2014年01月19日
クイズで聴こう! クイーンのGREATEST HITS
01

GREATEST HITS Queen
グレイテスト・ヒッツ クイーン
クイーンの全カタログの版権がこのたび、
EMIからUNIVERSALに移りました(北米を除く)。
それに伴い、音源が新たにリマスター化され
順次発売されてゆく運びになるものと思われますが、
第一弾として、ベスト盤のIとIIが1月にリリースされました。
今回はそれを記念してこの記事を上げることにしました。
ベスト盤というのは、ただ単に良い曲を集めた以上に
アルバムとして魅力的に聴こえてくるものがあります。
知っている曲がほとんどであっても、編集の妙というか、
新たな魅力を発見し感動を味わうことが時としてあります。
僕はアルバムの曲の流れにかなりこだわる人間だから、
こういう流れもあったのかと感心することしばしばですし、
曲の並びが素晴らしくて有機的に結びついていれば、
1+1=2以上の魅力をはなつ、それがベスト盤の面白さでしょう。
また、知らないアーティストの初めて聴くベスト盤でも、
僕は曲の流れはかなり意識して聴いていて、やはり
流れがよければアルバムとして素晴らしいと感じます。
ベスト盤の編集には2通りあり、曲を年代順に並べるものと、
年代にこだわらずに並べるものがあります。
前者については編集の余地がないように思えますが、しかし、
オリジナルアルバムとは違う並びとなることで新たな魅力を
見出すことには変わりないでしょう。
後者については、編集者のセンスが表れて興味深いですね。
僕が編集が最高に良いと思うベスト盤が3枚あります。
1枚はジョン・レノンのSHAVED FISH、これはジョン自身が
編集に携わっていてジョンの意志が反映されているのが、
なんといっても気持ちが伝わってくる部分です。
2枚目はプリテンダーズのTHE SINGLES、これは
シングル曲をリリース順に並べただけですが、それを通して、
クリッシー・ハインドの生きざまがリアルに伝わってくるようで
凄味を感じるベスト盤。
そしてもう1枚がこのクイーンのGREATEST HITS。
これはいつか記事で話したいとずっと思ってきたのですが、
この度再リリースされ、ようやく機会を得ることができました。
このベスト盤は年代に関係なく編集されているものですが、
とにかくこれがまさにドラマのような流れで、
素晴らしいベスト盤の要素をすべて満たしています。
このベスト盤は、僕が初めて買ったCDの2枚のうちの1枚という
記念すべき1枚であり、かなりよく聴き思い入れも深い1枚です。
僕は当時、クイーンはリアルタイムでは聴いていましたが、
このベスト盤に曲が収録された過去のアルバムはまだ聴いておらず、
このベスト盤を聴き込みすぎてしまったがために、後に聴いた
オリジナルアルバムでのここにある曲の並びが、
なんだか物足りないと、最初は感じたものでした。
なんだか本末転倒ですね(笑)。
まあ、これはアルバムとしてそれだけ素晴らしいということです。
そして僕は、このベスト盤は、最初に聴いた時から
流れが素晴らしいと感じていました。
さて、クイーンのベスト盤は最近出たものも記事にしていて、
曲について思うところは語ったことがあるので、
今回の記事は、ちょっと趣向を凝らしてみました。
題して
「クイズで聴こう! クイーンのGREATEST HITS」
各曲にまつわる(とも限らないものもありますが)逸話を、
クイズ形式で出題しつつ全17曲を紹介してゆきます。
さらりと読んでいただければ幸いです。
クイーンは、もはや言う必要もないかもですが、
フレディ・マーキュリー Freddie Mercury (Vo)
ブライアン・メイ Brian May (Gt)
ロジャー・テイラー Roger Taylor (Ds)
ジョン・ディーコン John Deacon (Bs)
4人の不動のメンバーです、あくまでも「クイーン」は。
なお、作曲者は苗字を曲名の下の左側の()で示し、
右側の()にはその曲が発表された年と収録された
スタジオアルバムの序数を表示しています。
02 クイーンはビデオクリップも面白い、これはDVD

★
Tr1:Bohemian Rhapsody
(Mercury) (1975-4th)
Q1:1976年にビルボードTop10ヒット曲となったこの曲、
1992年にリバイバルヒットして最高位2位を記録しました。
それはある映画の挿入歌として使われたことがきっかけですが、
その映画のタイトルは?
