2015年02月02日
XLIX 第49回スーパーボウル
01

「スーパーサンディ」
現地時間2015年2月1日、日本時間2月2日、本日、
アリゾナ州グレンデールにて
「第49回スーパーボウル」が行われました。
結果から先に書きます。
AFC代表 NFC代表
ニューイングランド・ペイトリオッツ 28-24 シアトル・シーホークス
ニューイングランド・ペイトリオッツが通算4度目の優勝!
そのニューイングランド以来10年振りのスーパー連覇を狙った
シアトル・シーホークスは逆転負けで夢が絶たれました。
試合は前半を終わって14-14の同点、これはSB史上僅か3回目。
前半残り31秒でタッチダウンを挙げて同点に追いついた
シーホークスが後半もその勢いを持続させ、10点連取して、
一時は10点差をつけました。
SB史上最大の逆転劇は10点差で、これもかつて2度しかなかったこと。
しかしペイトリオッツはそこから反撃。
タッチダウンを2つ続けて挙げ、28-24と逆転。
残り2分強を残してシーホークスの最後の攻撃が始まりました。
ロングパスが通り、ゴール前残り1ヤード。
タッチダウンで再逆転というところで、まさかのインターセプト。
シアトルはここで万事休しました。
◇
今回は短いコラムを書き連ねるかたちで進めてゆきます。
今回のスーパーボウル、信じられないとう思いを強くしました。
僕もかれこれ20回以上スーパーボウルを観続けていますが、
そういう思いに至ったのは初めてのことでした。
信じられないこと、その1
クリス・マシューズって誰???
シアトル・シーホークスの新人ワイドレシーバー。
試合開始早々にQBラッセル・ウィルソンからのパスを好捕。
なんとそれがプロ入り初のレシーヴ。
さらにその後にはプロ入り初タッチダウンも決めました。
後半にもシーホークスへの流れを決定づける好捕をするなど、
結果として、5回中4回捕球し109ヤードを稼ぎました。
僕は全試合観たわけではないですが、この選手知らないはずだ。
SBの舞台で初捕球、初TDを挙げたなんて人、今までいたのかな?
もしこのまま引退してしまうと、レギュラーシーズンの記録がゼロ
ということにもなってしまう・・・まあ、それはない、
ここで活躍したので来年はもっと出てくるでしょうけど。
シアトルは今季有能なWRが次々と移籍してWRの駒が足りない
と言われていたところに彗星のごとく現れた選手。
シアトルはのチーム力の高さを改めて思い知らされました。
ところで僕は、彼に"giraff"=「キリン」とあだ名をつけたい。
背が196cmと高い上に、すごいプレイをしても涼しい顔して
サイドラインに引き上げる姿を観てそう思いました。
信じられないこと、その2
ペイトリオッツのQBトム・ブレイディがインターセプトを2つ喫した。
ブレイディは前回まで5回のSBで3つしかインターセプト
されていなかったのが、今日だけで2つ喫しました。
ひとつは前半、それが決まればタッチダウンというパスでした。
もうひとつは、彼のメインターゲットであるTEグロンコウスキーに
投げた短いパスですが、これは、シーホークスの守備陣が、わざと
彼のカバーを薄くして投げさせてインターセプトしたのではないかと。
しかし、それでも勝った。
でも、ブレイディならできると多くの人が信じていたことでしょう。
だからこれは信じられないことではない。
信じられないこと、その3
シアトル・シーホークスの守備
10ヤード近辺以内のパスをことごとく通されたのですが、
それはペイトリオッツ本来の攻撃のスタイルでありリズムである
と解説の後藤完夫さんが説明してくれました。
それへの対策はしていなかったのか?
