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2013年12月04日

STARDUST ウィリー・ネルソン

01
STARDUST ウィリー・ネルソン

STARDUST Willie Nelson
スターダスト ウィリー・ネルソン
 (1978)

ウィリー・ネルソン
洋楽を聴く人であれば、確かに存在は知っているし、
一度くらいはどこかの誰かに客演しているのは聴いたことがある、
でもその人自体は聴いたことがない、しかし存在感が凄い人、
そんな感じの人ではないかと思います。

僕が初めて意識して彼に接したのは、高校時代かな、
確かソニーのCMに出てアカペラでHarborlightを歌っていた、
そのCMだったと思います。
あの顔とあの声ですから(笑)、さすがの僕も一発で覚えて、
その曲はいいなと思い、CMを見るのが楽しみでした。

今回、なにやら唐突にウィリー・ネルソンの、
しかもスタンダード集などを紹介するわけですが、
きっかけはちゃんとあるんです。
先日の新譜の記事で取り上げた、
ノラ・ジョーンズ Norah Jonesの編集盤
「ノラ・ジョーンズの自由時間」の中のウィリーとノラのデュエット、
これもスタンダードのBaby It's Cold Outsideが気に入り、
ウィリーのアルバムを何か聴いてみたいと思いました。
そこで、有名なALWAYS ON MY MINDを新たに買うと同時に、
元々家にあったこれを引っ張り出して聴いたところ、
こちらがより気に入った、というわけです。

このアルバムを聴いて、2つの枝葉の話を思いつきました。

ひとつ、ウィリー・ネルソンってカントリーなのか。
僕は彼の活動はよく知らないのですが、
一般的にはカントリー歌手と紹介され僕もそう認識しているし、
違うといえばかえって話が混乱するとは思います。
でも、聴いていくうちに、
ウィリー・ネルソンはウィリー・ネルソンだ
と思うようになりました。
なんて身も蓋もない話ですが、でも、僕は、マイルス・デイヴィスは
ジャズではなく「マイルス・デイヴィスという音楽」だと思っていて、
それに近い感覚、唯一無二の人、という意味です。
しかし、このスタンダード集のアルバムに限っては
カントリー風の味付けをしているわけではなく、
スライドギターもバンジョーもフィドルも使われていないがために、
余計にそう感じたのかもしれません。
これについては、もう少し、かなり、聴く必要がありそうで、
だから今回はそう感じた、ということだけを記しておきます。

もうひとつ。
今回テーマにするアルバムはアメリカン・スタンダード集ですが、
このスタンダードというのはどの辺りまでを指すものか。
ロックが始まる前のジャズヴォーカルも含めた古いポップスで、
その後の時代にも多くの人に歌い演奏され続けている曲であり、
ロック以降のもは含めない、というのが僕の考えです。
ロック以降は「オールディーズ」という言い方が一般的ですし。
ただ、例えば、カバー曲が世界一多いとギネスに認定されている
Yesterdayはスタンダードといえるのではないかと思うし、
ロック畑の曲でも「もはやスタンダードだ」という表現をたまに聞くので
これから時代が進み、楽曲が発表された年代と離れてゆくと、
ロックの曲もスタンダードと普通に言われるようなるかもしれません。
なお、ジャズも含めたと書きましたが、昔はジャズもポップスだった、
と記述された本を読んだことがあり、だからそう考えると、
単に「ポップスの古くから多くの人に親しまれている曲」でいいのでしょう。
さらにいえば、僕が新たに買った先述のALWAYS...は、
それより新しいロック時代の曲のカバーが中心となっているのも、
そんな意識というか暗黙の了解があるんじゃないかなと考えます。

ウィリー・ネルソンはウィリー・ネルソンだと書きましたが、
上手い下手関係なく、その声と歌があればもうそれでいい。
呟いているようで、口を大きく開けていないようで、
しかし不思議なことに説得力が大きい歌声、歌唱法。
その声は、音は低いけど高く聴こえる声であり、
僕が同じキィで歌おうとすると下が出ません。
だから、悲しいことに、気に入っても歌えない、ということが多い・・・
聴いていて落ち着く声の持ち主ではあります。

ウィリーはここでは、感情過多にならずにさらりと歌い、
演奏もあまり引っ張らないでささっと終わるのが、
かえって気持ちの中で余韻が残るような気がします。
ウィリーの歌い方だと、引っ張って濃くするとかえってくどいのかな。
まあ、無理せず自然体に響いてくる人ということでしょうね。
ロック側の人間としていえば、演奏が特に面白いとか、
そういうことはないのですが、でも、手堅い伴奏により、
安心してウィリーの声を聴かせるのが役目でしょうから、
これはこれでとってもいいと思います。

