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2013年06月18日

WINGS OVER AMERICA 

01
WINGS OVER AMERICA 

6月18日は
サー・ジェイムズ・ポール・マッカートニー
の誕生日です。
1942年生まれ
今年で71歳

ポールおめでとう!


もはや毎年恒例となった、誕生日のポールのアルバム記事です。
ここ3年は、誕生日を目指すかのように、5月から6月にかけて
ポールのソロ時代のアルバムのリマスター盤が出ています。

今年は、史上最大のライヴ盤、LP3枚組超大作のライヴである
WINGS OVER AMERCAが出ました。

いつものように豪華盤も出て、僕はもちろんそれも買いました。
もはや写真集といえるブックレットは見ごたえ十分。
なんだか思わずにやにやとしてしまいますね。

また今回は別に、このライヴの映像版ともいえる、映画として
劇場公開された『ロック・ショー』も、DVDとブルーレイが出ました。
僕の世代では、もはやロックの映像作品の名作として伝説となり、
ビデオソフトも買いましたが、意外なことに、これまで
DVD化はされておらず、「幻の名作」となった感がありました。
『ロック・ショー』についてはまた場を改めて触れたいと思います。

ポール・マッカートニーは、ビートルズがスタジオ録音作業だけを行う
バンドとなってしまったことに懸念を抱き、もう一度バンドとしての
原点に戻り、小さな会場でライヴをしようと提案、1968年頃のこと。
しかしジョンは、もはや巨大になりすぎたビートルズがそんなことを
すれば混乱を招くだけだと、ポールの提案を拒否。
実際はそれ以外の要素もあったかと思うけれど、結局、ビートルズは
1966年を最後にコンサートを行うことなく解散しました。
映画『レット・イット・ビー』の「ルーフトップ・セッション」が、せめてもの
ポールの人前で演奏したいという形の表れといえるでしょうし、
あんな内容でも映画の人気が高いのはそのためでもあるでしょう。

1970年代に入り、ビートルズは解散。
ポールはソロ活動を始め、2枚のアルバムを制作した後、
念願だった自分のバンドを持ち、コンサート活動を始める。
最初は大学の学園祭のような小さなコンサートも行っており、
今となっては信じられないですが、泥臭くコンサートをこなし、
メンバーが入れ替わりながらも、アルバムの好評を受けた形で、
ついにはスターダムのトップに返り咲くことができた。

今回のWINGS OVER AMERCAに至るまでの経緯を、
かいつまんで書き記すと、こんなところでしょうか。

つまり、このライヴアルバムは、ポールの長年の夢が実現した、
そのダイジェスト版とみることができるでしょう。
聴き手の感動は興奮はもちろんのこと、ステージで演奏する
ポールの充足感も音の間に刻み込まれているように感じられます。

1976年6月23日、アメリカはカリフォルニアの
ザ・フォーラムでのコンサートを録音したこのライヴ盤、
LP3枚組(CDでは2枚)というヴォリュームにも拘らず、
ビルボードのアルバムチャートでNo.1に輝いたという事実は、
ファンも、ポールがトップに返り咲くことを待ち望んでいたのでしょう。
そうですよね、泥臭いポールなんて似合わない(笑)。

しかしひとつ気になるのは、ポールの声が荒れていること。
当時は多忙を極めていたであろうことは想像に難くないけれど、
今のポールの声の衰えを考えると、もしかして、この時期に
無理をかけすぎたのかもしれない、と思ってしまう。
ただ、声が荒れているのは、ライヴ感があっていいともいえるかな。
作られた音楽とは違う臨場感は、記録としても意味や価値が高い。

今回聴いて思ったのが、コンサートを取り巻く状況の変化です。
ビートルズは1966年に最後のコンサートをしたと書きましたが、
それから10年弱の間に、コンサートそのものが変わった。
66年のコンサートは演奏時間30分、音響設備もまだまだ未発達、
スタジアムなどの大きな会場では端までは
音が聞こえていなかったのでは、という話も。
ビートルズの頃は、レコード産業がまだまだ発展途上であり、
コンサートはいわば、レコードを売るための顔見世に過ぎなかった。
それが、ポールがコンサートを休んでいた間に状況が変化し、
演奏時間は2時間、大きな音を出せる機材が発達。
コンサートがただの見世物から音楽を聴かせる場に変わった。
ビートルズがコンサート活動をやめてスタジオにこもったのは、
その時の4人には、コンサートよりも、レコードの中にこそ、
伝えたいものがより大きかったのでしょう。
しかし、周りで行われていることを看過できないポールは、
コンサートの概念が大きく変わった時代を受けて、
それなら俺だって、とめらめらと気持ちが燃えてきたのでしょう。
なんせ負けず嫌いですからね(笑)。
また、ポールは本当に音楽が好きで、音楽のあるべき姿は
レコード(だけ)ではないという思いも強くなったのでしょう。
一方でやはりポールには良いレコードを作る使命もあった。
腕利きのメンバーを集めて行った大々的な全米ツアーを
レコードとして制作しヒットさせたこのライヴ盤を持って、
ポールは、ライヴとレコードの両立にも成功した。
そういう点でも、このアルバムは、ポールが再び音楽の世界の
トップに返り咲いた輝かしいライヴ盤ともいえるでしょう。

