ナチュログ管理画面 エコロジーライフ エコロジーライフ 北海道・東北 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報
ブログ作成はコチラ
あなたもナチュログでアウトドア生活を綴ってみませんか?
プロフィール
guitarbird
guitarbird
ゴジュウカラは、木の幹を下向きに歩ける唯一の鳥。 
ゴジュウカラを見習うと、違った視点が得られるかも・・・
僕が最も好きな鳥です。
これは北海道の亜種シロハラゴジュウカラ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 23人
Information
アウトドア用品の
ご購入なら!

QRコード
QRCODE


日本に生まれてよかった


鳥の名前と季節を追って


手軽な歳時記、改訂版


丸谷才一エッセイ傑作選


シェイクスピアに親しもう


4人は何を言ったのか


身の周りにある「遺産」


植物のすごさよ



友人著、「見る」とは・・・



写真による野鳥図鑑



これは使える!



野鳥の本のリンク



俳句の本のリンク



草思社の応援リンク



ちくま文庫のリンク


2013年09月27日

スモーキー・ロビンソンの新譜が素晴らしい!

いつものように
写真へのコメントも
大歓迎です!


今夜は、秋にはぴったりのアルバム。
ほんと、これほど秋に合うアルバムというのも、
ここ数年ではなかったんじゃないかな、というくらい、
ここで繰り広げられているのは、大人の秋の世界。
あ、だから、僕にはまだ早いかも・・・(笑)

01
スモーキー・ロビンソンの新譜が素晴らしい!

TIME FLIES WHEN YOU'RE HAVING FUN 
 Smokey Robinson
 released in 2009

あまり期待していなかった新譜がとてもよかった時は、
音楽聴きとしても楽しくなりますよね。

スモーキー・ロビンソンの新譜が8月に出ると聞いて、
正直、あまり、期待していませんでした。
こういう言い方もなんですが、もうひと仕事終えた人であり、
身内が集まって聴く趣味的なものなのだろうな、
という感じでいました、それは否定しません。

しかし、いざCDが届いて聴いてみると、
そんな不安は一瞬にして一掃された・・・
わけではなかったのです。
正直、あ、やっぱりか、と思いました・・・

それはなぜかというと、
一聴した限りにおいては、ジャズの、というか、
アメリカンスタンダード集のような印象を受けたのです。
そして、これはソウルではない、と・・・
これは好き嫌いの問題で話させていただきますが、
スモーキーは、2006年にTIMELESS LOVEという、
スタンダードのカバーアルバムを出していますが、
僕は、それ、聴いたのはごく最近のことですが、それでも、
スモーキーのアルバムではいちばん気に入っていないのです。
僕がスモーキーに求めるものとは違う、ということ。
アメリカン・スタンダード集といえば、ロッド・スチュワートが、
21世紀に入ってから立て続けに4枚リリースして、
アメリカではNO.1になるものがあるほど大評判でしたが、
僕は、それは、買うだけ買って、少し聴いただけでした。
曲としてはいいんだけど、でも、飽きるんです、正直。
そんな二重の幻影もあって、スモーキーの新譜、
第一印象は、あまり、よくなかったんです。

スモーキーに戻って、しかし、
もちろん大好きなアーティストの新譜なので聴き続けたところ、
いつしかとてもいいと感じるようになりました。
はい、白状しますが、僕は、
たとい大好きなアーティストであっても、
新譜に対しては最初はかなり構えて聴いてしまい、
感じるよりも考える、そんな心持ちになってしまうのです。


スモーキーの新譜はしかし、割と早く良い方に転じましたが、
それは、単に僕が誤解していたからでした。
これは、スタンダードっぽい雰囲気ではあっても、
スタンダードそのものではなく、スタンダードを基本にして、
スモーキーが新たに作り上げた音楽である

ということを実感できたからです。
実際、1曲を除いてスモーキーがペンをとっていて(共作含む)、
これは、まったく新しい音楽なのです。
しかも、プロデュースも、スモーキー本人の手によるもの。

その新しい音楽とは何か、僕がひとことでまとめてみたのが、
ソウルが完成する前の音楽を再現している。

そういえば、ロッド・スチュワートが、件のスタンダード集で、
サム・クックYou Send Meを取り上げていましたが、
その曲よりひと時代以上前の曲の中にあって、
まったく違和感なくアルバムになじんでいました。
サムのオリジナル自体が、そのような響きを持っていますし、
そもそも、R&Bもジャズも黒人音楽の流れにあるものであり、
昔はもっと近かったのでしょう。
スタンダードと呼ばれるものは、すべてではないけど、
演奏はジャズっぽいものであることからも、それが分かります。
その辺りが、「音楽の生き証人」であるスモーキーの感覚で
うまくブレンドされ、スタンダードでもないしソウルでもない、
どちらともつかない音楽に仕上がっています。

