2013年12月28日
今月の読書2012年12月号
01

※写真は非イメージ映像です。
ちなみに、珍しくハウもこちらを向いているのは、
僕がササミジャーキーを手に持っているから(笑)。
毎月恒例、今月の読書の記事です。
年末ですが、本については、この形式で始めたのが今年の
3月であったため、年度末にまとめの記事を上げる予定です。
今月は4冊。
5冊になったら記事にする、ということにしていたはずが・・・
いろいろありまして。
02 今日のわが家のつらら、玄関側

★1冊目
横しぐれ
丸谷才一
講談社文芸文庫
はじめに、ミステリ系以外の小説及び日本の小説を読んだのは、
何年振りだろう、思い出せない。
古本で買うことすらここ5年くらいはなかったこと。
だから内容云々以前に僕には新鮮な感覚でした。
丸谷さんのこれは中短編4作を集めた作品集。
表題作「横しぐれ」は、亡くなった父が知人と四国を旅した際に
旅先で出会った酒好きで話がうまい坊さんは
種田山頭火ではなかったのか、という疑念を、文献に当たったり
父の知人に取材するなどして真偽を突き止めようというもの。
「横しぐれ」とは、山頭火の句に何度か出てくるのだが、旅先の
坊さんはその言葉を使ったことが、疑念を抱くきっかけ。
その過程で父の秘密も暴かれるのだけど、まるでミステリのようだ、
と思っていたら、解説で池内紀さんもそう書いていて納得。
丸谷さんの文体は、僕が苦手だったいわゆる「日本文学」的な
ものではなくて読みやすかった、もちろん4話とも話もいい。
普通の小説もそろそろまた読み進めてゆきたい。
もちろんその前に丸谷さんの小説を、だけど(笑)。
03 玄関側のこの大きな1本は1m以上に伸びている

★2冊目
テンペスト
ウィリアム・シェイクスピア/小田島雄志(訳)
白水uブックス
シェイクスピアの今回はこれを選んだのはずばり、
ボブ・ディランの新譜がTEMPESTだったから。
ディランのそのアルバムや表題曲のとつながりは、難破船が
関係することくらいしか今のところ掴めなかったけれど、でも
イメージとしては勉強不足の僕でもつながるものがあると感じました。
シェイクスピアは樹木が好きだったのかな、と今回は思いました。
エニシダとシナノキ(シナの樹と表記)が出てきましたが、それらは
どちらかというとあまり一般的な名前ではないと思いました。
でも、英国では一般的な樹木なのかもしれない。
これは今まで読んだシェイクスピアの中では特によかった。
でも、完遂の道のりはまだまだ遠い・・・
そして、これを読んだのはもうひとつわけがあったのですが、
残念ながら間に合わず、その話はまた来月に・・・(笑)・・・
03 わが家のつらら、庭側はヒゲクジラ状態

★3冊目
ぼくが愛するロック名盤240
ピーター・バラカン
講談社+α文庫
ピーター・バラカンさんの本を今年はまとめて読みましたが、
総仕上げともいうべきこの1冊、やっと終わりました。
はい、3か月前に読み始めて、少しずつ読み進めました。
おことわりというか、ロックにこだわって聴いてきた僕としては、
これはロックのガイド本としてはあまりおすすめできません。
ご自身で書いているように、あくまでも「ぼくが愛する」なので、
例えば、彼がレッド・ツェッペリンを大嫌いなのは有名だし、
声が生理的にだめというニール・ヤングはソロが1枚もないし、
ハードロックも嫌いということで、僕には物足りない。
一方で特に80年代以降は僕が苦手な英国勢が多い。
もうひとつ、普通の概念ではロックとは言われないであろう
黒人アーティストの作品が取り上げられているのもそう思った部分。
ただし、音楽への姿勢はぶれていないし、特にロックと黒人音楽の
関係は無視できないものだから、そういう見方もありと思うし、
否定しているわけではありません、念のため。
むしろこういう本もあっていいと積極的に思えます。
ただ、ロックをまったくといっていいほど聴いたことがない人が、
いきなりこの本を買ってそこから何かを選んで聴き始めるとなると、
ずっと聴いてきた僕から見れば多少不自然なものを感じます。
ともあれ、僕も面白く興味深く読み進めることはできました。
ただ、大好きなアルバムを半ページから1ページで紹介するなんて、
僕にはとうていできないなぁ・・・そこもある意味すごいなあと(笑)。
しかしひとつ残念なのは、バラカンさんはポール・マッカートニーが
どうやら嫌いそうだと・・・まあ、予想はしていましたが(笑)。
05 ハウはおとなしい