そんなことはないでしょうけど、そう思いたくなるくらい通されていました。
前がかりになると後ろに大きな穴があいて長いパスが通されることを
懸念してのものでしょうけど、あそこまで止められないのは不思議でした。
また、このことでシーホークスの守備陣のスタミナが奪われて
後半の逆転につながったのかもしれず、そうであるならやはり
ペイトリオッツはしたたかなチームだとあらためて思いました。
もちろん、パスを次々通すブレイディが素晴らしいのですけどね。
信じられないこと、その4
最後のインターセプト
もう一度書くと、残り1分を切り、シーホークスが敵陣ゴール前
1ヤードに攻め込んでの2ndダウン&ゴールのシーン。
QBウィルソンからゴールライン上にいたWRロケットへの短いパスを、
ペイトリオッツのセイフティ、バトラーがまさかまさかのインターセプト。
観ていた僕は、何かの間違いではないかとすら思い、目の前で
花火が誤って点火てしまったような衝撃を受けました。
サイドラインにいたシーホークスのHCピート・キャロルも、
長めの顎をさらに長くして呆然と立ち尽くしたまま見つめていました。
攻撃権がペイトリオッツに変り、そこからはプレイをせずに
時間を流して試合は終わりました。
このプレイが信じられなかったのには、伏線がありました。
その2つ前のプレイ、ウィルソンからWRカースへのパス、カースは
チップして倒れ込んだものの、ボールが彼の体の上で何度か弾んで、
地面に着く前にボールをキャッチ、パスが成功したというプレイ。
これもまた信じられない、こんなことがあるんだというプレイでしたが、
そんなプレイが飛び出すに及んで、シーホークス逆転のシナリオが
誰にも見えていたし、ブレイディもサイドラインで首をかしげていたくらい。
しかし、幕切れはインターセプト。
前半にシーホークスがしたことを、土壇場でやり返したわけで、
ゴールライン付近の守備力の強さがあらためて分かりました。
ただ、この場面、もうひとつ信じられないことが。
なぜシーホークスはパスプレイを選択したのか。
解説の後藤さんが、マーション・リンチかラッセル・ウィルソンの
ランで行くのではないかと話していたし、僕もそれを願っていました。
僕の願いが結果論ではないことを証明するのは難しいですが、でも、
プレイが始まってウィルソンがパスを投げる動作に入ったところで、
ほんとにパスするの??? と「?」が幾つも頭に浮かびました。
そして投げたところインターセプト・・・
チームの戦術だから、いちファンの僕には何も言えません。
意表を突く攻撃という点ではむしろいい選択だったとすら思う。
試合後に早くもこのプレイ選択に対して批判が上がったようですが、
それは結果論で、もしパスが通っていれば賞賛されたに違いない。
ただ、でも、やはりあの場面では、パスプレイではなく、
ランで行ってほしかった、というのがファンとしての正直な思いです。
マーション・リンチが素晴らしかっただけに。
これは批判ではなく、思いとして言わせていただいているのであって
そこはどうか誤解しないでいただければと。
それにランで行ったところで止められたかもしれないし。
とどのつまり、あのプレイは、あんな短い距離の速いパスを
反則もせず、チップではなくキャッチしたペイトリオッツのセイフティの
バトラーが超人的にすごかっただけのことなのだから。
批判する前にバトラー選手を褒めるのが筋だと思うし、批判をする
というのはバトラー選手への敬意が足りないのでは、と思います。
◇
今回、そのトム・ブレイディは数々の記録を打ち立てました。
SB出場6回・・・最多
SB優勝4回・・・ジョー・モンタナとテリー・ブラッドショーに並ぶ最多タイ
SBのMVP3回・・・ジョー・モンタナに並ぶ最多タイ
タッチダウンパス数・・・ジョー・モンタナを抜いて13個で史上最多
1試合でのパス成功回数37回・・・昨年のマニングを抜いて最多記録
今回の結果は、フットボールの神様が、この史上最高級の素晴らしい
クォーターバックに対し、30代になってから優勝することなく
引退させてはならない、と、NFL全体のことを考えたのかもしれない。
数字ではモンタナを上回ったがそれだけの人、では終わらせないと。
ファンも、SBに出ていない他のチームのファンも含めて、
彼に栄誉を与えたいという思いが今年は強かったのではないか。
実は、僕も、シーホークスを応援しつつ、そういう思いも強かった。
もちろん思いだけで試合の結果は決まらない、ブレイディがそれに
応えて余りある素晴らしいプレイとリーダーシップを見せたからだけど、
今回は「やはりそうなったか」と思わざるを得ません。
一方で「牛若丸」と僕が勝手に読んでいるラッセル・ウィルソンは、
まだ若い、2年目にSBに勝ったからといて安穏としていられない、
これから先もっと試練が待ち構えていることを教えたかったのでしょう。
そうです、まだまだ何度でもSBに出る機会があるはずです。
◇
今年のスーパーボウルは試合時間が短かった。
正午には終わっていたかな、去年は13時半頃まで試合していました。
なぜかというと、ペイトリオッツが短いパスをつなぎ、成功率が高く、
パス失敗で時計が止まる(そういうルール)ことが少ないのがひとつ、
インバウンズで止まることが多く=アウトオヴバウンズになって
時計が止まる(そういうルール)ことが少ないのがひとつ、そして
それをしたペイトリオッツのボール保持率が高かったのが要因でしょう。
反則が少なかったのも、プレイや時計が止まることが少ないので
試合時間短縮につながったでしょう。
プレイの中での反則は前半2つしかなかったと思う、後半は増えたけど。
ちなみにシーホークスは、今季レギュラーシーズンでは
