ナチュログ管理画面 エコロジーライフ エコロジーライフ 北海道・東北 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報
ブログ作成はコチラ
あなたもナチュログでアウトドア生活を綴ってみませんか?
プロフィール
guitarbird
guitarbird
ゴジュウカラは、木の幹を下向きに歩ける唯一の鳥。 
ゴジュウカラを見習うと、違った視点が得られるかも・・・
僕が最も好きな鳥です。
これは北海道の亜種シロハラゴジュウカラ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 26人
Information
アウトドア用品の
ご購入なら!

QRコード
QRCODE


日本に生まれてよかった


鳥の名前と季節を追って


手軽な歳時記、改訂版


丸谷才一エッセイ傑作選


シェイクスピアに親しもう


4人は何を言ったのか


身の周りにある「遺産」


植物のすごさよ



友人著、「見る」とは・・・



写真による野鳥図鑑



これは使える!



野鳥の本のリンク



俳句の本のリンク



草思社の応援リンク



ちくま文庫のリンク


2014年02月01日

昔は「アル・パシーノ」だった

01
昔は「アル・パシーノ」だった


今日は外国人の名前のカタカナ表記について考えてみます。
僕は、BLOGというかたちで多くの方に文章を読んでいただいており、
この件については常に意識しながら生活しているつもりです。

「今月の読書2013年12月号」(記事はこちら)で取り上げた
小林信彦さんの『人生は五十一から』の中に、まさにそのことに
触れた話があり、それを読んでこの記事を書くに及びました。
読書の記事の際に読後の感想としてそのことを書いていましたが、
長くなりすぎたので別の機会に記事にしようと考えたものであって、
その記事からは削除し、敢えてこの話題にまったく触れませんでした。

先ずは、1998年に書かれたそのエッセイ、
「バーリンか、ベルリンか」の一部を書き出してみます。
なお、引用にあたり、引用者は改行などを施していますが、
今回は表記については数字以外は原文通りに行うものとします。



バーリンか、ベルリンか

<ギョエテとは 俺のことかと ゲーテ言い>
という昔の川柳がある。
ドイツの文豪ゲーテを<ギョエテ>と発音していた時代のものだから、
明治の終わりか、大正時代か。
そんな時もあったのかとぼくは考えるが、<ゲーテ>は間違いで
<ギョエテ>が正しいと怒っている学者がいるかも知れない。
とにかく、外国人の名前をカタカナで表記するのはむずかしい。

いまでこそ演技の鬼のアル・パチーノであるが、1970年代の前半の
二枚目時代には、日本ではアル・パシーノと呼ばれている。
(中略)
そのうちに、日本でも、パシーノとパチーノが入り乱れ、
やがて、パチーノに定着した。

困るのは、ご当人が途中から名前の呼び方を変えるケースである。
その典型的な例がRonald Reaganだろう。
これは、どう読んでも、ロナルド・リーガンで、
日本の1974年の人名事典でも、そうなっている。
アクション映画で主役と脇役を演じたが、
ぼくの印象ではB級映画の主役というところだ。
66年からカリフォルニア州知事、80年に大統領に当選するが、
そのころから、自分を<レーガン>と呼んでくれと言い出した。
今では、レーガンという方が通じやすいだろう。

Warren Beattyのケースはどうなのか。
日本人が読み間違えたということだろうか。
『草原の輝き』『俺たちに明日はない』-ずっと
ウォーレン・ビーティだった。
人名事典でもそうなっている。
どういうわけか、近年になって、
俺の苗字は<ベイティ>だと言い出した。
当人がそういうのでは、反対することもないから、
今の人名事典では<ベイティ>になっている。
(中略)

監督のスタンリー・キューブリックは、昔は<カブリック>と
表記されていたが、最近は<クーブリック>とか<クブリック>
が正しいという人があり、そうなっている事典もある。
Kubrickだから、どうとでも読めるのだが、
外国人名のカタカナ表記は一種の約束事だと割り切らないと、
こうした不毛の情熱が突っ走ってしまう。

外国人名のカタカナ表記をすべて正しくしよう(!)と考えた人が
映画ジャーナリズムにいたらしく、キネマ旬報社の事典に
こうした傾向が見られる。
先日ある翻訳書に<クーカー>とあったので、なんだかわからず、
前後の文脈から<ジョージ・キューカー>監督らしいと推測した。
<キューカー>という表記が正しいかどうかは別として、少なくとも
60年ぐらいそう表記されていたので、一つの約束事である。
勝手に変えられては、意味が通じなくなる。