★4冊目
ペルセウス座流星群(ファインダーズ古書店より)
ロバート・チャールズ・ウィルスン/茂木健(訳)
創元SF文庫
最後の1冊は、書店で新刊平積みを見つけ、装丁とタイトルに引かれ
ほぼ衝動買いした1冊。
SF連作短編小説集、連作というか、舞台が同じというものだけど。
SFなんて読むのはいつ以来だろう。
僕はSFは、頭がついてゆけないことがままあるのですが、
読みたいと思うことは多く、実際にいくらかは読んできてはいます。
SFでもいろいろあるけれど、これは基本は男女の仲を描いたもので
SFであるのは問題解決の部分だけ、そこが微妙に難解だけど、
終わってみると、普通の、質がいい小説集だったと思いました。
古書店の老店主が神秘思想を崇拝する人で、僕が微妙に難解と
感じたのは、その西洋的な思想に慣れていないからでした。
ただ、400ページ強しかない上に最近の文庫は文字が大きいから、
予想していたよりもすらすらと早く読めたのもよかった。
星を代表として、科学へのロマンとリアリティが交錯する中で、
人間の思い、思考、意志の力の重要さを説いている作品集。
自分の中で何かが広がってゆくのを感じました。
衝動買いしてよかった、こういう出会いはうれしいですね。
05 ポーラがササミジャーキーに飛びかかってきた

いかがでしたか!
終わってみると、4冊中3冊が小説と戯曲、フィクションでした。
僕は、昔はミステリ系を積極的に読みその他小説も
それほどではないけど読んではいましたが、読書量が減った
近年は小説は年3冊あればいいほう、というくらいに減りました。
それが今月は3/4が小説や戯曲ということは、読書熱が復活して
フィクションを読む余裕が出てきたのかもしれません。
言ってしまえば、フィクションは役には立たないですからね(笑)。
もちろん、これも自分としてはいい傾向だと思っています。
今月、少ないのは、理由がありまして。
NFLのレギュラーシーズンが大詰めに差し掛かり、
夜はテレビで試合を見ることが先月までより多くなったから。
かなり直接的に影響が出ていますよ(笑)。
まあでも、理由が理由だし、仕方ないですね。
今月はだから、おなじみ(!?)、写真の本とレシピ本が
なかったのは、僕としては残念でした(笑)。
年末年始は読書をする時間が増えそうですね。
と思ったけど、来週はNFLが最終週で、プレイオフに進出しない
チームを見るのは今シーズン最後だし、やはり暫くは
読書の時間が削られるかな・・・(笑)・・・
でも、気持ちはKeep on readiing、であります。

※写真は非イメージ映像です。
ちなみに、珍しくハウもこちらを向いているのは、
僕がササミジャーキーを手に持っているから(笑)。
毎月恒例、今月の読書の記事です。
年末ですが、本については、この形式で始めたのが今年の
3月であったため、年度末にまとめの記事を上げる予定です。
今月は4冊。
5冊になったら記事にする、ということにしていたはずが・・・
いろいろありまして。
02 今日のわが家のつらら、玄関側

★1冊目
横しぐれ
丸谷才一
講談社文芸文庫
はじめに、ミステリ系以外の小説及び日本の小説を読んだのは、
何年振りだろう、思い出せない。
古本で買うことすらここ5年くらいはなかったこと。
だから内容云々以前に僕には新鮮な感覚でした。
丸谷さんのこれは中短編4作を集めた作品集。
表題作「横しぐれ」は、亡くなった父が知人と四国を旅した際に
旅先で出会った酒好きで話がうまい坊さんは
種田山頭火ではなかったのか、という疑念を、文献に当たったり
父の知人に取材するなどして真偽を突き止めようというもの。
「横しぐれ」とは、山頭火の句に何度か出てくるのだが、旅先の
坊さんはその言葉を使ったことが、疑念を抱くきっかけ。
その過程で父の秘密も暴かれるのだけど、まるでミステリのようだ、
と思っていたら、解説で池内紀さんもそう書いていて納得。
丸谷さんの文体は、僕が苦手だったいわゆる「日本文学」的な
ものではなくて読みやすかった、もちろん4話とも話もいい。
普通の小説もそろそろまた読み進めてゆきたい。
もちろんその前に丸谷さんの小説を、だけど(笑)。
03 玄関側のこの大きな1本は1m以上に伸びている

★2冊目
テンペスト
ウィリアム・シェイクスピア/小田島雄志(訳)
白水uブックス
シェイクスピアの今回はこれを選んだのはずばり、
ボブ・ディランの新譜がTEMPESTだったから。
ディランのそのアルバムや表題曲のとつながりは、難破船が
関係することくらいしか今のところ掴めなかったけれど、でも
イメージとしては勉強不足の僕でもつながるものがあると感じました。
シェイクスピアは樹木が好きだったのかな、と今回は思いました。
エニシダとシナノキ(シナの樹と表記)が出てきましたが、それらは
どちらかというとあまり一般的な名前ではないと思いました。
でも、英国では一般的な樹木なのかもしれない。
これは今まで読んだシェイクスピアの中では特によかった。
でも、完遂の道のりはまだまだ遠い・・・
そして、これを読んだのはもうひとつわけがあったのですが、
残念ながら間に合わず、その話はまた来月に・・・(笑)・・・
03 わが家のつらら、庭側はヒゲクジラ状態