反則がいちばん多いチームだったそうですが、それは守備陣が
反則のリスクを冒してでも積極的に攻めたから、とのこと。
02

今朝のA公園。
8時までに帰宅するために短めに切り上げるつもりでしたが、
風が強く、雪交じりで、結果として早く帰り(れ)ました。
ハーフタイムショーはケイティペリーwithレニー・クラヴィッツでした。
ケイティは大きなライオンの張りぼて乗って現れ、
Roarを歌いいましたが、この張りぼてがすごかった。
テレビでもすごいのだから、実物はすごかっただろうなと。
次の曲では着ぐるみがたくさん出てきてゲームみたいでしたが、
テレビで観ているとCGのようで、本物かどうか分からなかった。
やはりテレビで観られるものとして演出しているのでしょうね。
サメの着ぐるみがかわいかったのですが(笑)。
レニーは1曲だけ出てきてデュエットしましたが、僕は知らない曲で、
というのも僕はケイティ・ペリーは最新作しか聴いていないし、レニーの
曲でもないはずだからですが、1分ほどで引っ込んでしまい残念。
ついでにいえば、もう1曲、会場が歌うほど有名らしい曲がありましたが、
それも僕は知らない曲でした、申し訳ない。
4曲目はミッシー・エリオットが黒装束の軍団を引き連れて登場。
こちらは事前に知らなかったので驚きました。
僕の感想。
ケイティ・ペリーの今年のHTSは「大スター」というよりは、
「チアリーダーが昇りつめてスターになった」という身近な感覚でした。
実際、過去にHTSの経験があるマドンナやポール・マッカートニー
などと比べると若いし、まあこういってはなんだけど「格」が下だから。
でも、そこを逆手にとった、なかなか上手い見せ方だったと思う。
僕がずっと気になったのは、ケイティ・ペリー、脚が太・・・おっと。
しかしそれもチアリーダーの昇華型と考えれば納得できました。
健康的で、相変わらず色気は感じなかったけれど、
スポーツイベントらしいものではあったと思います。
そして・・・ジョン・メイヤーが出てこなくてよかった(笑)。
ところで、今年のHTSを観てあらためて、昨年の
ブルーノ・マーズは歌と演奏に徹していて視覚に凝っておらず、
ライヴ感覚にあふれていたのは、あらためてよかったと思い直しました。
好きかどうかでいえばブルーノ君の方がやっぱり僕は好き。
ただ、それは個人の好みで、今年のようなのがあってもいいとは思う。
そこはどうか誤解しないでくださればと思います。
なお、試合開始前の"America, America"は
ジョン・レジェンドがピアノの弾き語り、
アメリカ国歌はイディーナ・メンゼルでした。
そして客席にはスティーヴン・タイラーもいました。
今日のハーフタイムショーの模様がもうYou-Tubeで上がっていました。
ライオンの張りぼてとサメの着ぐるみにご注目(笑)。
ひとつ残念だったこと。
日テレG+の放送ゲストはオードリーでしたが、
2人ともシーホークスを応援していました。
彼らが司会を務める「NFL倶楽部」という番組の流れで
そうなったのは知っていのですが、2人とも元々の
シーホークスのファンではないので、だったらどちらかひとりは
ペイトリオッツを応援してもよかったのではないかな。
2人がシーホークス側に立っているので、解説の後藤さんは
後半からペイトリオッツの話しかしなくなっていました。
特に聞いていて「嫌」だったのが、春日氏が、
ペイトリオッツにいいプレイが出たりタッチダウンを挙げると
「嫌だあ」と言っていたこと。
片方を応援するのはゲストだから、譲歩して、構わないけれど、
相手のいいプレイに公共の電波で「嫌だ」はないのではないかな。
若林氏はまだ相手のいいプレイもほめていただけに気になりました。
オードリーはNFLの魅力を広めてくれる宣伝マンという
大きな役割を担っていて、嫌いではなくむしろ面白いのだけど、
今日はちょっと残念でした。
もうひとつ、日テレの菅谷大介アナウンサーが
Patriotsを「ペイトリオッツ」と読んでいたこと。
「ペイトリオッツ」でしょうに。
大きな文字で書いたところにアクセントがあるのですが、
「ト」には母音がないからアクセントはあり得ない・・・
余談ですが、でもミサイルは「パトリオット」と言いますよね。
ハリソン・フォードの映画も「パトリオット・ゲーム」だし・・・
まあそれはいいか。
書き終えてからNHK夜7時のニュースを観ていると、
この試合が映像付きで取り上げられていました。
地上波でNFLを観ると嬉しいですね。
そこでNHKの武田アナウンサーは、ちゃんと
ペイトリオッツ、と言っていました、念のため。
◇
最後の話題。
ポーラ2連敗。
昨年はデンバー・ブロンコスの服を着て、デンバー負けました。
今年はシアトル・シーホークスの服で、シアトル負けました。
寝返らないでニューイングランドを応援すべきだったか(笑)。
まあ、ニューイングランドの服は持っていないのですが、
早くも来年の「課題」が見えてきました(笑)。
で、僕も実は今年はシーホークスの服を着て観ていました。
シーホークスはチームが好きだからもうすっかりファンですが、
でも、前述のように、ペイトリオッツはNFL全体のためにも
勝ってほしい、と思う部分もありました。
今年のスーパーボウル、とてもいい試合でした。
03

マーサの服、なんだか、ワンピースか割烹着みたいだな・・・

「スーパーサンディ」
現地時間2015年2月1日、日本時間2月2日、本日、
アリゾナ州グレンデールにて
「第49回スーパーボウル」が行われました。
結果から先に書きます。
AFC代表 NFC代表
ニューイングランド・ペイトリオッツ 28-24 シアトル・シーホークス
ニューイングランド・ペイトリオッツが通算4度目の優勝!