どちらともつかないというと、多くは、
あまりよい意味ではないですが、この場合はまったく逆で、
それを再現するのは、簡単なようで難しいことであり、
それこそがこのアルバムの魅力、持ち味、素晴らしいところです。
ちなみにスモーキーは、この2つ前の2004年のアルバム
FOOD FOR THE SPIRITでは、
ゴスペル風の作り、その要素も今回は注入されているのでしょう。

スモーキー・ロビンソンといえば忘れてならないのが、
独特の甘くとろけるような、あのファルセットヴォイス
今回ももちろん、その声を披露してくれています。
元々があまり無理をしないで歌っていた人だったこともあり、
「衰えた」とは感じさせないのは、さすがというか、驚異ですね。
しかしもちろん人間だから、某かの衰えはあるはずですが、
スモーキーはきっと、21世紀になってから特に、
自分の声に合った音楽を模索して進んできていて、だから、
この、ソウル+アメリカン・スタンダードの世界というのは、
その点でも、行き着くところにたどり着いただけなのかもしれません。
ただ、新たに作り出したというと、何か構えてしまい、
不自然な、作為的なものを感じてしまいそうですが、さにあらず、
ここでは、きわめて自然な音楽が繰り広げられています。
そうです、自然が気持ちいんです。

それにしても、スモーキー・ロビンソン、この旺盛な創作意欲。
ビートルズもカバーしているくらいだから、
もっと年上かと思っていたら、1940年生まれ、ということは、
ジョン・レノンリンゴ・スターと同い年。
つまり、来年で70歳!
ということは、20代前半でモータウンの副社長をしていたのか。
早熟の人、というと早いうちだけになってしまうので違うな、
早くから才能を生かし、今まで続いている、まさに驚異の音楽人、
それがスモーキー・ロビンソンという人。
マイケル・ジャクソンの追悼式という、
悲しい場面で、僕は久しぶりにスモーキーの姿を見たのですが、
黒人音楽を引っ張ってきたスモーキーは、もしかすると、
マイケルの分まで音楽に力を入れたのかもしれないですね。

などと書いて、ちょっと大袈裟だったかな(笑)。
これは、普通に聴いてとっても気持ち良くなれる、
自然な感覚だけから成り立っている音楽、アルバムです。

自然だから、何度も繰り返し聴ける、聴きたくなる。
そして、僕がいつもこだわっている「歌メロ」、
今回は曲が粒揃いで、その面でも水準が高いですね。
甘くとろける世界は、クセになります。

02 パールモンドール「苺のプディングタルト」・・・スウィート!
スモーキー・ロビンソンの新譜が素晴らしい!

Tr1:Time Flies
もう、CDが始まってコンマ何秒で、とろける世界が広がります。
これは、アルバムの中でもジャズスタンダード風味が強い曲。
それが冒頭なので、僕は最初、戸惑ったのですが・・・


Tr2:Don't Know Why
続いて同じような曲調でアルバムの足場固め。
話は逸れますが、この曲を聴いて思い出したことがあります。
僕はちょっと前に、ピーター・バラカン氏の
「猿はマンキ、お金はマニ」という本を読みました。
日本人の英語の発音がおかしい、という趣旨の本ですが、
そこから、「Wh」で始まる発音についての説明を引用します。
 wh-はすべて「w-」と覚えなおしていただきたいです。
 昔は少しhのニュアンスも含まれた発音をしていましたが、
 現在ではほとんどそのように話す人はいませんし、
 とにかく「ホ」という音とはまったく違います。

なるほど、では、Whitney Houston
イットニー・ヒューストン」と発音すると、通じないわけだな。
それはともかく、この部分がとても印象的だったのですが、
しかし、この曲のスモーキー、0'21"のタイトルを歌うところ、
Whyは、どう聞いても「フワイ」と発音しているように聞こえ、一方、
0'45"のWhenは「ウェン」と、hが入っていないように聞こえます。
これ、別にバラカン氏にケチをつけているわけではなく、
もしかして、強調して発音するとhの音が入るのかな、
そういうこともあるのかな、と思ったまでです。
すっかり脱線しましたが、この曲はムード最高にいいですね。
もっとも、僕が今まで音楽に「ムード」という言葉は
あまり求めていなかったので、やはり最初は戸惑いました。

【追伸】
この曲はJesse Harrisという人が作曲した曲で、
ノラ・ジョーンズが1stのCOME AWAY WITH MEでも
歌っていてそれがオリジナルであり、しかもこの曲、
2003年グラミー賞「最優秀レコード」「最優秀楽曲賞」
受賞していたことを知ったので、補足させていただきます。
ノラ・ジョーンズのそのアルバムはかなり前に買って
数回聴いただけだったので、覚えていませんでした・・・
つくづく、僕は、音楽の記憶力の悪さを痛感しました。




