ナチュログ管理画面 エコロジーライフ エコロジーライフ 北海道・東北 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報
ブログ作成はコチラ
あなたもナチュログでアウトドア生活を綴ってみませんか?
プロフィール
guitarbird
guitarbird
ゴジュウカラは、木の幹を下向きに歩ける唯一の鳥。 
ゴジュウカラを見習うと、違った視点が得られるかも・・・
僕が最も好きな鳥です。
これは北海道の亜種シロハラゴジュウカラ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 23人
Information
アウトドア用品の
ご購入なら!

QRコード
QRCODE


日本に生まれてよかった


鳥の名前と季節を追って


手軽な歳時記、改訂版


丸谷才一エッセイ傑作選


シェイクスピアに親しもう


4人は何を言ったのか


身の周りにある「遺産」


植物のすごさよ



友人著、「見る」とは・・・



写真による野鳥図鑑



これは使える!



野鳥の本のリンク



俳句の本のリンク



草思社の応援リンク



ちくま文庫のリンク


2017年01月30日

今月の読書2017年1月号

01
今月の読書2017年1月号

今月の読書です。

今月は2冊
お正月休みがあった割には少なかった。

2冊だと記事にするのもためらわれますが
今月はどうしてもお伝えしたいことがあるので
あえて記事にしました。


ではいきます。


☆1冊目


日本人のための日本語文法入門
原沢 伊都夫
講談社現代新書


日本語って不思議ですよね。
いや外国の人も母国語についてそう感じるのかもしれないけれど、
僕たち普通に使っている日本語も、実は決まりのようなものがあり、
半ば無意識にその決まりを意識して自ら話し人の話を聞く。
この本は話し手と聞き手の心を中心に文法を読み解くもので、
そういうことだったのかと納得させられること多数。
帯の文句を書き出してみます。

言葉に込められた日本人の心を読む
●日本語に主語は必要か?
●「は」と「が」はどこが違う?
●受身文に秘められた日本人の世界観とは?
●「私を生んで、ありがとう」はなぜおかしい?
●「ら抜き言葉」「さ入れ言葉」の真相は?


僕が特に目から鱗だったのは第3章
「自動詞」と「他動詞」の文化論
英語を学ぶと出てくる「自動詞」と「他動詞」。
例えばこのように(下線部)

電気が消える。=「自動詞」
電気を消す。=「他動詞」

「自動詞」は自然中心、「他動詞」は人間中心の動詞である、
という説明がなされて僕は膝を9回くらい打ちました。

その他、各章の見出しだけ書き出します。

第1章 学校で教えられない「日本語文法」
第2章 「主題と解説」という構造
第3章 「自動詞」と「他動詞」の文化論
第4章 日本人の心を表す「ボイス」
第5章 動詞の表現を豊かにする「アスペクト」
第6章 過去・現在・未来の意識「テンス」
第7章 文を完結する「ムード」の役割
第8章 より高度な文へ、「複文」


そしてこの本を読み進めれば進めるほど、こんなことを
無意識に頭の中で瞬時に処理しながら話している人間の脳って
なんて不思議なんだろうと思ったのです。
分かっていることなのに簡単には説明がつかない。
読むまでは単に日本語についてもっと知りたいだけでしたがm
読み終わると結局は人間考察をしていた、というわけですね。
もちろん教科書的ではなく日本語のツボを押さえた本が
傍にあればと思っている、そこにも叶う本でした。
余談ですが、著者は学校における国語教育についても幾つか
疑問を呈しているのは、「やっぱり」、と思いました。
いい本です。



☆2冊目


アイドル女優に乾杯! 本音を申せば10
小林信彦
文春文庫


1月といえば小林信彦のこの文庫、もう風物詩になりました。
いつものように「週刊文春」の連載をまとめたもので、
今回は2013年、文庫になるまで4年かかるわけですね。
この年はなんといっても「あまちゃん」、小林信彦さんも
何度もページを割いて絶賛しています。
「あまちゃん」はなぜ面白いか、小林信彦さんによれば、
1960年代にも日本で取り入れられ流行していたアメリカの
音楽エンターテインメントが下地にあるからだという。
なるほどそうですね。
もちろん小ネタに凝るとか他にも要素はあるのですが、
その頃テレビに関わっていた小林信彦さんならではの視点、
録画したものをまたあらためて観てみたいと思いました。
タイトルのごとく小林信彦さんは今でも若い女優を
熱心に追いかけていて、能年玲奈はもちろんのこと、
小島瑠璃子の写真集を買ったというくだりもあって、
正直僕は少々驚きました。
気持ちが若いですよね、この時でもう80歳ですよ。
僕なんてそれより30歳若いのに、最近は若い女優さんに
胸がときめかない。
そういう気持ちの若さはあっていい、いや必要なのかも、
と自分自身に振り返って考えさせられました。
他、ヒット作ではない洋画中心の映画の話題が増えています。
これはその映画を好きだったり観たことがあったり観たい
というのではなければ「へえそうなんだ」で終わってしまいますが、
でもこれは映画の話として貴重ではあります。
小林信彦さんは常々日本の映画を取り巻く環境について
疑問を呈し不満を述べています。
要は「ほんとうにいい作品」」が分かる人が少ない、と。
そんな思いがあって、どうしても文字として書き留めて後世に
残したいという思いが強くなっているのでしょうね。
読んでいて正直健康の不安を口にされるとこちらも不安になる。
どうかまだまだ書き続けてください、と今年も思いました。