★3冊目
ぼくが愛するロック名盤240
ピーター・バラカン
講談社+α文庫
ピーター・バラカンさんの本を今年はまとめて読みましたが、
総仕上げともいうべきこの1冊、やっと終わりました。
はい、3か月前に読み始めて、少しずつ読み進めました。
おことわりというか、ロックにこだわって聴いてきた僕としては、
これはロックのガイド本としてはあまりおすすめできません。
ご自身で書いているように、あくまでも「ぼくが愛する」なので、
例えば、彼がレッド・ツェッペリンを大嫌いなのは有名だし、
声が生理的にだめというニール・ヤングはソロが1枚もないし、
ハードロックも嫌いということで、僕には物足りない。
一方で特に80年代以降は僕が苦手な英国勢が多い。
もうひとつ、普通の概念ではロックとは言われないであろう
黒人アーティストの作品が取り上げられているのもそう思った部分。
ただし、音楽への姿勢はぶれていないし、特にロックと黒人音楽の
関係は無視できないものだから、そういう見方もありと思うし、
否定しているわけではありません、念のため。
むしろこういう本もあっていいと積極的に思えます。
ただ、ロックをまったくといっていいほど聴いたことがない人が、
いきなりこの本を買ってそこから何かを選んで聴き始めるとなると、
ずっと聴いてきた僕から見れば多少不自然なものを感じます。
ともあれ、僕も面白く興味深く読み進めることはできました。
ただ、大好きなアルバムを半ページから1ページで紹介するなんて、
僕にはとうていできないなぁ・・・そこもある意味すごいなあと(笑)。
しかしひとつ残念なのは、バラカンさんはポール・マッカートニーが
どうやら嫌いそうだと・・・まあ、予想はしていましたが(笑)。
05 ハウはおとなしい

★4冊目
ペルセウス座流星群(ファインダーズ古書店より)
ロバート・チャールズ・ウィルスン/茂木健(訳)
創元SF文庫
最後の1冊は、書店で新刊平積みを見つけ、装丁とタイトルに引かれ
ほぼ衝動買いした1冊。
SF連作短編小説集、連作というか、舞台が同じというものだけど。
SFなんて読むのはいつ以来だろう。
僕はSFは、頭がついてゆけないことがままあるのですが、
読みたいと思うことは多く、実際にいくらかは読んできてはいます。
SFでもいろいろあるけれど、これは基本は男女の仲を描いたもので
SFであるのは問題解決の部分だけ、そこが微妙に難解だけど、
終わってみると、普通の、質がいい小説集だったと思いました。
古書店の老店主が神秘思想を崇拝する人で、僕が微妙に難解と
感じたのは、その西洋的な思想に慣れていないからでした。
ただ、400ページ強しかない上に最近の文庫は文字が大きいから、
予想していたよりもすらすらと早く読めたのもよかった。
星を代表として、科学へのロマンとリアリティが交錯する中で、
人間の思い、思考、意志の力の重要さを説いている作品集。
自分の中で何かが広がってゆくのを感じました。
衝動買いしてよかった、こういう出会いはうれしいですね。
05 ポーラがササミジャーキーに飛びかかってきた

いかがでしたか!
終わってみると、4冊中3冊が小説と戯曲、フィクションでした。
僕は、昔はミステリ系を積極的に読みその他小説も
それほどではないけど読んではいましたが、読書量が減った
近年は小説は年3冊あればいいほう、というくらいに減りました。
それが今月は3/4が小説や戯曲ということは、読書熱が復活して
フィクションを読む余裕が出てきたのかもしれません。
言ってしまえば、フィクションは役には立たないですからね(笑)。
もちろん、これも自分としてはいい傾向だと思っています。
今月、少ないのは、理由がありまして。
NFLのレギュラーシーズンが大詰めに差し掛かり、
夜はテレビで試合を見ることが先月までより多くなったから。
かなり直接的に影響が出ていますよ(笑)。
まあでも、理由が理由だし、仕方ないですね。
今月はだから、おなじみ(!?)、写真の本とレシピ本が
なかったのは、僕としては残念でした(笑)。
年末年始は読書をする時間が増えそうですね。
と思ったけど、来週はNFLが最終週で、プレイオフに進出しない
チームを見るのは今シーズン最後だし、やはり暫くは
読書の時間が削られるかな・・・(笑)・・・
でも、気持ちはKeep on readiing、であります。
Posted by guitarbird at 20:39
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