2015年06月27日
今月の読書2015年6月号
01

毎月恒例、今月の読書です。
今月は4冊。
6月はまだ今日を合わせて4日ありますが、
いろいろあって、その4日間はまとまって本を読む時間が
取れない可能性があり、今から新たに1冊は終わらなそう。
だから今月は思い切って早めに上げることにしました。
では早速。
☆1冊目
俳句のユーモア
坪内稔典
岩波現代文庫
先月は俳句の本を読めなかったのですが、それは、この本を
読んでしまおうと思っていたのが、意外と手こずったからです。
難しい、という意味ではなく、要は予想外に字が詰まった本だった・・・
それはともかく、また新たに俳句の本を書くお気に入りさんを発見。
坪内稔典、「みねのり」が本名だが「ねんてん」さんと呼ばれている。
まったく知らない人だったのですが、商品名を入れた俳句を
たくさん読んで句集を出したことがあるとか、もうそれだけで
このタイトルの本を書くに値する人だと想像できますよね。
中でも、 花冷えのイカリソースに恋慕せよ 、という句では
イカリソースの社長から直々に電話があり、ソースが贈られたという。
ところで、あの「サラダ記念日」が流行った頃、坪内さんの商品名俳句は
「サラダ記念日をぱくったもの」と言われたそうですが、実は、
商品名俳句の方が前からあったものだった。
当時、俳句はそれだけ一般にはあまり知られておらず、
「サラダ記念日」は短歌や俳句などに一般の目を向けさせたのは
大きな功績だったのだと、あらためて思いました。
先月「積読」として紹介した「正岡子規 言葉と生きる」も坪内さんの
本ですが、その通り、子規への思いが強く研究もされていて、
「子規庵」を訪れた僕の流れに乗った、いい出会いの本でした。
ところで、「俳句のユーモア」という題の割に、俳句のユーモア
そのものついて、実は読んでいて肩透かしを食らうかもしれないと
本人が書いているのですが、それ自体も大きなユーモアですね。
しかし、そこが納得できない人も中にはいらっしゃるかもしれない。
ということだけは書いておきます。
☆2冊目
カタツムリの謎
野島智司
誠文堂新光社
著者の野島智司さんは僕の友人でサイエンスライター。
彼のデビュー作「ヒトの見ている世界 蝶の見ている世界」は
以前ここでも紹介しましたが、彼はそもそもカタツムリが大好きで、
2作目にして念願のカタツムリの本を世に出すことができました。
思えば、僕がカタツムリをよく撮るようになったのも、彼の影響でした。
その通りカタツムリの生態、というより生活を追ったもので、
実は夜行性で、それは外敵から逃れ乾燥を防ぐためなのだが、
だから外敵も少ない雨の日は昼間でもよく見かける、という。
なるほどね、すごく単純なことだけど、気づいていなかった。
面白いのは、飼い方も含めカタツムリと「触れ合う」ことを書いていて、
手にのせるとか、カタツムリ好きの彼らしいなあと感心しました。
平易な文章で綴られる中、時々、生態系、生物の多様性にもっと
目を向けて欲しいという思いがにじみ出た文章が垣間見られ、
今後はその方面でもっと本を書きたいのだろうな、と思いました。
小学校高学年以上が対象と思われ、漢字にルビが降られていますが、
内容は大人が読んでも十分楽しめるし考えさせられます。
これからの時期、小学校高学年の子どもさんが夏休みに読むと、
自由研究と読書感想文、両方いいのではないかと思いました。
(読書感想文があるのかどうか分からないですが・・・)
こうした生き物を扱った本は大好きです。
☆3冊目
進化とは何か ドーキンス博士の特別講義
リチャード・ドーキンス/吉成真由美(訳)
早川書房
久し振りに進化論に関する本を読みました。
ドーキンス博士は「利己的な遺伝子」でおなじみの人ですが、
実は、どのような顔をしているかまるで知らなかった。
この本は、ドーキンス博士が英国の高校生を相手に進化論について
講義したものを書き起こして1冊にまとめたもの。
ゆえに文体が話し言葉に近く、博士の他の本よりも速く読めた。
写真も多数、その中にドーキンス博士ももちろん写っていますが、
想像よりもうんと若々しく、最初はドーキンス博士役として誰か
英国の俳優が講義をしているのかと勘違いしたくらい。
長年「謎」だったドーキンス博士どういう人か分かったのは収穫。
内容はまあその通りで、高校生相手だけに話も分かりやすい。
例えば、鳥は、爬虫類が「空を飛びたいと願って」進化したのではない。
しかし、主に遺伝子に起因する何かの偶然で羽のようなものをもった
爬虫類が生まれ、それが同じ仲間の他の個体よりも何かの点で
有利に働いた場合、その子孫が増えてゆく。
この段階では「空を飛びたい」という思いをある程度実現できるため、
「空を飛びたいと願う」個体はそれを活かす方向に進化してゆく。
つまり、「飛びたい」から鳥になるのは無理だけど、鳥になるような
体に生まれついたものが「飛びたい」と思うことはその助けになる。
その小さな積み重ねが今の鳥になった、と、基本を再確認できました。
ところで、僕は以前から、
「今目で見ているものは幻じゃないのか」と考えてきました。
実際の物質は確かにあるのでしょうけど、それは人間の目を通して
認識され、目の機能は基本的にほぼすべての人に共通のものであり、
目を通して得られる情報は共通認識である。
という前提で、赤い本や黄色いペンや黒いテレビが世の中にある。
しかし、その共通認識は本当なのだろうか?