続いて【guitarbirdの書架より】





2010年宇宙の旅
アーサー・C・クラーク/伊藤典夫(訳)
早川書房(ハヤカワ文庫SF)


家の中を整理していて久し振りに目にしたので紹介します。
名画『2001年:宇宙の旅』の続編として書かれたもので、
後に映画化されています。
2001年は小説では土星が目的地であったのが映画では木星に
変更されていますが、2010年では映画の方に合わせ、
木星を舞台とした話として進行してゆきます。
大学時代、長い通学電車の中でまずは2001年の文庫を読み、
続けて当時はまだ単行本だけだった2010年を読みましたが、
小説としては2010年の方が面白かった。
映画では2010年には2001年のような張り詰めた空気感がなく、
面白いけれど全く別物という仕上がりではあるのですが。
(ただ映画2010年は期待値が低かったので意外と面白かった)。
しかし。
ではなぜ、どこがどう面白かったのか。
それが言えない、思い出せません。
それじゃあ書評にならないじゃんとお嘆きの貴方。
すいません、ここは書評ではないと言い張ってみても虚しいだけ・・・
読んだのはもう30年近く前、久しぶりに読もうかな、文庫もあるし。
というわけで読み直すか。





虫たちの越冬戦略 ~昆虫はどうやって寒さに耐えるか
朝比奈英三
北海道大学出版会


雪の上にもガガンボやトビケラの仲間がいます。
昆虫は寒いと動けないという固定概念をあざ笑うかのように
自由に雪の上を動き回るそれらを見ると、毎年この本を開きます。
他にも凍結対策など、昆虫はただ隠れて冬眠するだけではなく、
様々な方法で越冬していることに感動を覚えます。
そしてこの本があってよかった。
自然系の本を1冊は入れなければという使命感もあって、
今月はこの本を書架から出してきました。


続いて「積読」、購入して未読の本の紹介。





笑う洋楽展
みうらじゅん
マイクロマガジン社


こんな本が昨年10月に出ていたんですね。
実は僕も今年に入って半月ほど前に知りました。
今はまだ注文中で手元にはないのですが、届き次第読んで
来月ここで取り上げます、これはお約束。





じゅん散歩(ブルーガイド・ムック)
実業之日本社


テレビの本をもう1冊。
これも届いたばかりでまだ開いていませんが、
番組の楽しさがどこまで再現されているかな。
やっぱり高田純次のあの語りがあっての番組だから。
読んでみますか。





方丈記
鴨長明/浅見和彦(訳)
ちくま学芸文庫


この本はもう3年くらい「積読」です。
丸谷才一さんが何かで触れていたのを読み、そういえば
学校で出た以上は読んだことがないと思って購入したもの。
うまい具合にちくま学芸文庫から出ているし。
ではなぜ今ここで取り上げたかというと・・・
そろそろ読むぞという決意のようなものです、はい(笑)。




今月は残念なお知らせをしなければなりません。
東京の僕の親友Hが経営している書店の1軒が
2月に閉店することになりました。
詳しく知りたい方はこちらのリンクの記事をご覧ください。

杉並区の西武線沿線に2軒あるうち
小さい方のお店1軒を閉めることになりました。
まちの小さな書店の存続問題についてはもう数年前から
言われてきたことであり、Hも僕が東京で会う度に厳しいと
言っていたのですが、でもこの日が現実に訪れるとは。
残念でならないですね。
僕はそこのお店で買ったことはないので、
何かが出来たかといわれれば悲しいかなNoですが。

残った本店でも書籍以外に力を入れてゆくとのことですが、
新たなまちの文化発信地点として賑わうことを願うばかり。
僕も次に東京に行ったらHの店で本を買うのが楽しみです。

まちの小さな書店がお近くにある方、
ぜひ、ぜひ、利用してくださいね。
と、Hに代わってのひとことでした。


03
今月の読書2017年1月号

2月は3日短い、でも読みたい。
読みたい本はたくさんあるけど・・・

明日は久し振りに雪かきかもしれません。


では、また!