さて、この素敵なスタンダード集を聴いてゆきましょう。
きっと誰でも1曲は知っていると思います。

02 
STARDUST ウィリー・ネルソン

Tr1:Stardust
(Hoagy Carmichael & Mitchell Parrish)
この曲は小さい頃から耳にすることが多かったので
はっきり覚えていないけど、二十歳の頃には知っていました。
美空ひばりが歌ったものが、ビートたけしのテレビ番組の
エンディングテーマ曲として使われてもいましたし。
♪ Sometimes I wonder
ウィリーこの歌い出しだけでぐぐっと気持ちが掴まれ、
ここ聴いたけで唯一無二の世界を持った人だと分かります。
真似しようとしても真似は絶対にできないですね。

Tr2:Georgia On My Mind
(Hoagy Carmichael & Stuart Gorrell)
レイ・チャールズ Ray Charlesであまりにも有名な曲。
ビートルズのBack In The U.S.S.R.で茶化されている曲。
僕のリアルタイムではマイケル・ボルトン Michael Bolton
のカバーがヒットした曲。
この曲については特に何も言う必要もないでしょう。
でも、これ、缶コーヒー「ジョージア」のCMで使われたこと、
あったっけ、なかったっけ・・・

Tr3:Blue Skies
(Irving Berlin)
♪ Blue skies smile at me, nothing but blue skies do I see
青空が寂しくてしみてくる曲。
この曲は僕の語彙力ではそれしか言えないのですが、
それだけでもだいぶ伝わるのではないかと思いたいです。

Tr4:All Of Me
(Seymour Simons & Gerald Marks)
この曲は二十歳前後の頃、確かタバコのCMで使われていて、
曲名が明記されていたので覚えました。
確か、クラブかライブハウスで女性の黒人の歌手が歌う、
ただそれだけだったと思いますが印象的なCMでした。
しかし、そのタバコの銘柄は覚えていないのでして・・・
それはともかく、そのCMの話にはまだ続きがあります。
当時そのCMを見た父が、この曲を口ずさんでいたのです。
父はジャズが好きだったので、スタンダードは割とよく知っていました。
そして僕はそれから、スタンダードに憧れのようなものを持ち、
いろんな曲を聴いてみたいと思うようになりました。
ロックが好き、それ以前に音楽が好きな人間として。
しかし当時は資金の問題やまだまだロックを聴きたく、
何かを買って聴くところまではゆかなかったのです。
当時、ウィリー・ネルソンのこのアルバムを知っていれば、聴いて、
もっとスタンダードが近くなっていたかもしれません。
まあ、それはいいのです、音楽には時宜があるから。
♪ All of me, why not to take all of me
この曲は大好きですね、この出だしの歌詞と歌メロが最高です。
余談ですが、
僕はタバコを吸わないし、タバコのCMの規制に反対もしませんが、
タバコのCMは洋楽を使ったいいものが多かったなと思います。

Tr5:Unchained Melody
(Hy Zaret & Alex North)
この曲は映画「ゴースト ニューヨークの幻」のテーマ曲として、
ライチャズ・ブラザース The Righteous Brothersで知った
という人は、特に同年代の人では多いのではないかと思います。
有名なろくろのシーン。
これほど曲と映画のイメージが合っている、そして曲を聴くと
すぐにそのシーンを思い出すというのもあまりないのではないかと。
でも、これ、ライチャズの曲だとずっと思っていたのですが、
1955年に最初にヒットした曲であるとのこと。
この曲は上記いろいろ絡めると、ここに入っているのは、
僕は若干の違和感があります、少し新しすぎる曲かなと。
でも、それは大した問題ではないのでしょう。
もちろんウィリーのこのバージョンもしっとりといいですよ。

03
STARDUST ウィリー・ネルソン

Tr6:September Song
(Kurt Weil & Maxwell Anderson)
この中で僕が知らなかった曲では最も気に入ったのがこれです。
まあこのアルバムは基本的にどの曲もじわりとしみてくるのですが、
中でもこれは歌メロ、歌い方、あまりにも静かすぎる演奏、
もわっとしたギターソロなど、気持ちが弱い時に聴くと負けそうです。
サビの歌詞がSeptemberの次がNovemberなのは、
それだけ寂しく待ち続けた、ということだと解釈しました。

Tr7:On The Sunny Side Of The Street
(Dorothy Fields & Jimmy Mchugh)
少しスキップした明るく楽しい曲。
といってもちろん、この中ではせいっぱい、という感じです。

Tr8:Moonlight In Vermont
(John Blackburn & Karl Suessdorf)
タイトルからの連想かもしれないですが、ここの曲名には、
星、空、太陽、月といった自然を表す単語が多いですね。
2曲目ではNightingale、3曲目でBluebirdも出てきますし、
6曲目とこの曲では秋の描写もあります。
ヴァーモントの情景描写を訥々と歌うウィリー。