さらには、人間以外の生物にはある色が見えなかったり、
色の見え方が違ったりということが身近な例でもあるので、
そこにある物質は、それ自体ではなく、あくまでも人間の目を通して
存在する「幻」い過ぎないのではないか、ということ。
まあでも、物理的にいえば質量もあるし原子もあるものだから、
「幻」ということはないのでしょうけど、でも、人間は人間の目でしか
それを確かめることができないので、「幻」と同じようなものだ、と。
この本の目の話で、実はまさにその通りのことが書かれていて、
へえ、無駄に考えるばかりでもないのだ、と、ちょっと嬉しかったです。
すぐ読めてしまうので人によっては高いと感じるかもしれないですが、
基本に立ち返ることができるという意味で家にあるといい1冊です。
なお、訳者の吉成真由美さんも著名なサイエンスライターで、僕は
知らなかったのですが、この人の本も読んでみたいと思いました。
☆4冊目
歩こう 札幌の地形と地質
前田寿嗣
北海道新聞社
仕事関係で読んだ札幌ローカル本ですが紹介します。
内容はタイトルの如し。
札幌市内を幾つかの地区に分け、道路や登山道それに公園などから
見える地形を観察し、地質について考えるというもの。
もっとも、札幌は都市化が進み、地形を変える造成も行われたため、
痕跡を探すものが多くなっていますが、アスファルトに覆われた
地面のうねりからもその地形を推察し説明するのは、
なるほど、そういうことだったのかと大きく膝を打ちました。
しかし都市部を離れると札幌は意外と古い地形と地質を見る場所が
多いことも分かり、通勤で通っているあそこはそういう場所だったのか
といった発見もあって、街中で自然を見る新たな視点を与えられました。
でも、これから、行く先々絵そのことが気になって、
鳥どころではなくなるかもしれない・・・なんて。
ところで、火山の噴火によるマグマが急激に冷やされ、岩が縦に細く
すだれのように割れているものを「柱状節理」といいますが、
この「柱状節理」は一発変換できることを知りました。
ということは、これは覚えておいた方がいいこと、なのでしょうね。
それと、北海道新聞社をはじめとした札幌の出版社は、
地元の自然について、地形から動植物まで、札幌をはじめとした
様々な地域の本を多く出していて、頼りになります。
【guitarbirdの書架より】
☆
ワンダフル・ライフ バージェス頁岩と生物進化の物語
スティーヴン・ジェイ・グールド/渡辺政隆(訳)
ハヤカワ文庫NF
スティーヴン・ジェイ・グールド博士は僕に生物進化の面白さを
教えてくれた人で、残念ながらもう亡くなって10年以上が経ちます。
一連の科学誌のエッセイとは別に著したこの本の概要を、
Amazonから引用します。
1909年、カナダで5億年前の不思議な化石小動物群が発見された。
当初、節足動物と思われたその奇妙奇天烈、
妙ちくりんな生きものたちはしかし、既存の分類体系の
どこにも収まらず、しかもわれわれが抱く生物進化観に
全面的な見直しを迫るものだった…
100点以上の珍しい図版を駆使して化石発見と解釈にまつわる
緊迫のドラマを再現し、歴史の偶発性と生命の素晴らしさを
謳いあげる、進化生物学の旗手グールドの代表作。
ところで、グールド博士は、ドーキンス博士と生物進化についての
考え方がまったく違い、論争を起こし、そのことが1冊の本に
なっているほど、この世界では有名な話でした。
その両者の本を紹介する、どっちつかずな奴、と言われるかも・・
僕は正直、細かい部分までそらんじて話すほど詳しくはないので、
どちらも話もなるほどそうだったのかと思いながら読んでいます。
ただ、グールド博士はレトリックに長けていて、一方ドーキンス博士は
人間の営みと絡めつつあくまでも科学的に説明するという書き方。
考え方以前に、本としてどちらも面白い。
それに僕は学界の人でもないので、どちらかを支持する必要もない。
多くのアマチュアが生物進化学や古生物学を知ってもらうことは、
どちらの立場の人でも考えていることだと思う。
そうであるなら、どちらかに偏るより、両方読む方がむしろいい。
なんて、外野から気楽に話していますが、要は好きなのです。
ただ、生物進化の本は、長くてしっかり読まないと難しい本が多いので、
最近はご無沙汰でしたが、ドーキンス博士の読みやすい1冊を読んで、
久し振りにこういう本が読みたくなったのは確かです。
話は大きくそれましたが、「ワンダフル・ライフ」の素晴らしいところ。
この本を読み終わって、僕はこう思いました。
「人間は偶然により今を生きている、そのことが素晴らしい」
こういう言い方はなんですが、内容がどうのこうのよりも、この1文に
表されたことを感じられた、本として素晴らしい1冊でした。
◇
続いて、購入してまだ読んでいない、いわゆる「積読」本を。
☆
THE DIG Special Edition ボズ・スキャッグス
シンコー・ミュージックMOOK)
ボズ・スキャッグスのコンサート記事で一度紹介しましたが、再度。
ところでこれ、ヴァン・モリソンのより厚さは倍くらいあるんですが、
中を開くとヴァン・モリソンの方が字が小さく詰まっていて、
内容的には同じくらいか、むしろヴァンさんの方が長そうです。
なんて能書き垂れてないで、読むとするか(どちらから???)
