表す音。
展開が凝っているのは相変わらず。
Tr5:Die Hard The Hunter
いきなり余談、僕はこのCDを買った頃は大学生でしたが、
羽田空港で整備関係の夜勤のアルバイトをしていました。
毎週土、日、水の夜の勤務でしたが、日曜の朝の夜勤明けの帰り、
まだ開いている店がほとんどないアメ横に当時はあった
ロッテリアに寄って朝飯を食べた後、家に帰って寝ていました。
そして夕方にまた起きて夜勤に出てゆくのですが、起きる時には、
このCDをタイマーでかけて目覚まし代わりにしていました。
懐かしいなぁ。
曲は、ヘリコプターの音がSEに使われた緊迫感がある
ミドルテンポの重たくて暗い曲。
兵士や戦争に題をとるのはアイアン・メイデンが得意とするところで、
彼らも同じNew Wave Of British Heavy Metalの流れですが、
でも、デフレパは後に「健康な」イメージを押し出すようになったので、
今となっては、少し毛色が違う曲といえるのかもしれません。
04 A公園の橋も黄色い葉っぱに囲まれる季節

Tr6:Foolin'
このアルバムはほんとにいい曲が多いですね。
いい曲というか、印象に残りやすい曲が。
それはプロデューサーのランジがもたらした部分が大きいのでしょう。
アコースティック・ギターのアルペジオのイントロから始まり、
だんだん盛り上がってサビでハードになるのは、
英国ハードロックの伝統にのっとった感じで、
この曲の音作りには、彼らは英国人なんだなと強く感じます。
Tr7:Rock Of Ages
これも彼らの代表曲のひとつ、ミドルテンポの重たい曲。
最初の変な喋りと最後にジョーが不敵に笑うのが、
いかにもメタル風だなと最初に思いました。
実際、曲としてもこの中ではいちばんヘヴィメタル然としていますね。
2ndコーラスのヴァースの部分のヴォーカルとギターが
コール&レスポンス風に展開し、サビに入る直前で、
それらがユニゾンになるのは、とにかくカッコいい!
歌詞の中にPyromaniaと出てくるように、
このアルバムのテーマ曲のような存在。
アルバムタイトル曲はないけど歌詞の中に
アルバムタイトルが出てくるパターン、ロックには結構あります。
なお、pyromaniaとは「放火癖」、恐いですね・・・
そしてこのタイトルは、ザ・バンドのライヴアルバムにもあって、
やっぱり彼らは広くロックを愛していることが分かる曲。
Tr8:Comin' Under Fire
この辺りはミドルテンポのメタル風な曲が続きますが、
サビの哀愁を帯びたコーラスがこちらは印象的。
彼らの代表曲というわけではないけれど、でも、
このアルバムの曲が粒揃いであることを証明する曲。
Tr9:Action ! Not Words
これはメタルっぽくない、からっと明るい曲。
彼らはスウィートが大好きらしいのですが、
その辺の英国の流れも感じるポップなロックです。
Tr10:BIlly's Got A Gun
ガン=銃もメタル的イディオム、そして雰囲気。
そう思ったのは、この曲を僕が知ったすぐ後に、
エアロスミスがJanie's Got A Gunという曲を出したからです。
変拍子のギターイントロが、切れというよりは、
何かを重たく引きずる、そんな雰囲気を作り出します。
そしてこの曲で思ったのは、リック・サヴェージのベースが
熱くなりがちな他の4人を尻目に、ちょっと粘ついた音で
あくまでも涼しげに貫き通す、そこがまさに「クール」。
リックのベースはあくまでもベースで、フレーズとしては
あまり印象に残らないのですが、でもしっかりと音を支えています。
終わってからも何かを引きずり、余韻を残しまくるアルバムです。
左が通常盤、右がデラックス・エディションのリンク。
今回このアルバムを記事にしたのは、
6月に2枚組デラックス・エディションが出たからです。
6月中にすぐに記事にするつもりでいたのが、
諸事情により遅れてしまった、というわけ。
その事情のひとつはもちろん僕が忙しかったからですが、
他にもうひとつあります。
その前に、
デラックス・エディションのDisc2には、未発表音源である
1983年のL.A.Forumにおけるライヴが収録されていて、
ファンにはとってもうれしい贈り物。
しかも最後の曲、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの
Travelin' Bandのカバーであり、その途中では、
レッド・ツェッペリンのRock And Rollも挟み込んでいます。
そしてなんとなんとその曲のゲストが、
クイーンのブライアン・メイ!
彼らがロックをいかに愛しているかがひしひしと伝わってくる、
ロック好きにはもう涙もののうれしい企画です。
余談ですが、
Travelin' Bandはボン・ジョヴィもカバーしていましたが、
友達Tに、その曲はC.C.R.の曲だと説明しても、
TはC.C.R.には特に興味関心を示さなかったのが、
いろんな意味で悲しかったですね。
ヘヴィメタルも「普通のロック」も、同じロックなのに・・・
最後、もうひとつの事情の前に写真をもう1枚。
05

今回出たデラックス・エディション2枚組。
ディスクを他のケースに移して中を撮影しましたが、
左の赤いほうがDisc2、右の青いほうがDisc1です。
これ、楽しみに待っていて届いたものを、
いざ、Disc1を取り出してCDプレイヤーで再生すると、
拍手歓声がフェイドインしてきて、ライヴ音源が始まりました。
あれ、もしやと思い、一度止めてDisc2を入れると、
昔から聴きなじんだPYROMANIAのアルバムが始まりました。
つまり、Disc1と書かれたほうにDisc2の内容が、
Disc2にDisc1の内容がと、入れ違いになっていたのです。
すぐに「不良品」ということで返品交換に応じるようになりましたが、
別に入れ違っているだけで聴くことができるのだからと、
返品交換には応じずに、そのまま持って聴いています。
あ、別に、プレミア狙いじゃないですよ(笑)。
音飛びとかではなくちゃんと聴けるの以上、
返品してもそれはどうせ捨てられてしまうだけ、
資源がもったいないので、そのままにしているだけです。
とまあ、今回は枝葉の話ばかりになってしまいましたが、
「聴きやすいヘヴィメタル」のアルバムとして、
これは名作名盤傑作であるという思いを新たにしました。
Posted by guitarbird at 21:29
│ロックC-J