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2013年06月14日

「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?

01
「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?

今回は、待ちに待ったCDの紹介!
待ちに待っただけに、ポーラも張り切って・・・ないか(笑)。

80年代「幻のバンド」の逸品!

なお、いつものように
写真へのコメントも大歓迎です!


THE TRAVELING WILBURYS COLLECTION
トラヴェリング・ウィルベリーズ・コレクション




トラヴェリング・ウィルベリーズという「バンド」を、ご存知ですか?
メンバーは
Otis Wilbury
Nelson Wilbury
Charlie T. Jnr
Lefty Wilbury
Lucky Wilbury


えっ、誰っ・・・?????・・・

多分、ロックを40年聴いている方でも、
知ってる名前はひとつもないのでは、と思います。

トラヴェリング・ウィルベリーズ
実は、契約の関係で名前を出せなかったことを逆手にとった
「変名バンド」なのです!


では、どれが誰かというと

Otis=ジェフ・リン
Nelson=ジョージ・ハリスン
Charlie=トム・ペティ
Lefty=ロイ・オービスン
Lucky=ボブ・ディラン


すごすぎるメンバーです・・・あえて冷静に・・・(笑)・・・

02 道の駅 雄武
「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?

最初にアルバムがリリースされたのが、1988年。
当時は、このバンドの中心人物である
ジョージ・ハリスンが、アルバムCLOUD NINEを大ヒットさせ、
ロックシーンにカムバックした直後でした。

細かい経緯は把握していなくて申しわけないのですが、
ジョージとそのプロデューサーだったジェフ・リンが、
仲間を集めて「打って出た」、そんな感じのアルバムです。

当時は、ロックがそろそろ立派な歴史になってきた頃で、
ひとキャリア(以上)を終えた人たちが集まったこのバンド、
一見すると「懐古趣味の延長」のように思えます。

しかし、彼らはそこに安穏とすることをよしとしない、
積極的な姿勢が、音楽の随所に見て取れます。

音楽は、ひとことでいうと、
アメリカ音楽をこよなく愛する人々が、楽しみながら作った
アメリカンロックの王道かつ基本、そして最高到達点!


アコースティック・ギターで基礎をしっかりと築き、
多彩なエレクトリック・ギターの音を絡める

という立場は、終始一貫していて、
もはやそれが「このバンドの音」ともなっています。

5人の個性が、決してぶつかり合うことなしに表現され、
特に曲のバラエティという点では、他に類を見ない出来映えです。


それをうまくまとめたジェフ・リン、
「個人の想いをポップ音楽に載せて表現する達人」
のまさに真骨頂でしょう。

03 


そんな彼らが残した2枚のCDは、長らく廃盤になっており、
中古以外ではほとんど手に入らない状態でした。

もちろん当時からCDを持っていて、
その間も聴き続けていた僕は、
なんで・・・、という虚しい思いでいました。

それがついに、この6月、2枚をまとめて
DVD映像のおまけもついたコレクションとして、
ついにリリースされました!!


パチパチパチ(拍手の音)

ここでは、オリジナルアルバム2枚に分けて、
平均3、4行くらいで全曲をざっと「聴いて」みます。

なお、このセットはDVDを含めた3枚組で、
1枚目が1st、3枚目が2ndアルバムになっていますが、
そのわけは、後で分かります。

曲名の横のアルファベットは、
メインのリードヴォーカル担当者を示します。

BD=ボブ・ディラン
GH=ジョージ・ハリスン
JL=ジェフ・リン
RO=ロイ・オービスン
TP=トム・ペティ
A=全員(4人以上)交互に

基本的には、メインで歌っている人が作っているようです。

まあ、それはともかく、上で触れたことは、
基本的にはこの1枚目を念頭に置いてのものですので、
アルバムの細かいことはここでは省いて、
早速、曲に行きます!


1st VOL. 1 1988
「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?


Tr1:Handle With Care A
名刺代わりの1曲は、あまりにも素晴らしすぎる!
交互にヴォーカルをとり、コーラスで絡みながら、
温かく和やかな雰囲気で曲が進んでゆきます。
タイトルとは裏腹に、ほのかぁ~な幸せを感じられる曲。


Tr2:Dirty World BD
ディランお得意のたたみかけるような曲。
ほとんどディランひとりで歌い通してきて、
最後にジョージが歌う部分は、思わずはっとさせられる美しさ。
そんな芸の細かさも味わえます。


Tr3:Rattled JL
130km/hの直球で勝負という感じの、
正調カントリー&ウェスタン。
ロイ・オービスンの有名な「うがい声」も聞けます。
♪ガラァァァ


Tr4:Last Night TP/RO
カリプソ風の楽しげな曲。
思い起こせば、この頃は平和だった・・・(笑)・・・


Tr5:Not Alone Any More RO
ロイ・オービスンの美声を、ただひたすら味わう曲。
バラードというにはテンポは速過ぎるけど、
でも敢えて言う、朗々としたバラードに、感動。


VOL1-2
「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?