☆
私の好きな曲―吉田秀和コレクション
吉田秀和
ちくま文庫
すいません・・・
この本、吉田秀和さんが亡くなられた後、追悼の帯がついたものを
店頭で見つけたので買って、少しずつ読み進めるべく、
PCのすぐ近くに置いておいたところ、他の「積読」が上に重なり、
1曲の話だけ読んで、そのままになっていました・・・
亡くなられたのは2012年5月だから、もう3年近く放置か・・・
申し訳ありません。
でも、昨秋からグリモー様のおかげでクラシックを聴く時間が増え、
クラシックへの興味も増したので、再出発したいと思います。
☆
ダブリナーズ
ジェイムス・ジョイス/柳瀬尚樹(訳)
新潮文庫
ジョイスのこれ、「ダブリン市民」だった頃に一度買って断念。
改訳改題した「ダブリナーズ」を買い直してもう10年くらい。
2度ほど挫折したのですが、今度こそ時間をかけて少しずつでも
読みたい、というわけで敢えてここに取り上げました。
☆
日本全国 ローカル線おいしい旅
嵐山光三郎
講談社現代新書
最後は軽く、嵐山光三郎さんの本。
ブックオフで見つけたもので、このリンクとは違う
古いデザインのカヴァーでしたが、新しいのは味気ない。
古いのが見つかってよかった。
嵐山光三郎さんは時々むしょうに読みたくなるのですが、
ちょうどそのタイミングで見つかってよかったです。
さて、7月は暑くなるけれど、夏休みとなるといまだに、
「新潮文庫の100冊」、本の季節、というイメージがあります。
最後は1枚目同様、A公園の3頭で終わります。
03


毎月恒例、今月の読書です。
今月は4冊。
6月はまだ今日を合わせて4日ありますが、
いろいろあって、その4日間はまとまって本を読む時間が
取れない可能性があり、今から新たに1冊は終わらなそう。
だから今月は思い切って早めに上げることにしました。
では早速。
☆1冊目
俳句のユーモア
坪内稔典
岩波現代文庫
先月は俳句の本を読めなかったのですが、それは、この本を
読んでしまおうと思っていたのが、意外と手こずったからです。
難しい、という意味ではなく、要は予想外に字が詰まった本だった・・・
それはともかく、また新たに俳句の本を書くお気に入りさんを発見。
坪内稔典、「みねのり」が本名だが「ねんてん」さんと呼ばれている。
まったく知らない人だったのですが、商品名を入れた俳句を
たくさん読んで句集を出したことがあるとか、もうそれだけで
このタイトルの本を書くに値する人だと想像できますよね。
中でも、 花冷えのイカリソースに恋慕せよ 、という句では
イカリソースの社長から直々に電話があり、ソースが贈られたという。
ところで、あの「サラダ記念日」が流行った頃、坪内さんの商品名俳句は
「サラダ記念日をぱくったもの」と言われたそうですが、実は、
商品名俳句の方が前からあったものだった。
当時、俳句はそれだけ一般にはあまり知られておらず、
「サラダ記念日」は短歌や俳句などに一般の目を向けさせたのは
大きな功績だったのだと、あらためて思いました。
先月「積読」として紹介した「正岡子規 言葉と生きる」も坪内さんの
本ですが、その通り、子規への思いが強く研究もされていて、
「子規庵」を訪れた僕の流れに乗った、いい出会いの本でした。
ところで、「俳句のユーモア」という題の割に、俳句のユーモア
そのものついて、実は読んでいて肩透かしを食らうかもしれないと
本人が書いているのですが、それ自体も大きなユーモアですね。
しかし、そこが納得できない人も中にはいらっしゃるかもしれない。
ということだけは書いておきます。
☆2冊目
カタツムリの謎
野島智司
誠文堂新光社
著者の野島智司さんは僕の友人でサイエンスライター。
彼のデビュー作「ヒトの見ている世界 蝶の見ている世界」は
以前ここでも紹介しましたが、彼はそもそもカタツムリが大好きで、
2作目にして念願のカタツムリの本を世に出すことができました。
思えば、僕がカタツムリをよく撮るようになったのも、彼の影響でした。
その通りカタツムリの生態、というより生活を追ったもので、
実は夜行性で、それは外敵から逃れ乾燥を防ぐためなのだが、
だから外敵も少ない雨の日は昼間でもよく見かける、という。
なるほどね、すごく単純なことだけど、気づいていなかった。
面白いのは、飼い方も含めカタツムリと「触れ合う」ことを書いていて、
手にのせるとか、カタツムリ好きの彼らしいなあと感心しました。
平易な文章で綴られる中、時々、生態系、生物の多様性にもっと
目を向けて欲しいという思いがにじみ出た文章が垣間見られ、
今後はその方面でもっと本を書きたいのだろうな、と思いました。
小学校高学年以上が対象と思われ、漢字にルビが降られていますが、
内容は大人が読んでも十分楽しめるし考えさせられます。
これからの時期、小学校高学年の子どもさんが夏休みに読むと、