(中略)
<人名は正確を期したい>という事典編纂者の気持ちは
わからないではないが、外人と話してみれば、
<キューブリック>でも<クブリック>でも
大した違いはないことがわかるだろう。
よほど英語が達者でない限り、どの道、
一度では通じないのである。
特に、事典は長く使われるものなので、
<キューカー=クーカー>とでもしておいてくれないと、
無用の混乱が生じる。

何年前か忘れたが、ニューヨークで(演劇評論家の)
大平(和登)さんと話をしている時に、当時はまだ百何歳かで
生きていたアーヴィング・バーリンの噂になった。
いうまでもなく、名曲「ホワイト・クリスマス」の作詞・作曲者である。
(中略)、大平さんがぽつりと言った。
「バーリンも、本当は(表記すれば)ベルリンなんだけどな」
なるほど。
バーリンの百歳記念のビデオなどを観ると、Berlinは、
<バーリン>と<ベルリン>の真中くらいにきこえる。
英語圏に生きる大平さんにとっては、<ベルリン>に近いようだ。
「大平さん、それを書かないでください」とぼくは言った。
「日本には<正しい外人名表記>に狂っているオタクがいますから」
(中略)

結論-
日本語で書く限り、<正確な外人名表記>というものはない。
多少の不満はあっても、長い間に作られた約束事、
記号と考えるべきだろう。





02
昔は「アル・パシーノ」だった

僕は、なるほどと納得する反面、痛いところを突かれた、と
読み終わってから苦笑いをしました。

なお、今回は話が長く複雑になるので、
人名だけに絞って話を進めます。

この話を読んで真っ先に思い出したのが、榊原郁恵の歌
「アル・パシーノ+(たす)アラン・ドロン<(より)あなた」
僕が小学生時代にテレビで見て聞いて知った曲ですが、
当時はまだ僕は映画を観ていなくて、でもアラン・ドロンは
CMにも出てあまりにも有名で名前を覚えやすくて知っていたから、
アル・パシーノという俳優もいるんだな、と覚えました。
当時はかの『ゴッドファーザー』の後で、
アル・「パシーノ」の人気が上がった頃だったのでしょう。
高校に入ってから真面目に映画を観るようになると、
Al Pacinoは「アル・パチーノ」と呼ばれ表記されていました。
あれ、それって榊原郁恵の歌の人のことでしょ!?
と思ったものでしたが、今思えば、その5年くらいの間に
表記が変わりつつあった、まさにその頃だったようですね。
彼はイタリア系だから、イタリア語としての読みをなるべく
原音に近いカタカナで表すと「パチーノ」のほうが正解。
でも、英語では「パシーノ」と読ませたのかもしれない。
英語で"c+i"だけで「チ」と読ませる単語は思い浮かばないし。
そしてこれは僕の推測ですが、昔の日本の映画関係の人は
「パチーノ」よりは「パシーノ」のほうがスマートに聞こえるので、
二枚目として売りたくてそう表記するようになったのかな、と。

写真01、1974年公開の映画『ゴッドファーザー Part II』のパンフレット、
02、その中ではやはり「アル・パシーノ」と記されています。
ただ、いつから「パチーノ」になったかはまだ調べていません。
映画のパンフレットがある場所がとにかく寒い部屋なので・・・
でも、『ゴッドファーザー Part III』ではもう「パチーノ」になっていたはず。

と思ってよく見ると、なんとこのパンフレット、肝心の英語の表記が
間違ってますね、"Pachino"になっている。
今この記事を書いていて気づきました、なんだか面白い。
しかし、もし仮に"Pachino"であるなら、英語で読んでも
「パシーノ」「パチーノ」両方が考えられるから困ったもの。
しかもそれをイタリア語で読むと「パキーノ」とまた違う読みに
なってしまうのだから、もうわけが分からないですね(笑)。
なんて、話を広げすぎました、戻ります。

Warren Beattyも、高校時代に『俺たちに明日はない』を
テレビで見た時は「ビーティ」で、その後暫くそうでしたが、
90年代のいつの頃からか「ベイティ」になっていたと思う。
アル・「パチーノ」と共演した1990年の『ディック・トレイシー』、
マドンナも出ていたその映画ではまだ「ビーティ」でした。

