ナチュログ管理画面 エコロジーライフ エコロジーライフ 北海道・東北 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報
ブログ作成はコチラ
あなたもナチュログでアウトドア生活を綴ってみませんか?
プロフィール
guitarbird
guitarbird
ゴジュウカラは、木の幹を下向きに歩ける唯一の鳥。 
ゴジュウカラを見習うと、違った視点が得られるかも・・・
僕が最も好きな鳥です。
これは北海道の亜種シロハラゴジュウカラ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 26人
Information
アウトドア用品の
ご購入なら!

QRコード
QRCODE


日本に生まれてよかった


鳥の名前と季節を追って


手軽な歳時記、改訂版


丸谷才一エッセイ傑作選


シェイクスピアに親しもう


4人は何を言ったのか


身の周りにある「遺産」


植物のすごさよ



友人著、「見る」とは・・・



写真による野鳥図鑑



これは使える!



野鳥の本のリンク



俳句の本のリンク



草思社の応援リンク



ちくま文庫のリンク


2014年09月12日

THE WORKS クイーン

01
THE WORKS クイーン

THE WORKS Queen
ザ・ワークス クイーン
 (1984)

クイーンのアルバムの版権がユニヴァーサル傘下のアイランドに移行し
新たなリマスター処理が施されて出直している話は既にしました。
今日はこの9月に出たばかりのこのアルバムを取り上げます。
買っているのは弟ですが、昨日これを弟がかけて聴いていた時に、
一瞬にして記事が思い浮かんだのでいきない記事にしてみました。
ただし、浮かぶのは一瞬でも文章を書くのは1時間以上、ですが(笑)。

僕がリアルタイムで初めて聴いたクイーンはこのアルバムの曲でした。
洋楽を聴き始めてから初めて出たのはこの1つ前のアルバムですが、
その頃はまだラジオでも興味なく「ベストヒットUSA」も見ておらず、
聴く機会がないままクイーンという名前を覚えました。

初めて聴いたクイーンの曲がRadio Ga-Ga
もちろん「ベストヒットUSA」で観て聴いたのでした。
翌日の朝に高校の教室で話したことは今でも忘れません。
僕:「昨日クイーンやってたでしょ、結構よかった」
友達T:「ええっ!? ガガってなんだよって笑っちゃった・・・」

友達Tは学校の帰りによく僕の家に寄って僕が買ったLPを聴きながら
洋楽の話をしていた人ですが、結構辛口で恐い印象の人でした。
あ、僕とは仲が良かったですが、でもそれも不思議なくらいの固い人。

友達Tの言葉に表されているように、当時クイーンは落ち目でした。
キャリアも10年を越え、ベストアルバムも出し、ソロ活動も盛んになり、
クイーンとしての力が明らかに落ちていました。
おまけにこの頃は当時アパルトヘイト政策をとっていた南アフリカの
白人の保養地「サンシティ」でコンサートを行ったことが非難されたり、
まだ若かった僕もあまりいい印象を持ちませんでした。

若い頃はまたそうした周りの声にも影響されやすかったようで、
結局僕は、曲はいいと思ったけどこれは当時は買いませんでした。
チャート的にそれほど上がらなかったのもありましたし。

しかし次のアルバムは気に入ってすぐに買い求め、その流れで
その時のひとつ前であるこのLPもで買って聴きました。
LP最後の頃ですね。
その間にテレビでBohemian Rhapsodyを観て聴いてこれは
すごい人たちだとすっかりクイーンを大好きになっていたのでしたが、
70年代の名盤ではなくこれを買ったのは、このアルバムからの4曲を
「ベストヒットUSA」で録画してよく観て聴いていて、それぞれに
個性的な曲で実は気に入っていたからでした。

