2014年04月01日
BEGGARS BANQUET ザ・ローリング・ストーンズ
いつものように
写真へのコメントも
大歓迎です!
そういえば、ストーンズのアルバム記事は、
新譜を除いてはこれが初めてだ。
01

BEGGARS BANQUET The Rolling Stones
ベガーズ・バンケット ザ・ローリング・ストーンズ released 1968
僕が大学生の頃、最初に買ったストーンズの過去のアルバム。
これと次作のLET IT BLEEDを、秋葉原の石丸電器で買いました。
ストーンズ、リアルタイムではSTILL LIFE以降は買っていましたが、
それ以前については、ベストでお茶を濁していました。
しかし、ベストはベストでいい曲ばかりで聴き応えがあるし、
一方で、リアルタイムで聴いてきたアルバムはみな、
いい曲はあるんだけど・・・という感じを拭えなかったので、
アルバムには期待していなかったのもあるのかもしれません。
このアルバムも最初は、まったく受け付けられませんでした。
彼らのみならず、ロック史に残る名曲が2曲も入っているというのに。
なぜだろう・・・
今となっては、自分でも不思議なことです。
しかも、一緒に買ったLET IT BLEEDは
すぐに気に入って、暫く聴いていたというのだから、
やっぱりこのアルバムには何かあるのでしょうか・・・
考えられるのは、名曲が入っているだけ逆に、
他の曲とのギャップを感じたのかもしれません。
しかしそれを言うなら、LET IT BLEEDだって、
このアルバムの2曲には及ばないけど(あくまでも僕の考え)、
名曲が3曲も入っていて、ギャップを感じそうなものですが、
しかしそっちはそれでも、とっても気に入ったんです。
何をどう聴いてよくないと判断したのか、
そこが自分でも気になります。
02 雪が解けて崩れ落ちた森の家の外の薪

しかし一方で、それほど考えることでもないのかもしれません。
音楽には聴くタイミングがある
年齢によって、その時の気分や環境によって、
同じCDでも、同じアーティストでも、まるで違って聴こえてくる。
というのが僕の持論であり、
これは、音楽が好きな人であれば
誰しも大なり小なり感じることだと思います。
それがなぜかは分からないのですが、
しかし、それが音楽というものではないでしょうか。
説明にはなっていないですが・・・(笑)
このアルバムは、2002年に突然好きになりました。
なぜ2002年なのか。
ハウと一緒に写っている現行のリマスター盤が出て
それを買ったのが2002年だから。
僕と弟は、リマスター盤が出ると買い直しているのですが、
それがきっかけで聴き直すと、前とはまったく違ってよく聴こえた、
というアルバムは無数にあります。
ま、レコード会社の戦略に乗せられているだけといえば、
それまでなのですが(笑)、ただ、
リマスター盤が出て買い直すのは楽しみでもあります。
だって、好きなアルバムがまた買えるんですよ!
まあ、何であれ、
音楽にはきっかけが大事である、ということです。
すっかりストーンズのことから離れてしまいましたが、
ストーンズについてはアルバムも多いので
これからも追々触れてゆきたいです。
そしてこの記事ではここから先、曲ごとに、
どうして昔はよく思わなかったのかも
考えながら書いてゆきます。
03 雲の向こうの冷たい太陽

Tr1:Sympathy For The Devil
僕はストーンズの最高傑作だと思う!