A1:『ウェインズ・ワールド』 WAYNE'S WORLD
フレディの死後、クイーン再評価の機運が世界的に高まる中、
この映画で使われヒットしたことがその後の流れを決めたと思います。
主人公と仲間が夜に街をドライブするシーンでラジオから流れてきて、
4'08"のハードロックになる部分で、運転者以外がいっせいに
ヘッドバンギングを始めたシーンは、ある意味感動的でした。
★
Tr2:Another One Bites The Dust
(Deacon) (1980-8th)
Q2:この曲を聴いてシングルカットを進言したという
フレディの友だちであるミュージシャンは誰?
A2:マイケル・ジャクソン Michael Jackson
マイケルは当時はまだTHRILLERの前、22歳の若さですが、
既にフレディには一目置かれていたということでしょう。
そしてさすがにマイケルの耳は正しく、この曲はNo.1となり、
チャート的にはクイーン最大のヒットとなりました。
★
Tr3:Killer Queen
(Mercury) (1974-3rd)
Q3:この曲の歌詞に出てくる有名なお酒は?
A3:モエ・エ・シャンドン Moet & Chandon
♪ She keeps Moet & Chandon in her pretty cabinet
モエ・エ・シャンドンは、F1の表彰式でドライバーが掛け合う
シャンパンとしても有名でしたが、僕がその名前を知ったのは、
もちろん、この曲でした。
フランス語の響きがなんて合う曲なんだろうって。
デカダンスというのかな、こんな曲は他にはないですね。
★
Tr4:Fat Bottomed Girls
(May) (1978-7th)
Q4:この曲が収録されているアルバムの名前はずばり何?
A4:ジャズ JAZZ
彼らの7枚目のアルバムで1978年発表。
ここからは他にTr5、Tr7と計3曲のロックサイドの曲を収録し
充実した聴き応えがあるアルバムとなっています。
でもアルバムの内容はまったくジャズではないのが面白いところ。
ただしこの曲、ここに入っているのはシングルバージョンで、
アルバムバージョンはイントロなどが少し長くなっています。
僕は、最初に聴いたのでシングルバージョンのほうが好きです。
これはカントリー風のハードロック、10代の頃に驚いた曲です。
★
Tr5:Bicyle Race
(Mercury) (1978-7th)
Q5:0'07"~0'10"の間の歌詞に出てくる1970年代の
映画のタイトルを2つを挙げてください
A5:『ジョーズ』 JAWS
『スター・ウォーズ』 STAR WARS
♪ "JAWS" was never my scene and I don't like "STAR WARS"
他に「ピーターパン」「フランケンシュタイン」「スーパーマン」、
そして人名や商品名などの固有名詞がたくさん出てきますが、
イメージに訴えた歌詞がまた個性的です。
★
Tr6:You're My Best Friend
(Deacon) (1975-4th)
Q6:印象的なエレクトリック・ピアノを弾いているのは誰?
A6:ジョン・ディーコン
答えは作曲者自身であり、この問題は簡単だったかもですね(笑)。
ジョンがエレピの練習中にふとひらめいた曲だということ。
エレピの音は軽くて安っぽいともいえますが、しかし
それがよい印象を与える曲も多いから面白いですね。
これは「友だち」ソングの名曲。
★
Tr7:Don't Stop Me Now
(Mercury) (1978-7th)
Q7:熱き思いが昇華したこの曲には以下の歌詞がありますが
♪ 200 degrees that's why they call me Mr. Fahrenheit
フレディのこの曲での体温は「摂氏」何度(℃)と推定される?
A7:93.3度、93.3℃
僕は華氏が苦手で、覚えておらず、wikipediaで調べました。
摂氏0度は華氏32度で、相互に数値を導き出す公式がありましたが、
早見表もあって、華氏200度は摂氏93.3度、と分かりました。
とにかくフレディは尋常じゃない熱を帯びていた人、と(笑)。
ちなみに華氏100度が摂氏37.8度、華氏100度になると風邪ですね。
なんてこれはだから、出題者も分かっていないいわば愚問ですが、
おかげで僕も勉強になりました(笑)。
★
Tr8:Save Me
(May) (1980-8th)
Q8:この曲のクリップはアニメーションが交えられていますが、
そこでフレディに変身する生き物とは?
