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2014年04月02日

In My Life ビートルズの僕の10曲その9

01
In My Life ビートルズの僕の10曲その9

In My Life 
The Beatles
イン・マイ・ライフ
ザ・ビートルズ
from RUBBER SOUL
written by John Lennon - Paul McCartney


ビートルズの僕の10曲、今日は9曲目。

今週末で10曲が揃いますが、残り2曲はおそらく、
曲の人気投票をすれば常に上位に入る曲だと思われます。

In My Lifeが今日の曲。
僕がロックの歌詞に本格的に興味を持つきっかけの曲でした。
大学時代に知り合ったロッド・スチュワート好きの友だちに
僕はロックの歌詞が好きだと話したところ、その友だちには、
今までロックが好きという奴はいくらでもいたけど
歌詞が好きという奴には初めて会った、と言われました。

僕自身がロックの最大の魅力だと感じているところは、
英語の歌詞による言葉とリズムと旋律の絡み、です。
英語は日本語と違い母音で終わらない言葉が多いせいもあって、
日本語より跳ねたり飛んだり(比喩的表現ですが)という
要素が多い言葉だと思います。
また、日本語は表意言語で主に文字に意味がありますが、
英語は表音言語で音に意味があることが多い、ということを
高校時代に英語の授業で習いましたが、その点でも、
ロックのリズム感と英語の相互作用はよく響いてきます。
英語は音を表す言語だから口ずさんでも気持ちが入りやすい。
中2の時既に、僕はそこに快感を覚えるようになっていました。
この曲で僕がいちばん素晴らしいと思う部分が
♪ I know I'll often stop and think about them
強弱のリズムと単語の並びと音の響きが最高です。

その上でやはり歌われている内容にも興味がいきますが、
ポップソングは9割以上が恋愛を歌っていることも知りました。
僕は別にそこまでへそ曲がりじゃないので、ラヴソングが嫌い
ということはないのですが(笑)、でも、テーマが恋愛以外の曲を
時々見つけると脳の中の別の部分が反応し、より興味を覚えます。
僕のリアルタイムでのヒット曲でいえば、
ブルース・ホーンズビィ&ザ・レインジのThe Way It Isが
その例として今でも印象深く残っている大切な曲です。
そうですね、人生について歌われると、最も心が動きます。

僕はまた土地に対する愛着が強いようで、今住んでいる場所も、
A公園が違くて街も近いという僕にとっては最高最良の場所で、
死ぬまでここから離れたくないという思いが強いです。
この曲の歌詞はまさにそうした土地への思いを綴っていて、
そこが強く響いてきた部分でした。

でも、しかし、この曲の歌詞をよく読むと、
♪ In my life, I love you more 「今の君がいちばん好きだ」
と言っていて、つまりはラヴソングであるということに、
歌詞を覚えて歌うようになって少し経ってから気づきました。
すぐに気づかないのが僕の鈍いところですが(笑)、でも、
最初はそれに気づいて少々がっかりしました。
しかし、人間の生活とは過去の経験の積み重ねの上に今があり、
そこが大切だという意味であると、二十歳を過ぎて分かりました。
この曲は幾重にも折り重なった人生を読み込んでいる
素晴らしい曲だと分かり、僕の中での存在感が変わりました。
韻の踏み方も素敵に響いてきます。
最も好きな歌詞は何かと聞かれると、
僕は迷わずこの曲を挙げます。


いつものように録音の風景を、
マーク・ルウィソーン(著)/内田久美子(訳)
「ビートルズ・レコーディング・セッション」より引用します。
なお引用者は文意を損なわない程度に手を加えています。

Monday 18 October, 1965
この日の後半はジョン・レノンの自伝的な新曲
In My Lifeのレコーディングに費やされた。
リハーサルの後3テイクを録音、うち2テイクが完全バージョン。
「ベスト」は第3テイクで、ジョンのリード・ヴォーカルと
ポールのハーモニー・ヴォーカル、それにリード・ギター、
タンバリン、ドラムスがフィーチャーされている。
このときはミドルエイトをどうするか決めていなかったため、
その部分は空白になっていた。
この穴は10月22日、構想力に富むオーバーダブによって埋められる。