いや、すごいという言葉が幾つあっても足りない。
最初にこの曲を聴いた時、オーバーな表現じゃなく
あまりの気持ち悪さに震える思いをしたものです。
しかも、悪魔だからといっておどろおどろしく暗い音ではなく、
サンバのリズムでむしろからっと明るいのが、余計に・・・
キースのギターソロも屈指のものじゃないかな、キレもあるし。
ミックの歌も、ベースも、軽やかに唸っているし、
「フッフゥー」というコーラスも恐さ倍増。
この曲、助けを求めて縄はしごを登ってみたけれど、
登っても登ってもずり落ちていくような感覚があります。
ロック史に燦然と輝く名曲。
ただ、ひとつだけ。
この曲がアルバムの1曲目というのが、
最初に聴いた時には違和感を覚えたのですが、それも、
アルバムとしての評価が最初は低かった理由かもしれません。
今はこれでいいと納得していますが。
Tr2:No Expectations
たる~ぅいカントリー・ブルーズ。
最初に聴いた当時、「いい曲だなぁ」とは思わなかったけど、
妙に印象に残る歌メロだったようで、何年か聴かなかった後、
ふとこのCDを手に取った時に(リマスター盤の前に)、
この曲の歌メロが最初に頭に浮かびました。
不思議な曲です。
ただ、これは、まだ集中力が高いアルバム2曲目で、しかも、
歴史的名曲の後だから覚えていただけかもしれませんが(笑)。
なお、オリジナルメンバーで、C.W.ニコル氏の同級生だった
ブライアン・ジョーンズが参加した最後の曲だということです。
Tr3:Dear Doctor
やはりカントリー・ブルーズ、ホンキートンク風のワルツ。
ひとつ可能性があるのは、若かりし頃はこの
カントリーブルーズというのがしっくりこなかったのではないか。
それと、アルバムとしてみるとこれは、前の曲と、
リズムが変わっただけで雰囲気が変わらないじゃないか・・・
と感じていたのかも。
若い頃は、この辺は聴いても寝始めていたのではないか
とも思います(笑)。
Tr4:Parachute Woman
アコースティックなブルーズ路線は続く。
サビというかタイトルの言葉のメロディがやたら印象的。
そしてタイトルも何かシュールで不思議なイメージ。
でも、それが基本となった単調な部分の繰り返しだけで終わり、
未完の一片という感じがしないでもない。
ビートルズならメドレーにするだろうなぁ、と思ったり・・・
あ、そうそう、寝かかった頃にこの曲が流れてきて、
夢うつつで不思議な不気味な曲だと思った記憶もあります(笑)。
Tr5:Jigsaw Puzzle
全体的に上滑りしているような妙なイメージの曲。
ミックがわざと力なく歌っているかのよう。
同じ4小節を歌詞を変え抑揚を変えて延々と繰り返すだけの、
単調といえば単調極まりない曲だけど、
なぜは引きずり込まれるのはやはり、彼らの魔力か。
これまた不思議な曲。
04 オオイタドリの新芽が力強く地面から出てくる

Tr6:Street Fighting Man
弟がいちばん好きなストーンズの曲がこれ。
僕ももちろん好き。
これといい、Tr1といい、ミックの表現力には舌を巻くばかり。
そして、これだけ激しい曲を、
アコースティックギターをメインに据えて表現しているのは、
彼らの創作意欲が高かったことを如実に物語っています。
最初に聴いた時、このうねるようなメロディはなんだ、と驚きました。
ミックの言葉は、あの厚い唇に引っかかっているかのようだし(笑)。
そして「そこで歌に入るのか」と意表をつかれるイントロ。
そいえば、途中に入っている「ヒィーン」という妙な音、
最初はマイクノイズだと信じて疑わなかったのですが、
どうも何かの楽器の音のようで、その音は必ず、
曲の中の同じ部分で同じように出てきています。
また、タイトルの語感もまた当時は不思議でした。
というのも、StreetはFightingにかかる言葉で、
Manはそれらをまとめて受けるという形になじみがなかったから。
ストーンズの魅力のひとつに、これといい、Tr4といい、
そしてかの名曲Jumpin' Jack Flashといい、
独特の語感もまたあると思います。
それにしてもすごい、すごすぎる!
