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2014年03月25日

DANCE OF DEATH アイアン・メイデン

いつものように
写真へのコメントも
大歓迎です!


先日予告した、1年以上下書きに入ったままだった記事。
ここまで長かったぁ。
いや、特に理由はないのですが・・・

01
DANCE OF DEATH アイアン・メイデン

DANCE OF DEATH Iron Maiden
死の舞踏 アイアン・メイデン
 released in 2003

前作、BRAVE NEW WORLDで歓喜した僕と弟は、
次のアルバムを、さらに大きな期待を持って迎えました。

しかし、いざ聴いてみると・・・なんじゃこれっ!?!?
最初は面食らいました。


理由はというと、前作のところで書いたように、
前作の「しっかりしたロック」が好きだったのに対して、
このアルバムは一聴して、ラフな作りに聞こえたこと。


ですが、大好きなアーティストの新譜というものは、
1回や2回や10回くらい気に入らなくても、聴き続けるもの。
そうしないといけない、とまでは言いませんが、
ファンとしてそれは当然だと僕は思って臨んでいます。
その結果、前に記事にした、
大好きなバンドであるはずのR.E.M.のUPのように、
リリースされた直後にはやはり気に入らなかった、
そして寝かせて何年か後に聴くと大好きになった、
ということも、ままあります。

このアルバムは、しかし、7、8回目くらいで、
だんだんとよく聴こえるようになってきていました。

ひとつはもちろん曲のクオリティが圧倒的に高いからです。

そしてもうひとつ、気づきました。
そもそも僕が間違っていたんだ、ということに・・・
どこかで聞いたセリフですね(笑)。

02 ネズミ類が割って食べ半割りになったオニグルミの殻
DANCE OF DEATH アイアン・メイデン

聴いてゆくうちに、
その面食らった部分がまさに、彼ら本来の魅力
「いい意味での下品さ、毒気、いい加減さ」
それにプラスすることの「大胆さ、破天荒さ、若さ」であり、
アイアン・メイデンには本来、そのような魅力を求めるべきであり、

僕のような「手堅いロック」を求めるものではないのかも、と・・・

曲の作り込みやサウンドということでいえば、
このアルバムは、前作に比べるとかなりラフに聴こえます。
前作のような「こぎれいさ」はここにはありません、荒々しいです。
同じように緻密な構成かつ大々的に展開する曲がありながら、です。

そしてアルバムのアートワークも、言ってみれば
彼ららしい「猥雑さ」が復活していますし。
このジャケット、「温泉エディ」と呼ばれていました・・・(笑)・・・

自分の間違いに気づいてから、
このアルバムは、一気に魅力的に映りだしてきました。
続く2枚のアルバムでこんなにも毛色が違うアルバムを作る
彼らの底力に、あらためて脱帽したのでした。
そして、後で知ったのですが、このアルバムは前作とは違い、
従来のファンからも好評だった、ということです。

しかし。
これはまた次作、現時点での最新作である
A MATTER OF LIFE AND DEATHが出た際に感じたことで、
前作の記事でも書いたことを、もう一度書きます。
前作は次作のプロトタイプであり直接的につながっている。
じゃあこのアルバムは・・・!?!?


03 雪の下で冷凍保存されていたツチグリ(きのこ)
DANCE OF DEATH アイアン・メイデン

ここからは僕の読みですが、前作は確かに
ブルース・ディキンソンエイドリアン・スミスの復帰という
話題性に支えられて、一応好評のうちに迎えられたけど、
音楽的にはメイデンらしくないものであったために、
メイデンの魅力をもうひとつうまく伝えきれていなかった、
だから今回は、思い切ったことをして原点回帰で臨もう、
という意図のもとに制作されたのではないでしょうか。

「ファン拡大路線」とでもいうべきか。
前のアルバムでは、
新たなファンが思ったほど入ってこなかったのかもしれません。

実際、これも後から知ったことですが、このアルバムにより、
海外特にヨーロッパでは新たな若いファンが増えたそうです。
(それに対して日本では期待したほどでもない、という話も)。
数年前に、スウェーデンのエーテボリでコンサートをした際、
アイアン・メイデンは、数日前に同じ場所でコンサートを行った
ザ・ローリング・ストーンズより多くの客を集めたという話もあります。