A8:ハト
クイーンはビデオクリップも面白いのですが、
これは中でもアニメーションを交えた物語風のもので、
芸術的ともいえる出来に、本人たちも気に入っていたようです。
物語の主人公の女性が助けを求めてハトに変身し、そのハトを
最後にフレディが捕まえようとするシーンが印象的。
03 この写真はクイズのヒントですよ!

★
Tr9:Crazy Little Thing Called Love
(Mercury) (1980-8th)
Q9:この曲を聴いて再び音楽をやる気になったという
ミュージシャンは誰?
A9:ジョン・レノン John Lennon
オールドスタイルのロカビリー風ロックンロールであるこの曲に
ジョンは触発されたという話ですが、そういえばジョンの
(Just Like) Starting Overもオールディーズの雰囲気のR&Rですね。
その話を聞いてから僕はますますクイーンへの尊敬の念が
大きくなったのは言うまでもありません(笑)。
★
Tr10:Somebody To Love
(Mercury) (1976-5th)
Q10:1992年4月20日にロンドンで行われた
フレディの追悼コンサートでこの曲を歌った人は?
Q11:ジョージ・マイケル George Michael
このコンサートの彼の歌を聴いて驚きつつ感動した人は多いのでは。
彼の声質がフレディと似ているとかそういう話ではなく、
クイーンの音楽にこんなにも合うなんて、彼の才気を感じました。
そのバージョンはシングル化されてさらに話題を呼び、一時は
フレディの後釜に彼がクイーンに加入という噂すら立ったほど。
ただ、彼の栄光が思わぬ形で早くに色あせてしまったのが残念です。
この曲はコーラスワークとギターソロがとにかくすごい!
思い入れという点では僕はこの中ではいちばん好きな曲かな。
★
Tr11:Now I'm Here
(May) (1974-3rd)
Q11:最後のフェイドアウト部分で歌われている
ロックンロールのオールディーズは誰の何という曲?
A11:チャック・ベリーのリトル・クイニー
Little Queenie by Chuck Berry
なぜか思い出せないけど、この曲を初めて聴いた時既に僕は
チャック・ベリーのその曲を知っていたのですが、
ロックンロールのタテのつながりと先達への敬意を感じ、
ロックとはそういうものなのだと学びました。
曲自体はかなり変化球のロックンロール。
★
Tr12:Good Old-Fashioned Lover Boy
(Mercury) (1976-5th)
Q12:4人のメンバーのうち唯ひとり、
作った曲がこのベスト盤に収録されていないのは誰?
A12:ロジャー・テイラー
ロジャーはしかしこの後にRadio Ga-Ga、A Kind Of Magic等
後期を代表する曲を幾つも作って成長していった、
いわば晩成型の作曲家といえるでしょうね。
★
Tr13:Play The Game
(Mercury) (1980-8th)
Q13:この曲が収録されたアルバムで
クイーンが初めて使用した楽器は?
A13:シンセサイザー
クイーンはそれまで、アルバムカバーにわざわざ
シンセサイザーを使っていないことを謳っていたのですが、
80年のこのアルバムではまるでそれが嘘であったかのように
シンセサイザーを導入し、当時は話題(問題)になったのだとか。
使わないのは、信念というよりは意地だったのかな(笑)。
ただ僕は、後から聴いた人間ではありますが、その変わり身と
挑戦する姿勢もクイーンらしさだと思い、支持はします。
そしていざ使うとなると、この曲のイントロと間奏の前のように
効果的かつ印象的に使っているのはさすがですね。
★
Tr14:Flash
(May) (1980-9th)
Q14:ボーナス問題、ずばり、これは何の映画のテーマ曲?