これぞまさしくロックの中のロック、歴史的名曲ですね。
Tr7:Prodigal Son
同じくアコースティックギターを中心に据えながらも、
カントリーやブルーズというよりは、トラッド風の軽快な曲。
社会風刺が効いた前の曲の毒消しのような穏やかさ、
この2曲が並ぶことがストーンズの凄みだと実感。
レッド・ツェッペリンの3枚目に通じるものがあります。
Tr8:Stray Cat Blues
このアルバムでエレクトリックギターが前面に出ている曲は、
考えてみれば、Tr1とこれだけなんだ。
そのせいか気のせいか(笑)、Tr1の続編というか、
「裏側を暴く」ような迫りくる不気味な響きに支配されている曲。
あ。
ふむふむ、そうかそうか。
僕は、もちろんビートルズを聴いてきていたので、
昔からアコースティック・ギターの音に抵抗はないのですが、
ストーンズには、もっと激しく攻める音を期待していたために、
アコースティック中心で肩透かしをくらったというか、
期待にそぐわなかった、と感じたのかもしれません。
でもかといって、当時この曲で過剰に反応したわけでもなく、
これは、2002年に聴き直すまで頭の外にありました・・・
というわけで今は、
アコースティック・ギターを前面に出したアルバムとして、
このアルバムはロック界でも屈指の出来だと思います。
ところで、ストレイ・キャッツは、この曲から名前つけたのかな・・・
ローリング・ストーンズも、
マディ・ウォーターズの曲から名前をつけてますが、
そういうつながりは、ロック好きとしてはうれしいものです。
Tr9:Factory Girl
ということでやはりアコースティックに戻る。
メロディがどことなく東洋風でありながら、
英国の片田舎も想像させる不思議な響きの曲。
このアルバムは不思議な曲が多いんですが、
若い頃にはそれも理解できなかったのかもしれません。
ただ、Tr4と同じく未完の一片という感じもしないでもない。
マンドリンの音がいい雰囲気。
偶然かどうか分からないですが、この2年後に出た
ロッド・スチュワートのGasoline Alleyもなぜか東洋風メロディで
マンドリンを使っていて、この2曲、雰囲気とてもよく似てます。
インド音楽の影響もあるのかもしれないですが。
Tr10:Salt Of The Earth
結局最後までアコースティックで押し通す。
若い頃、Tr7以降は、なんとなく盛り上がらないまま終わる、
と感じていたように思います(或いは覚えていないか・・・)
この曲は、リマスターとは別に、つい最近大好きになりました。
彼らが主催した1968年のテレビショーのライヴ盤である
ROCK AND ROLL CIRCUSでこの曲を聴いたのがきっかけ。
そのショーで、ストーンズのメンバーは魔法使いのような服装で、
まるで「笑点」の桂歌丸師匠のように客席に混ざって座り、
アコースティックギターでこれを歌っていました。
そこにはジョンやヨーコ、クラプトンの姿も。
曲は、ピアノとスライドギターもいい雰囲気。
一部をキースが歌うのがまたかっこいい。
彼らにしては珍しく(!?)
肯定的かつ優しいメッセージを感じる曲で、
彼らのアコースティックサイドでは最高傑作かもしれません。
それもまたしかし、後から思ったことなのですが・・・
余談、そるとさんの名前は、最初はてっきり、
この曲から取ったものだと思い込んでいました(笑)。
そして今思い出したことがあります。
これを最初に買った当時、このアルバムには、
Jumpin' Jack Flashが入っているものだと思い込んでいたのですが、
いざ聴くと入っていなくてがっかり、そして失敗したと思った、
そんな記憶があります。
今思うと、どうして事前に調べなかったのかというところですが(笑)。
ただ、それ以上に、そろそろストーンズの古いのも聴きたい、
と思っていたその勢いで買ったものではあるでしょう。
今思うと、元々彼らもアコースティックギターは使ってましたが、
ここでこの時期にアコースティックギターを多用することにより、
トゲトゲしさや激しさを薄めつつ、ソフトを加味するなど、
別の方向性、可能性を求めた転換期にあった作品かもしれません。
そんなこと、二十歳そこそこの若造が
なかなか気づくものではないでしょうかね(笑)。
05 アンモナイトや化石が含まれた「石」をハウが・・・

アンモナイトもハウの前には置いておけないのか・・・(笑)。
写真へのコメントも
大歓迎です!
