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2013年12月08日

Instant Karma! ジョン・レノン

01
Instant Karma! ジョン・レノン


Instant Karma! John Lennon
インスタント・カーマ ジョン・レノン (1970)

12月8日。
ジョン・レノンの日です。
僕がロックを、洋楽を好きになったのはジョンのおかげ。
毎年この日は、ジョンの記事を上げています。

写真のベスト盤LPは、ジョンの死後に編集されリリースされたもので、
当時のEMIの音源とGEFFENの音源がレーベルを超えて
一緒に入っているのが話題を呼びました。
もっとも、そのような事情によりGEFFENからの当時は唯一の
アルバムであるジョンの遺作DOUBLE FANTASYからは、
ジョンの曲の7曲中6曲が収録されているのですが。

1989年にCD化された際に、
Move Over Mrs. LとCold Turkeyが追加収録されました。
前者はジョニー・ウィンターに提供した曲を自ら歌ったものですが、
実はボツになったテイクであり、ジョニーに「やった」とのこと。
後者はLPに収録されていなかったのが不思議ですが、でも、
ジョンを「美化」したかったのかな、死の直後は。
僕は大好きなんですけどね、ジョン流のヘヴィメタルとして。

今回はこのベスト盤から、Instant Karma!を取り上げます。
他の曲については触れません、またの機会に。


02 雲に隠れているけれど、12月8日の太陽
Instant Karma! ジョン・レノン


先ずはInstant Karma!のリリースのいきさつについて、
「レコードコレクターズ」増刊「ザ・ビートルズ・ソロ・ワークス」から引用します。
なお、引用者は一部手を加えています。

■1970年1月27日
Cold Turkeyに次ぐプラスティック・オノ・バンドの3枚目のシングルとして、
ジョンが69年11月にリミックスを行ったYou Know My Nameか、
Make Love Not Warのどちらかが発売されるという噂があったが、
それらに代わって登場したのがInstant Karma!である。
なお、後に、You Know My Nameはザ・ビートルズの
Let It BeのシングルB面として、Make Love Not Warは
ジョンのソロ作品としてMind Gamesのタイトルで発売された。
ジョンはこの曲を70年1月27日の朝に作り、
その後すぐにアビィ・ロード・スタジオを予約。
そしてその日の夜にジョージ・ハリスン(ギター、ピアノ)、
クラウス・ヴーアマン(ベース、ピアノ)、アラン・ホワイト(ドラムス、ピアノ)、
ビリー・プレストン(オルガン)、マル・エヴァンス(手拍子、チャイム)
らとレコーディングを行った。
さらに、共同プロデューサーのフィル・スペクターとともに
ミキシングも手がけて、わずか1日で完成させた。
なお、コーラスには、スタジオ近くのナイトクラブで酒を飲んでいた人々
(ビリー・プレストンが呼び寄せた)とアラン・クラインが加わっている。


 
酒を飲んでいた人々を呼び寄せたというのがなんだか面白い。
アラン・クラインはあのYou Never Give Me Your Moneyの人、
悪徳マネージャーですね。
それにしても、ほんとうに「インスタント」に出来た曲ですが、
それは曲が持つ力がそうさせたに違いない。
そんな曲が朝に浮かんでしまった、もうそこから始まっているのでしょう。
ドラムスがリンゴじゃないのがちょっと寂しいけれど、
でもアラン・ホワイトも大好きだからいいか、今はイエスの人、
あ、「イエスマン」という意味ではなくて。

なお、2月11日にはBBCの人気テレビ番組「トップ・オブ・ザ・ポップス」に
録音メンバーとヨーコ・オノを従えて出演し、歌と演奏を披露、
ヨーコはそばでメッセージを書いた紙を掲げるパフォーマンスを行った
という逸話も紹介されています。
ちなみにこの時は「指パク」、と僕が勝手に呼んでいるのですが、
ジョンの歌は生だけど演奏は事前に録音されたもの(レコードか?)
を使ったそうです。
当時のジョンはメッセージを発することに執心したアジテイターでもあり、
それが受け入れられる時代でもあったことが、
この曲を書かせたもう一つの力だったのでしょう。