A14:『フラッシュ・ゴードン』
アメリカン・コミックを映画化したサントラを担当した彼ら、
このテーマ曲はしかし映画と切り離して素晴らしい。
でも、僕、実はその映画は観たことがありません。
クリップに映画のシーンも挿入されているのですが、
それを見る限りでは、あまり興味が・・・以下略・・・
★
Tr15:Seven Seas Of Rhye
(Mercury) (1974-2nd)
Q15:この曲が入ったアルバムが大好きで、
自分が死んだ時はそのアルバムのCDを棺桶に入れてくれ
と言った人はどのバンドの誰?
A15:ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズ
W. Axl Rose of Guns N' Roses
この曲はQUEEN IIに収録されていますが、
ガンズ・アンド・ローゼズが初来日した当時、そのアルバムは
アメリカではCD化されておらず、日本のCD店で国内盤のCDを
見つけたアクセルは喜んで買ってずっと聴いていたという
メタルファンの間では有名な逸話が残っています。
そしてアクセルは後にフレディ追悼コンサートにも参加。
こうしたミュージシャン同士のつながりは心温まります。
なおこの曲は、神話を基にした叙事詩のような内容であり、
「ライ麦」の海に溺れる酔っ払いの曲ではありません(笑)。
★
Tr16:We Will Rock You
(May) (1977-6th)
Q16:雪が積もる公園で撮影したこのビデオクリップで、
フレディがかけているサングラスは何の形?
A16:星形
写真03がそのクリップのシーンを撮影したものです。
寒そうなんですよね、これ、吐く息も白いし。
ロジャーは長靴であの印象的なビートを踏んでいるし。
でも、歌詞が"street"を謳っているものなので、
どうしても外で撮りたかったのでしょうね。
曲はもはやロックアンセムとして知らぬ者はいない、はず(笑)。
★
Tr17:We Are The Champions
(Mercury) (1977-6th)
Q17:ふたたび、フレディの追悼コンサートで、
この曲をメインで歌った人は?
Q17:ライザ・ミネリ Liza Minnelli
フレディは、映画『キャバレー』主演の彼女の大ファンでした。
追悼コンサートでもこの曲は最後に歌われ、全出演者が
ステージに立ってまさに感動のフィナーレを迎えました。
だって、ライザ・ミネリもメタリカもアニー・レノックスも、
デヴィド・ボウイもそしてアクセル・ローズも
みんな一緒に同じステージで歌っていたんですよ。
この幅広さはフレディにして初めて成し得たことではないかなと。
スポーツ大会のアンセムとしてすっかり定着したこの曲、
100年後にも間違いなく歌われていることでしょうね。
ビデオクリップ集のDVDにはブライアンとロジャーの
各曲へのコメントが副音声で収録されていますが、そこから、
この曲についての興味深い話を最後に紹介します。
この曲はもはやスタンダードと化していますが、
この曲をトラッドだと思っている若者が結構いて
彼らはこの曲に作曲者がいると知って驚くのだそうです。
あらためて聴くと、ほんとうに素晴らしい「アルバム」。
ベスト盤というのは、あの曲が入っていないのか、
というのが誰にでも誰のものについてもあるとは思います。
でも、このベスト盤はそれを感じさせません。
これでひとつの世界が完結しているからです。
そしてこの中のただの1曲の順番が変わっても、
ここまでは感動しないのではないかと思います。
もうひとつ、この記事を書くのにずっと聴いていましたが、
クイーンはやはり歌って気持ちがいい曲が多いですね。
僕の中では、ビートルズは別格としても、ジョン・レノン、
ポール・マッカートニー、ビリー・ジョエルそしてクイーンは、
歌うのにいい曲が特に多いアーティストであると再認識しました。
クイーンはEMIからUNIVERSALに移りました。
ポール・マッカートニーもそうしました。
彼らが新たな道を選んだことは支持したいです。
でも、彼らのCDを手に取って、ビートルズからずっとなじんできた
EMIの文字やPARLOPHONEのレーベルがどこにもないのは、
やっぱり寂しいですね。
彼らに、というよりは、EMIに対して、ちょっと冷たくない、
と文句の五つや六つもいいたくなります(笑)。
でも、まあ、決まってしまったことは仕方ないですね。
もし今回のクイズがご好評であれば、
GREATEST HITS IIでも同じ企画で記事を上げようか、
検討させていただきたいと思います(笑)。
04

最後は青空。
いつもお読みいただきありがとうございます!