キューブリックは今でもキューブリックですかね、一般的には。

キューカー監督の部分、「60年も慣れ親しんできたので勝手に
変えられては困る」という小林信彦さんには説得力がありますね。

そうですよね、60年まではいかないけれど、今更
Michael Jacksonを「マイクル・ジャクスン」と書かれても、
マイケル・ジャクソンがムーンウォークをする姿が想像できないし、
ジャイケルマクソンも困るでしょう。
ただ、"son"について、George Harrisonが「ジョージ・ハリスン」となり
いわば「表記揺れ」があるわけですが、これについてはかつて
「なぜ「ジャクソン」なのに「ハリスン」なのか・・・」という記事(こちら)
を上げて考察していたので、ご興味があるかたはお読みください。
しかし、これについてはおそらく、「ジャクソン」でも「ハリスン」でも、
外国でも通じると思います。
なぜかといえば、"-son"の部分はアクセントがない部分であり、
アクセントがない部分は適当な発音でも大丈夫だからと、
僕は高校時代に英語の実習教育で来ていた先生に教わったように、
曖昧に発音しておけばいい、自然とそうなるものではないかと。
もちろん日本語的な平板のアクセントでは通じないでしょうけど、
「ハリスン」の場合は「ハ」を強く読めば大丈夫のはず。
むしろ、"Ha-"や"Ja-"の"a"の発音が通じない可能性が高そう。
ちなみに、なぜGeorge Harrisonだけ「ハリスン」になったのかは、
当時の東芝EMIの担当者だった石坂さんがそう決めたから、
というのが僕が考えた結論でした、念のため。

この話には出てきませんが(小林信彦さんはロックは聴かないらしい)、
Van Halenの表記はいまだに一定しない。
レコード会社は「ヴァン・ヘイレン」と表記していますが、
北海道新聞のCD評の記事では「バン・ヘーレン」と表記されていました。
他に、「ヴァン・ヘレン」も見たことがあります、というか、中学時代
僕が初めて接した彼らの表記はそれだったことを思い出しました。
おそらく新聞社や出版社ごとに表記の基準が設けられており、
それは統一されたものではないからこうなるのでしょう。
でも、僕は「バン・ヘーレン」という表記を見ると、先ずは頭の中で
水鳥の「バン」が首を前後に振りながら水上を泳ぎ始め、次に
「ベ平連」を思い出してしまいます。
なお、僕は「ベ平連」=「ベトナムに平和を! 市民連合」は
リアルタイムではないですよ、本で知りました、念のため(笑)。

03
昔は「アル・パシーノ」だった

閑話休題、1月31日は青空が見られない予報だったのに、
朝だけ晴れて青空が見えました。

僕は音楽の記事をよく書くわけですが、アーティスト名について、
英語での読みに近いカタカタ表記ではなく、
基本は日本のレコード会社の表記で書くことにしています。
Led Zeppelinは(レッド・ゼプリンではなく)「レッド・ツェッペリン」
Peter Gabrielは(ゲイブリエルではなく)「ガブリエル」というように。

ただし、例外がいくつかあります。

先ずDire Straits、レコード会社は「ダイアー・ストレイツ」と
書いていますが、僕は「ダイア・ストレイツ」と書きます。
彼らの場合、30歳くらいになるまで国内盤を買ったことがなく、
そう表記されているのを知らなかったのです。

続いて(Diana Ross & The) Supremes、
レコード会社は「シュープリームス」ですが、
僕は「スープリームス」と書いています。
これ、"Superman" は「スーパーマン」ですからね。
いよいよ明後日に迫った"Superbowl"が
「シューパーボウル」だとなんだか力が抜けてしまう(笑)。
もうひとつ、"Supremes"の人気や評価が日本では低そうだから、
もっと聴いてほしくて敢えてそう書いてやろう、という、
ささやかにもほどがある反骨心があってのことです(笑)。
多分、シュークリームに似ていて覚えやすいので
日本では「シュープリームス」になったのでしょうかね。