このアルバムの特徴を短くいうと「音楽的なコンセプトがない」ことです。
イメージとしては「機械文明の中で生きる人々」で統一していますが、
でも音作りは統一感がなく曲ごとに色合いが違い、1曲できる度に
煮詰めていって集まったところでアルバムにしたという印象です。
これは前作でファンク的手法を大々的に取り入れて失敗したことと、
その後メンバー間で少しぎくしゃくしたことと関係あるのではないかと。
なお前作は「失敗」と書きましたが僕は大好き、意欲作ですが、
それはまたいつか記事にできればと思います。
ほんとは明日にでもすぐに上げたいのですが・・・(笑)・・・

しかしコンセプトなしにばらばらに作ると散漫な印象を受けがちですが、
不思議なことにこのアルバムからはそういう印象はあまり受けません。
ひとつは前述のように思考的なイメージの統一感があること。
もうひとつ、クイーン自体がもはやコンセプトといえるものであり、
クイーンとして作ったこと以上のコンセプトは必要なかったのではないか。
ただしこの後でまたソロ活動がさらに盛んになりクイーンとして
完全復活するにはまだ少しかかるのですが、ということはこの時点では
ビートルズのABBEY ROADのようにクイーンのメンバーは意識的に
クイーンであることを「演じて」作ったのかもしれません。
そうであるなら散漫であってもクイーンらしいことは理解し納得できます。

もうひとつこのアルバムから強く感じるのは、クイーンが真に
クリエイティヴな集団であり彼らはそれを誇りに思っていたことです。
ただ「仕事」とだけ題したアルバム名からしてもそれが伝わってきます。
そのすごさはまた曲の中で触れてゆきます。

さらにこのアルバムが21世紀になって
別の大きな意味を持つことになろうとは・・・

なお作曲者はアルバム表記にならい苗字を記してゆきます。

02 ポーラはLPを
THE WORKS クイーン

Tr1:Radio Ga-Ga
(Taylor)
ロジャー・テイラーは作曲者としては晩成型といえますね。
実際グレイテスト・ヒッツには彼の曲だけ収録されていませんでした。
しかしロジャーは最初から積極的に曲作りを続けていて、ついにここで
シングルA面を得て大ヒットしクイーンを代表するまでの曲を作りました。
ビデオが普及した世の中でラジオへの郷愁を歌い上げた曲で、
バグルスの「ラジオ・スターの悲劇」の続編みたいなものでしょうか。
ビデオクリップは、フレディ・マーキュリーがテーマ曲を歌った映画
「メトロポリス」からヒントを得て作られています。
4人はそこで未来の車に乗っていますがそれを操縦するのがロジャー
であるのはやはり作曲者であることをアピールしたかったのでしょう。
コーラスもロジャーの声だけ別のところから聴こえてくるように
大きく入れられています。
ビデオクリップ絡みで面白い話をひとつ。
この曲は1985年に行われた「ライヴ・エイド」で演奏され、
その日いちばん盛り上がった曲として今では伝説となっています。
ブライアン・メイは当時のことをビデオクリップ集のDVDで語っていて
その話を紹介すると、「ライヴ・エイド」ではこの曲の中間の
♪ All we hear is Radio Ga-Ga, Radio Gu-Gu, Radio Blur-Blur
の部分が来ると観衆は一斉にまずは両手を上に上げ、ガガのところで
頭の上で両手を打ち鳴らすという仕草をして感動したという。
この曲は「ライヴ・エイド」で初めて人前で演奏したのに、観衆は
ビデオクリップのそのシーンを再現したのはビデオの力も感じたとも。
ラジオへの郷愁を歌いラジオに捧げる曲なのにビデオクリップの
威力を知るというのは本人たちにも面白い皮肉だったでしょうね(笑)。
そしてもうひとつ言わなければならないのは、21世紀になって
レディ・ガガ Lady Ga-Gaという時代のスターが現れたこと。
多分きっとこの曲からその名前をつけたのでしょうけどこれには
ロジャー・テイラーもほくそ笑みつつ感謝していることでしょうね。
クイーンのファンとしても若い世代にこの曲が聴かれているかと思うと
うれしくなる部分はありますね。
ガガさんいろいろありがとう(笑)。
でも「レイディオ・ガガ」と「レディ・ガガ」だから韻を踏めるわけで、
日本でいう「ラジオ・ガガ」だと違ってしまいますね・・・まあいいか。
ちなみにこの曲は美空ひばりをイメージしながらフレディのように歌うと
結構似ていると昔は話題になりました、もちろん僕の周りだけ(笑)。