そういえば、ストーンズのアルバム記事は、
新譜を除いてはこれが初めてだ。
01

BEGGARS BANQUET The Rolling Stones
ベガーズ・バンケット ザ・ローリング・ストーンズ released 1968
僕が大学生の頃、最初に買ったストーンズの過去のアルバム。
これと次作のLET IT BLEEDを、秋葉原の石丸電器で買いました。
ストーンズ、リアルタイムではSTILL LIFE以降は買っていましたが、
それ以前については、ベストでお茶を濁していました。
しかし、ベストはベストでいい曲ばかりで聴き応えがあるし、
一方で、リアルタイムで聴いてきたアルバムはみな、
いい曲はあるんだけど・・・という感じを拭えなかったので、
アルバムには期待していなかったのもあるのかもしれません。
このアルバムも最初は、まったく受け付けられませんでした。
彼らのみならず、ロック史に残る名曲が2曲も入っているというのに。
なぜだろう・・・
今となっては、自分でも不思議なことです。
しかも、一緒に買ったLET IT BLEEDは
すぐに気に入って、暫く聴いていたというのだから、
やっぱりこのアルバムには何かあるのでしょうか・・・
考えられるのは、名曲が入っているだけ逆に、
他の曲とのギャップを感じたのかもしれません。
しかしそれを言うなら、LET IT BLEEDだって、
このアルバムの2曲には及ばないけど(あくまでも僕の考え)、
名曲が3曲も入っていて、ギャップを感じそうなものですが、
しかしそっちはそれでも、とっても気に入ったんです。
何をどう聴いてよくないと判断したのか、
そこが自分でも気になります。
02 雪が解けて崩れ落ちた森の家の外の薪

しかし一方で、それほど考えることでもないのかもしれません。
音楽には聴くタイミングがある
年齢によって、その時の気分や環境によって、
同じCDでも、同じアーティストでも、まるで違って聴こえてくる。
というのが僕の持論であり、
これは、音楽が好きな人であれば
誰しも大なり小なり感じることだと思います。
それがなぜかは分からないのですが、
しかし、それが音楽というものではないでしょうか。
説明にはなっていないですが・・・(笑)
このアルバムは、2002年に突然好きになりました。
なぜ2002年なのか。
ハウと一緒に写っている現行のリマスター盤が出て
それを買ったのが2002年だから。
僕と弟は、リマスター盤が出ると買い直しているのですが、
それがきっかけで聴き直すと、前とはまったく違ってよく聴こえた、
というアルバムは無数にあります。
ま、レコード会社の戦略に乗せられているだけといえば、
それまでなのですが(笑)、ただ、
リマスター盤が出て買い直すのは楽しみでもあります。
だって、好きなアルバムがまた買えるんですよ!
まあ、何であれ、
音楽にはきっかけが大事である、ということです。
すっかりストーンズのことから離れてしまいましたが、
ストーンズについてはアルバムも多いので
これからも追々触れてゆきたいです。
そしてこの記事ではここから先、曲ごとに、
どうして昔はよく思わなかったのかも
考えながら書いてゆきます。
03 雲の向こうの冷たい太陽

Tr1:Sympathy For The Devil
僕はストーンズの最高傑作だと思う!