そのニューイングランド以来10年振りのスーパー連覇を狙った
シアトル・シーホークスは逆転負けで夢が絶たれました。
試合は前半を終わって14-14の同点、これはSB史上僅か3回目。
前半残り31秒でタッチダウンを挙げて同点に追いついた
シーホークスが後半もその勢いを持続させ、10点連取して、
一時は10点差をつけました。
SB史上最大の逆転劇は10点差で、これもかつて2度しかなかったこと。
しかしペイトリオッツはそこから反撃。
タッチダウンを2つ続けて挙げ、28-24と逆転。
残り2分強を残してシーホークスの最後の攻撃が始まりました。
ロングパスが通り、ゴール前残り1ヤード。
タッチダウンで再逆転というところで、まさかのインターセプト。
シアトルはここで万事休しました。
◇
今回は短いコラムを書き連ねるかたちで進めてゆきます。
今回のスーパーボウル、信じられないとう思いを強くしました。
僕もかれこれ20回以上スーパーボウルを観続けていますが、
そういう思いに至ったのは初めてのことでした。
信じられないこと、その1
クリス・マシューズって誰???
シアトル・シーホークスの新人ワイドレシーバー。
試合開始早々にQBラッセル・ウィルソンからのパスを好捕。
なんとそれがプロ入り初のレシーヴ。
さらにその後にはプロ入り初タッチダウンも決めました。
後半にもシーホークスへの流れを決定づける好捕をするなど、
結果として、5回中4回捕球し109ヤードを稼ぎました。
僕は全試合観たわけではないですが、この選手知らないはずだ。
SBの舞台で初捕球、初TDを挙げたなんて人、今までいたのかな?
もしこのまま引退してしまうと、レギュラーシーズンの記録がゼロ
ということにもなってしまう・・・まあ、それはない、
ここで活躍したので来年はもっと出てくるでしょうけど。
シアトルは今季有能なWRが次々と移籍してWRの駒が足りない
と言われていたところに彗星のごとく現れた選手。
シアトルはのチーム力の高さを改めて思い知らされました。
ところで僕は、彼に"giraff"=「キリン」とあだ名をつけたい。
背が196cmと高い上に、すごいプレイをしても涼しい顔して
サイドラインに引き上げる姿を観てそう思いました。
信じられないこと、その2
ペイトリオッツのQBトム・ブレイディがインターセプトを2つ喫した。
ブレイディは前回まで5回のSBで3つしかインターセプト
されていなかったのが、今日だけで2つ喫しました。
ひとつは前半、それが決まればタッチダウンというパスでした。
もうひとつは、彼のメインターゲットであるTEグロンコウスキーに
投げた短いパスですが、これは、シーホークスの守備陣が、わざと
彼のカバーを薄くして投げさせてインターセプトしたのではないかと。
しかし、それでも勝った。
でも、ブレイディならできると多くの人が信じていたことでしょう。
だからこれは信じられないことではない。
信じられないこと、その3
シアトル・シーホークスの守備
10ヤード近辺以内のパスをことごとく通されたのですが、
それはペイトリオッツ本来の攻撃のスタイルでありリズムである
と解説の後藤完夫さんが説明してくれました。
それへの対策はしていなかったのか?