続いておなじみ『ジョン・レノン・プレイボーイ・インタビュー』から、
ジョンのこの曲へのコメントを引用します。

JL:ふと思いついた曲。
誰もがKARMA(因縁)を追いかけていた。
特に60年代はね。
だけどカルマというのは、人の過去や未来に影響を与えると同時に、
インスタントなものだと、僕にはひらめいたんだ。
人が今やっていることへの反応が絶対ある。
そのことをみんなはよく理解しておくべきなんだ。
同じように僕はアートのひとつの形式としてコマーシャルや宣伝に
すごく興味がある。
とても面白いよ。
だからインスタント・カルマのアイディアというのは、
インスタント・コーヒーのアイディアみたいなもので、
何かを新しい形態で示すことなんだよ。
その辺が僕はとにかくちょいと好きだったんだ。


「因縁」はスポーツでよく使いますが、ううん、正直、
ジョンのこの話、僕には今一つよく分からない部分があります。 
そこで、『新明解国語辞典 第7版』で「因縁」を引いてみました。
引用します。

いんねん【因縁】(「いんえん」の変化)
〔「因」は直接の原因、「縁」は間接の原因の意。
一切の事象は、この因・縁が相月(アイガツ)して成る、
というのが仏教の基本的な考え方〕
①宿命による、動かせない環境や関係。
「前世からの-と〔運命と思って〕あきらめる/
何かの-だ/浅からぬ-〔ゆかり〕/お前なんかに-をつけられる
〔=ゆすったりする目的で、言いがかりを言われる〕覚えは無い」
②そうなった(深い)わけ。「いわれ-、故事来歴」


つまり、人は「因縁」がなくても何かの力が作用しあい、影響しあっている、
それは昔からの知り合いでも今朝初めて会った人でも、或いは
まったく知らない人でもさして変わりはない、だからうまくやってゆこう。
というのがジョンのメッセージかな。
「一目ぼれ」もある意味同じことかもしれない(いや違うか)。

誰もがKARMAを追いかけていたというのは、混迷する時代に、
人々が少しでも落ち着かせるためにその原因を探り出そうとしていた、
ということかもしれない。
何だかわからない敵と戦うのは恐い、それであるならなぜそうなったかを
はっきりとさせたほうが戦いやすい。

この曲は大好きでずっと歌ってきたけれど、今まで僕は、あまり深く考えず、
ただ「月や星や太陽のように人々が輝けるよう応援する曲」とだけ感じていた、
そんな気がしてきました、うん、きっとそうに違いない。

03 2013年12月8日の月、月齢5.1
Instant Karma! ジョン・レノン

僕がこの曲を初めて聴いたのは、1981年、中学2年の多分11月のこと。
1981年10月から、北海道ではHBCラジオでビートルズの歴史を追う
ラジオ番組が放送されました。
今でいうナヴィゲイター、当時そんな言葉はまだ日本語にはなかった、
総合司会は星加ルミ子さん。
僕は当時はビートルズの小冊子で彼女の名前を知ったばかりで、
ああこの人が伝説のあの人なんだと思いながら聴いていました。
放送が土曜日20時からで1時間、記憶にある限り毎週聴き続け、
多分12月までの放送、でも11月だったかもしれない。
そういえば僕はその時からドリフを見なくなったっけ。

僕は中2の8月からビートルズを聴き始め、10月であれば
まだLP2、3枚しか買っていなかった頃で、その他ラジオで録音した曲を
含めても50曲くらいしか知らなくて、その番組で
ビートルズの知らない曲を聴くのも楽しみでした。
ただ、レコードを買った際に小冊子をもらい、本も1冊買って読んでいたので、
213曲すべてについて、聴いたことがなくても一応の知識はありました。

そんなある日、強烈なブギーに乗ったこの曲が流れてきました。
すごい。
かっこいい。
こんなに力がみなぎった曲がこの世の中にあったのか。
衝撃を受けました。
おそらく、僕が初めて聴いて最も大きな衝撃を受けた曲だと思います。