GREATEST HITS Queen
グレイテスト・ヒッツ クイーン
クイーンの全カタログの版権がこのたび、
EMIからUNIVERSALに移りました(北米を除く)。
それに伴い、音源が新たにリマスター化され
順次発売されてゆく運びになるものと思われますが、
第一弾として、ベスト盤のIとIIが1月にリリースされました。
今回はそれを記念してこの記事を上げることにしました。
ベスト盤というのは、ただ単に良い曲を集めた以上に
アルバムとして魅力的に聴こえてくるものがあります。
知っている曲がほとんどであっても、編集の妙というか、
新たな魅力を発見し感動を味わうことが時としてあります。
僕はアルバムの曲の流れにかなりこだわる人間だから、
こういう流れもあったのかと感心することしばしばですし、
曲の並びが素晴らしくて有機的に結びついていれば、
1+1=2以上の魅力をはなつ、それがベスト盤の面白さでしょう。
また、知らないアーティストの初めて聴くベスト盤でも、
僕は曲の流れはかなり意識して聴いていて、やはり
流れがよければアルバムとして素晴らしいと感じます。
ベスト盤の編集には2通りあり、曲を年代順に並べるものと、
年代にこだわらずに並べるものがあります。
前者については編集の余地がないように思えますが、しかし、
オリジナルアルバムとは違う並びとなることで新たな魅力を
見出すことには変わりないでしょう。
後者については、編集者のセンスが表れて興味深いですね。
僕が編集が最高に良いと思うベスト盤が3枚あります。
1枚はジョン・レノンのSHAVED FISH、これはジョン自身が
編集に携わっていてジョンの意志が反映されているのが、
なんといっても気持ちが伝わってくる部分です。
2枚目はプリテンダーズのTHE SINGLES、これは
シングル曲をリリース順に並べただけですが、それを通して、
クリッシー・ハインドの生きざまがリアルに伝わってくるようで
凄味を感じるベスト盤。
そしてもう1枚がこのクイーンのGREATEST HITS。
これはいつか記事で話したいとずっと思ってきたのですが、
この度再リリースされ、ようやく機会を得ることができました。
このベスト盤は年代に関係なく編集されているものですが、
とにかくこれがまさにドラマのような流れで、
素晴らしいベスト盤の要素をすべて満たしています。
このベスト盤は、僕が初めて買ったCDの2枚のうちの1枚という
記念すべき1枚であり、かなりよく聴き思い入れも深い1枚です。
僕は当時、クイーンはリアルタイムでは聴いていましたが、
このベスト盤に曲が収録された過去のアルバムはまだ聴いておらず、
このベスト盤を聴き込みすぎてしまったがために、後に聴いた
オリジナルアルバムでのここにある曲の並びが、
なんだか物足りないと、最初は感じたものでした。
なんだか本末転倒ですね(笑)。
まあ、これはアルバムとしてそれだけ素晴らしいということです。
そして僕は、このベスト盤は、最初に聴いた時から
流れが素晴らしいと感じていました。
さて、クイーンのベスト盤は最近出たものも記事にしていて、
曲について思うところは語ったことがあるので、
今回の記事は、ちょっと趣向を凝らしてみました。
題して
「クイズで聴こう! クイーンのGREATEST HITS」
各曲にまつわる(とも限らないものもありますが)逸話を、
クイズ形式で出題しつつ全17曲を紹介してゆきます。
さらりと読んでいただければ幸いです。
クイーンは、もはや言う必要もないかもですが、
フレディ・マーキュリー Freddie Mercury (Vo)
ブライアン・メイ Brian May (Gt)
ロジャー・テイラー Roger Taylor (Ds)
ジョン・ディーコン John Deacon (Bs)
4人の不動のメンバーです、あくまでも「クイーン」は。
なお、作曲者は苗字を曲名の下の左側の()で示し、
右側の()にはその曲が発表された年と収録された
スタジオアルバムの序数を表示しています。
02 クイーンはビデオクリップも面白い、これはDVD

★
Tr1:Bohemian Rhapsody
(Mercury) (1975-4th)
Q1:1976年にビルボードTop10ヒット曲となったこの曲、
1992年にリバイバルヒットして最高位2位を記録しました。
それはある映画の挿入歌として使われたことがきっかけですが、
その映画のタイトルは?