ポールはビートルズの呪縛からひとまず解放され、
自由に、思うがままに音楽活動を繰り広げられるようになった。
このライヴ盤にはビートルズの曲が5曲収められていますが、
それまでのポールはビートルズに触れられることすら嫌であり、
早く幻影から逃れたかったようですが、ここにきて
ビートルズの曲を演奏するだけの気持ちになれた。
吹っ切れたとも違う、割り切ったでもない、結局のところ、自分は
ビートルズであったことを漸くまともに受け止めることができた、
というところでしょうね。
ファンだってそれを待ち望んでいたはずで、ビートルズの曲なんか
聴きたくないという人はおそらく皆無に等しいでしょうから(笑)、
ポールとファンの幸せな関係が築き上げられた、そんな時代でした。

バンドのメンバーは
ポール・マッカートニー (Vo)(Bs)(Pf)(Key)
リンダ・マッカートニー (Vo)(Key)(Pf)(Per)
デニー・レイン (Gt)(Vo)(Bs)(Key)(Har)
ジミー・マカロック (Gt)(Vo)(Bs)
ジョー・イングリッシュ (Ds)(Per)(Vo)
他にツアーのサポートメンバーとして管楽器が4人います。

今回は曲数が多いので、なるべく短く書くつもりです。
ライヴ盤であるため、いずれオリジナルのスタジオアルバムを
記事にした際にまた取り上げられるはずでもあるし。


02 豪華限定盤
WINGS OVER AMERICA 

PART ONE (Disc1)

Tr1:Venus And Mars / Rock Show / Jet
前2曲はレコードでもメドレー、そこにJetをつなげた豪華版で、
コンサートは、ショーは、いきなりジェットエンジン全開!

Tr2:Let Me Roll It
これはポールの2度目の来日公演でもやっていた大好きな曲。
全開になってすぐにペースを落とし、ちょっと透かしている?

Tr3:Spirits Of Ancient Egypt
VENUS AND MARSから、ちょっとブルージーな曲。
僕が今回強く思ったこと。
ポールのアルバムの中のこうした曲にもっと光が当たってほしい。
ポールのビートルズ解散後の曲は、ヒット曲として聴き継がれたり
ベスト盤に入っているような曲は注目され続けてきましたが、
アルバムの中の曲は、現在ではあまり(ほとんど)顧みられていない。
当時ウィングスというバンドは現役であったわけで、コンサートでは
最新アルバムからの曲も演奏するのは当然のことだけど、
今の基準で見ると、なんでこの曲が入っていると思うかもしれない。
ポールの場合はビートルズの曲があまりにも大きすぎる存在であり、
相対的にウィングスの曲がより霞んで見えてしまう。
曲の良さは同じ時代でもトップクラスであるというのに。
今回このライヴ盤がリマスターという「新商品」として世に出たことで、
繰り返し、アルバムの中の曲にもっと光が当たって欲しいです。

Tr4:Medicine Jar
ギターのジミー・マカロック作曲(共作)、歌。
ポールはあくまでもバンドを目指していたのであり、
他のメンバーの曲があり歌っているのは必然性があるんだけど、
これについてはいろいろ言われたみたいですね。
僕は、それはそれでいいと思っていました、この曲は好きだし。

Tr5:Maybe I'm Amazed
ポール初のソロアルバムMcCARTNEY収録の名バラード。
このライヴテイクはシングルカットされ最高10位のヒットを記録。
ソロアルバムのヴァージョンはまあ言ってみればラフな作りだけど、
初めから本気で録音すればこれは1位になったのではないか。
と僕は思うのですが、再録音のライヴが大ヒットしたというのは、
そのことを余計に強く思います。
この曲にはちょっとした思い出が。
1990年、ポールの初めての来日公演、東京ドームの周りで
一緒に観る友だちを待っていた時、通りかかった3人組の男性の
ひとりがこの曲を大声で歌っていた光景を今でも鮮明に覚えています。
あのコンサートはそれだけ待っていた人が多かったんだなあ。

