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2015年11月10日

CROSSEYED HEART キース・リチャーズ新譜

01
CROSSEYED HEART キース・リチャーズ新譜

CROSSEYED HEART
Keith Richards
クロスアイド・ハート
キース・リチャーズ
(2015)

キース・リチャーズの新譜です。
最近買ったCDの記事でさらりと触れましたが、
今回は1曲ずつ話します。

予想していたよりもうんとローリング・ストーンズっぽかった。
第一印象はそのように書きました。
でも、はて、前はどうだったのだろう?
試しに23年前の前作MAIN OFFENDERを聴きました。
意外とというか、前作も今聴くとストーンズっぽい。
当たり前ですよね、ストーンズの主たる作曲者だから。
でも、前作は「ストーンズとは別」という意識がどこかにあって作った、
一方今作は「俺はストーンズのキースだ」と堂々と宣言している、
そのように感じられるのは確かだ、とも思いました。

20年の間に、聴く人の年齢層が高くなり、
新しいもの、違うものを求めなくなってきた、ということかな。
キースの新作は、ストーンズらしさを表すことにためらいがなく、
堂々としている、そこが颯爽としていてかっこいい。
かといってロックらしく先進的に攻めることも忘れない。

ポール・マッカートニーも最新作NEWにおいて、
意識してビートルズらしさを出していたのだから、
これは時代が求めるものということなのでしょう。
逆にロバート・プラントは過去の自分の姿を意識的に壊して
エスニック路線に走り、カントリーにも首を突っ込んだりした結果、
あまりいい言葉を聞かないような気がします。
僕は好きなんですけどね、ZepはZepで聴けばいいじゃん、
それよりも今ロバート・プラントは何を言いたいのかを知りたい。

60年代70年代から続けているオールドネイムに対して、
昔のアルバムの方が良かった、だから新しいのは聴かない、
というのは簡単なことです。
もちろんそういう人がいるのを僕は否定も非難もしません。
でも、僕は、活動を続けていることに敬意を表しながら、
新しいアルバムを聴くことを楽しみに生きています。
毎年、秋になると色づいた木々に感動するように、
新しいアルバムが出ると、やっぱり新たな感動があります。
秋の木々の葉の色づき、紅葉や黄葉は、大きく見れば毎年同じ。
でも小さく見れば毎年違う。
今年の札幌の紅葉は、例年より緑が遅くまで多く残っていました。
でも、毎年紅葉するのは同じです。
日常生活の中にちょっとの感動があればいい、と僕は思います。
オールドネイムの新譜はまさに「秋の紅葉」なのです。

話は逸れましたが、キース・リチャーズの新譜は、
ストーンズらしさを出したことで評判がいいのではないかな、
と思いますが、実際に何かで調べたりしたわけではないのですが。
実は、ストーンズの現時点での最新作abiggerbangも、
ストーンズがストーンズらしく今風になったいいアルバムでしたが、
それはファンも自分たちも望む場所なのでしょうね。

アルバムはドラムスのスティーヴ・ジョーダンがほぼ全曲に参加、
一部でキースと共作もしています。
キースはベースもほとんど演奏していますが、実はキース、
ベースにこだわりがあるのかな。



02 A公園名物「ストーンズのベロ出しシラカンバ」
CROSSEYED HEART キース・リチャーズ新譜


Tr1: Crosseyed Heart
アコースティックギターによるデルタブルーズ風(多分)の曲。
意表を突かれましたね、その手があったかって。
なぜか得した気分になりましたが、キースのブルーズへの思いが、
これほどまでにストレイトに表されているのは、やっぱり感動ですね。

Tr2: Heart Stopper
前曲の終わりでキースが呟いて間髪入れずに始まるアップテンポの曲。
1曲目はこんな感じで来ると予想していたので、意表突かれたのでした。
こぶしを回してちょっと悪そに歌うキース、さすが。
歌と歌の間のギターの音が大きくなっていて、緊張感がある。


Tr3: Amnesia
これも前曲のフェイドアウトが終わり切らないうちに
ギターのカッティングとキースの呟きで始まる。
曲に迫りくる恐さがあるのはキースの特徴でしょうね。
でもそれがふつっと切れた瞬間になぜか優しさを感じる。
昨年亡くなったボビー・キーズが参加、最後の録音かな。
ボビーは昨年の来日公演にも来ていたので驚きました。


Tr4: Robbed Blind
ミディアムスロウのアコースティックなバラード。
曲のつなぎの部分にエリック・クラプトンのWonderful Tonightに
よく似たギターのフレーズが出てくる、つまりそういう雰囲気の曲。
聴かせる曲ですね、ギターソロも音色もフレーズもいい。
最後の方で声を1オクターブ無理矢理上げて歌うのは、
きつそうだけど、うん、そういう気持ち分かる、分かる。
幾つになっても男は男だ、ということですね。
(僕も諦めるのは早いのか・・・!?・・・)


Tr5: Trouble
最初に聴いて思わず「やったぁ!」と叫びたくなった。
これこれ、これこそストーンズの人が作った曲。
歌メロがいいロックンロール、ひとことで言えば。
サビの"Trouble"と歌う部分で声が跳ね上がるのも印象的。
ギターソロもチャック・ベリーだし、バッキングのざくざくした
ギターの切込みもローリング・ストーンズ。
つなぎではいる男臭いコーラスもキースだから出せる音。
文句なくこのアルバムのベストソング。
と言ってしまったけど実は・・・後詳述。