いや、すごいという言葉が幾つあっても足りない。
最初にこの曲を聴いた時、オーバーな表現じゃなく
あまりの気持ち悪さに震える思いをしたものです。
しかも、悪魔だからといっておどろおどろしく暗い音ではなく、
サンバのリズムでむしろからっと明るいのが、余計に・・・
キースのギターソロも屈指のものじゃないかな、キレもあるし。
ミックの歌も、ベースも、軽やかに唸っているし、
「フッフゥー」というコーラスも恐さ倍増。
この曲、助けを求めて縄はしごを登ってみたけれど、
登っても登ってもずり落ちていくような感覚があります。
ロック史に燦然と輝く名曲。
ただ、ひとつだけ。
この曲がアルバムの1曲目というのが、
最初に聴いた時には違和感を覚えたのですが、それも、
アルバムとしての評価が最初は低かった理由かもしれません。
今はこれでいいと納得していますが。
Tr2:No Expectations
たる~ぅいカントリー・ブルーズ。
最初に聴いた当時、「いい曲だなぁ」とは思わなかったけど、
妙に印象に残る歌メロだったようで、何年か聴かなかった後、
ふとこのCDを手に取った時に(リマスター盤の前に)、
この曲の歌メロが最初に頭に浮かびました。
不思議な曲です。
ただ、これは、まだ集中力が高いアルバム2曲目で、しかも、
歴史的名曲の後だから覚えていただけかもしれませんが(笑)。
なお、オリジナルメンバーで、C.W.ニコル氏の同級生だった
ブライアン・ジョーンズが参加した最後の曲だということです。
Tr3:Dear Doctor
やはりカントリー・ブルーズ、ホンキートンク風のワルツ。
ひとつ可能性があるのは、若かりし頃はこの
カントリーブルーズというのがしっくりこなかったのではないか。
それと、アルバムとしてみるとこれは、前の曲と、
リズムが変わっただけで雰囲気が変わらないじゃないか・・・
と感じていたのかも。
若い頃は、この辺は聴いても寝始めていたのではないか
とも思います(笑)。
Tr4:Parachute Woman
アコースティックなブルーズ路線は続く。
サビというかタイトルの言葉のメロディがやたら印象的。
そしてタイトルも何かシュールで不思議なイメージ。
でも、それが基本となった単調な部分の繰り返しだけで終わり、
未完の一片という感じがしないでもない。
ビートルズならメドレーにするだろうなぁ、と思ったり・・・
あ、そうそう、寝かかった頃にこの曲が流れてきて、
夢うつつで不思議な不気味な曲だと思った記憶もあります(笑)。
Tr5:Jigsaw Puzzle
全体的に上滑りしているような妙なイメージの曲。
ミックがわざと力なく歌っているかのよう。
同じ4小節を歌詞を変え抑揚を変えて延々と繰り返すだけの、
単調といえば単調極まりない曲だけど、
なぜは引きずり込まれるのはやはり、彼らの魔力か。
これまた不思議な曲。
04 オオイタドリの新芽が力強く地面から出てくる

Tr6:Street Fighting Man
弟がいちばん好きなストーンズの曲がこれ。
僕ももちろん好き。
これといい、Tr1といい、ミックの表現力には舌を巻くばかり。
そして、これだけ激しい曲を、
アコースティックギターをメインに据えて表現しているのは、
彼らの創作意欲が高かったことを如実に物語っています。
最初に聴いた時、このうねるようなメロディはなんだ、と驚きました。
ミックの言葉は、あの厚い唇に引っかかっているかのようだし(笑)。
そして「そこで歌に入るのか」と意表をつかれるイントロ。
そいえば、途中に入っている「ヒィーン」という妙な音、
最初はマイクノイズだと信じて疑わなかったのですが、
どうも何かの楽器の音のようで、その音は必ず、
曲の中の同じ部分で同じように出てきています。
また、タイトルの語感もまた当時は不思議でした。
というのも、StreetはFightingにかかる言葉で、
Manはそれらをまとめて受けるという形になじみがなかったから。
ストーンズの魅力のひとつに、これといい、Tr4といい、
そしてかの名曲Jumpin' Jack Flashといい、
独特の語感もまたあると思います。
それにしてもすごい、すごすぎる!