Tr2:Tear It Up
(May)
ブライアン・メイお得意のストレートなハードロック。
ギターリフがよくてとにかくカッコいい曲。
一度しかない中間部分でフレディがなんだか追い詰められたかのように
歌うのが割と単純な曲に変化を与えてより印象的にしています。
さすがブライアン、さすがフレディ。

Tr3:It' A Hard Life
(Mercury)
これを最初に聴いてクイーンはなんて深いんだと思いました。
オペラのアリアとハードロックがこんなにも融合するなんて驚異的。
歌は確かにオペラなのにギターの音はハード、すごい。
ビデオクリップもオペラのシーンを再現したもので、クラシック趣味の
フレディ・マーキュリーをはじめ4人の衣装もまた面白い。
ロッド・スチュワートが好きだった僕の大学時代の友達Sは僕が聴いていた
クイーンを聴いて僕以上にクイーンが好きになったのですが、そのSが
この曲のクリップがとっても好きで、最後のほうの"I did it for love"と
歌うところでフレディがウィンクをするんだけど片目をつむれないのが
なんだかおかしいけどカッコいいと言っていました(Sは元気かな・・・)
繰り返し、クイーンが真にクリエイティヴな集団であることをまざまざと
見せつけた傑作と言っていい曲。
フレディはしかしこれでは飽き足らなかったのか(笑)、いや、
長年の夢であったオペラ歌手のモンセラート・カバリエと後に共演し、
BARCELONAという名作を得たのはいわば必然だったのでしょうね。

Tr4:Man On A Prowl
(Mercury)
はっきり言えば「愛という名の欲望」の二番煎じのロカビリー。
でもいいんです、緩いところがあるのもクイーンだから。
なんといっても曲は素直にとてもいいですからね。
「あっ」と声が裏返るのもフレディ気持ちが入っているし。
「君に踊りを教えたいけど僕はフレッド・アステアではないからね」
というくだりはフレディがいかに往年のミュージカルが好きかが分かり、
このアルバムは彼らの人生を垣間見ることもできますね。

Tr5:Machines (Or 'Back To Humans')
(May / Taylor)
歌が入るのでインストゥロメンタルではないけど演奏が主の曲。
喋りにボコーダーを使ったりベースがコンピューターサウンドのようだったり
無機質なサウンドは機械に支配された人間の姿を描いています。
その中で歌うフレディの声がなんと人間味あふれていることか。
もうそれだけで十分にメッセージが伝わってくる曲。

03 マシンといえば・・・マウスも新調しました
THE WORKS クイーン

Tr6:I Want To Break Free
(Deacon)
ジョン・ディーコン後期の名曲の一つ。
軽やかな演奏に歌いやすい歌メロと厚いコーラスの極めてポップな曲。
これも60年代のアメリカのホームドラマ風のビデオクリップが当時
話題になりましたが、コスプレ第2弾、4人が女装しています。
ひげを生やして掃除しながら怪しげにウインクするフレディ。
ミニスカートで台所に立つロジャー。
ジョンは家政婦、ブライアンは控えめにおばあさん。
隠喩としては女性解放を謳っていたのかもしれないけど、
それ以上にショーとして面白いビデオでした。
思えばこのアルバムはクイーンが以前からヴィジュアルに力を入れて
きたことを世の中がようやく認めたアルバムかもしれません。
ところで僕がこのビデオクリップを見て思ったのが・・・
フレディは手が長い
一度しか出てこない中間部になるとフレディは上半身裸になり
大きく派手なアクションで踊りながら歌うのですが、ほんと手が長い。
普通に立っていてこぶしが膝まであったんじゃないかな。
僕は太ももの真ん中辺りまでしか下がりません(笑)。
いろんな意味で思い出深い大好きな曲。
そういえばフレディ・マーキュリー追悼コンサートでこの曲を歌った
リサ・スタンスフィールドもフレディの真似をして掃除機かけてたっけ。