Tr9:Don't Get Around Much Anymore
(Duke Ellington & Bob Russell)
この曲は、この中では最も早くCDを手に入れて聴いた曲です。
ポール・マッカートニー Paul McCartneyのシングル
Once Upon A Long AgoのシングルCDの「B面」曲の
ひとつとして収録されていたのでした。
それは「ソ連アルバム」に収録されていたものですが、
ハードドライヴィングなロックンロールに仕上がっていてカッコいい。
さらにもう少し後で、ナタリー・コール Natalie Cole
グラミーを獲得したUNFORGETTABLEでも歌っています。
先ほど僕はスタンダードに憧れつつ聴いていなかったと書きましたが、
そんな僕が初めて買ったスタンダードのアルバムが、
ナタリー・コールのそれで、そういう心の下地があったので、
それが出ると聴いてすぐにCDを買い求めました。
だからこれは、僕にはおなじみの曲となりました。
ちょっと気取った感じの歌い出しがキュートな曲ですね。
それとデューク・エリントンはいつか聴いてみたいと、
20年くらい前からずっと思い続けていますが、
まだそのタイミングが来ていません、そろそろかなぁ・・・

Tr10:Someone To Watch Over Me
(George Gershwin & Ira Gershwin)
この曲はブライアン・ウィルソンの歌として
最近はよく聴いている曲、まさにスタンダードの中のスタンダード。
これは、いつどこでどうとはまったく覚えていないのですが、
20代の頃には既に知っていました。
リドリー・スコット監督の1987年の映画「誰かに見られてる」
の原題がこの曲のタイトルですが、その映画で知ったわけでもなく、
映画を観たのは30歳を過ぎてからでしたし、謎といえば謎です。
まあ、スタンダードというのは、そのようにして、音楽が好きであれば、
自然と身の周りにあって近づいていくものなのでしょうね。
♪ There is a somebody I'm longing to see
ここまでに引用したように、スタンダードには、キメゼリフのような
シンプルでよく響くくだりが多いですね。
アルバム最後はこの落ち着いた、といって全編が落ち着いていて、
特に盛り上がることもなく淡々とさらりと歌い通すのですが、
だからといって退屈だったりつまらないということはなく、
最後まで充実した気持ちで聴き通せます。
この世界はなかなか得難い貴重なものですね。

 

左のリンクは僕が聴いた2枚組LEGACY EDITION。
Disc1には本編のみが、Disc2にはMOREと題して
本編より多い16曲が収録されていますが、これらは、
ウィリー・ネルソンが他のアルバムで歌ったスタンダードを
集めたもので、音源的には新しいものではないようです。
有名どころでは、きっと知らぬ人はいない名曲中の超名曲、
ルイ・アームストロングWhat A Wonderful Worldや、
ナット・キング・コールMona Lisaなども歌っています。

右のリンクはボーナストラック付きのオリジナルアルバムで、
CD化された際に未発表音源だった2曲が追加されていますが、
困ったのは、その2曲が2枚組には収められていないことです。
普通は収録されるものだと思うのですが、どうしてだろう。
ここで興味深いのは、その2曲のうち1曲が、
ジョニー・ナッシュ Johnny Nash
I Can See Clearly Nowであること。
これは既にロックの時代になった70年代の曲ですが、やはり
スタンダードというには早いという判断が働いたのではないか、
ということが想像されます。

もうひとつこの2枚組で残念なのは、僕が最初にCMで見た
Harborlightが入っていないことです。
Disc2は他のアバムムの音源を集めているのだから、
入っていてもよさそうなものなのに・・・
というわけで、その曲はまた別にCDを探さなければなりません。

最後にもう一度、スタンダードについて。
先ほど僕は、これから時代が進むと、ロックの曲も
スタンダードと普通に言われるのではないかと書きました。
でも、だけど、書いてから自分で思い直しました。
例えば、
Purple Hazeはスタンダードと言われようになるのか!?
Smoke On The Waterはどうか!?
ロックのスタンダードという狭い範囲ではなく、一般的な意味として。
Yesterdayは既にスタンダードの「雰囲気」を持っていますが、
上記のようないかにもロックらしい曲というのは、どうなのだろう。
そう考えると、少なくとも今の時代においては、
スタンダードという言葉の中には「雰囲気」も含まれている、
と、なんとなく思いました。
でもそれも、時代が進むと、意識も変わるのかもしれないですね。

しかしでも、またまたそこで考えると、
Stairway To HeavenやWe Are The Champions、
それにEvery Breath You Takeあたりは、
スタンダードの「雰囲気」が、あるといえばあるぞ・・・
と、堂々巡りになってしまいました・・・(笑)。
まあ、法律や条約で厳格に決まるものでもないですし、
いろいろ考えて楽しんで聴けばいいのだとは思います。

クリスマスソングはないですが、
クリスマスにはいい雰囲気の1枚だと思います。

そうか、考えてみれば、クリスマスアルバムというのも、
れっきとしたスタンダード集ですね。

04
STARDUST ウィリー・ネルソン

今回の写真。

本来なら星の写真を使うべきでしょうけど、
僕は星の写真は撮れないので、いつものように
青空や朝焼けの写真を使わせていただきました。

青空や朝焼けなら、たくさん撮っているので(笑)。






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Posted by guitarbird at 21:54 │ロックQ-Z

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