ところで、これについて面白い話があります。
NHK-BSで年末年始にかけて、みうらじゅんと安斎肇が司会をする
ちょっと笑える洋楽のビデオクリップを集めた番組が放送されました。
その中で彼女たちの曲、ヴァニラ・ファッジでも有名な
You Keep Me Hanging Onが紹介されていましたが、最初はそれ、
ダイアナ・ロス&ザ・「サプリームス」と書かれていました。
それに気づいた安斎さんが「これってシュープリームスだよね」
と言い、以降は「シュープリームス」として話を進めてゆきました。
この例は"Kubrick"と同じですね、読もうと思えば3通りある。
NHKのその番組の制作者がシュープリームスを知らないのだろう、
と推測しましたが、ただ、僕が使っている英和辞典
「リーダーズ英和辞典」1990年版(研究社)では、
「サプリーム」になる発音記号は記されていないので、
それ以前の読み間違いの可能性もありそうです。
もしかして今は「サプリーム」の読みもあるのかな、アメリカでも。

もうひとつは、Graham Nash、CSNのあの人ですね。
レコード会社は「グラハム」・ナッシュと表記していますが、
僕は「グレアム」・ナッシュと英国風の発音で書いています。
この"Graham"は曲者で、『第三の男』などで有名な英国の小説家
Graham Greenは「グレアム・グリーン」と昔から呼んで書いていて、
文学は例外なのか、という意見もありました。
ところが、1980年代後半になって、英国のブラーのメンバーである
Graham Coxonが「グレアム」・コクソンという「名前」になった。
そうであるならナッシュも「グレアム」であっていいのではないか。
と、ささやかな抵抗をしているのであります。
ただ、NFLで現役のニューオーリンズ・セインツのタイトエンドは
「グラハム」と呼ばれており、「グレアム」に固まるわけではないようで。
「グレアム」・コクソンは一種のファッションでそうつけたのでしょうね。
当時の日本はバブルの上に外国に多くの視線を送っていた、
そんな時期でもありましたし。


04
昔は「アル・パシーノ」だった

今日の犬たちは俳優風に決めた・・・つもりの写真を。

さて、外国人の名前の表記について、今は昔に比べると
You-Tubeなどインターネットで現地の発音を音として接する機会が
増えたことで、かえって昔より安定しない可能性がありますね。

そうそう、「ダルビッシュ」投手はDarvishで"v"ですが、彼は多分
「ダルビッシュ」として日本の役所に届け出ているのだと思い、
その場合は本人の意志を尊重する、ということになりますね。

ここまで書いてそういうのもなんですが、結局のところこの問題は
日本語と英語が違う以上、永遠に解決をみないのです。
まあ、解決しないから逆に話としては面白いともいえますが。

僕も以前はどちらかといえば原音主義に傾いていましたが、最近、
特に丸谷才一さんの本を読むようになってから考えが少し変わりました。

同じ音でも人により、ものにより、状況により、違う文字で表すことで、
その人の持っている雰囲気に合わせようというのが日本人の情緒であり、
日本人には合っているのかもしれない、ということ。
そうですよね、僕だって、"Graham"の例でいえば、
CSNの人は「グレアム」でもいいけれど(あくまでも僕の感覚では)、
レインボーの2代目ヴォーカルGraham Bonnetは
「グラハム」・ボネットじゃないと逆になんだかくすぐったい感じがします。

また、"Kubrick"の例でも分かるように、英語だって同じ母音で
読み方がひとつではないものがあるので、人により事例により
違ってもいいのではないか、とも思います。

もっと大元のそもそもの話をすれば、他の言語と違い、
同じ母音の文字で(子音もあるけど)読み方が違う
英語がいけないのだ、というところまでたどり着きますね。
まあ、英語はいろいろな言語から吸収して成り立ったのだろうから、
そうなるのは仕方ない、むしろ読み方の違いの中に、英語の
言語としての歴史が刻まれていということなのでしょう。


05
昔は「アル・パシーノ」だった

壁の前でシリアスな顔を見せるハウ。

結論、はないんだけど、でもひとまずまとめると、
小林信彦さんの引用文の最後、太字で示したように
日本人として日本の社会で生きていく上では、
約束事と割り切る必要がある、ということでしょうね。

ここでもまたもっと大元のことを書くと、日本で生活する上では、
カタカナはカタカナで使うとして、英語の原語の発音を
しっかりと覚える、ただそれだけでことは済むと考えます。
だって、小林克也さん、Michael Jacksonの曲を紹介する時は
「マイクゥル・ジェァクスン」と英語で発音しますが、
日本語の地の文では「マイケル・ジャクソン」と言っていますから。