Tr6:Call Me Back Again
VENUS...から、古臭いスタイルの12/8のR&Bバラード。
今回聴いて分かった、これはファッツ・ドミノなんだ。
ファッツ・ドミノはつい最近聴くようになったばかりであり、
このライヴ盤を聴くのはそれ以降初めてのことだから、
ここで初めてつながりました。

Tr7:Lady Madonna
ここでいきなりビートルズの曲、当時聴いていた人は驚いただろうなあ。
ピアノつながりでこの曲がここに来たのでしょうけど、
ピアノの音をオリジナルよりもうんと強く響かせているのは、
ビートルズの曲をやることの照れ隠しのように思えて仕方ない。

Tr8:The Long And Winding Road
この曲、プロデューサーのフィル・スペクターが、
ポールの意図にそぐわないかたちのアレンジを施して
問題になったことは今ではよく知られた話。
この時のポールは、ビートルズであったことは認めたけれど、
レコードでのこの曲のアレンジに不満を持ったままだったようで、
間奏では管楽器によるまったく違う旋律が奏でられています。
ただ、ここでのポールの、2つ目の音を伸ばす歌い方、
例えば"Don't leave me waiting here"の"leave"の部分を伸ばす、
実は僕は、この曲でのその歌い方が大嫌いなんです。
10代の頃に初めて聴いてがっかりしましたが、今回も正直、
いい方に印象が変わることはありませんでした。
もちろん感じ方や考え方は人それぞれですが、僕は、大好き
だからといってすべてを礼賛するつもりはありません、念のため。

Tr9:Live And Let Die
やっぱりポールのライヴといえばこれ!
この曲について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

Tr10:Picasso's Last Words
LPの2枚目のA面つまりC面のここはアコースティックのセット。
この20年後にアンプラグドが流行になりましたが、
ポールははるかに先を行っていた、というより、
音楽の、自らの基本に立ち返っただけなのでしょうね。
アンプラグドの流行だって、忘れかけていたものをみんなが
思い出した、という流れであって、聴かせ方は新しかったけれど、
音楽自体は決して新しいものではなかったですし。

Tr11:Richard Cory
続けざまに演奏されるこの曲はデニーが歌う。
サイモン&ガーファンクルの曲を取り上げているのは、
アメリカへの敬意と、アコースティックな音の象徴としてかな。
もしかして、いやいやそんなことはあり得ないけれど、
このライヴが録音された1976年のグラミー賞授賞式において、
ジョン・レノンが、デヴィッド・ボウイとの兼ね合いで式に参加し、
同じ檀上にポール・サイモンもいたことを意識した・・・
ないない(笑)、でもそういうことをこじつけたくなってしまうのは
マニアの悪しき習性と自覚しております、はい。
ともあれ、ポールが、自分と同世代(サイモンはひとつ年上)より
後のアーティストの曲をレコードにしたのは初めてじゃないかな。
その点でもちょっと驚きの選曲ですね。
歌詞の中で「僕はジョン・デンヴァーになりたい」と歌詞を変えて
歌ったところで、会場が別の意味で湧くのが面白い。

Tr12:Bluebird
BAND ON THE RUNのオリジナルにあるかすかな不安感が、
ライヴで演奏されたここではほとんど感じられない。
元々は南国の島をイメージした鳥だと思われるけれど、それ故
このテイクは解放感が増してそのイメージが強くなっています。

Tr13:I've Just Seen A Face
ポールが選んだビートルズの曲はポールの好みがよく分かり、
ビートルズに夢中だった10代の頃の僕には宝物のようでした。
この曲は、ここで歌っているのを知るまで、こう言ってはなんだけど、
HELP!であの名曲Yesterdayの前に入っている
妙に軽いカントリー風の小品、以上の認識ではなかったから。
この曲は似たようなことを思った人が意外と多いのではないかな。
僕も今ではむしろYesterdayより好きかも(笑)、少なくとも
ギターを持つと歌う頻度はYesterdayより高いですよ。

Tr14:Blackbird
大規模のコンサートで、アコースティックギター1本で歌う。
この落ち着きが不思議でもあるし、それがさらりと
出来てしまうポールはやっぱり大胆な人でもあるんだなあ。
鳥好きとしては青と黒の鳥が揃い踏みはうれしい(笑)。
ビートルズをつなげるために間に1曲あるのは、仕方ない。