自由研究と読書感想文、両方いいのではないかと思いました。
(読書感想文があるのかどうか分からないですが・・・)
こうした生き物を扱った本は大好きです。
☆3冊目
進化とは何か ドーキンス博士の特別講義
リチャード・ドーキンス/吉成真由美(訳)
早川書房
久し振りに進化論に関する本を読みました。
ドーキンス博士は「利己的な遺伝子」でおなじみの人ですが、
実は、どのような顔をしているかまるで知らなかった。
この本は、ドーキンス博士が英国の高校生を相手に進化論について
講義したものを書き起こして1冊にまとめたもの。
ゆえに文体が話し言葉に近く、博士の他の本よりも速く読めた。
写真も多数、その中にドーキンス博士ももちろん写っていますが、
想像よりもうんと若々しく、最初はドーキンス博士役として誰か
英国の俳優が講義をしているのかと勘違いしたくらい。
長年「謎」だったドーキンス博士どういう人か分かったのは収穫。
内容はまあその通りで、高校生相手だけに話も分かりやすい。
例えば、鳥は、爬虫類が「空を飛びたいと願って」進化したのではない。
しかし、主に遺伝子に起因する何かの偶然で羽のようなものをもった
爬虫類が生まれ、それが同じ仲間の他の個体よりも何かの点で
有利に働いた場合、その子孫が増えてゆく。
この段階では「空を飛びたい」という思いをある程度実現できるため、
「空を飛びたいと願う」個体はそれを活かす方向に進化してゆく。
つまり、「飛びたい」から鳥になるのは無理だけど、鳥になるような
体に生まれついたものが「飛びたい」と思うことはその助けになる。
その小さな積み重ねが今の鳥になった、と、基本を再確認できました。
ところで、僕は以前から、
「今目で見ているものは幻じゃないのか」と考えてきました。
実際の物質は確かにあるのでしょうけど、それは人間の目を通して
認識され、目の機能は基本的にほぼすべての人に共通のものであり、
目を通して得られる情報は共通認識である。
という前提で、赤い本や黄色いペンや黒いテレビが世の中にある。
しかし、その共通認識は本当なのだろうか?
さらには、人間以外の生物にはある色が見えなかったり、
色の見え方が違ったりということが身近な例でもあるので、
そこにある物質は、それ自体ではなく、あくまでも人間の目を通して
存在する「幻」い過ぎないのではないか、ということ。
まあでも、物理的にいえば質量もあるし原子もあるものだから、
「幻」ということはないのでしょうけど、でも、人間は人間の目でしか
それを確かめることができないので、「幻」と同じようなものだ、と。
この本の目の話で、実はまさにその通りのことが書かれていて、
へえ、無駄に考えるばかりでもないのだ、と、ちょっと嬉しかったです。
すぐ読めてしまうので人によっては高いと感じるかもしれないですが、
基本に立ち返ることができるという意味で家にあるといい1冊です。
なお、訳者の吉成真由美さんも著名なサイエンスライターで、僕は
知らなかったのですが、この人の本も読んでみたいと思いました。
☆4冊目
歩こう 札幌の地形と地質
前田寿嗣
北海道新聞社
仕事関係で読んだ札幌ローカル本ですが紹介します。
内容はタイトルの如し。
札幌市内を幾つかの地区に分け、道路や登山道それに公園などから
見える地形を観察し、地質について考えるというもの。
もっとも、札幌は都市化が進み、地形を変える造成も行われたため、
痕跡を探すものが多くなっていますが、アスファルトに覆われた
地面のうねりからもその地形を推察し説明するのは、
なるほど、そういうことだったのかと大きく膝を打ちました。
しかし都市部を離れると札幌は意外と古い地形と地質を見る場所が
多いことも分かり、通勤で通っているあそこはそういう場所だったのか
といった発見もあって、街中で自然を見る新たな視点を与えられました。
でも、これから、行く先々絵そのことが気になって、
鳥どころではなくなるかもしれない・・・なんて。
ところで、火山の噴火によるマグマが急激に冷やされ、岩が縦に細く
すだれのように割れているものを「柱状節理」といいますが、
この「柱状節理」は一発変換できることを知りました。
ということは、これは覚えておいた方がいいこと、なのでしょうね。
それと、北海道新聞社をはじめとした札幌の出版社は、
地元の自然について、地形から動植物まで、札幌をはじめとした
様々な地域の本を多く出していて、頼りになります。
【guitarbirdの書架より】
☆
ワンダフル・ライフ バージェス頁岩と生物進化の物語
スティーヴン・ジェイ・グールド/渡辺政隆(訳)
ハヤカワ文庫NF
スティーヴン・ジェイ・グールド博士は僕に生物進化の面白さを
教えてくれた人で、残念ながらもう亡くなって10年以上が経ちます。
一連の科学誌のエッセイとは別に著したこの本の概要を、