ただ、次作が出てあらためて思ったのが、
このアルバムは、若いファンの新規開拓を目論見つつも、
それまでの集大成であり、過去を清算するアルバムだった

ということです。
彼ら自身が「少し急いで先に進みすぎた」ことを反省したのか、
レコード会社やマネジメント会社の要請かは分かりませんが、
でも、前作は若々しさに欠けていたぞ、今回はガツッと行こう、
といったところでしょうか。
そして、その上で前に進もうという意欲ももちろん感じられる、
いわば「意欲作」ともいえます。


このアルバムは、
僕の第一印象とは裏腹に、とても成功したアルバムといえます。
まあ、僕の第一印象がアテにならないことを物語っている、
ということでしょうけど(笑)。


04 アカミノヤドリギの赤い実と折れた枝
DANCE OF DEATH アイアン・メイデン


Tr1:Wildest Dreams
アップテンポな、メイデン史上でも1、2を争う明るい曲。
底抜けに明るい、といいたくなるくらい(途中一部暗いけど)。
でも、ねぇ・・・
正直僕は、それほど好きな曲ではありません。
明らかにシングル狙いっぽくって。
そのうち慣れてくるのかなぁ・・・


Tr2:Rainmaker
僕がこのアルバムで2番目に好きな曲。
2枚目のシングルカット曲で同じくアップテンポだけど、
メイデンのポップさというのはこうあってほしい。
抒情性たっぷりの少し陰があるメロディアスでキャッチーな曲を、
ディキンソンが高音をうまく操って歌いこなしている。
共作ですが、寡作なデイヴ・マーレィの最高傑作と断言!
これは素晴らしい曲。


Tr3:No More Lies
似た傾向の曲が続く。
どちらかというと特徴がない曲かな、と思いつつ
シングルカットされたように、サビのメロディはいいですね。


Tr4:Montsegur
90年代に「パワーポップ」という音楽がもてはやされました。
メロディがポップだけど演奏はパワフルでハードなロック、です。
それって突き詰めるとビートルズやストーンズやフーじゃないか、
と、僕は当時から冷めた見方をしていたのですが(笑)、
この曲はさしずめ「ウルトラパワーポップ」でしょうね。
イントロのガリガリしたギターの音、歌メロ、リードギター、
とにかくまっすぐに進む天真爛漫さがこの曲の魅力。
後半部分のギターとヴォーカルのユニゾンがいい響き。
僕がこのアルバムで3番目に好きな曲!
大好きなヤニック・ガース作(共作)でもありますし。
だけど、確か、このアルバムがリリースされた後に、
メイデンの英国の公式ファンクラブサイトが行っていた
このアルバムの曲の人気投票で、この曲は
確か最下位かブービーだったような・・・


05 オオウバユリも春先まで残って踊りを披露
DANCE OF DEATH アイアン・メイデン


Tr5:Dance Of Death
「ある意味てっちゃん」である弟がいちばん好きなメイデンの曲。
ベルイマンの映画をヒントに、ヤニック・ガースが下地を作り、
スティーヴ・ハリスとディキンソンの3人で練り上げたもの。
ワルツのバラードで始まって、ヤニックが弾く
か細くも狂おしいギターフレーズで曲は一変して踊りだし、
いつものドラマティックなメイデン節をあとはひた走る。
「名曲度」ではこのアルバムいちばんでしょうね。
でも、この曲を最初に聴いて、いい意味ですが、
それまでの名曲のいい部分の寄せ集め的なものを感じました。
そこが、前に進む意識が強かったそれまでの名曲との違いかな。
だからといってクオリティが落ちるとかそういう意味じゃないけど、
これが「過去の清算・集大成的なアルバム」であることを
如実に物語る曲ではあります。

今回のツアーでは演奏しなかったようですが、
今後、ライヴの定番となるのかどうか、注目の曲でもあります。


Tr6:Gate Of Tomorrow
ディキンソンのヴォーカルの多重録音が印象的。
でも、ということは、ライヴでは演奏できない曲か・・・
浮遊感があるギターワークが魅力的。