Tr15:Yesterday
そしてこの曲。
ここでは、歌に添いながらおとなしく鳴り続ける管楽器がいい。
ポールは管楽器の音色が好きでアレンジがうまいのですが、
そのことはもっと注目されていいと常々思っています。


03
WINGS OVER AMERICA 

PART TWO (Disc2)

Tr1:You Gave Me The Answer
VENUS...から早くも4曲目、このアルバムは
売れた上に本人も気に入っていたのでしょう。
こじゃれた響きの短いけど印象的な曲で、次の曲ともども、
ポールが古いアメリカ音楽が大好きなことがよく分かります。

Tr2:Magneto And Titanium Man
続いてVENUS...から、アメリカンコミックを意識したような曲。
先日、「ベストヒットUSA」でこのアルバムの特集が組まれて、
そこでかかったのがこの曲でしたが、そのことでも僕は、
アルバムの中の曲にもっと光を、と強く思いました。
これを選んだ番組スタッフには拍手を送りたい。
この曲はかなり好きで、高校時代、放課後にクラスメートが
よく家に寄って音楽の話をして帰っていたのですが、
その時に面白い曲だとして積極的に押していたくらいに。

Tr3:Go Now
デニーが歌うこの曲は、彼が在籍したムーディ・ブルースの曲で、
元々はベッシー・バンクスの曲。
先述の「ベストヒットUSA」では続いてこの曲が流されましたが、
ピアノに食いつくように弾いて熱唱するデニーの姿が印象的で、
僕はすぐにムーディ・ブルースのこの曲が入ったCDを買いました。
正直、それまでは、ああここで歌っている曲だ、くらいにしか
思っていなかったけれど、その時から大好きな曲になりました。
曲を好きになるきっかけなんて、小さなものなんです(笑)。

Tr4:My Love
僕はこの曲、甘美なストリングスに囲まれたスタジオテイクよりも
ジャズヴォーカル風のラフさがあるこのライヴのほうが好きです。
特に、"I never say Goodbye to my love"のフェイクヴォーカルと
最後の"WoWo"のポールにしてはエモーショナルな歌い方がいい。
この曲は話すと長くなる、というか既に1つの記事にしているので、
ご興味があるかたはこちらの記事をご覧ください。
今回も、ほろっとさせられました。

Tr5:Listen To What The Man Said
No.1ソングが続くこの辺りはポールも余裕の構え。
この頃になると声もあまり気にならなくなってきた。
全体の演奏が薄くなった分(スタジオでは音をかなり重ねている)、
管楽器が目立つアレンジになっています。
なお、大好きなこの曲をここではあっさりとやり過ごすのは、
来年はこれが入ったアルバムVENUS AND MARSの
リマスター盤が出てほしいという願いからです、悪しからず。
まあ、その前に単独で記事にするかもしれないですが。

Tr6:Let'Em In
ポールの初めての来日公演で演奏された曲だけど、当時の僕は
これが入ったWINGS AT THE SPEED OF SOUNDを
あまり聴いていなかったので、やや唐突な印象がありましたが、
よく調べるとこれも3位の大ヒットを記録したシングル曲で納得。
ビートルズの幻影といえば、「ドアは開いているから誰でも来てよ」
と歌うこの曲に、"Brother John"とジョン・レノンを思わせる名前が
あるのは、やはり幻影と対峙できるようになったのでしょう。

Tr7:Time To Hide
続いて...SOUNDから、デニー・レインの曲、歌。
これがいいですね、ちょっとブルージーで歌メロもいい。

Tr8:Silly Love Songs
チャートではポール最大のヒット曲、1976年の年間No.1を記録。
歌うベースラインのこの曲、リッケンバッカーのベースの腰の強さ、
音の太さはライヴ向き、おまけに形もカッコよくステージに映える。
この曲について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

Tr9:Beware My Love
この辺りは最新作...SOUNDの特集ですね。
2つ前のデニー・レインの曲に似たブルージーでパワフルな曲だけど、
ポールには割と珍しいスタイル、でもやはりカッコいい。
この辺は逆にポールがデニーに影響を受けたのかな。

Tr10:Letting Go
もう一度VENUS...から、ここはブルージーな曲が続きます。
僕はこれ、スタジオテイクを中学3年の頃にエアチェックして聴いて
とってもいい曲だと感激し、暫くは日に何度もそのテープを聴き続け、
我慢できなくなり中古でドーナツ盤を買ったくらいでした。
邦題は「ワインカラーの少女」、歌詞からとられていて、
ドーナツ盤のジャケットもワインカラーが基調となっていました。
ブルージーというか、ポールでは最もソウルを感じさせる曲ですね。