Amazonから引用します。
1909年、カナダで5億年前の不思議な化石小動物群が発見された。
当初、節足動物と思われたその奇妙奇天烈、
妙ちくりんな生きものたちはしかし、既存の分類体系の
どこにも収まらず、しかもわれわれが抱く生物進化観に
全面的な見直しを迫るものだった…
100点以上の珍しい図版を駆使して化石発見と解釈にまつわる
緊迫のドラマを再現し、歴史の偶発性と生命の素晴らしさを
謳いあげる、進化生物学の旗手グールドの代表作。
ところで、グールド博士は、ドーキンス博士と生物進化についての
考え方がまったく違い、論争を起こし、そのことが1冊の本に
なっているほど、この世界では有名な話でした。
その両者の本を紹介する、どっちつかずな奴、と言われるかも・・
僕は正直、細かい部分までそらんじて話すほど詳しくはないので、
どちらも話もなるほどそうだったのかと思いながら読んでいます。
ただ、グールド博士はレトリックに長けていて、一方ドーキンス博士は
人間の営みと絡めつつあくまでも科学的に説明するという書き方。
考え方以前に、本としてどちらも面白い。
それに僕は学界の人でもないので、どちらかを支持する必要もない。
多くのアマチュアが生物進化学や古生物学を知ってもらうことは、
どちらの立場の人でも考えていることだと思う。
そうであるなら、どちらかに偏るより、両方読む方がむしろいい。
なんて、外野から気楽に話していますが、要は好きなのです。
ただ、生物進化の本は、長くてしっかり読まないと難しい本が多いので、
最近はご無沙汰でしたが、ドーキンス博士の読みやすい1冊を読んで、
久し振りにこういう本が読みたくなったのは確かです。
話は大きくそれましたが、「ワンダフル・ライフ」の素晴らしいところ。
この本を読み終わって、僕はこう思いました。
「人間は偶然により今を生きている、そのことが素晴らしい」
こういう言い方はなんですが、内容がどうのこうのよりも、この1文に
表されたことを感じられた、本として素晴らしい1冊でした。
◇
続いて、購入してまだ読んでいない、いわゆる「積読」本を。
☆
THE DIG Special Edition ボズ・スキャッグス
シンコー・ミュージックMOOK)
ボズ・スキャッグスのコンサート記事で一度紹介しましたが、再度。
ところでこれ、ヴァン・モリソンのより厚さは倍くらいあるんですが、
中を開くとヴァン・モリソンの方が字が小さく詰まっていて、
内容的には同じくらいか、むしろヴァンさんの方が長そうです。
なんて能書き垂れてないで、読むとするか(どちらから???)
☆
私の好きな曲―吉田秀和コレクション
吉田秀和
ちくま文庫
すいません・・・
この本、吉田秀和さんが亡くなられた後、追悼の帯がついたものを
店頭で見つけたので買って、少しずつ読み進めるべく、
PCのすぐ近くに置いておいたところ、他の「積読」が上に重なり、
1曲の話だけ読んで、そのままになっていました・・・
亡くなられたのは2012年5月だから、もう3年近く放置か・・・
申し訳ありません。
でも、昨秋からグリモー様のおかげでクラシックを聴く時間が増え、
クラシックへの興味も増したので、再出発したいと思います。
☆
ダブリナーズ
ジェイムス・ジョイス/柳瀬尚樹(訳)
新潮文庫
ジョイスのこれ、「ダブリン市民」だった頃に一度買って断念。
改訳改題した「ダブリナーズ」を買い直してもう10年くらい。
2度ほど挫折したのですが、今度こそ時間をかけて少しずつでも
読みたい、というわけで敢えてここに取り上げました。
☆
日本全国 ローカル線おいしい旅
嵐山光三郎
講談社現代新書
最後は軽く、嵐山光三郎さんの本。
ブックオフで見つけたもので、このリンクとは違う
古いデザインのカヴァーでしたが、新しいのは味気ない。
古いのが見つかってよかった。
嵐山光三郎さんは時々むしょうに読みたくなるのですが、
ちょうどそのタイミングで見つかってよかったです。
さて、7月は暑くなるけれど、夏休みとなるといまだに、
「新潮文庫の100冊」、本の季節、というイメージがあります。
最後は1枚目同様、A公園の3頭で終わります。
03

Posted by guitarbird at 21:29
│本・書籍・雑誌
この記事へのコメント
おはようございます。
「ワンダフル・ライフ」。
文庫になっていたのですね。
最近25年ほど前に出た
「ディファレンス・エンジン」というSFを再読。
19世紀のロンドンを舞台にした、
歴史改変SFです。
登場人物の一人が恐竜学者。
彼が学会の最長老となり読むレポートが
バージェス頁岩に関するもの。
(本筋とは一見無関係)
解説で作者は間違いなく
「ワンダフル・ライフ」を参考にしていると
書いてありました。
歴史改変SFですから