Tr3:Girlfriend
いやはや、齢70にもなって
You are my girlfriend, you are my lady,
You are my woman, you are my baby,

なんて、恥ずかしげもなく言えるよなぁ・・・
と言ってはいけないのです、音楽を聴く時は。
だって、音楽は気持ちの若さを保つためのものだから。
音楽は年齢不詳でいいのです。
そして、それをごく当たり前の感覚で歌うのです。
これ、僕も、もし70歳まで生きていられるとすれば、
そんな気持ちになるのかな、という妙なリアリティがあります。
曲はマイナー調でちょっと切ない響き、ミドルテンポのR&B系。
ギターのカラカラという音の響きが心地よい。


Tr4:You're The One For Me
そして純真なタイトルの曲が続きます。
ゲストヴォーカルはジョス・ストーン
僕は、彼女は、名前しか知らなかったのですが、
何年か前に結構ヒットしたことを弟から聞きました。
余談ですが、ヘヴィメタル系以外のことで弟のほうが詳しいことが
あったのは、意外で、ちょっと悔しかったです(笑)。
それはともかく、このアルバムを聴いてから、
ひとまず中古で彼女のCDを探していたところ、
昨日、ブックオフで1枚見つかりました。

03 INTRODUCING Joss Stone
スモーキー・ロビンソンの新譜が素晴らしい!

それがこれ、2ndアルバムということですが、
手に取って驚いたこと、彼女は白人なんだ!
触れ込みもR&Bシンガーということだったので、
スモーキーのCDを聴いていて、ずっと黒人だと思っていました。
ジョス・ストーンのこのアルバムも結構気に入り、
ちょうど来月に新譜が出ることを知り、買って聴くことにしました。
余談ですが、「ジョス・ストーン」って、僕は言いにくくて、
「じょしゅ・しゅとーん」となってしまいます・・・(笑)・・・
スモーキーに戻って、この曲は70年代ソウルっぽい雰囲気があり、
だからこのゲストヴォーカルもぴたりと決まっています。
Baby baby baby babyと2人で無邪気に連呼するところが
印象に残ります。


Tr5:One Time
今回のアルバムはtimeにこだわっていますね。
これは、ソウルの後のラップ・ヒップホップを経て、
さらにもう一度70年代のソウルまで戻った感じの曲。
ワウペダル(だと思う)を使ったギターの響きと、
時々ベキベキと鳴るベース、そしてオルガンの音も、いかにも。
やっぱりちょっと切ない系、スモーキーにはそれが合う。


Tr6:Please Don't Take Your Love
2人目のゲストは、あのカルロス・サンタナ
スモーキーの歌とカルロスのギターは、まるでコール&レスポンス、
聴いているだけでとっても気持ちがいいですね。
ゆったりした曲に、時々フランス語やスペイン語が入っているのが、
いかにもアメリカの音楽。
間奏の前にスモーキーがCarlosと連呼して、なんだろうと思うと、
最後にSantanaと呼びかけてギターソロが始まるのが、
気持ちが入っていることがよく伝わってきます。
アルバムの山場ですね。


Tr7:That Place
ギターの谷間にスモーキーの声が浮き上がる楽しい曲。
その浮き上がったところが、最高の場所だった。


Tr8:Love Bath
これはほの暗い響き、正統派ソウルバラード風。
いや、だけど、やっぱりこれは聴いていて
ちょっと恥ずかしいよなぁ・・・40歳の僕だって恥ずかしい・・・
なんて言わない、言わない。
このアルバムを聴くコツは、冷静に考えないことでしょうね(笑)。
ひたすら感じて気持ちよくなる、それでいい。


Tr9:Whatcha Gonna Do
さらに思い詰めたのか、哀愁のラテンの響き。
この曲のWhatchaも「ファッチャ」に聞こえ、特に、
1'30"のところは、かなり強く軋んだ「フ」が入りますが、
やはりwhは、強調するとhが入るということでいいのかな。
だって、タイトルに入った言葉ではない場合は、
どの曲でも、hが入るのは気にならないから。
あ、さっきからそんなことばかり気になっていますが、
ピアノの音がさらに郷愁を誘います。

04 ヤマウルシは一足早く紅葉していた
スモーキー・ロビンソンの新譜が素晴らしい!