そんなことはないでしょうけど、そう思いたくなるくらい通されていました。
前がかりになると後ろに大きな穴があいて長いパスが通されることを
懸念してのものでしょうけど、あそこまで止められないのは不思議でした。
また、このことでシーホークスの守備陣のスタミナが奪われて
後半の逆転につながったのかもしれず、そうであるならやはり
ペイトリオッツはしたたかなチームだとあらためて思いました。
もちろん、パスを次々通すブレイディが素晴らしいのですけどね。
信じられないこと、その4
最後のインターセプト
もう一度書くと、残り1分を切り、シーホークスが敵陣ゴール前
1ヤードに攻め込んでの2ndダウン&ゴールのシーン。
QBウィルソンからゴールライン上にいたWRロケットへの短いパスを、
ペイトリオッツのセイフティ、バトラーがまさかまさかのインターセプト。
観ていた僕は、何かの間違いではないかとすら思い、目の前で
花火が誤って点火てしまったような衝撃を受けました。
サイドラインにいたシーホークスのHCピート・キャロルも、
長めの顎をさらに長くして呆然と立ち尽くしたまま見つめていました。
攻撃権がペイトリオッツに変り、そこからはプレイをせずに
時間を流して試合は終わりました。
このプレイが信じられなかったのには、伏線がありました。
その2つ前のプレイ、ウィルソンからWRカースへのパス、カースは
チップして倒れ込んだものの、ボールが彼の体の上で何度か弾んで、
地面に着く前にボールをキャッチ、パスが成功したというプレイ。
これもまた信じられない、こんなことがあるんだというプレイでしたが、
そんなプレイが飛び出すに及んで、シーホークス逆転のシナリオが
誰にも見えていたし、ブレイディもサイドラインで首をかしげていたくらい。
しかし、幕切れはインターセプト。
前半にシーホークスがしたことを、土壇場でやり返したわけで、
ゴールライン付近の守備力の強さがあらためて分かりました。
ただ、この場面、もうひとつ信じられないことが。
なぜシーホークスはパスプレイを選択したのか。
解説の後藤さんが、マーション・リンチかラッセル・ウィルソンの
ランで行くのではないかと話していたし、僕もそれを願っていました。
僕の願いが結果論ではないことを証明するのは難しいですが、でも、
プレイが始まってウィルソンがパスを投げる動作に入ったところで、
ほんとにパスするの??? と「?」が幾つも頭に浮かびました。
そして投げたところインターセプト・・・
チームの戦術だから、いちファンの僕には何も言えません。
意表を突く攻撃という点ではむしろいい選択だったとすら思う。
試合後に早くもこのプレイ選択に対して批判が上がったようですが、
それは結果論で、もしパスが通っていれば賞賛されたに違いない。
ただ、でも、やはりあの場面では、パスプレイではなく、
ランで行ってほしかった、というのがファンとしての正直な思いです。
マーション・リンチが素晴らしかっただけに。
これは批判ではなく、思いとして言わせていただいているのであって
そこはどうか誤解しないでいただければと。
それにランで行ったところで止められたかもしれないし。
とどのつまり、あのプレイは、あんな短い距離の速いパスを
反則もせず、チップではなくキャッチしたペイトリオッツのセイフティの
バトラーが超人的にすごかっただけのことなのだから。
批判する前にバトラー選手を褒めるのが筋だと思うし、批判をする
というのはバトラー選手への敬意が足りないのでは、と思います。
◇
今回、そのトム・ブレイディは数々の記録を打ち立てました。
SB出場6回・・・最多
SB優勝4回・・・ジョー・モンタナとテリー・ブラッドショーに並ぶ最多タイ
SBのMVP3回・・・ジョー・モンタナに並ぶ最多タイ
タッチダウンパス数・・・ジョー・モンタナを抜いて13個で史上最多
1試合でのパス成功回数37回・・・昨年のマニングを抜いて最多記録
今回の結果は、フットボールの神様が、この史上最高級の素晴らしい
クォーターバックに対し、30代になってから優勝することなく
引退させてはならない、と、NFL全体のことを考えたのかもしれない。
数字ではモンタナを上回ったがそれだけの人、では終わらせないと。
ファンも、SBに出ていない他のチームのファンも含めて、
彼に栄誉を与えたいという思いが今年は強かったのではないか。
実は、僕も、シーホークスを応援しつつ、そういう思いも強かった。
もちろん思いだけで試合の結果は決まらない、ブレイディがそれに
応えて余りある素晴らしいプレイとリーダーシップを見せたからだけど、
今回は「やはりそうなったか」と思わざるを得ません。
一方で「牛若丸」と僕が勝手に読んでいるラッセル・ウィルソンは、
まだ若い、2年目にSBに勝ったからといて安穏としていられない、
これから先もっと試練が待ち構えていることを教えたかったのでしょう。