A1:『ウェインズ・ワールド』 WAYNE'S WORLD
フレディの死後、クイーン再評価の機運が世界的に高まる中、
この映画で使われヒットしたことがその後の流れを決めたと思います。
主人公と仲間が夜に街をドライブするシーンでラジオから流れてきて、
4'08"のハードロックになる部分で、運転者以外がいっせいに
ヘッドバンギングを始めたシーンは、ある意味感動的でした。
★
Tr2:Another One Bites The Dust
(Deacon) (1980-8th)
Q2:この曲を聴いてシングルカットを進言したという
フレディの友だちであるミュージシャンは誰?
A2:マイケル・ジャクソン Michael Jackson
マイケルは当時はまだTHRILLERの前、22歳の若さですが、
既にフレディには一目置かれていたということでしょう。
そしてさすがにマイケルの耳は正しく、この曲はNo.1となり、
チャート的にはクイーン最大のヒットとなりました。
★
Tr3:Killer Queen
(Mercury) (1974-3rd)
Q3:この曲の歌詞に出てくる有名なお酒は?
A3:モエ・エ・シャンドン Moet & Chandon
♪ She keeps Moet & Chandon in her pretty cabinet
モエ・エ・シャンドンは、F1の表彰式でドライバーが掛け合う
シャンパンとしても有名でしたが、僕がその名前を知ったのは、
もちろん、この曲でした。
フランス語の響きがなんて合う曲なんだろうって。
デカダンスというのかな、こんな曲は他にはないですね。
★
Tr4:Fat Bottomed Girls
(May) (1978-7th)
Q4:この曲が収録されているアルバムの名前はずばり何?
A4:ジャズ JAZZ
彼らの7枚目のアルバムで1978年発表。
ここからは他にTr5、Tr7と計3曲のロックサイドの曲を収録し
充実した聴き応えがあるアルバムとなっています。
でもアルバムの内容はまったくジャズではないのが面白いところ。
ただしこの曲、ここに入っているのはシングルバージョンで、
アルバムバージョンはイントロなどが少し長くなっています。
僕は、最初に聴いたのでシングルバージョンのほうが好きです。
これはカントリー風のハードロック、10代の頃に驚いた曲です。
★
Tr5:Bicyle Race
(Mercury) (1978-7th)
Q5:0'07"~0'10"の間の歌詞に出てくる1970年代の
映画のタイトルを2つを挙げてください
A5:『ジョーズ』 JAWS
『スター・ウォーズ』 STAR WARS
♪ "JAWS" was never my scene and I don't like "STAR WARS"
他に「ピーターパン」「フランケンシュタイン」「スーパーマン」、
そして人名や商品名などの固有名詞がたくさん出てきますが、
イメージに訴えた歌詞がまた個性的です。
★
Tr6:You're My Best Friend
(Deacon) (1975-4th)
Q6:印象的なエレクトリック・ピアノを弾いているのは誰?
A6:ジョン・ディーコン
答えは作曲者自身であり、この問題は簡単だったかもですね(笑)。
ジョンがエレピの練習中にふとひらめいた曲だということ。
エレピの音は軽くて安っぽいともいえますが、しかし
それがよい印象を与える曲も多いから面白いですね。
これは「友だち」ソングの名曲。
★
Tr7:Don't Stop Me Now
(Mercury) (1978-7th)
Q7:熱き思いが昇華したこの曲には以下の歌詞がありますが
♪ 200 degrees that's why they call me Mr. Fahrenheit
フレディのこの曲での体温は「摂氏」何度(℃)と推定される?
A7:93.3度、93.3℃
僕は華氏が苦手で、覚えておらず、wikipediaで調べました。
摂氏0度は華氏32度で、相互に数値を導き出す公式がありましたが、
早見表もあって、華氏200度は摂氏93.3度、と分かりました。
とにかくフレディは尋常じゃない熱を帯びていた人、と(笑)。
ちなみに華氏100度が摂氏37.8度、華氏100度になると風邪ですね。
なんてこれはだから、出題者も分かっていないいわば愚問ですが、
おかげで僕も勉強になりました(笑)。
★
Tr8:Save Me
(May) (1980-8th)
Q8:この曲のクリップはアニメーションが交えられていますが、
そこでフレディに変身する生き物とは?