でも、その上で敢えて僕が違う表記で書くのは、
一種の遊びだと思ってください。
カッコつけたいだけ、と捉えていただいても構わないですが、
いつものへそ曲がりの逆の発想で、決められないのであれば、
そういうやつがいてもいいのではないか、ということで。
寛容な言い方をすれば「癖」でしょうかね。
或いは、そういう問題があることへの皮肉の意味もあるかもしれない。

長くなりましたが、結論が出ないお話にお付き合いいただき
ありがとうございます。

最後は、窓越しに目で訴えるポーラの写真にて。

06
昔は「アル・パシーノ」だった







同じカテゴリー(言葉に関すること)の記事画像
「サンド」
「ソン」
洋楽における「マイフレンド」問題
ほぼほぼ
「子規庵」訪問
「厚切りジェイソン」が面白い
廃止の「廃」という漢字についての考察
同じカテゴリー(言葉に関すること)の記事
 「サンド」 (2017-06-16 22:29)
 「ソン」 (2017-06-14 22:41)
 洋楽における「マイフレンド」問題 (2017-03-28 22:40)
 ほぼほぼ (2016-06-04 20:43)
 「子規庵」訪問 (2015-04-25 19:29)
 「厚切りジェイソン」が面白い (2015-03-13 19:29)
 廃止の「廃」という漢字についての考察 (2013-11-17 20:45)

この記事へのコメント
こんばんは。
本日も興味深く読ませていただきました。

ちょっと趣旨よりズレるかもしれませんが、
英語はアルファベットの表記と実際の発音が違う単語が多いと何かで読んだ記憶があります。
ご存知かも知れませんが、私の知る限り、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語などは基本的にはアルファベットの組み合わせに発音の規則があり、大まかな所はローマ字読みでOKです。
勿論ローマ字読み出来ない例外はあり、例えばドイツ語では 「ei 」は「アイ」、「eu」は「オイ」、ポルトガル語では母音の前の「r」は「ハ行の発音」、「ro」は「ホ」、後ろに母音のない「l」は「ウ」など。
ただその例外も、そのアルファベットの並びであれば、常にその発音です。(外来語は分かりませんが。)
ですから、その規則さえ頭に入れておけば、ドイツ語などはどんな文章でも音読する事が出来ます。「r」の舌の位置が悪いかどうかは別にして。(笑)
それに比べ、英語は余りに例外があり過ぎて、その事がさらに日本語への変換の発音を複雑にしていると思われます。
ポルトガル語で頭がいっぱいだった時期、オーストラリアの「Brisbane」を「ブリスバーネ」と読んで知人に大笑いされた事があります。(笑)
Posted by masaki at 2014年02月02日 00:30
ぎたばさん、こんばんは。

本日も示唆に富んだ徒然なるブログ楽しく読ませていただきました。

昭和人間としてはどうしてもローマ字感覚が沁みこんでいてヴァン・モリスンを番森村と呼びたくなりますね~~(^o^;

本旨からそれて恐縮しつつも、ぎたばさんのバン・へーレンからむっちりした水鳥バンとベ平連へのイメージ飛躍、これがええんよねっ。

バンの嘴と小田実のでっかいお顔を思い出しつつ、美味しくお湯割をいただいております、ごっちゃんです。
Posted by ぽちわかや at 2014年02月02日 03:58
私は仕事で文章を書くので、こういう表記の問題は切実です。コピーライター業界では、表記は共同通信社発行の『記者ハンドブック』に従うことになっています。
カタカナ表記に限らす、送り仮名、漢字にすべきか平仮名にすべきかなど、表記に迷ったらいつもこれを開きます。
このハンドブックに面白いことが書いてあります。
元の外国語と大きく異なる表記が固定してしまったものとして、コーヒー、スタジオ、セーター、ハンカチ、ラジオなどの例が上げてあります。
Vの表記もヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォは使いません。
原語でーer、-orなどは長音記号「-」で表すのですが、「エンジニア」「トランジスタ」「ワイヤ」などは例外だそうです。
そのほかにも原則と例外がいろいろあって、とても覚えられません。
「どっちでもいいじゃないの」と思うこともあるのですが、クライアントから「この表記はこれで正しいのですか?」と質問されることもあるので、基本的にこのハンドブックに準拠します。
セインツのGrahamは「グラハム」の表記ですが、もう一人(どこのチームか忘れましたが)、同じ名前の選手がいて「グレアム」と呼ばれていました。
Posted by fagus06 at 2014年02月02日 09:34
おはようごさいます。
パソコン入力で、未だにローマ字にするかひらがなでするか良く判ってない私です。
ヂとジ バンとヴァンなかなかカタカナに直すのは、ややこしいですね。
特に外国人のアーティストの表記は、貴君のを真似して書いてますが、バン・モリソンと記した方が楽なのは確かです。