そうです、まだまだ何度でもSBに出る機会があるはずです。
◇
今年のスーパーボウルは試合時間が短かった。
正午には終わっていたかな、去年は13時半頃まで試合していました。
なぜかというと、ペイトリオッツが短いパスをつなぎ、成功率が高く、
パス失敗で時計が止まる(そういうルール)ことが少ないのがひとつ、
インバウンズで止まることが多く=アウトオヴバウンズになって
時計が止まる(そういうルール)ことが少ないのがひとつ、そして
それをしたペイトリオッツのボール保持率が高かったのが要因でしょう。
反則が少なかったのも、プレイや時計が止まることが少ないので
試合時間短縮につながったでしょう。
プレイの中での反則は前半2つしかなかったと思う、後半は増えたけど。
ちなみにシーホークスは、今季レギュラーシーズンでは
反則がいちばん多いチームだったそうですが、それは守備陣が
反則のリスクを冒してでも積極的に攻めたから、とのこと。
02

今朝のA公園。
8時までに帰宅するために短めに切り上げるつもりでしたが、
風が強く、雪交じりで、結果として早く帰り(れ)ました。
ハーフタイムショーはケイティペリーwithレニー・クラヴィッツでした。
ケイティは大きなライオンの張りぼて乗って現れ、
Roarを歌いいましたが、この張りぼてがすごかった。
テレビでもすごいのだから、実物はすごかっただろうなと。
次の曲では着ぐるみがたくさん出てきてゲームみたいでしたが、
テレビで観ているとCGのようで、本物かどうか分からなかった。
やはりテレビで観られるものとして演出しているのでしょうね。
サメの着ぐるみがかわいかったのですが(笑)。
レニーは1曲だけ出てきてデュエットしましたが、僕は知らない曲で、
というのも僕はケイティ・ペリーは最新作しか聴いていないし、レニーの
曲でもないはずだからですが、1分ほどで引っ込んでしまい残念。
ついでにいえば、もう1曲、会場が歌うほど有名らしい曲がありましたが、
それも僕は知らない曲でした、申し訳ない。
4曲目はミッシー・エリオットが黒装束の軍団を引き連れて登場。
こちらは事前に知らなかったので驚きました。
僕の感想。
ケイティ・ペリーの今年のHTSは「大スター」というよりは、
「チアリーダーが昇りつめてスターになった」という身近な感覚でした。
実際、過去にHTSの経験があるマドンナやポール・マッカートニー
などと比べると若いし、まあこういってはなんだけど「格」が下だから。
でも、そこを逆手にとった、なかなか上手い見せ方だったと思う。
僕がずっと気になったのは、ケイティ・ペリー、脚が太・・・おっと。
しかしそれもチアリーダーの昇華型と考えれば納得できました。
健康的で、相変わらず色気は感じなかったけれど、
スポーツイベントらしいものではあったと思います。
そして・・・ジョン・メイヤーが出てこなくてよかった(笑)。
ところで、今年のHTSを観てあらためて、昨年の
ブルーノ・マーズは歌と演奏に徹していて視覚に凝っておらず、
ライヴ感覚にあふれていたのは、あらためてよかったと思い直しました。
好きかどうかでいえばブルーノ君の方がやっぱり僕は好き。
ただ、それは個人の好みで、今年のようなのがあってもいいとは思う。
そこはどうか誤解しないでくださればと思います。
なお、試合開始前の"America, America"は
ジョン・レジェンドがピアノの弾き語り、
アメリカ国歌はイディーナ・メンゼルでした。
そして客席にはスティーヴン・タイラーもいました。
今日のハーフタイムショーの模様がもうYou-Tubeで上がっていました。
ライオンの張りぼてとサメの着ぐるみにご注目(笑)。
ひとつ残念だったこと。
日テレG+の放送ゲストはオードリーでしたが、
2人ともシーホークスを応援していました。
彼らが司会を務める「NFL倶楽部」という番組の流れで
そうなったのは知っていのですが、2人とも元々の
シーホークスのファンではないので、だったらどちらかひとりは
ペイトリオッツを応援してもよかったのではないかな。
2人がシーホークス側に立っているので、解説の後藤さんは
後半からペイトリオッツの話しかしなくなっていました。
特に聞いていて「嫌」だったのが、春日氏が、
ペイトリオッツにいいプレイが出たりタッチダウンを挙げると
「嫌だあ」と言っていたこと。
片方を応援するのはゲストだから、譲歩して、構わないけれど、
相手のいいプレイに公共の電波で「嫌だ」はないのではないかな。
若林氏はまだ相手のいいプレイもほめていただけに気になりました。
オードリーはNFLの魅力を広めてくれる宣伝マンという
大きな役割を担っていて、嫌いではなくむしろ面白いのだけど、
今日はちょっと残念でした。
もうひとつ、日テレの菅谷大介アナウンサーが
Patriotsを「ペイトリオッツ」と読んでいたこと。
「ペイトリオッツ」でしょうに。
大きな文字で書いたところにアクセントがあるのですが、