Tr7:Keep Passing The Open Windows
(Mercury)
これは隠れた名曲だとずっと思っています。
全体的にはディスコの後のベース主導のサウンドの中で、
フレディの歌い始めの部分の旋律が不似合いなまでに美しい。
ジョン・ディーコンのベースもいいしピアノがまた効果的。
ノリがいいのに美しい、フレディにしかできない曲。

Tr8:Hammer To Fall
(May)
こちらブライアンのハードロック路線の代表的名曲。
僕はもともとハードなロックが好きだったようでこの曲を聴いて
無条件で大好きになっている自分を発見しました。
歌詞はちょっとニーチェの影響なのかな(笑)、なかなかいいんです。
全部書き出したいんだけど特に好きなくだりを幾つか(引用者訳)。
♪ If we stay or if we fall, history won't care at all
「僕たちなんていてもいなくても歴史には関係ないのさ」
♪ Every night and every day,
 a little piece of you is falling away
「毎日毎日、君の体の小さな破片がどっかに行ってしまうのさ」
この後「顔を上げて西洋風のやり方で体を鍛えろ」というくだりがあり、
ビデオクリップではフレディが腕立て伏せをするシーンもあります。
そして最後はなんだかいい加減に打ち鳴らすように演奏が終わり
"Give it to me one more time!"とフレディが叫ぶのが
なんというかこうあまりにもカッコよすぎ!
単純にカッコいいので一度聴くと何度も繰り返し聴きたくなる曲で、
事実、今も記事を書きながらそうしてますから(笑)。

Tr9:Is This The World We Created... ?
(Mercury / May)
最後は耽美的な哀愁を帯びたもの悲しいバラード。
ブライアンのアコースティックギターだけをバックに歌うフレディの
あまりにも悲しげな歌い方には世の中の無情を感じずにはいられません。
(1984年といえばフレディはもう気づいていたのかな・・・)
アルバム最後の曲は元気に終わってもらいたいのは僕の持論ですが
これは全く逆手に取ったいわば反則技、でもそれが効果的。
まるでハンマーで破壊された後に残った世界のように・・・
クイーンの奥深さを感じる隠れた名曲ですね。



2枚組のDisc2は別テイクやライヴヴァージョン等ですが
注目はThank God It's Christmasが入っていること。
まだちょっと早いけど、毎年クリスマスになると聴くこの曲は
このアルバムの頃にシングルリリースされたので入っているのでしょう。
昨日久しぶりに聴いたけどクリスマスじゃなくてもいい曲ですね(笑)。


今日は雨で月が見えませんでした。

だからといってこの記事にしたわけではないですが(笑)。







同じカテゴリー(Queen)の記事画像
Thank God It's Christmas クイーン
I Want To Break Free クイーン (女装)
レッドクイーンも咲いた
Good Old-Fashioned Lover Boy クイーン
HOT SPACE クイーン
クイズで聴こう! クイーンのGREATEST HITS
INNUENDO クイーン
同じカテゴリー(Queen)の記事
 Thank God It's Christmas クイーン (2016-12-19 22:50)
 I Want To Break Free クイーン (女装) (2016-12-16 22:15)
 レッドクイーンも咲いた (2016-07-16 22:14)
 Good Old-Fashioned Lover Boy クイーン (2016-05-05 21:54)
 HOT SPACE クイーン (2015-08-16 21:39)
 クイズで聴こう! クイーンのGREATEST HITS (2014-01-19 00:17)
 INNUENDO クイーン (2013-11-24 18:54)

Posted by guitarbird at 20:37 │Queen

削除
THE WORKS クイーン