日本のブルースロックの先駆けと言われてた柳ジョージも書いてますが、高校時代にヤードバードの頃のエリック・クラプトンを知った時、評論家でさえ<エリックパン>とか<プランクトン>とか言って正確な名前が伝わっていないほど、マイナーだったそうです。
その後クリームでかなり有名になったそうですが。シュークリームじゃなくて(笑)
映画バニシングポイントの終りの曲の字幕は、確かシュープリームスだったような?

耳コピーが、当たり前の時代だったから。

洋楽は、カタカナが合いますね。
今でも原語どうりの正確な発音より、歌い手の音を耳コピーしてカタカナに置き換える方がそれらしく聴こえます〔笑〕

最近、開高健+写真高橋昇の[オーパ!]をパラパラ再読しながら バーボン飲むのが楽しみです。
集英社文庫のこの本、アマゾンの魚や鳥達も沢山写ってて 貴君にもお薦めですよ。
Posted by matsu at 2014年02月02日 10:00
masakiさん、こんにちわ
英語は発音難しいですよね。
私は大学でフランス語を取りましたが、最初の授業で、
フランス語は発音が難しいというイメージが強いけれど、
ルールが決まっているので英語よりむしろ覚えやすいといわれました。
実際にそうだと思いますが、まあフランス語は読むのは
簡単だとしても、発音は特に"r"が難しいですね。
それと英語はアクセントの位置も単語によって違う上に、
名詞と形容詞でアクセントが変わったりするのでややこしい。
だから試験に出しやすいのかもしれないですが、ただ、中学生から、
今は小学生からなのかな、英語を習っていると、第2外国語を
取ると逆にやりやすいというメリットはあるかもしれないと思いました。
ポルトガル語は私は習ったことがないのですが、私が大学時代は
またJリーグもなかったし、今ほどポルトガル語の本が
普通に書店にはなかったです。
ドイツ語はクラシックを熱心に聴いていた頃に勉強しようと思い、
辞書も買ったのですが(ブックオフで、ですが・・・)
その先に進めませんでした。
ドイツ語の"ei"は英語になると混乱するやつですね。
指揮者のBernsteinは日本ではバーンスタインですが、
でもバーンシュタインとの表記も見たことがあります。

発音といえば、英語でも"Ja"は「ヤ」と読ませるのがありますね。
アイアン・メイデンのJanick Gerrがそうですが。

英語の発音といえばChicago問題もありますね(笑)。
それと最後の"e"を読まないというのは(例外あるけれど)、
じゃあなんで"Britain"は"e"がつかないのだとか、
考えるときりがないですよね。
「ブリスバーネ」は確かに南欧っぽい響きですね(笑)。
英語圏の人は単語ごとの違いをよく覚えるよな、と思いますが、
でも、向こうから見れば日本人はよく漢字を覚えるよな、と
思うのかもしれないですね。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2014年02月02日 11:07
ぽちわかやさん、こんにちわ
番森村はなんだかイメージ合いますね(笑)。
実際に自然とか大地とかを感じる音楽だし。
ジョン・レノンが自分の名前を漢字で書いた際に、
ジョンが「徐雲」だったのは、IMAGINEのジャケットの
イメージがあってさすがと思いました。

べ平連ですが、私も小田実さんがテレビに出ていて、そこで
紹介の字幕にその文字を見つけたのが知るきっかけでした。
多分、小田さんを知った時期とバン・ヘイレンを自分の意思で
聴き始めた時期が重なるのでそうなったのでしょう。
鳥のバンは不忍池にいますが、お湯割りのイメージが
なぜか不忍池とうまく頭の中で重なりました(笑)。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2014年02月02日 11:09
fagus06さん、こんにちわ
やはり職業として書いておられるとなると気を使いますよね。
日本語の問題としては送り仮名や漢字にすべきかどうか
というのも本を読んでいていろいろと考えさせられます。
ちなみに丸谷さんは「漸く」「敢えて」といった副詞を漢字で書くと
重たすぎるので使わないほうがいい、と書いていました。
共同通信社のその本は私も買ってみたいです。
道新のバン・ヘーレンはその本に沿ったものなのでしょうね。