「ト」には母音がないからアクセントはあり得ない・・・
余談ですが、でもミサイルは「パトリオット」と言いますよね。
ハリソン・フォードの映画も「パトリオット・ゲーム」だし・・・
まあそれはいいか。
書き終えてからNHK夜7時のニュースを観ていると、
この試合が映像付きで取り上げられていました。
地上波でNFLを観ると嬉しいですね。
そこでNHKの武田アナウンサーは、ちゃんと
ペイトリオッツ、と言っていました、念のため。
◇
最後の話題。
ポーラ2連敗。
昨年はデンバー・ブロンコスの服を着て、デンバー負けました。
今年はシアトル・シーホークスの服で、シアトル負けました。
寝返らないでニューイングランドを応援すべきだったか(笑)。
まあ、ニューイングランドの服は持っていないのですが、
早くも来年の「課題」が見えてきました(笑)。
で、僕も実は今年はシーホークスの服を着て観ていました。
シーホークスはチームが好きだからもうすっかりファンですが、
でも、前述のように、ペイトリオッツはNFL全体のためにも
勝ってほしい、と思う部分もありました。
今年のスーパーボウル、とてもいい試合でした。
03

マーサの服、なんだか、ワンピースか割烹着みたいだな・・・
Posted by guitarbird at 20:29
│NFL
この記事へのコメント
緊迫するゲーム展開で、観ていて面白かったですね。
私は試合前は守備の強いシーホークスの2連覇と予想していましたが、実際のゲームでは逆にペイトリオッツの守備が頑張っていたように見えました。
特にDBの動きが良くて、最後はINTで勝ちました。私はMVPはバトラーに贈られると思っていました。
最後のパスは疑問が残りますね。攻撃コーディネーターが選択したプレイでしょうが、セカンドダウンもサードダウンもリンチのランでしょう、結果論ですが…。
シーズンMVPはアーロン・ロジャースが選ばれたんですね。良かった。
私は試合前は守備の強いシーホークスの2連覇と予想していましたが、実際のゲームでは逆にペイトリオッツの守備が頑張っていたように見えました。
特にDBの動きが良くて、最後はINTで勝ちました。私はMVPはバトラーに贈られると思っていました。
最後のパスは疑問が残りますね。攻撃コーディネーターが選択したプレイでしょうが、セカンドダウンもサードダウンもリンチのランでしょう、結果論ですが…。
シーズンMVPはアーロン・ロジャースが選ばれたんですね。良かった。
Posted by fagus06 at 2015年02月03日 08:52
fagus06さん、こんにちわ
一昨年のレイヴンズと49ersは私はレイヴンズを応援していたので
「迫られてくる恐怖」を感じそれはそれでスリリングでしたが、
今年はどちらが勝つかまったくわからないというスリルでしたね。
(そう思うと昨年の試合は後半は少々興ざめでしたね)。
ペイトリオッツもシーホークスも、スター軍団というよりは、
全体のレベルが高く控えが充実しているというチームですよね。
もちろんリンチやシャーマン、グロンクなどスターはいますが。
そういうチーム作りが結局は強いんだろうなと再認識しました。
私もMVPバトラーでいいのではと思いましたが、でもひとつの
ビッグプレイよりも、ブレイディの「積み重ね」が評価されたのでしょうね。
最後はやはりそう思われますか。
多分ピート・キャロルHCは、OCが選択したものだとしても
とったのは彼なので、今後ずっと言われ続けるでしょうね。
あの、FGを外したビルズのキッカーのように・・・
それだけSBは影響力が大きいのだと。
MVPはそうでね、ロジャース、おめでとうございます!
一昨年のレイヴンズと49ersは私はレイヴンズを応援していたので
「迫られてくる恐怖」を感じそれはそれでスリリングでしたが、
今年はどちらが勝つかまったくわからないというスリルでしたね。
(そう思うと昨年の試合は後半は少々興ざめでしたね)。
ペイトリオッツもシーホークスも、スター軍団というよりは、
全体のレベルが高く控えが充実しているというチームですよね。
もちろんリンチやシャーマン、グロンクなどスターはいますが。
そういうチーム作りが結局は強いんだろうなと再認識しました。
私もMVPバトラーでいいのではと思いましたが、でもひとつの
ビッグプレイよりも、ブレイディの「積み重ね」が評価されたのでしょうね。
最後はやはりそう思われますか。
多分ピート・キャロルHCは、OCが選択したものだとしても
とったのは彼なので、今後ずっと言われ続けるでしょうね。
あの、FGを外したビルズのキッカーのように・・・
それだけSBは影響力が大きいのだと。
MVPはそうでね、ロジャース、おめでとうございます!
Posted by guitarbird
at 2015年02月03日 11:30

何かとお騒がせ,ケイティですがこの13分程の演出に数十億かかったとか!