Friday 22 October, 1965
この日最初の仕事は、In My Lifeにインストゥルメンタル・ブレイク
をスーパーインポーズすることだった。
が、どんな楽器を使うのか?
ジョージ・マーティンが何らかのキーボードを弾く、
ということは決まっていた。
テープ・ボックスを見ると、まずハモンド・オルガンが
試されたのが分かる。
しかし、これはうまくゆかなかった。
そこで彼はピアノを弾くことにするが、彼がやりたがっていた
バロック風のソロを適切なテンポでプレイするには問題があった。
このため、テンポを1/2に落として弾き、倍速で
プレイバックしてみると、これが功を奏して、曲が完成。
ビートルズの作品の中でも特に重視される曲となった。


この後、10/24にモノーラル、10/25にステレオのミックスが
施されて曲が完成しました。

ジョージ・マーティンの間奏はほんとに素晴らしいですね。
当時はまだ曲についての逸話があまり明かされておらず、
テープ操作をしていたこともあまり知られていなかったので、
マーティンはさすがピアノは上手いと本などに書いてありました。
まあ、テクニックをアイディアで補うという点、それ以前に
この間奏にたどり着いた発想がさすがはビートルズですね。

この曲はエレクトリック・ギターがイントロなどのフレーズ
以外には使われていないのも上手いところです。
その音はかなり浮き上がったミックスになっていて印象的ですね。

歌メロが素晴らしいのは言うに及ばずですが、最後の部分で
声が高くなるのも気持ちがぐっと入ってゆく部分です。

この曲はB面の4曲目に入っているというのがいいと思ってきました。
CDでいえば11曲目ですか、いずれにせよ、この落ち着いた曲が
後半に控えているのがこのアルバムの質を高めている部分でしょう。
僕は中高時代は寝る前にカセットテープでアルバムを聴いていた
という話はよくしていますが、RUBBER SOULについては、
素晴らしい曲ばかりである上にこの曲がB面4曲目にあるので、
途中で寝たことは一度もなかったんじゃないかな、と。

02
In My Life ビートルズの僕の10曲その9

この曲の印象的なカバーを3つ紹介します。

まずはロッド・スチュワート、1986年の
自らの名前を冠した再出発アルバムで歌っています。
このアルバムは内容の割にはもうひとつだった記憶がありますが、
先述のロッド好きの友だちがこのアルバムを大好きでした。
しかし友だちはこれがビートルズの曲だとは知らずに聴いていて
なんだビートルズの曲なのかとまるで茶化したように言われて
僕は少し怒った、なんてこともありました。
そこで僕がビートルズのオリジナルを聴かせたところ、
ちょっと落ち着かないアレンジだと言われました。
ロッドはテンポを落としアカペラで歌い(後に薄い伴奏あり)、
情感こもったコーラスとともにしっとりと聴かせていて、
確かに、雰囲気はオリジナル以上に感じさせる仕上がりです。
歌が中心なのでギターのイントロの部分がまるまるなくて、
最後はロッドだけが残ってしっとりと歌い終わっています。
しかし一方うれしかったのは、友だちはロッドが歌っている
この曲は歌詞がいいねと最初から言ってきたことでした。
そら見ろ、と、僕は心の中で思わないで口に出して言いましたが、
歌詞について通学の京王線の中で語り合ったこともありました。
その友だちは嫌なことも平気で言えた数少ない友だちでしたが、
今はどうしているんだろうなぁ。
まさにこの曲の歌詞が言っていることのようだな・・・
今となっては、僕が最も好きなビートルズのカバーのひとつが、
ロッド・スチュワートのこの曲です。
機会があればぜひ聴いてみてください。

2つ目はベット・ミドラー
軍施設を慰問して回る歌手をテーマにした映画
FOR THE BOYSのサントラに収録されているもので、
こちらもテンポを落としてしっとり歌っていて、
歌としてはビートルズよりロッドを基にしたのかな、
と思わせるものがあります。
こちら後半にオルゴール風の演奏がついて長くなっています。