同じカテゴリー(本・書籍・雑誌)の記事画像
今月の読書2017年10月号
今月の読書2017年9月号
今月の読書2017年8月号
今月の読書2017年5月号
今月の読書2017年3月号
アレの名前大百科
今月の読書2017年2月号
今月の読書2016年12月号
今月の読書2016年11月号
同じカテゴリー(本・書籍・雑誌)の記事
 今月の読書2017年10月号 (2017-11-01 23:24)
 今月の読書2017年9月号 (2017-09-30 22:29)
 今月の読書2017年8月号 (2017-08-25 23:08)
 今月の読書2017年5月号 (2017-05-29 22:29)
 今月の読書2017年3月号 (2017-03-31 18:29)
 アレの名前大百科 (2017-03-07 22:29)
 今月の読書2017年2月号 (2017-02-28 20:51)
 今月の読書2016年12月号 (2016-12-28 19:41)
 今月の読書2016年11月号 (2016-11-28 22:24)

この記事へのコメント
こんにちは。今回も参考にさせていただきます。2001年、2010年は映画も見たし本も読みました。SF大好きです。
Posted by 多摩NTの住人 at 2017年01月31日 07:54
こんにちは。

日本語大事ですよね。

最近は日本語の使い方あまりにもひどすぎると思っています。

自分が正しい日本語を使っているとはいいませんが、テレビを観ているとタレントさんや街角でインタビューに答えている一般の方、若い人は言うに及ばず年配の人までひどい人が多い様に感じます。
アナウンサーですら使い方を間違っていたりする人を見受けます。
あと字幕の漢字が間違っていることはしょっちゅうです。

自分はできるだけ正しくて綺麗な日本語を使える様にしたいと思っています。
Posted by らいでん at 2017年01月31日 08:05
追伸。

H君、一軒閉めちゃうんですね。

東京に住んでいるときに近くの書店がやめてしまった事がありました。
街の小さな本屋さんが無くなってしまうのは寂しいですね。がんばってほしいです。
Posted by らいでん at 2017年01月31日 19:21
こんばんは。

正月休みは
「ザ・ビートルズ史」に耽読(?)しました。

真相はこうだった!的なことは
いろんな書評でも取り上げられていますが、
とにかく"The Beatles”へと
ある時点から加速度的に変貌する姿に
興奮させられる本です。

お陰で普段はあまり聴かない初期の曲、
特に"I Saw Her Standing There"を
リピートする日々です。

Vol.2は英語版が2020年予定とか。
オリンピックよりも待ち遠しいような。
Posted by ミグの父 at 2017年01月31日 20:45
今晩は。
今月は少ないも、なかなか面白い選択ですね。

日本人として日本語を学ぶ事は大事ですし、突き詰めて行けば、英語を学ぶ事も同じですね。
俳句もそうだし、小説の行間を読み取ることもそうですね。
そして、話し言葉で実際の会話で言えば、笑う洋楽展の司会者二人の会話の内容やテンポは、抜けていますね。月曜から夜ふかしのマツコと村上の会話も楽しい。

小林信彦は、80歳ですか。でも気持ちは若いですね!60すぎの私も同じですね(笑)
身体は、あちこちガタが来ますが、気持ちだけは27歳をいつまでもキープしていきたいと思います。
新しい音楽も良いものはいい。若い女優さんも素晴らしい人はいる。好奇心は生きてる限りは持っていたいです。

2010年宇宙の旅は読んでみたいです。

さて、私の今月の読書。
「プラージュ」 誉田哲也 彼の本は面白い。

「墓標なき街」 逢坂剛 百舌シリーズの最新版で、所謂ハードボイルド小説。TVドラマになりましたが、深夜枠で。
映画化しても、原作に忠実なら、R指定にしないといけないかもしれません。が
「平蔵狩り」同じく 逢坂剛 「鬼平犯科帳」へのオマージュ小説ですが、彼にしか書けないと思います。違う観点からも面白い。

「居酒屋歳時記」 太田和彦 TVふらり旅いい酒いい肴 で紹介してる店も沢山出てました。

うんちくが多いも、体験からなので納得できる面が多い。
吉田類さんの酒場放浪記と太田和彦さんの番組は、録画予約してますのでゆっくり鑑賞出来るのです。
同じ居酒屋が被ったことあるのかな??