「(”偶然”の分岐路の先に)あったかもしれない”進化”」を
(このSFでは機械文明)扱っているので、
進化の在り方に関する当時最新の知見として
参考にしたようです。
読むのが益々楽しみになりました。
ご紹介ありがとうございます。
追伸:
昨日散歩していたら、
エナガとオナガが並んで電線に。
野外での五十音順は初体験でした。
「ワンダフル・ライフ」。
文庫になっていたのですね。
最近25年ほど前に出た
「ディファレンス・エンジン」というSFを再読。
19世紀のロンドンを舞台にした、
歴史改変SFです。
登場人物の一人が恐竜学者。
彼が学会の最長老となり読むレポートが
バージェス頁岩に関するもの。
(本筋とは一見無関係)
解説で作者は間違いなく
「ワンダフル・ライフ」を参考にしていると
書いてありました。
歴史改変SFですから
「(”偶然”の分岐路の先に)あったかもしれない”進化”」を
(このSFでは機械文明)扱っているので、
進化の在り方に関する当時最新の知見として
参考にしたようです。
読むのが益々楽しみになりました。
ご紹介ありがとうございます。
追伸:
昨日散歩していたら、
エナガとオナガが並んで電線に。
野外での五十音順は初体験でした。
Posted by ミグの父 at 2015年06月28日 09:16
いつもながらの楽しいご紹介です。それぞれ面白そうですね。鉄道ファンとしては、最後の本が気になりました。
Posted by 多摩NTの住人 at 2015年06月28日 19:15
ミグの父さん、こんばんわ
いえいえ、どういたしまして。
「ディファレンス・エンジン」はタイトルだけ知っています。
その本は「ワンダフル・ライフ」の影響と言われているのですね。
私は、SFはまったく読まないことはないのですが、20代の頃に
時々読む、くらいだったのが尾を引いているのか、他の小説と
同様に普通に読むことができず、構えてしまいます。
最近ディックのハヤカワ文庫が文字が大きくなって新装版で
出直していて、未読の持っていないものを買って読もうかと
思いつつ、やっぱり踏ん切りがなかなかつかないです。
それもこれも、読むのが遅いのがいけないのですが・・・(笑)。
エナガとオナガが並んでいたのは面白いですね(笑)。
エナガはやはりそちらではよく見られるのですね。
オナガは4月に東京に行った時に不忍池で見ましたが、
撮れるほど近くに寄れず、課題はまた持ち越しとなりました。
いえいえ、どういたしまして。
「ディファレンス・エンジン」はタイトルだけ知っています。
その本は「ワンダフル・ライフ」の影響と言われているのですね。
私は、SFはまったく読まないことはないのですが、20代の頃に
時々読む、くらいだったのが尾を引いているのか、他の小説と
同様に普通に読むことができず、構えてしまいます。
最近ディックのハヤカワ文庫が文字が大きくなって新装版で
出直していて、未読の持っていないものを買って読もうかと
思いつつ、やっぱり踏ん切りがなかなかつかないです。
それもこれも、読むのが遅いのがいけないのですが・・・(笑)。
エナガとオナガが並んでいたのは面白いですね(笑)。
エナガはやはりそちらではよく見られるのですね。
オナガは4月に東京に行った時に不忍池で見ましたが、
撮れるほど近くに寄れず、課題はまた持ち越しとなりました。
Posted by guitarbird
at 2015年06月28日 22:25

多摩NTの住人さん、こんばんわ
嵐山光三郎さんのこの本は嵐山さん本領発揮、
といったところが期待できますよね。
鉄道はこうした本にはやっぱり合いますね。
嵐山光三郎さんのこの本は嵐山さん本領発揮、
といったところが期待できますよね。
鉄道はこうした本にはやっぱり合いますね。
Posted by guitarbird
at 2015年06月28日 22:26

guitarbird さん、こんばんは。
ドーキンス博士の利己的遺伝子の解説本は学生時代に講談社のブルーバックスで読んだ事があります。その本の表紙に外国人の男性のイラストがあるのですが、その人がドーキンス博士かも知れません。そのイラストはマイケル・J・フォックスに似てる気がしました。guitarbird さんの記事に影響されて、先ほどその本を引っ張り出してきて、少し読み直しています。
また、スティーヴン・ジェイ・グールド博士は知りませんでした。読んでみたいと思います。
道徳的見解から、このように生きれば幸せになれる、という感じの本より、客観的、科学的な見方から、そこからの「何か」を読者各々が読み取るという本の方が個人的には好きです。
やはり、学生時代に読んだブルーバックスの本で、
