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2013年02月01日

UNORTHODOX JUKEBOX ブルーノ・マーズ

01
UNORTHODOX JUKEBOX ブルーノ・マーズ

UNORTHODOX JUKEBOX Bruno Mars
アンオーソドックス・ジュークボックス 
 ブルーノ・マーズ
 (2012)

ブルーノ・マーズの新譜が素晴らしい!

新譜を集めた記事で一度取り上げたのですが、
あらためてプッシュしたく、独立した記事を書きます。

ブルーノ・マーズは、「キング・オヴ・メロディ」と呼ばれています。
歌メロのいい曲を歌わせたら今の若手の第一人者、ということ。
昨年12月に出たばかりのこの新譜はまだ2枚目、今27歳、
つまり前作はデビュー作だったのに、そう呼ばれているのは
よほどのものなのだろうなと、歌メロに人百倍こだわる僕は
期待してこのアルバムを待っていました。

実際に聴くと、期待通り、いやそれ以上!
歌メロへのこだわりが強い人間である僕として、まだまだ
感じるセンスが衰えていないことが分かってうれしかった(笑)。

僕がブルーノ・マーズを知ったのは、一昨年の東日本大震災の
チャリティアルバムにTalking To The Moonを提供したことで、
その曲はその中でそれまでに聴いたことがない人の曲では
いちばん気に入りました。

この新作、強烈に1980年代の香りがします。
ひとつに、80年代は例えばワム!のように
主に英国勢がソウルの焼き直しを一生懸命やっていた。
もうひとつ、80年代はソウルが絶滅の危機に瀕し、
ソウルという言葉は主に1960年代70年代の黒人のポップスに
対する言葉という限定されたイメージになりかけていて、
当時はブラック系と呼ばれていた黒人のポップス音楽は
黒っぽさが薄くなっていたものだった。

つまり、ロック側からソウルの方へ寄って行った辺りと、
ソウル側からロックに寄って行った辺りに立ってみると
同じ辺りだったというのが1980年代の音楽であり、
このアルバムからはそんな雰囲気を感じます。

ただしよく聴くと、80年代には薄められていたソウルの感覚も
しっかりと感じられ、別にブルーノ・マーズがロックを目指して
作っていたわけではないのは想像できます。

ブルーノ・マーズは1985年生まれ。
物心がついた頃には1980年代音楽は終わりかけていたけれど、
自分の意志で音楽を聴くのではなくても、80年代の雰囲気を
感じながら育ったことは想像できます。
一方で、ブルーノが成長するにつれブラック系は黒っぽさを取り戻し、
死語になりかけたR&Bという言葉が復活、
主に黒人のポップスを表す総称として定着しました。
ブルーノ・マーズの音楽は、その辺の感覚が現れているのでしょう。

1980年代音楽を聴き育った僕としては、あまり評価が高くない
1980年代の音楽が敬意をもって振り返る対象になったのはうれしい。
若い世代にのみならず、80年代を「無視」していたであろう、
僕らより上の世代の人にも思いが伝わっているといいのですが。

02
UNORTHODOX JUKEBOX ブルーノ・マーズ

ブルーノ・マーズは先日来日し、タモリが司会をする音楽番組
「Mステ」に出ていたので、僕は録画して(そこだけ)観ました。
今回はそこで聞いた話を要約して紹介します。

ブルーノは天然パーマなのかな、アフロじゃないけど、
そんな髪型でサングラスをして登場。
僕が思っていたよりも押しが強そうな人でしたが、
はきはきと答える好青年ではありました。

ブルーノは来日するのは2回目。
日本で行ってみたいのは大阪、という。

ブルーノ・マーズはハワイ育ちで、父がミュージシャンをしていて、
5歳の時に父に連れられて初来日しました。
つまりが今回はプロになってからは初来日ということですね。
5歳の時、大阪のコンサートで父がブルーノをステージに
上げてくれたそうで、だから大阪に行きたいのだという。

タモリに、来日してどこか行ったかと聞かれたブルーノは、
「スモウ」「ヨシノヤ」と答えていました。
ちょうど大相撲初場所が両国国技館で行われていた時で、
相撲を見に行ったのはいいなあ、とそっちが羨ましかった(笑)。
でも大相撲の会場でブルーノを見るとまた楽しいだろうなあ。
多分、周りの人はほとんどが誰か分からなかったことでしょう。
吉野家の牛丼、なんて庶民的(笑)。
高い安いではなく、ファッション的なもので行きたかったのかな。
やっぱり吉野家で隣りにブルーノがいると楽しいだろうなあ(笑)。
ところで、箸を使って食べたのかな。