Tr6:Congratulations
悪友が酒を飲んでふざけながら祝う、そんなくだけた感じ。
それもまた、心が伝わっていいかと。


Tr7:Heading For The Light GH
どう聴いても後期ビートルズ風!
最初に聴いた時、この曲に、狂喜乱舞しました。
アップテンポでメロディがいい曲の典型でもあります。
曲もジョージのヴォーカルも、とにかくかっこいい!
これを聴いてカッコイイと思えなければ、
ロックは聴かないほうがいいです(笑)。
個人的には、このアルバムのベストチューン。


Tr8:Margarita
異国情緒が漂う曲。
キーボードの音が、いかにも80年代。
ヴォーカルが、メインというよりはサブという感じで、
歌としてではなく、曲として印象に残ります。


Tr9:Tweeter And The Monkey Man BD
ボブ・ディランお得意の物語風の曲で、まさにディラン節全開!
これだけ個性が際立つボブが、
バンドとしてやっている中で決して浮いていないのが
不思議でもあり、このバンドの包容力の大きさを物語ります。


Tr10:End Of The Line A
いかにもアルバムの最後っぽい曲、
というか、アルバムの最後のお手本のような曲。
盛り上がりつつ、気持ちを引きずってゆく・・・そんな曲。
ヴォーカルが次々とバトンタッチしてゆきますが、
Aメロを「美声」系のジョージ、ジェフ、ロイが歌い
Bメロを「ダミ声」系のトムが歌うという
この芸の細かさは、ただただ敬服するばかり。
(あれ、ボブはどこで歌ってるんだろう・・・)
最初にこのアルバムを聴いた時は、
まさか続きがあるとは思わず、
ああ、これでこの「バンド」も終わりか、と
ちょっとだけ感傷的にもなりました。


続いて2枚目へ


下の写真をご覧の通り、ひとり少なくなっております。
また、2枚目なのにVOL3でることも含めて、わけがあります。

2枚目をレコーディング中に
ロイ・オービスンが亡くなったのです。

レコーディングはだいぶ進んでいたという噂もありますが、
一度それをご破算にした彼らは、
哀悼の意を込めて、彼抜きで作った次作を3としました。

ただ、正直いうと、
声がひとり欠けたことの影響はあまりにも大きく、
前作に比べると一本調子で、多彩さに欠けるのは否めません。

もし前作がなければ、もっと評価されていたアルバム、
そんな感じはします。

断っておきますが、出来は素晴らしくいいですよ。


2nd:VOL.3 1990
「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?


Tr1:She's My Baby A
2枚目は勢いのあるパワフルな曲が多いのが特徴。
ギターソロは、ゲイリー・ムーア
ジョージがゲイリーに曲を提供したつながりで参加したようです。


Tr2:Inside Out A
これは2枚目のベストチューン。
美しいメロディがよどみなく流れ、
それが各ヴォーカルによって受け継がれてゆく。
歌うことの楽しさを実感できる曲。
やっぱり、声がいろいろあるバンドって、いいな!


Tr3:If You Belonged To Me BD
この曲を最初に聴いた頃、僕はまだ
ボブ・ディランはアルバム数枚しか聴いておらず
つまりはよく知らなかったのですが、
ディランの曲に通っている「心」がなんたるものか、
これを聴いて、分かったような気がしました。
ディランとしても、自分のアルバムに使いたかったのでは、
と思えるくらいの、これは名曲!


Tr4:The Devil's Been Busy A
シタール風の響きのギターに思わずにんまり。
このアルバムは、前作と違い、心なしか、
ネガティブな題材が多いことに、今回気づきました。
ただ、これは明るい曲ですが。


Tr5:7 Deadly Sin BD
これまたディランの世界。
今回はディラン色が濃いのは、誰の要望か?


Tr6:Poor House JL
またまた正調C&W第2弾。
ジェフ・リンはカントリー好き?
リードギターの詰まったような音が印象的。


VOL3-2 
「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?


Tr7:Where Were You Last Night BD/GH 
前作のLast Nightを受けた曲か?
しかし、前作の曲がひたすら明るかったのに対し、
これは、嫉妬深くてねちっこい男の恨み節。
おおぅ、こわっ・・・


Tr8:Cool Dry Place TP
まるで息継ぎすらしていないかのように
トムは、一気に歌い通して、終わる。
このアルバムが、個人の色をより強く出しているのは、
もしかして、関係が悪化していたのかも・・・


Tr9:New Blue Moon A
激しく、かつメランコリックで、抒情的な名曲。
最後だけ過去形で「待っていた」と歌うのが、
意味深長かつ、余韻を残す。
中間部だけはディランひとりで歌うのも、効果的。


Tr10:You Took My Breath Away TP/JL
これは間違いなく前曲を受けたと思われる、
息が詰まるような、あまりにも美しいバラード。
途中から始まるようなメロディが印象的。


Tr11:Wilbury Twist A
前曲で真面目にやり過ぎた反省・・・
というのはロックではよくあることですが、
最後は、遊び心いっぱいの明るく楽しい曲。
ブックレットには「ウィルベリー・ツウィスト」の
踊りが写真付で紹介されてもいます。


07 鶯谷駅
「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?