鎌状赤血球症という遺伝病があり、それにより赤血球の酸素運搬能力は落ちて貧血になり易い。しかし赤血球中で増殖するマラリア原虫に対して耐性がある為、マラリアには強い。マラリアが流行するアフリカでは、鎌状赤血球症という遺伝病の個体の方が有利。
といったものを読んで、遺伝病、ひいてはハンディーキャップに対しての私自身の考え方が変わりました。
あと、ボズ・スキャッグスの本をやはり先ほど近所の書店を2件ハシゴしたのですが見つからず、今ネット注文しました。うち一件は、ヴァン・モリソンの本は2冊も置いてあったのですが。(笑)
ドーキンス博士の利己的遺伝子の解説本は学生時代に講談社のブルーバックスで読んだ事があります。その本の表紙に外国人の男性のイラストがあるのですが、その人がドーキンス博士かも知れません。そのイラストはマイケル・J・フォックスに似てる気がしました。guitarbird さんの記事に影響されて、先ほどその本を引っ張り出してきて、少し読み直しています。
また、スティーヴン・ジェイ・グールド博士は知りませんでした。読んでみたいと思います。
道徳的見解から、このように生きれば幸せになれる、という感じの本より、客観的、科学的な見方から、そこからの「何か」を読者各々が読み取るという本の方が個人的には好きです。
やはり、学生時代に読んだブルーバックスの本で、
鎌状赤血球症という遺伝病があり、それにより赤血球の酸素運搬能力は落ちて貧血になり易い。しかし赤血球中で増殖するマラリア原虫に対して耐性がある為、マラリアには強い。マラリアが流行するアフリカでは、鎌状赤血球症という遺伝病の個体の方が有利。
といったものを読んで、遺伝病、ひいてはハンディーキャップに対しての私自身の考え方が変わりました。
あと、ボズ・スキャッグスの本をやはり先ほど近所の書店を2件ハシゴしたのですが見つからず、今ネット注文しました。うち一件は、ヴァン・モリソンの本は2冊も置いてあったのですが。(笑)
Posted by masaki at 2015年06月28日 23:38
masakiさん、おはようございます
ドーキンス博士はもっといかついというか重たいというか、古臭い
外見だと勝手に想像していたので、ある意味ショックでした(笑)。
確かにマイケル・J・フォックス系ですね。
俳優で誰かに似ているとも思ったのですが名前が思い出せない・・・
最近こんなことばかりです・・・(笑)。
グールド博士は「なぜ4割打者がいなくなったか」という本もあり、
大の野球ファンで、イチローがMLBに行くことになった時に、
NHKの番組でコメントしていたのを観て驚いたことがあります。
そのすぐ後に亡くなられたのが残念でなりません。
「ダーウィン以来」の一連のシリーズは文庫化もされています。
ちなみにグールド博士は口髭が特徴でセイウチに似ています(笑)。
鎌状赤血球症のことは、まさにグールド博士のエッセイで読みました。
詳しいことは忘れてしまいましたが、読んだことだけ今思い出した。
内容を覚えておられるんですね、すごいです。
ボズ・スキャッグスの本はなかったですか。
ヴァン・モリソンのはあった、ということは、入荷数が少なくて、
ボズのはもう売れたのかもしれないですね。
多分どちらもシンコーだからボズのが入らなかった
ということはなかったのでは、と想像します。
で逆に、やっぱりヴァン・モリソン人気ないのかな、と・・・
ボズは気に入られたようで、私も記事にしてよかったです。
ドーキンス博士はもっといかついというか重たいというか、古臭い
外見だと勝手に想像していたので、ある意味ショックでした(笑)。
確かにマイケル・J・フォックス系ですね。
俳優で誰かに似ているとも思ったのですが名前が思い出せない・・・
最近こんなことばかりです・・・(笑)。
グールド博士は「なぜ4割打者がいなくなったか」という本もあり、
大の野球ファンで、イチローがMLBに行くことになった時に、
NHKの番組でコメントしていたのを観て驚いたことがあります。
そのすぐ後に亡くなられたのが残念でなりません。
「ダーウィン以来」の一連のシリーズは文庫化もされています。
ちなみにグールド博士は口髭が特徴でセイウチに似ています(笑)。
鎌状赤血球症のことは、まさにグールド博士のエッセイで読みました。
詳しいことは忘れてしまいましたが、読んだことだけ今思い出した。
内容を覚えておられるんですね、すごいです。
ボズ・スキャッグスの本はなかったですか。
ヴァン・モリソンのはあった、ということは、入荷数が少なくて、
ボズのはもう売れたのかもしれないですね。
多分どちらもシンコーだからボズのが入らなかった
ということはなかったのでは、と想像します。
で逆に、やっぱりヴァン・モリソン人気ないのかな、と・・・
ボズは気に入られたようで、私も記事にしてよかったです。
Posted by guitarbird
at 2015年06月29日 08:47