3つ目は問題の(笑)、オジー・オズボーン
オジーはビートルズが大好きなのはもはや知られたところですが、
ビートルズのANTHOLOGYシリーズがリリースされた際に、
未完成のマテリアルを発売することに異議を唱えていて、
僕はその部分には賛同しました。
しかも、オジーが喜ぶだろうとたくさんのファンがそのCDを
送りつけてきたので、うんざりしたという話も聞きました。
問題のというのは、オジーのあの声でこの曲か、という部分ですが、
でもそれなりにいい雰囲気で歌っています。
そしてやっぱりテンポが遅くて演奏が薄いですね。
もはやビートルズのオリジナルのほうがイメージが違うのかな、
と思わなくもないです、いや、そんなことないけど(笑)、
この曲はそうしたイメージなのでしょうね。

今回はここでジョン・レノンの言葉を、
「ジョン・レノン・プレイボーイ・インタビュー」から。
引用に関しては同様です。

JL:ぼくが意識して自分の生活について書いた最初の歌だったな。
(歌い出す)
♪ There are places I'll remember
  All my life though some have changed

それ以前は、エヴァリー・ブラザーズや
バディ・ホリー流に歌を書いていただけなんだ。
歌の文句以上のことは何も考えないポップ・ソングを
書いていたんだな。
歌詞の文句は自分とは関係がないといってもよかった。
In My Lifeの発想が浮かんだのは、メンラヴ通り250番地の
ぼくの家から町へ行くのに乗ったバスの中でね。
ぼくは思いつくだけの場所の名前を挙げていったんだ。
全部書き留めてみたんだが、退屈きわまる代物だった。
で、こいつは放っておくことにして、ひっくりかえっていたら、
昔の友だちや恋人たちについてのあの歌詞が浮かんできたんだ。
真ん中の部分はポールが手伝ってくれたよ。


ポール・マッカートニーが手伝ってくれたという言い方は、
ジョンは最後までポールを別に敵視していたわけではない
ということが分かってほっとします、いいですね。
ただ、1991年頃に、ポールがこの曲を回想して
「あれはほんとは僕がすべて作ったんだよ」と発言した
という情報がラジオなどで流れていたのを聞いて、
当時の職場にいたビートルズが好きだった人と、
ポールはどうしちゃったんだろうって話したこともありました。
ポールお得意の見栄っ張りじゃないかと思うのですが。

この話で驚き感心したのは、バスに乗ったということです。
当時はもう押しも押されもせぬを通り越して姿を見られると
ひたすら押されるだけのスーパースターだったはずなのに、
バスに乗っていたことがなんだかちょっと感動し、やはり
ビートルズの曲は生活者の視点なんだなと再認識もしました。

ともあれ、この曲はジョンも自信があって大好きなのでしょうね。
この曲は、多くの人の心の中に昔からずっとある「いい曲」
「大好きな曲」というイメージを具体化した曲、そんな気がします。
だからおそらく、この曲を聴いた人は同じ思いを抱くのではないか。
それはジョン・レノン自身でさえも。
音楽は共通の言語とはまさによく言ったものです。

また、この曲を解説した本などを読んで、
「ノスタルジー」という言葉を覚えました。
そして「ノスタルジー」という言葉はこの曲のためにある、
とすら思えるくらい、この曲は完璧です。

そして、人間は確かに過去があって今がある、
今を大切に生きるには過去のことも大切にしてゆきたい
というメッセージを感じることができます。


でも、そう書いて、ふと思いました。

今は、大地震と津波で被災されたかたがたには、
それは或いはつらいと感じられるかもしれません。
思い出したくもない過去が出来てしまった。
でも、過去ではなく今が大切だと説くこの曲のメッセージは
そういう時でも心に響いてくるのではないかと思いたいです。
そして普通に生きられる人間は普通にしていなくてはならない
というメッセージを、今の僕は、この曲に感じます。

今を大切に生きてゆけば、きっと復興します。

今日は札幌ドームで、
北海道日本ハムファイターズ対東北楽天イーグルス
の慈善試合が行われました。

03 今日の生活の風景
In My Life ビートルズの僕の10曲その9

ビートルズの僕の10曲、ここまでは9曲

I Feel Fine
Come Together
Dear Prudence
While My Guitar Gently Weeps
Getting Better
I Want To Hold Your Hand
I Saw Her Standing There
Octpus's Garden
In My Life


いよいよあと1曲。






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In My Life ビートルズの僕の10曲その9