A8:ハト
クイーンはビデオクリップも面白いのですが、
これは中でもアニメーションを交えた物語風のもので、
芸術的ともいえる出来に、本人たちも気に入っていたようです。
物語の主人公の女性が助けを求めてハトに変身し、そのハトを
最後にフレディが捕まえようとするシーンが印象的。
03 この写真はクイズのヒントですよ!

★
Tr9:Crazy Little Thing Called Love
(Mercury) (1980-8th)
Q9:この曲を聴いて再び音楽をやる気になったという
ミュージシャンは誰?
A9:ジョン・レノン John Lennon
オールドスタイルのロカビリー風ロックンロールであるこの曲に
ジョンは触発されたという話ですが、そういえばジョンの
(Just Like) Starting Overもオールディーズの雰囲気のR&Rですね。
その話を聞いてから僕はますますクイーンへの尊敬の念が
大きくなったのは言うまでもありません(笑)。
★
Tr10:Somebody To Love
(Mercury) (1976-5th)
Q10:1992年4月20日にロンドンで行われた
フレディの追悼コンサートでこの曲を歌った人は?
Q11:ジョージ・マイケル George Michael
このコンサートの彼の歌を聴いて驚きつつ感動した人は多いのでは。
彼の声質がフレディと似ているとかそういう話ではなく、
クイーンの音楽にこんなにも合うなんて、彼の才気を感じました。
そのバージョンはシングル化されてさらに話題を呼び、一時は
フレディの後釜に彼がクイーンに加入という噂すら立ったほど。
ただ、彼の栄光が思わぬ形で早くに色あせてしまったのが残念です。
この曲はコーラスワークとギターソロがとにかくすごい!
思い入れという点では僕はこの中ではいちばん好きな曲かな。
★
Tr11:Now I'm Here
(May) (1974-3rd)
Q11:最後のフェイドアウト部分で歌われている
ロックンロールのオールディーズは誰の何という曲?
A11:チャック・ベリーのリトル・クイニー
Little Queenie by Chuck Berry
なぜか思い出せないけど、この曲を初めて聴いた時既に僕は
チャック・ベリーのその曲を知っていたのですが、
ロックンロールのタテのつながりと先達への敬意を感じ、
ロックとはそういうものなのだと学びました。
曲自体はかなり変化球のロックンロール。
★
Tr12:Good Old-Fashioned Lover Boy
(Mercury) (1976-5th)
Q12:4人のメンバーのうち唯ひとり、
作った曲がこのベスト盤に収録されていないのは誰?
A12:ロジャー・テイラー
ロジャーはしかしこの後にRadio Ga-Ga、A Kind Of Magic等
後期を代表する曲を幾つも作って成長していった、
いわば晩成型の作曲家といえるでしょうね。
★
Tr13:Play The Game
(Mercury) (1980-8th)
Q13:この曲が収録されたアルバムで
クイーンが初めて使用した楽器は?
A13:シンセサイザー
クイーンはそれまで、アルバムカバーにわざわざ
シンセサイザーを使っていないことを謳っていたのですが、
80年のこのアルバムではまるでそれが嘘であったかのように
シンセサイザーを導入し、当時は話題(問題)になったのだとか。
使わないのは、信念というよりは意地だったのかな(笑)。
ただ僕は、後から聴いた人間ではありますが、その変わり身と
挑戦する姿勢もクイーンらしさだと思い、支持はします。
そしていざ使うとなると、この曲のイントロと間奏の前のように
効果的かつ印象的に使っているのはさすがですね。
★
Tr14:Flash
(May) (1980-9th)
Q14:ボーナス問題、ずばり、これは何の映画のテーマ曲?
A14:『フラッシュ・ゴードン』
アメリカン・コミックを映画化したサントラを担当した彼ら、
このテーマ曲はしかし映画と切り離して素晴らしい。
でも、僕、実はその映画は観たことがありません。
クリップに映画のシーンも挿入されているのですが、
それを見る限りでは、あまり興味が・・・以下略・・・
★
Tr15:Seven Seas Of Rhye
(Mercury) (1974-2nd)
Q15:この曲が入ったアルバムが大好きで、
自分が死んだ時はそのアルバムのCDを棺桶に入れてくれ
と言った人はどのバンドの誰?