伸ばす音の「ー」ですが、実は私が使っていたひとつ前の東芝の
PCでは「フォルダ」だったのが、今使っているNECのは
「フォルダー」になっています。
これはPCの問題というよりは文科省の問題かもしれないですが、
私は最後伸びないほうが好きです。

元の外国語と違うものが定着したことに関連して、
昔は「トレーナー」と呼んでいた長袖のボタンがない服が、
アメリカでは"Sweat"と呼ばれていることを昔知りました。
でも、今は日本の中でも「スウェット」が定着してますよね。
時代とともに言葉も変わるのは面白いですね。
私は、元の外国語と大きく違うものが定着した例として
「イギリス」を挙げたいと思います・・・あとは「ケーキ」かな(笑)。

NFLのもうひとりのGrahamは知らなかったのですが、
つまりは表記が一定していないということなのでしょうね。
あるいは本人がそう呼んでくれといっているのか。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2014年02月02日 11:10
matsuさん、こんにちわ
私は実はPCのひらがな入力はしたことがないのです。
単純計算でアルファベットの2倍キィの場所を覚えないと
いけないので大変そうだ、というのがその理由です(笑)。
もちろんいまだにどれがどのキィかは覚えていません。

柳ジョージの話は興味深いですね。
ジョン・レノンは、リヴァプール(リバプールでしょうか)が港町で
アメリカから帰ってきた船員にアメリカのレコードを
聞かせてもらうのが楽しみだったそうですが、直接的には
関係ないけれどその話をそれで思い出しました。
音楽に熱心な人、ブルーズが好き、というつながりかな。
そういえばEric Claptonの日本人の発音を英米の人が聞くと、
"l"と"r"が反対に聞こえその上「エディック」に聞こえるのだとか。
映画『バニシング・ポイント』は見たことがないのですが、なぜか
昔からいつか見よう見ようと思っている映画です(笑)。
なお、それも今なら『ヴァニッシング・ポイント』かもしれない。

洋楽の歌、私はビートルズを真剣に聴くと決めた中2の時、
英語の発音を自分なりに一生懸命勉強して覚え、歌詞カードを
見て覚えて歌ったので、逆に耳コピーは今でも苦手ですね。
聴いていて分かるんですが、それが口から出てこないのです。
頭と発声器官の連携が悪いのだと思いますが、
ポールのコンサートの時にNEWの曲はそれで困りました(笑)。

開高健は大学時代によく読みました。
当時はまだご存命で、サントリーのCMにも出ていて、
それで興味を持ったのですが、でも急に亡くなられてしまい、
何がしかのショックを受けた記憶があります。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2014年02月02日 11:50
guitarbirdさん、こんばんは。

本日も興味深い記事のご紹介をありがとうございます。
とても面白かったです。

以前、こちらのコメ欄で会話したことがありましたよね!
英語は私はナァナァにしているところがあって・・ これもお話させて頂きましたが、ボンジョビ よりは ボンジョヴィ・・ バンヘーレンよりは ヴァンヘイレン、 でも 先ほど例に挙げられたものは 規則がないです。
確かに「パシーノ」でしたよね、昔は!
段々イタリア語などの料理が日本に入ってきて・・・ (イタ飯ブームの頃でしょうか) アクアパッツァ とか・・・いかにも現地語っぽい言葉がどんどん浸透してきたこともあるのかな、なんて思ったりもするんです・・。 根拠はないですが、 それまで耳馴れなかった言葉の現地語が一般の生活の中にも見聞きするようになって、名前などの表記も「本格的っぽく・・」する動きになって、変わってきたのかな・・なんて。 想像です、 真剣に考えたことがないですが、以前より外来語が一般の生活に溶け込むようになってからメディアの世界の方々が表記を「しゃれた」方向にいじったのかな、とか考えておりました。

以前お話させて頂いたのは ドイツ語のミュンヒェンの話題の時でしたね。
・・・chenは絶対にヒェンになるので、こういうところが頑固なのか、一般には「ヘン」とカタカナで書かないとおかしいのは重々承知なのですが、こだわりたくなって「メルヒェン」とつづりたくなるのです・・。 
私がメディアの仕事でもするようになっているのだったら、趣味でつづるわけにはいかないでしょうから、日本の一般的つづりの「ミュンヘン」にするべきところですね。
それこそ、私もただ「かっこつけたい」だけなんです。 (笑)

本当に人名は複雑ですね!
以前にも ハリソンかハリスンか、とかそのへんもguitarbirdさんとの会話の中でありましたね!