言い忘れていましたが、このコレクションでは、
1枚目、2枚目ともに、2曲のボーナストラックが入っています。

1枚目のBTは、未発表のアウトテイクですが、
2枚目のBTについては、ここで少し触れます。

Tr12:Nobody's Child A
ルーマニア地震のチャリティに供出した曲で、
これも正調C&Wの、ゆったりした曲。


Tr13:Runaway JL
デル・シャノン「悲しき街角」のカバー。
オールディーズといえばこれという、名曲中の名曲。
これが入っているのは、わけがあります。
2枚目制作の途中でロイ・オービスンが亡くなり、
彼らは次に、デル・シャノンを迎えて作業を進めました。
レコーディングがどこまで進んだか分からないのですが、
そのデル・シャノンは、なんと、自殺してしまいました。
そんなデル・シャノンへの哀悼の意を込めて、
この曲をB面に録音したのではないかと思います。



そうそう、この素晴らしいアルバムを根底で支えているのが、
職人中の職人ドラマー、ジム・ケルトナーです。
この人の大ファンとして、
紹介しないわけにはゆかないのであります。

音楽好き、ロック好きのすべての方へ

車にも合いますよ!

08 ハウの平和の滝初体験
「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?





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Posted by guitarbird at 23:29 │ロックQ-Z
この記事へのコメント
さきほどの記事にもお書きしました富山のfpshotです
現在ウィルベリーズを聴き直しておりまして、guitarbirdさん「Heading For The Light」をべた褒めしておられますが、自分もまったく同意見です。このときのジョージ、作詞作曲家、歌手、演奏家として熟練の域に達していますよね。しかもとんでもない大好きな仲間が4人もいますし、そりゃ張り切りますよ。あのメロディと歌はジョージ以外の何者でもありません。エレキギターのあまり音の歪みのない3連弾きもかっこいいですし。そして、あえてソロは得意のスライドを弾かずにサックスでジムホーンに任せているあたりもまた心憎いですね。で、中間8小節の高音部はジェフが畳みかけてくる…いやはやもう完全にノックアウトです(笑)なんかジョンとポールが「A Hard Day's Night」でやったのを再現しているようでニヤりとしてしまいますね。なによりジョージが自分は演奏家だ!たる楽しそうな雰囲気がとてもよく伝わってきます。わがままし放題やってもちゃんとジェフが完璧に仕上げてくれることを分かっていてやっているっていうのも嬉しいです。ジョージとジェフがタッグを組めば無条件でCDほしくなります
車で母親を隣りに乗せてELOを聴いているとポールの声そっくりだって言うんですが、自分は特に思わなかったんですがふたりの声は似てますかね?でもね、それはジェフに直接聞かせてあげたいですね。およそ世界一のビートルズマニアのジェフは泣いて喜んでくれるかもしれませんね(笑)
ではすみません勝手に暑く楽曲解説?させていただきました。失礼致します
Posted by fpshot at 2015年02月26日 21:41
fpshotさん、ふたたびですが、古い記事もご覧いただき
ありがとうございます。
そうですHeading...は、ポールの80年代のどの曲よりも
ビートルズっぽいと当時感じました。
演奏を楽しんでいる雰囲気というのはまったくその通り思います。
最近、MTVで(ボブ・ディラン絡みで)彼らのビデオクリップを観ましたが、
そのことを再確認しました。
そりゃ、演奏していて楽しくてしょうがないでしょうね、あのメンバー。
ジェフ・リンについていえば、以前、萩原健太さんが、ジョージの
雲9がビートルズっぽいことについてこんなことを書いていました。
「ジェフ・リンがひとりレノン・マッカートニーを演じていて、
ジョージは久し振りに身を任せつつ競い合う相手に出会えた」と。
思えばポールも80年代は相手を求めてエルヴィス・コステロに
たどり着きましたが、2人ともジョンを失ったことが
やはり、よほど大きなことだったのでしょうね。
たとえ最後の頃は一緒に演奏していなかったとしても。
ジェフ・リンがポールに似ているとは私も思ったことはないですが、
確かにジェフは喜ぶでしょうね。
ロイ・オービソンのMYSTERY GIRLもウィルベリーズから
派生したもので愛聴盤ですが、惜しくもロイの遺作になりましたね。
あと、トム・ペティのI Won't Back Down、5人のうち
3人が揃ってやはり私には無敵の強さがある曲です。
そうそう、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズが昨年のツアーで
この中のTweeter And The Monkey Manを演奏したそうで
それすごく聴いてみたかったです。
楽しいお話をお聞かせいただきありがとうございます。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2015年02月26日 22:11

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「幻のバンド」トラヴェリング・ウィルベリーズとは!?