でも全米の視聴率が40%とかだから放映権やスポンサーで充分ペイするんでしょうね。
レニーは出たけど、なんか脇役でしたね。ジョン・メイヤーはそりゃ出ないでしょう。(笑)
やっぱりスーパー・ボウルは特別なお祭りなんですね。
恵方巻きは食しました。豆も食べました。豆撒きはしませんでしたが。
でも全米の視聴率が40%とかだから放映権やスポンサーで充分ペイするんでしょうね。
レニーは出たけど、なんか脇役でしたね。ジョン・メイヤーはそりゃ出ないでしょう。(笑)
やっぱりスーパー・ボウルは特別なお祭りなんですね。
恵方巻きは食しました。豆も食べました。豆撒きはしませんでしたが。
Posted by matsu at 2015年02月03日 19:45
matsuさん、こんばんわ
これしかも出演者はノーギャラなんですよね。
ポールもストーンズもマイケルもマドンナもみんなそうだった。
もちろん経費はNFL持ちでしょうけどでもそれだけ
出られることは名誉なのでしょうね。
視聴率が高かったのはNFLのニュースで見ましたが、それは
必ずしもHTSとは関係なく、今年は前半が終わって同点で
試合がどうなるか分からないので高かったのだと思います。
レニーはFacebook記事を見ると本人はとっても楽しくて
充実して感謝していたようで、それならよかったです。
まあ去年のレッチリも今年のレニーと同じ立場だったので、
脇役が豪華というのもスーパーボウルだからなのでしょうね。
ジョン・メイヤーは漸くジョーク言えるまで気持ち戻りました(笑)。
恵方巻はまだ食べていませんが、恵方巻エクレアは食べました(笑)。
豆は後で弟がまきます、毎年そうしてきているので。
(つまりまだ夕食前ということです、今これを書いている瞬間は)。
これしかも出演者はノーギャラなんですよね。
ポールもストーンズもマイケルもマドンナもみんなそうだった。
もちろん経費はNFL持ちでしょうけどでもそれだけ
出られることは名誉なのでしょうね。
視聴率が高かったのはNFLのニュースで見ましたが、それは
必ずしもHTSとは関係なく、今年は前半が終わって同点で
試合がどうなるか分からないので高かったのだと思います。
レニーはFacebook記事を見ると本人はとっても楽しくて
充実して感謝していたようで、それならよかったです。
まあ去年のレッチリも今年のレニーと同じ立場だったので、
脇役が豪華というのもスーパーボウルだからなのでしょうね。
ジョン・メイヤーは漸くジョーク言えるまで気持ち戻りました(笑)。
恵方巻はまだ食べていませんが、恵方巻エクレアは食べました(笑)。
豆は後で弟がまきます、毎年そうしてきているので。
(つまりまだ夕食前ということです、今これを書いている瞬間は)。
Posted by guitarbird
at 2015年02月03日 20:35

あの幕切れは確かに「唖然・・・」という感じでしたね。
あそこでパスがあるのならばこのゲームのラッキーボーイであるクリス・マシューズかなという思いもありましたが、しかしほとんどの人がランと思っていたはず。私も含めて。
だからこその裏をかいた攻撃だったのかもしれません。
まあシーホークスが最後の最後で自分たちのフットボールをしなかったから負けたということ、と思っています。
あそこでパスがあるのならばこのゲームのラッキーボーイであるクリス・マシューズかなという思いもありましたが、しかしほとんどの人がランと思っていたはず。私も含めて。
だからこその裏をかいた攻撃だったのかもしれません。
まあシーホークスが最後の最後で自分たちのフットボールをしなかったから負けたということ、と思っています。
Posted by らいでん at 2015年02月03日 22:53
らいでんさん、こんばんわ
そうですよね、こういう幕切れは初めてでしたよね。
逆転の試合は今まであっても、終わりぎりぎりじゃなかったし。
あのプレイは、パスが通っていれば絶賛されたでしょうね。
勝負なんてそんなもんなのでしょう。
シアトルは最後に自分たちらしくなかったということですが、
賭けで負けた、ということですね。
つまり、シアトルは賭けよりも確実性を高める方が
チームカラーに合っているのでしょうね。
それにしてもシアトル、昨年勝っておいてよかったですね。
今年負けて、そりゃショックだったけど、でも一度勝っているので、
私は意外と早く吹っ切れましたよ。
そうですよね、こういう幕切れは初めてでしたよね。
逆転の試合は今まであっても、終わりぎりぎりじゃなかったし。
あのプレイは、パスが通っていれば絶賛されたでしょうね。
勝負なんてそんなもんなのでしょう。
シアトルは最後に自分たちらしくなかったということですが、
賭けで負けた、ということですね。
つまり、シアトルは賭けよりも確実性を高める方が
チームカラーに合っているのでしょうね。
それにしてもシアトル、昨年勝っておいてよかったですね。
今年負けて、そりゃショックだったけど、でも一度勝っているので、
私は意外と早く吹っ切れましたよ。
Posted by guitarbird
at 2015年02月03日 23:18