A15:ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズ
W. Axl Rose of Guns N' Roses
この曲はQUEEN IIに収録されていますが、
ガンズ・アンド・ローゼズが初来日した当時、そのアルバムは
アメリカではCD化されておらず、日本のCD店で国内盤のCDを
見つけたアクセルは喜んで買ってずっと聴いていたという
メタルファンの間では有名な逸話が残っています。
そしてアクセルは後にフレディ追悼コンサートにも参加。
こうしたミュージシャン同士のつながりは心温まります。
なおこの曲は、神話を基にした叙事詩のような内容であり、
「ライ麦」の海に溺れる酔っ払いの曲ではありません(笑)。
★
Tr16:We Will Rock You
(May) (1977-6th)
Q16:雪が積もる公園で撮影したこのビデオクリップで、
フレディがかけているサングラスは何の形?
A16:星形
写真03がそのクリップのシーンを撮影したものです。
寒そうなんですよね、これ、吐く息も白いし。
ロジャーは長靴であの印象的なビートを踏んでいるし。
でも、歌詞が"street"を謳っているものなので、
どうしても外で撮りたかったのでしょうね。
曲はもはやロックアンセムとして知らぬ者はいない、はず(笑)。
★
Tr17:We Are The Champions
(Mercury) (1977-6th)
Q17:ふたたび、フレディの追悼コンサートで、
この曲をメインで歌った人は?
Q17:ライザ・ミネリ Liza Minnelli
フレディは、映画『キャバレー』主演の彼女の大ファンでした。
追悼コンサートでもこの曲は最後に歌われ、全出演者が
ステージに立ってまさに感動のフィナーレを迎えました。
だって、ライザ・ミネリもメタリカもアニー・レノックスも、
デヴィド・ボウイもそしてアクセル・ローズも
みんな一緒に同じステージで歌っていたんですよ。
この幅広さはフレディにして初めて成し得たことではないかなと。
スポーツ大会のアンセムとしてすっかり定着したこの曲、
100年後にも間違いなく歌われていることでしょうね。
ビデオクリップ集のDVDにはブライアンとロジャーの
各曲へのコメントが副音声で収録されていますが、そこから、
この曲についての興味深い話を最後に紹介します。
この曲はもはやスタンダードと化していますが、
この曲をトラッドだと思っている若者が結構いて
彼らはこの曲に作曲者がいると知って驚くのだそうです。
あらためて聴くと、ほんとうに素晴らしい「アルバム」。
ベスト盤というのは、あの曲が入っていないのか、
というのが誰にでも誰のものについてもあるとは思います。
でも、このベスト盤はそれを感じさせません。
これでひとつの世界が完結しているからです。
そしてこの中のただの1曲の順番が変わっても、
ここまでは感動しないのではないかと思います。
もうひとつ、この記事を書くのにずっと聴いていましたが、
クイーンはやはり歌って気持ちがいい曲が多いですね。
僕の中では、ビートルズは別格としても、ジョン・レノン、
ポール・マッカートニー、ビリー・ジョエルそしてクイーンは、
歌うのにいい曲が特に多いアーティストであると再認識しました。
クイーンはEMIからUNIVERSALに移りました。
ポール・マッカートニーもそうしました。
彼らが新たな道を選んだことは支持したいです。
でも、彼らのCDを手に取って、ビートルズからずっとなじんできた
EMIの文字やPARLOPHONEのレーベルがどこにもないのは、
やっぱり寂しいですね。
彼らに、というよりは、EMIに対して、ちょっと冷たくない、
と文句の五つや六つもいいたくなります(笑)。
でも、まあ、決まってしまったことは仕方ないですね。
もし今回のクイズがご好評であれば、
GREATEST HITS IIでも同じ企画で記事を上げようか、
検討させていただきたいと思います(笑)。
04

最後は青空。
いつもお読みいただきありがとうございます!
Posted by guitarbird at 00:17
│Queen