Tr11:Band On The Run
この曲が最後のほうにあるのは、ユーモアも感じさせつつ
バンドとしての達成感を表現しており、納得の流れですね。
俺たちは逃げない、ここに構えているんだ、と宣言。
このアルバムの記事はこちらをご覧ください。

Tr12:Hi Hi Hi
最後2曲はアンコール的なものかな、ロックンロールパーティ。
元々シングルのB面だけどコンサートに映える曲であり、
テンポを上げて盛り上がりに磨きがかかっている。
この曲は特に、ポールが、自らのバンドで演奏することを、
何よりも本人が楽しんでいることがよく伝わってきます。

Tr13:Soily
最後はちょっとブルージーにダークに迫ってくるロックンロール。
先ほどBeware...がポールには珍しくブルージーと書きましたが、
この頃は、時代のせいか、ポールの関心はそこにあったようですね。
この曲はこのライヴテイクがオリジナルということになり、
Maybe I'm AmazedのB面としてシングルカットされました。
そうだ、そのシングルのドーナツ盤はまだ持っていないので、
中古で探さないといけないな、でも今は高いだろうなあ・・・
Letting Goで話したけれど、僕が中高生の頃は、70年代の
ドーナツ盤は新品の半値くらいだったものですが。
なんて、最後は懐かしさに浸りながらCDが終わります。


限定盤のボーナスディスクについてひとこと。
こちらには以下のようなタイトルが付けられています。
Wings Over San Francisco (Live At Cow Palace)
収められているのは以下の8曲、全て未発表のテイク。

1.Let Me Roll It
2.Maybe I'm Amazed
3.Lady Madonna
4.Live and Let Die
5.Picasso's Last Words
6.Bluebird
7.Blackbird
8.Yesterday

CD1枚フルに入っているものと期待していましたが、
本編を聴いてしまってからこちらを聴くと、正直、
途中までで終わっているといった感じになりますね。
まあボーナスディスクだから仕方ないけれど。

ここでは鳥が2曲つながっているのはうれしい(笑)。

聴きものはなんといってもYesterday。
ポールがイントロのギターを弾いて会場が盛り上がったところで、
妙に軽いカントリー風の曲を歌い出してすっとぼけて笑いを誘う
というシーンが印象的。
まだ照れ臭かったのか、漸くビートルズと冷静に向き合おうとしていた
けれどまだまだ心構えができていないのを、ポール一流のユーモアで
やり過ごしたのかな、とにかくなんとも微笑ましく、カッコいい。

 

リンクは左が国内盤、右が輸入盤。

なお、このアルバムは発売当時は
『ウィングスU.S.A.ライヴ!!』という邦題がついていましたが、
今回のリマスターを機に、その邦題ではなく、
オリジナルタイトルそのままでリリースされることになりました。
(厳密にはカタカナで書くことも邦題なのですが)。

商品という意味ではロック史上最大のライヴ盤といえるでしょう。
ビートルズ時代には作ることができなかったライヴ盤。
ポールに欠けていたひとつのピースがここで揃いました。

さて、ポールのUniversalに移ってからのリマスター盤は
これで5作目。
年に1作ずつ出ていて、そうなると次は来年の5月まで
待たなければいけないのか・・・
どこまで出るか分からない、まだ10枚前後出るだろうけれど、
年に1枚だともうそろそろファンとしても待つのがつらくなってきた。
半年ごとに1枚、もしくは来年から5月に2枚ずつ出してくれないかな。
でも、一気に4枚などとやられると、限定盤は高くて大変だから、
それも困るなあ・・・
なんて、ファンのわがままな悩みはまだまだ続くのでした(笑)。


ところで、先日、「ザ・マッカートニー・ローズ」という
薔薇の苗を買ったという記事(こちら)を上げました。
その薔薇、先週から蕾が少しずつ膨らんできました。
うまくポールの誕生日に咲かないかな、と思ったのですが、
残念、今日はまだ開花しませんでした。
だからまだ"Rose Bud"のまま(笑)。

最後に、まだ蕾の「ザ・マッカートニー・ローズ」の写真を。

花は咲かなかったけれど、あらためてポールおめでとう!


04
WINGS OVER AMERICA 






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Posted by guitarbird at 21:54 │Paul

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WINGS OVER AMERICA