さてここでTrouble聴いてください、映像は静止画ですが。




Tr6: Love Overdue
キースお得意のレゲェ、やっぱりこれがないとねえ。
キースのレゲェは演奏が割と本格的レゲェっぽいんですよね。
いかにもレゲェらしいベースのフレーズもいい。
ヴァースの部分で変な声でぼろぼろ歌うのが面白い。
アーロン・ネヴィルの息子でネヴィル・ブラザースの
アイヴァン・ネヴィルが参加しています。


Tr7: Nothing On Me
ミディアムテンポのこの曲、イントロでギターをかき鳴らす、
ようで細かく弾く、ああやっぱりキースだなあって。
そしてこちらは父アーロン・ネヴィルがコーラスで参加。
ブックレットの目立つところにアーロンの写真があって、
キースは最大の敬意を持って彼を迎えたことが感じられます。


Tr8: Suspicious
4曲目の続きのような(つまりWonderful Tonight風の)バラード。
でも、このキースは何かを疑っているんだね。
それにしてもキースの歌い方は独特。
歌の先生にこんな歌い方すると、多分ダメと言われるでしょうね。
上手いとかそういう問題じゃない、何が悪いんだ。
そこが魅力なのだから。


Tr9: Blues In The Morning
ボビー・キーズが参加したこれは70年代前半の
ジャムセッションのアウトテイクのような雰囲気。
オールドスタイルでブルーズのコード進行丸見えロックンロール。
やっぱりね、シンプルなロックンロールには胸躍りますね。
つまり僕もまだまだ老け込んではいないのかとほっとしてしまう(笑)。


Tr10: Something For Nothing
ゴスペル風のコーラスがフェイドインして来る。
今回は曲の始め方、前の曲からのつながりを相当意識してますね。
それと今回は速めの曲と遅めの曲の配置のバランスがいい。
そしてどの曲も心に引っかかりまくるちょっとしたフレーズがある。
楽しくなることこの上ない。


Tr11: Illusion
もうひとつWonderful Tonight風のバラードだなと聴いていたら・・・
ノラ・ジョーンズの声が!!!!!
前にもどこかで書きましたが、僕は買ったCDは手元に届くまで、
事前に情報を調べることもないし、曲をネットで聴くこともない。
届いて聴いていきなりノラの声が聴こえてきたんだから、
僕がどれだけ驚いたか、嬉しかったか、お察しいただけるかと。
ノラの声に聴き惚れているうちに、僕はこう思いました。
「キースずるい・・・」
僕に知らせもしないでノラを出してきたこと、そして
ノラと仲良く歌っていること、年甲斐も身分も何もなく、
男としてキースに嫉妬してしまいました・・・
でも、そうだよ、ノラと歌うのはまさに「イリュージョン」なんだよ。
このタイトル、上手いですね、ダブルトリプルミーニング。
ノラがいることで、アルバムのベスト曲を決めにくくなってしまった。
ノラは作曲にも名を連ねています。
そしてこの曲のみベースが今はザ・フーのピノ・パラディーノ。
それはそうと、今回のキースはこのスタイルが肝だったのかな。
合っている、素晴らしい。
似てるとか書いたけどそれはいつもの僕の愛情表現ですからね。


Tr12: Just A Gift
ここでミディアムスロウの曲が続くのが、ノラのイリュージョンを
ますます深いものにしている、素晴らしい。
「ただの贈り物」、それはノラのことだったのだ!
ヴィオラとフィドルの音が、控えめだけど曲をより味わい深くしている。


Tr13: Goodnight Irene
ワルツのカントリーブルーズ。
1932年のリード・ベリーの曲、とのことですが、Wikipediaを見ると
そこに写真があるレコードに写っているのは白人だから、
トラッドと言う方が適切かもしれない。
子守歌ですね、これが素晴らしい。
ロック系の子守歌を集めて編集盤CD-Rを作りたいとよく思うんだけど、
そこに新たに加わった、ほんとうに素晴らしい曲。


Tr14: Substantial Damage
前の曲から10秒くらい空いてフェイドインして来る。
なんだかギターが壊れたかのような暴力的ともいえる響き。
レゲェに乗ったキース、歌うというより言葉を投げつける。
スライドギターが荒れ具合に拍車をかける。
収まりがつかないうちにフェイドアウトして終わってしまう。


Tr15: Lover's Plea
長い空白があった後1曲で終わると思ったらもう1曲あった。
最後も今回の肝であるバラード。
♪ べいべ べいべ べいべ と歌うのが妙に印象的で、
嘆いているようで、ささやいているようで、強がりかもしれない。
曲自体も展開が凝っていて、ホーンのアレンジがいい。
最後は性急に曲が終わり、余白ほとんどなしでCDが終わる。
つくづく、今作は曲のつなぎ、始まりや終わりに凝っていますね。
いやあ、いいアルバムだ、よかった。




最後にもひとつ感想。
今回は遅めの曲、バラードが多いのですが、
昔から遅めの曲に重きを置いていたのか、それとも、心情的に
齢によりだんだんそうなってきたのか、興味深いですね。

今年出た純粋な新作としてはJTと1位を争っています。
大晦日にどう出るかな、自分でも楽しみです。

さて、今日まだご登場いただいていない方々の写真で
この記事を終わりたいと思います。


03
CROSSEYED HEART キース・リチャーズ新譜

ハウとポーラですね。

なぜマーサはいないのかというと、
僕の足元に先にひとりで来たからです、はい。
ほんとは3ショットを狙っていたのは言うまでもない・・・(笑)。







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Posted by guitarbird at 19:54 │ロックK-P

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