Tr10:Satisfy You
もがき苦しんだ末にたどり着いた「安息の地」。
イントロの音を聴くと、そういうイメージが広がる、
というか、そういうイメージしか広がらない・・・そんな曲。
あ、これも一部、Whenが「フェン」に聞こえるか・・・
サビの部分の歌メロが見事に流れて展開していて、
ほんと、救われたような気分。
アルバムいちほっとする曲。


Tr11:You're Just My Life
最後はこうしめますか。
素敵な流れのアルバムですね。
最後のゲストはインディア・アリー
僕が密かに1stから聴き続けている人(中断はあったけど)。
インディアは、スモーキーから見ると、娘よりも下の世代じゃないかな。
そんな彼女が、かのスモーキーの「人生の相手」として選ばれ、
立派にその大役を務めているのは、彼女が期待されている証拠。
それもまたうれしくなりました。


Tr12:(Secret Track)
実はどこにも書いていないけど、シークレット・トラックが最後に。
これが、ユーモアたっぷりの、アルバムいち明るい曲。
Please give me one more chance
と歌っているけど、照れ隠しなのかな、それとも、
万が一、Tr11まででうまくまとまらなかった時のために、
「もう1回やり直したい」という意味で入れたのかな(笑)。
最後に、予期しなかったスモーキーからの贈り物をもらって、
しあわせな気分のうちにアルバムを聴き終えることができます。



小さな会社だからか、国内盤はリリース未定のようです。

いやはや、まったく素晴らしい。
第一印象が良くなかったことは、もう忘れました(笑)。
聴く側もそれなりに年を取っていることを実感したアルバム。
しかし、それも悪くないのかも、と思わせてくれる素晴らしい出来。
ゆったりとした時の流れを感じさせ、
ああ、人生、このように生きてゆけたら、と思います。


最後に、これは余談めいていて脇道に逸れる話であり、
話の流れを生かすために敢えて最後に持ってきたことですが、
このアルバムで最も驚きかつうれしかったことを。

CDを買って、ブックレットを見て、知った名前を探すのは、
音楽聴きの楽しみのひとつですよね。
今回も、ギタリストの中にレイ・パーカー・Jrの名前を見つけ、
アーロン・ネヴィルのソウルのカバーアルバム(記事はこちら)
にも参加していたように、彼は最近、
ソウル系のセッションギタリストとして活躍しているようです。

それもうれしかったのですが、しかし僕が言いたいのは、
ギタリストの中に、もうひとつ、
ディーン・ディレオの名前を見つけたのです!
ええっ!!
思わず大文字にして叫んでしまいましたが、
今まで、これほど驚いてうれしかったことはなかったです。
彼は誰かというと、元、はいらないもか、再結成したらしいから、
とにかくストーン・テンプル・パイロッツのギタリスト。
だって、STPは、僕が最も好きな90年代のバンド
これはうれしかった部分ですが、驚いた部分というのは、
だって、STPは、「似非グランジ」とも呼ばれていましたが、
かなりハードなロックをやってた人たちですよ。
それが、まさか、こんなまろやかなスモーキーに参加するなんて。
驚いたと同時にうれしかったもうひとつの理由が、
ディーンはギタリストとして認められているんだ、と思えたから。
バンド解散後はあまり名前を聞いていなかったので、
ほんと、うれしい再会でした。
ただ、このアルバムは、誰がどの曲を担当したかが
記されていないので、ディーンがどの曲を弾いているのか、
皆目見当がつかないのが残念です。
そりゃ、ばりばりハードな曲が入っていれば別ですが・・・(笑)。

とにかく、予想をはるかに超えた充実の出来。
秋にはぴったり、まろやかな響きの、気持ちいい1枚です。


にほんブログ村 音楽ブログ 洋楽へ
にほんブログ村






同じカテゴリー(ソウル)の記事画像
レイ・チャールズがいい!
夏はジェームス・ブラウン!
サム・クック
「愛さずにはいられない」 レイ・チャールズ
BAD 25周年記念盤 マイケル・ジャクソン
アル・グリーンに凝っている
INNERVISIONS スティーヴィー・ワンダー
OFF THE WALL マイケル・ジャクソン
THRILLER 25周年記念盤 マイケル・ジャクソン
同じカテゴリー(ソウル)の記事
 レイ・チャールズがいい! (2015-09-17 20:41)
 夏はジェームス・ブラウン! (2015-07-26 20:24)
 サム・クック (2015-03-05 19:54)
 「愛さずにはいられない」 レイ・チャールズ (2014-10-12 20:54)
 BAD 25周年記念盤 マイケル・ジャクソン (2014-09-27 19:54)
 アル・グリーンに凝っている (2014-09-20 21:29)
 INNERVISIONS スティーヴィー・ワンダー (2014-08-09 13:29)
 OFF THE WALL マイケル・ジャクソン (2014-08-04 17:15)
 THRILLER 25周年記念盤 マイケル・ジャクソン (2014-02-27 23:29)

Posted by guitarbird at 22:45 │ソウル

削除
スモーキー・ロビンソンの新譜が素晴らしい!