嵐山光三郎さんの本は興味があります。
生き方というか視点も面白くて。
確か温泉三昧?の本があったように思いますが。
市民図書館と県立図書館が合併して新しい図書館が高知城近くに出来つつあります。
ネットでも予約出来ますが、本が増えた分なんか面倒なのと、貸出の順番がまだ整備されてなくて不便かな。
というわけで近くの市民図書館へ出向き本棚で見つけ借りた、高倉健「旅の途中で」が良かったです。
旅、映画、音楽、人との語らい。がいつの世にも大切だと感じさせてくれます。
名随筆だと思います。
イタリアの小さな料理主体のホテルで片隅に佇むパスタを作る地元風おばあさんに健さんが好きなフェットチーネを頼んだ時の、おばあさんの嬉しそうにパスタを打つ仕草から、何十年何百年もこういう風景が続き、どれに心を和ませる旅人がたくさん居たのでしょう...と感じる健さんはやっぱ素敵です。
いい本に出会いました。
生き方というか視点も面白くて。
確か温泉三昧?の本があったように思いますが。
市民図書館と県立図書館が合併して新しい図書館が高知城近くに出来つつあります。
ネットでも予約出来ますが、本が増えた分なんか面倒なのと、貸出の順番がまだ整備されてなくて不便かな。
というわけで近くの市民図書館へ出向き本棚で見つけ借りた、高倉健「旅の途中で」が良かったです。
旅、映画、音楽、人との語らい。がいつの世にも大切だと感じさせてくれます。
名随筆だと思います。
イタリアの小さな料理主体のホテルで片隅に佇むパスタを作る地元風おばあさんに健さんが好きなフェットチーネを頼んだ時の、おばあさんの嬉しそうにパスタを打つ仕草から、何十年何百年もこういう風景が続き、どれに心を和ませる旅人がたくさん居たのでしょう...と感じる健さんはやっぱ素敵です。
いい本に出会いました。
Posted by matsu at 2015年06月30日 05:46
matsuさん、おはようございます
嵐山光三郎は食関係の本が多いのもmatsuさん向きと思います。
それ系自分が良かったのは「素人包丁日記」です。
あと未読だけど「文人悪食」「文士の料理店」(両方新潮文庫)かな、
まあこれは読んでいないので感想は言えないですが。
あと「芭蕉紀行」「悪人芭蕉」は俳句云々抜きでも面白いです。
図書館ですが、市立と県立が合併して新たにできるんですね。
それは画期的、大阪ができなかったことをしてますね(笑)。
まあ、最初は利用者以上に運営側が不慣れでしょうけど、
でもきっとうまく行くと思いたいです。
本が増えて面倒というのはそうですね、欲しい本がある時は
大型書店よりそこそこかそれより小さい書店の方が見つけやすい
というのと同じ感覚でしょうかね(笑)。
高倉健さんの本がよかったんですね。
エッセイはその人そのものに触れられるのがいいですね。
健さんは人との出会いを大切にしていた人なのですね。
ところで、イタリアでパスタといえば、もう何年も「積読」に
なったままの本が家にあることに今気づきました。
気づかせていただきありがとうございます(笑)。
本は買う時の勢いを持続しないと、すぐ気持ちが切れてしまう。
それは私の悪い癖であるのは分かっているのですが、でも、
後で読みたい時に品切れ絶版で買えたくなるのが「恐く」て、
ついつい買ってしまう、これもまた癖のようなものです。
嵐山光三郎は食関係の本が多いのもmatsuさん向きと思います。
それ系自分が良かったのは「素人包丁日記」です。
あと未読だけど「文人悪食」「文士の料理店」(両方新潮文庫)かな、
まあこれは読んでいないので感想は言えないですが。
あと「芭蕉紀行」「悪人芭蕉」は俳句云々抜きでも面白いです。
図書館ですが、市立と県立が合併して新たにできるんですね。
それは画期的、大阪ができなかったことをしてますね(笑)。
まあ、最初は利用者以上に運営側が不慣れでしょうけど、
でもきっとうまく行くと思いたいです。
本が増えて面倒というのはそうですね、欲しい本がある時は
大型書店よりそこそこかそれより小さい書店の方が見つけやすい
というのと同じ感覚でしょうかね(笑)。
高倉健さんの本がよかったんですね。
エッセイはその人そのものに触れられるのがいいですね。
健さんは人との出会いを大切にしていた人なのですね。
ところで、イタリアでパスタといえば、もう何年も「積読」に
なったままの本が家にあることに今気づきました。
気づかせていただきありがとうございます(笑)。
本は買う時の勢いを持続しないと、すぐ気持ちが切れてしまう。
それは私の悪い癖であるのは分かっているのですが、でも、
後で読みたい時に品切れ絶版で買えたくなるのが「恐く」て、
ついつい買ってしまう、これもまた癖のようなものです。
Posted by guitarbird
at 2015年06月30日 06:50