などと3分ほど話した後、メドレーを歌いました。
最初は1枚目からの大ヒット曲Just The Way You Are、さわりだけ、
そして今全米大ヒット中のLocked Out Of Heavenでした。
口パクだったかな、一昨日話題にしたばかりだけど。
でも、歌は歌っていたようには感じられました。
メドレーだから少なくともそのために歌ったのは間違いないはずだし。
ステージにはパーカッシンやブラスのメンバーがずらりと並び、
ブルーノとともに手を上げて揺らしながら盛り上げていました。



ブルーノ・マーズは小林克也さんも大好きなようで、
「ベストヒットUSA」で話題にする際に「ブルーノ君」と呼んでいます。
そこで見聞きした話も幾つか。

昨年末大晦日から元日にかけて、「ベストヒットUSA」では
リクエストスペシャルを放送していました。
視聴者は僕と同年代の人が多いようで、
懐かしいビデオクリップもたくさん流れた一方、
僕より若い人にはこんな曲が人気だったんだと分かったり。
その中で、「ロサンゼルスからブルーノ君のリクエスト」と
克也さんが紹介した後、本人のインタビュー映像が写り、
ブルーノ君のリクエストはマイケル・ジャクソンのBillie Jeanでした。
「この曲は完璧」とは彼の評、そうだよな、まったくもって同意。
やっぱり80年代だったのもますます親近感が湧きました。

最新の放送では、このアルバムの逸話も話していました。
なんでも、30曲くらい作ったんだけど、これじゃだめだ、
同じことばかりでもっと違ったことをしないとと思い、
すべてを捨てて新たに作ったのがこのアルバムだという。
ということは、80年代に対する敬意ばかりではないのかな。
或いは、よく解釈すると、最近の音楽のようなものではなく、
違ったことをした結果が80年代に似てしまったのかな。
70年代っぽい音楽は多かった、90年代はよく知っている、
そのすき間の80年代を、ブルーノ君は発見したのかもしれない。
なんて、思い入れだけで書いていますが、もうそれだけ
ブルーノ君の音楽が、曲が、歌がとても気に入ったのでした。

ところで、納得がいかないとはいっても、30曲も作って
それが聴けないのはもったいないですね。
なんとか聴けないのかなあ・・・(笑)・・・


03
UNORTHODOX JUKEBOX ブルーノ・マーズ

Tr1:Young Girls
大仰な大甘のストリングスでアルバムが始まる。
ブルーノが歌い始めて数秒で、彼が「キング・オヴ・メロディ」と
呼ばれている所以がすぐに感じとれます。
サビの旋律はまるで砂糖の壁が崩れてゆくような甘さ。
中間の一度しか現れない部分の嘆きのような高い声が、
甘いも甘い大甘で、自分で歌ってもしびれる。
しかもこの部分が強烈に80年代ノスタルジーを感じる。
90年代には臭すぎてできなかったような雰囲気を
堂々とやってしまうところなんかすごいぞ、ブルーノ!


Tr2:Locked Out Of Heaven
この曲はギターのカッティングの音と全体のリズム感が
ポリスっぽいのがちょっと驚きました。
特にギターの音は、よほどの偶然ではない限り、ポリスを意識した
としか思えない響き、と最初に聴いた時に思ったのですが、
後に「ベストヒットUSA」において、ブルーノ君がインタビューで
この曲について語った時に氷解しました。
このアルバムのために新しいギタリストとやってみたのだけど、
その人はポリスが好きでよく演奏していたという。
曲自体は普通に1980年代ブラックの雰囲気ですが。
「ベストヒットUSA」ではこの曲のビデオクリップが流れていますが、
全米6週連続No.1に輝いたのだそうです。
ただ、この曲、歌メロにうるさい僕から言わせていただくと、
歌メロよりは全体のノリで聴かせるタイプの曲で、もし
ブルーノを聴いたことがない人がこの曲を最初に聴くと、
メロディの洪水ってこんなもんか、と思うかもしれない。
違いますからね(笑)、もちろんこれは超1級のポップソング。


Tr3:Gorilla
ブルーノはゴリラという愛称で呼ばれているのかなあ。
そういえばジャケットにもゴリラのかぶりものがいるし。
僕のイメージはナイーヴな人だったから、これはちょっと意外。
曲は独白調のバラードで、なんだかすっきりとしない雰囲気。
Bメロに入る前に強烈に電気処理された声で「ごりらぁ」と歌うのが、
あまりにも堂々としていて面喰ってしまう。
Bメロでロックっぽいギターサウンドになるけれど、感傷的な声で
寂しげに歌う、なんだか迷っているような曲。
そしてMF連発・・・寂しいというか、やるせなさを感じる曲。


Tr4:Treasure
これはブラコン、軽快なギターのカッティングとベキベキなるベースは
いかにもハワイ、海辺の爽やかな風の雰囲気。
そしてこれは久保田利伸のアップテンポの曲のイメージかな。
僕は久保田利伸はラジオや店でかかっているのを耳にしたことが
あるくらいですが、そのイメージの中ではそう感じました。
そしてそれは80年代後半から90年代、大学生の頃、懐かしい。
この曲もノリ中心の曲だけど、もちろんその中で歌メロがいい。
曲が終わるところの「だだんだだんだだんだだんだぁっ」という
決めのリズムが最高にカッコよくて、ダンスが苦手な僕でも
なんだか踊ってみたいと思ってしまう、ほんとに。