これぞまさしくロックの中のロック、歴史的名曲ですね。
Tr7:Prodigal Son
同じくアコースティックギターを中心に据えながらも、
カントリーやブルーズというよりは、トラッド風の軽快な曲。
社会風刺が効いた前の曲の毒消しのような穏やかさ、
この2曲が並ぶことがストーンズの凄みだと実感。
レッド・ツェッペリンの3枚目に通じるものがあります。
Tr8:Stray Cat Blues
このアルバムでエレクトリックギターが前面に出ている曲は、
考えてみれば、Tr1とこれだけなんだ。
そのせいか気のせいか(笑)、Tr1の続編というか、
「裏側を暴く」ような迫りくる不気味な響きに支配されている曲。
あ。
ふむふむ、そうかそうか。
僕は、もちろんビートルズを聴いてきていたので、
昔からアコースティック・ギターの音に抵抗はないのですが、
ストーンズには、もっと激しく攻める音を期待していたために、
アコースティック中心で肩透かしをくらったというか、
期待にそぐわなかった、と感じたのかもしれません。
でもかといって、当時この曲で過剰に反応したわけでもなく、
これは、2002年に聴き直すまで頭の外にありました・・・
というわけで今は、
アコースティック・ギターを前面に出したアルバムとして、
このアルバムはロック界でも屈指の出来だと思います。
ところで、ストレイ・キャッツは、この曲から名前つけたのかな・・・
ローリング・ストーンズも、
マディ・ウォーターズの曲から名前をつけてますが、
そういうつながりは、ロック好きとしてはうれしいものです。
Tr9:Factory Girl
ということでやはりアコースティックに戻る。
メロディがどことなく東洋風でありながら、
英国の片田舎も想像させる不思議な響きの曲。
このアルバムは不思議な曲が多いんですが、
若い頃にはそれも理解できなかったのかもしれません。
ただ、Tr4と同じく未完の一片という感じもしないでもない。
マンドリンの音がいい雰囲気。
偶然かどうか分からないですが、この2年後に出た
ロッド・スチュワートのGasoline Alleyもなぜか東洋風メロディで
マンドリンを使っていて、この2曲、雰囲気とてもよく似てます。
インド音楽の影響もあるのかもしれないですが。
Tr10:Salt Of The Earth
結局最後までアコースティックで押し通す。
若い頃、Tr7以降は、なんとなく盛り上がらないまま終わる、
と感じていたように思います(或いは覚えていないか・・・)
この曲は、リマスターとは別に、つい最近大好きになりました。
彼らが主催した1968年のテレビショーのライヴ盤である
ROCK AND ROLL CIRCUSでこの曲を聴いたのがきっかけ。
そのショーで、ストーンズのメンバーは魔法使いのような服装で、
まるで「笑点」の桂歌丸師匠のように客席に混ざって座り、
アコースティックギターでこれを歌っていました。
そこにはジョンやヨーコ、クラプトンの姿も。
曲は、ピアノとスライドギターもいい雰囲気。
一部をキースが歌うのがまたかっこいい。
彼らにしては珍しく(!?)
肯定的かつ優しいメッセージを感じる曲で、
彼らのアコースティックサイドでは最高傑作かもしれません。
それもまたしかし、後から思ったことなのですが・・・
余談、そるとさんの名前は、最初はてっきり、
この曲から取ったものだと思い込んでいました(笑)。
そして今思い出したことがあります。
これを最初に買った当時、このアルバムには、
Jumpin' Jack Flashが入っているものだと思い込んでいたのですが、
いざ聴くと入っていなくてがっかり、そして失敗したと思った、
そんな記憶があります。
今思うと、どうして事前に調べなかったのかというところですが(笑)。
ただ、それ以上に、そろそろストーンズの古いのも聴きたい、
と思っていたその勢いで買ったものではあるでしょう。
今思うと、元々彼らもアコースティックギターは使ってましたが、
ここでこの時期にアコースティックギターを多用することにより、
トゲトゲしさや激しさを薄めつつ、ソフトを加味するなど、
別の方向性、可能性を求めた転換期にあった作品かもしれません。
そんなこと、二十歳そこそこの若造が
なかなか気づくものではないでしょうかね(笑)。
05 アンモナイトや化石が含まれた「石」をハウが・・・

アンモナイトもハウの前には置いておけないのか・・・(笑)。
Posted by guitarbird at 23:29
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