Tr7:New Frontier
ドラムスのニコ・マクブレインが初めて作曲に挑戦!
そういう姿勢だけでも彼らが楽しんで作っていたであろうこと、
そして、グループとしての絆が深まったことがよく分かります。
あくまでもストレートな、ちょっとアメリカンロック風の曲。


06 ネズミに樹皮を食われ皮がむけたナナカマド
DANCE OF DEATH アイアン・メイデン


Tr8:Paschendale
打って変わって、お得意の劇的に展開する大作。
戦争をモチーフにしたこの曲は、そのまま次作につながりますが、
そういう意味では「前作=次作、これは何!?」
と一概には言い切れない部分もあり、まあ当然ですが、
一歩一歩着実に進んでいたことが分かります。
一発で胸倉をぐいと掴まれるような強いインパクトの曲ではなく、
むしろ何度も聴いてゆくうちに魅力がじわじわ伝わるタイプ。
イントロのギターのアルペジオは、まるで蝶が舞っているかのよう。
この曲はエイドリアン・スミスが作曲に絡んでますが、
彼は、Tr1のようなシンプルで短くてポップな曲が得意で、
こうした長尺ものは珍しく、その意味で一歩前進した曲ではあります。


Tr9:Face In The Sand
前作で見せた、ワルツのロマンティック路線の曲。


Tr10:Age Of Innocence
タイトルが、ヘヴィメタルっぽくない感じ・・・
バラードじゃないけど、やはりロマンティックな味付け。
メイデンでは他に同類の曲を探すのが難しい独特な響きの曲。


Tr11:Journeyman
そして最後、僕がこのアルバムで1番好きな曲。
8分の6拍子のアコースティックバラード。
それだけでもう、メイデンらしくないともいえるかな。
そして、この曲がこの中でいちばん好きだという僕も、
やはり「普通のロック」から寄って行った人間である証明か(笑)。
歌メロの美しさはメイデンでも1、2だと思いますが、
それは、エイドリアンが作曲に絡んでいるのもあるかな。
例えば、弾き語り演奏会などで、S&Gでも何でもいいんですが、
他のアコースティックギター基調の曲に混ぜてさらっと演奏しても、
誰もメイデンの曲、ヘヴィメタルの曲だとは
気づかないのではないか、という妙な自信があります。
というわけで、集大成とはいいながら、新たな面も、
意欲的に、極上のかたちで見せてくれた彼ら、
やっぱり僕には大切なバンドだと実感したのでありました。



誤解のないように書いておきますが、
僕は、今は、このアルバム大好きですよ。
このアルバムでしか得られないものはたくさんありますし、
歌メロが良くて口ずさみやすい曲が揃っているという点では、
アイアン・メイデンの中でも屈指の出来かもしれません。
そして、前作はともすれば同じような曲ばかりだったのが、
今回はバラエティに富んでいますし。


そしてこのアルバム、メイデンを聴いたことがない人に対して
最初にこれをすすめるのはひとつの手かな、とも思います。

「過去の集大成」というと後ろ向きな感じもしますが、
それは「気持ちの若さ」と捉えることもできるかと思います。
実際に聴いていて溌剌としながらやっているのが分かりますし、
「おやじロック」というものがある昨今の世の中では、
40代の男たちが楽しげにやっている姿は勇気付けられもします。
そして、若い頃にはなかった「上手さ」がそこに加わり、
安心して聴いていられるアルバムに仕上がっています。

まあ、ロックに「安心」が持ち込まれた世の中ってどうなの、
という見方も、あるかもしれないですが・・・

このアルバムにはひとつ、大事な想い出があります。
このアルバムのツアーで、アイアン・メイデンは札幌に来て
僕はそのコンサートに行ったのです!

でも、長くなるので、そのうち
そのコンサートだけでひとつの記事にしたいと思っています。
涙が出るほど巣晴らしいコンサートだった!

07 リスが食いかけで「エビフライ」になれなかった松ぼっくり
DANCE OF DEATH アイアン・メイデン

なお、今回の写真のテーマは
「雪が解けて見えてきたもの」
みな枯れた、生物学的には「生きていない」ものですが、
それらがみな踊りだす春、ということで。






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Posted by guitarbird at 23:29 │Iron Maiden

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