しかし、ジョンが歌っていることは分かりましたが、曲名が分からない。
番組はカセットテープに録音していたので、番組が終わって、
何度も何度も聴き返したところ、歌い出しのところでジョンが
「ンスタントカマ」と歌っているのが聴こえました。
そうか、ビートルズではなくジョンの曲か!
爾来、今までずっと大好きで、ジョンの好きな曲を
5曲選べといわれれば必ず入れますね。

ジョン・レノンは基本ブルーズですよね。
ブルーズというか、ブルーズから流れてきたブルージーさを
自然と表すことができる音楽。
特に「ホワイトアルバム」からその傾向が強くなり、
頂点に達したのがこの後の「ジョンの魂」。
年代的にこの曲もそこにはまります。

しかもこの曲は速い。
たたみかけてくるスリルがたまらない。

ギターで弾いてみると、コード進行が凝っていてかっこよかった。
A→F#m(×3)→F→G→A、これだけでブルージーな響き。

もちろん歌メロもいい。
AメロとBメロは早口だけど、そのパワーを
アンセム的に盛り上がるCメロ=コーラスで爆発させている。

コーラスの部分の歌詞はこうです。
"Well we all shine on,
 like the moon and the stars and the sun"
「僕らは輝き続ける、月や星々や太陽のように」
シェイクスピアの大仰なセリフのようであるのは
いかにも英国人というところでしょうけど、ここで上手いのは、
"moon"と"stars"と"sun"の並べ方。
普通、"sun and moon"というよう"sun"が先にきそうなものを、
ここはこの旋律に合う語呂と韻を鑑みて
"sun"を最後に持ってきているのだと思う。
試しに他の順番でこの旋律に乗せて歌ってみると(全部で6通り)、
やっぱりこの順番がいちばんよく聴こえます。
まあ、"on"と"sun"は厳密には母音の音が違うので韻を踏んでいるとは
言えないけれど、でも"on"は"son"になると"sun"と同じ音になるし
強引とまではいかない、納得させられるものではあります。

コーラスは最後のところで、まるで疲れたように声がおとなしくなるのが
リアルでいいし、ジョンかっこいいと思わずにはいられない部分。
ひとつ面白いのは、Aメロのヴァースの3番目のくだりで
エルヴィス・プレスリーを真似たような歌い方をするところ。
しかし当時のエルヴィスはもう「太ったエルヴィス」だった。
だからジョンは、茶化しているというよりは、かつての英雄だった
エルヴィスに本物のロックンロール魂を取り戻してほしかったのかな。
僕が歌う時ももちろんエルヴィスの真似をしますね。

ジョンのブルージーなブギー・ロックンロールの最高傑作にして
名曲だと信じて疑わない。

ただ、ですね。
この曲、今はあまり人気がないかな、そんな気がする。
Power To The Peopleのようにメッセージも歌もシンプルではないし
(こっちは近年人気が高まっている印象がありますが)。
 
ところで僕は、中高生時代、ビートルズとメンバーの
国内盤のシングルレコードを集めていました。
当時はまだ中古で1枚300円くらいでたくさん売られていましたが、
ビートルズの最初に出たジャケットのものはだいたい揃えました
(アップルになって出直したものもあるけれどジャケットは古いまま)。
ポール・マッカートニーのシングルも、1980年までのもので
持っていないのは幾つあるかな、くらいに。
でも、ジョンについては、今レコードの棚を見ると、
ImagineとMind Gamesしかありませんでした。
あれ、もっと買ったはずだけどな、
「冷たい七面鳥」という文字を見た記憶もあるし・・・
というわけで、「インスタント・カーマ!」もありません。
記事にしたので、この際だから探して買いたい、ヤフオクであるかな。

 
04
Instant Karma! ジョン・レノン

ポールばかりでNEWはいまだに聴き続けているけれど、
今日ばかりはポールも許してくれるでしょう(笑)。







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Posted by guitarbird at 22:32 │John&Yoko

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