結論の出ない・・・こういうお話、大好きです!
いつも色々と考えさせられるお話の提起読ませて頂きありがとうございます。


ポーラは何を訴えかけているのでしょうね?

そろそろ月曜日になりますね!!
お楽しみくださいませ。
お休みなさい!!
Posted by はるちゃん at 2014年02月02日 22:07
「英語で終わりの e は発音しない」と云えば、「赤毛のアン Anne of Green Gables」で主人公のアンが自分の名前の綴りが Ann ではなく Anne である事に拘っていて、担任になった先生がちゃんと Ann ではなく Anne と自分を呼んでくれた気がする!と喜ぶ場面があったのを思い出しました。
「アン」の後に微妙に余韻で「ネ」が入っているんでしょうか?(笑)

それと Sheryl Crow の Best of Times の歌詞、
Give me a dog from Chicago
の前の
My frozen food comes from Japan
は今となっては皮肉というか、ちょっと残念ですね・・・。
Posted by masaki at 2014年02月03日 00:34
はるちゃんさん、こんばんわ
バブル以降は外国の情報やものがたくさん入ってきて
しかも定着しましたよね。
私の父と弟がイタリア語ができることは何度か話しましたが、
今ではNHKで講座があるほど一般的なイタリア語も、
私が大学生の頃は学生向け本しかまだありませんでした。
イタリアを巡る日本でのイメージの変わりようはすごいですね。
若い女性が憧れるというのだから。
昔はLike A Virginのビデオクリップがヴェネツィアだった
というだけでうれしかったものですが(笑)。
確かに原語に触れる機会が多くなると、日本語の表記が
おかしいと思う人が増えるのは自然なことでしょうね。
メディアが反応したものそうかもしれないですが、それ以上に
BLOGにより一般の人も情報発信が容易になったことで
余計にいろいろな表現になるのかもしれません。
ケーキはケーキでもう変わりようがないとは思いますが、
甘くないやつを「ケーク・サレ」と言うようになっていますし。
ただ、これ、ケーキじゃないことで甘いお菓子ではないという
イメージに出来るのはかえっていいことかもしれません。

Bon Joviは「ボン・ジョビ」と表記されているのを見ると私は、
ジプシー・キングスの「ジョビ・ジョバ」を思い出します(笑)。

カッコつけたいだけというのは、まあそういうところは誰にでも
あるし、それはそれで構わないとは思います。
ただ、カッコつけることについて話すと本筋から逸れるので、
今回はあまり話さないですが。
ドイツ語は私は分からないのですが、ドイツ語表記については
私は日本人側からの視点、ということなのかもしれません。
ただ、私は札幌市民でありそれに誇りを持っている以上、もはや
「ミュンヒェン」とは綴れませんので、そこはご了解ください。

人名についてはNFLを見ているといろんな名前の人がいて
面白いし勉強になります。
今年も、アメリカ人でもなんと読むか分からない選手が
出てきて話題になったそうですから。

結論は出ない話でもよく考えているものであれば
これからも記事にしてゆきたいと思います。
いや、ほんとはそういう話題を増やしたいのですが、
文章が長い記事はやはり時間がかかってしまうので、
少しずつ書くか休みの日に書くしかないのです(笑)。
(今日の記事はちなみに休みの日の時間を使いました)。
いつもお読みいただきありがとうございます。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2014年02月03日 23:13
masakiさん、こんばんわ
私も書いておられることを読んでさらに思い出したのですが、
Mariah Careyの名前の最後の"h"、これがあるかないかで
気持ちの入り方がぜんぜん違う、と私は感じます。
発音としても、ただ"a"で終わるのではなく"h"が入ると、
言葉の後にその言葉を発っするのに要した空気が、
口の中で残響として残るような、そんな感じかなと。

シェリル・クロウといえば、とまた連鎖反応になりますが(笑)、
料理の本を出していて、そこでは冷凍食品は使っていなかった、
まあそれは当たり前か、などとひとりボケひとりツッコミしました・・・
あの冷凍食品ですが実は私は買って食べました。
何でもなかったですが、鈍感なのかな・・・
Posted by guitarbirdguitarbird at 2014年02月03日 23:17

削除
昔は「アル・パシーノ」だった