Tr5:Moonshine
おお、これも強烈に80年代の香り。
夜中のMTV番組を半分眠りながら見ていた経験が甦ってくる。
気がつくと次のアメリカのドラマになっていたり、
放送が終わって「砂嵐」になっていたり・・・
いつもいいますが、音楽的には行き詰っていた80年代は、
だからこそ歌メロを大切にしていた、その名残のような曲。
ミドルテンポだけどバラード的な雰囲気も感じる。
ところで僕が最初に聴いたブルーノの曲も月がモチーフだったけど、
彼は月が好きなのかな。
 

Tr6:When I Was Your Man
ピアノ弾き語り風のバラード。
落ち着いて始まり、だんだんと熱を帯びてゆくさまが
リアルに伝わってきて、若いのにやるなあと思う。


Tr7:Natalie
僕がこのアルバムで一番好きな曲はこれ。
前の曲を受けて重たく沈んだ雰囲気で始まる流れがいい。
気持ちが折れて切れてしまい激白するかのように歌う
ブルーノには、英雄的な姿も感じる。
エスニックな強いリズムの曲に体が勝手に反応してしまう。
そしてBメロで"Natalie"と叫ぶ、そのメロディに制圧される。
ブルーノのヴォーカルもこの曲がベストじゃないかな。
ブルーノは哀愁を感じる曲が多いけれど、でも歌謡曲的な
ものではなくもっとドライでさらっとしていて、そこがまたいい。
最近の愛唱歌、断然いちばんよく口ずさむのはこれです。
ブルーノみたいに歌えたら、とも思うんだけど(笑)。


Tr8:Show Me
リズムのみならず全体が本格的なレゲェ。
80年代を語る上でレゲェは外せないですからね。
ポリスだってレゲェだったから。
曲はまあ、お遊びというか、ギターのカッティング、ベースの音、
同じ単語をくりかえす歌など、いかにもレゲェそのままの響き。
若さで何でもやってしまう、そんな強さと楽しさにあふれた曲。


Tr9:Money Make Her Smile
これも彼女への不満が募った曲かな。 
どうしようもな気持ちのはけ口は歌しかないといったところ。
"Money, money, money"と3回繰り返す辺りは、
ABBAでまさにそんな曲があって、それは70年代だけど、
音楽のつながりを意識させるものであってまたうれしい部分。


Tr10:If I Knew
最後は12/8のリズムの骨太R&B。
分かりやすくいえばビートルズのOh! Darlingや、イーグルスが
歌ったPlease Come Home For Christmasのイメージだけど、
若いブルーノは直接1950年代後半に行くのではなく、
1980年代を経由しているというか、そこで止まっている感じ。
ジョン・レノンの(Just Like) Starting Overのように、80年代は
50年代60年代ノスタルジー回顧の最初のブームでしたから。
アルバムは結局最後まで、今のヒップホップやネオソウルとは
一線を画す、古臭い、僕には懐かしい響きで終わります。

 

左が国内盤、右が輸入盤のリンク。
この素晴らしい歌メロの洪水が、なんと、800円台で買える!
うれしいようで、寂しいようで。

「オーソドックスではないジュークボックス」と脚韻を踏むタイトル。
ジュークボックスに入っている曲といえば、いわゆるオールディーズ、
1960年代くらいまでというイメージが強いけれど、
このCDはちょっと新しいんだよ、というメッセージでしょう。
そういえば、今でもジュークボックスって普通にあるのかな。

ハイトーンヴォイスで歌い通すブルーノはパワフルだけど優しい。
そんなところも今受けている理由かもしれない。

ブルーノという名前がいいですよね。
ブルーノという名前で思い出すのはブルーノ・サンマルチノ
というのはあまりにも古い(笑)、僕だってリアルタイムじゃないですよ、
でも、少なくとも音楽ではブルーノという名前の有名な人は
今までいなかった、そこも覚えやすくていいところでしょう。

歌メロがいい曲は、理性も何もない。
聴いていてただ単に気持ちがいい、ただそれだけ。
歌っていても同じこと、ただ気持ちがいい、ただそれだけ。
でも、ただそれだけこそが音楽の命。
ブルーノ・マーズの最新作は、ポップソングの基本、ひいては
歌というものの基本を再確認させてくれます。

しかも34分くらいしかなくて、何度も聴いてしまう。
僕はもうこの世界から抜け出せなくなりました(笑)。

「キング・オヴ・メロディ」をぜひ感じてください!


04
UNORTHODOX JUKEBOX ブルーノ・マーズ





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Posted by guitarbird at 21:12 │ソウル

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