私も棚から一冊。
「読みのスリルとサスペンス」 広井護 南の風社
同窓生の本を読み返し。
「坊ちゃん」はなぜ無鉄砲?
「咳をしても一人」ってどうゆう意味?
「ローマの休日」は、なぜローマなの?
中高生から社会人まで、国語が気になるすべての人に。
実は、名作は面白い!

お薦めの一冊ではあります。
Posted by matsu at 2017年01月31日 21:36
多摩NTの住人さん、こんにちわ
返信遅くなり申し訳ありません。

SF大好きなのですね。
私は20代の乱読時代にはよく手に取りましたが、それ以降は
決まった作家のだけ読むようになりました。
でもアーサー・C・クラークは好きです。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2017年02月01日 11:30
らいでんさん、こんにちわ
返信遅くなり申し訳ありません。

日本語の問題はそうですねニュースはまだしも情報番組での
街頭インタビューでは、えほんとに、と思うことがよくあります。
「ら抜き言葉」は字幕では「ら抜き」になっていないですね。
話しことばは気になりますよね。
「ほぼほぼ」はまだいい方ですね、心情理解できますから(笑)。
といいつつ自分自身も気を付けているつもりですが、
自信があるかというと完ぺきではないですね、もちろんというか。
あと「あざぁす」という人が実は結構いるらしいことが、
仕事などで若い人と接すると見えてきました。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2017年02月01日 11:35
らいでんさん、ふたたびですが、東京にいた頃にやはりというか
近所の小さな書店がなくなったんですね。
東京の弟の家の周りでも10年で数軒なくなっていますし、
こっちでも中学時代からあった書店がついになくなりました。
ほんと、街の小さな書店には頑張ってほしいです。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2017年02月01日 11:36
ミグの父さん、こんにちわ
返信遅くなり申し訳ありません。

「ザ・ビートルズ史」読了されたのですね。

とにかく"The Beatles”へとある時点から加速度的に変貌する姿に
興奮させられる本です。

というのは書評としてとっても魅力的な紹介文だと思いました。
それっぽかったのが、それらしくなるというか。
その辺の微妙なタイミングのことも伝わって来るというのは
素晴らしい本なのだと思いました。

でも続編が3年後ですか。
待ち遠しいという言葉にも本のよさが伝わってきます。

ビートルズは全曲詩集が新たに出て、曲ごとの解説も充実して
いるとのことですが、5400円もするのでためらっています。

ところで私はI Saw Her Standing Thereは
好きな曲20には入るくらい大好きです。
私は最近WITH THE BEATLESが
いい意味で軽くて聴きやすいのでよく聴いています。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2017年02月01日 11:41
matsuさん、こんにちわ
返信遅くなり申し訳ありません。

日本語の本は最近よく手に取るようになりますが、私の場合、
やっぱり俳句をやるようになったことと無関係ではないと思います。
突き詰めていくと英語を学ぶのと同じなのは確かにそうですが、
でも、この本で私が強く思ったのは、母国語なのにこれだけ
分からない部分があって、なおかつそれでも使っている、
その無意識の意識の部分の面白さだったので、
英語を学ぶのとはまた少し違ったことを思いました。
自分でも不思議になりました、なぜ日本語が使えるのかが(笑)。
ただ、日本人でも海外で育って家庭でも英語を使っていると、
英語でそういうことが起るんだろうなとは思います。

matsuさんは気持ちは永遠の27歳なのですね。
ブライアン・アダムスは18歳のようですが(笑)、でも
若い気持ちを持ち続けるのはいいですよね。
私もある部分ではまだまだそういうつもりではありますが、
でも若い女優の写真集を買う勇気が今はない、かなぁ。
そこの若さが小林信彦さんすごいと思いました。

棚からの1冊ご紹介ありがとうございます。
本の名前が少しでも多くの人の目に触れてその本のよさが
伝わっていくのはいいことですね。
微力ながらこちらのBLOGでもそのお手伝いができればと思い、
その点では読書の記事を続けてよかったしこれからも
意味があることだと思って上げてゆきます。

太田和彦の本は完全にテレビの本ではないようですが、
でもやはり本と両方楽しめるのはいいですね。
でも最近は若い人がテレビもあまり観なくなっているようだから、
そうした本もいずれは売れなくなるのかもしれないと思うと
やっぱり寂しいものがありますね、小さな書店がらみでも。

今月は俳句の本を読まないと。
楽しみで読めばいいじゃないかと思う人もいるかもですが、
私の場合は怠惰なんいんげんなので、ある程度のことを
自分に課さないと人としてどうか、となってしまいます(笑)。
もちろん俳句の本は読むのも楽しいのですが。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2017年02月01日 11:52

削除
今月の読書2017年1月号