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Posted by naturum at

2017年11月04日

THE LAST D.J. トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ

01


THE LAST DJ
Tom Petty & The Hearbreakers
ザ・ラスト・DJ
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ
(2002)

超久し振りにアルバムの(長い)記事。
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズが2002年に発表した作品。

僕は当時
「ついに彼らはこんなにも素晴らしいアルバムを作ったか」
といたく感動したものです。
彼らはこの後2枚のスタジオアルバムを作っていますが、
「エンターテイメントとしてのロックミュージック」という点でいえば、
これがいちばんよくできたアルバムだと今でも思う、
今回聴き直しあらためてそうも思いましたし。
当時の僕は「エンターテイメントとしての」という条件がつかない、
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの最高傑作と思った。
しかし、その後2作を聴いた今はそうは思わない。
MOJO、HYPNOTIC EYEと、異様なほどに研ぎ澄まされた感覚、
あまりにもストイックで求道的な作品を聴いてしまうと、
このアルバムは贅肉が多すぎていささか太っちょに感じられます。
本人たちがそれで構わないというのであればいいのだけれど、
でも、トム達は実際にあれだけストイックで求道的な作品を
2枚も作ってしまったのだから、これが完成形とは思っていなかった。
むしろ、やり過ぎてしまったことを反省して次に進むことにした。
このアルバムは商業ロックの「総括」として捉える方が自然です。
実際このアルバムから次作MOJOまでの間は8年あいており、
その間にキャリアを総括するようなLIVE ANTHOLOGYを出し、
半ば活動休止状態になっていたことこからも、このアルバムの後に
次に進むための相当な心構えが必要だったことが窺えます。

ただし、(言いたくないけど)最後2作の求道精神がきつい、
という人にはむしろこれは聴きやすくていいでしょう。
曲はいいのはもちろん、仕掛けも多いし、メッセージ性もある、
それをうまくエンターテイメントとしてまとめた作品ではあります。

このアルバムの半分ほどの曲は、音楽業界やそれを牛耳る人を
皮肉った内容となっています。
全体がそうであるならこれは「コンセプトアルバム」と
呼べるのでしょうけれど、残り半分はそうではない。

音楽業界を皮肉った曲といえば僕が真っ先に思い浮かべるのは、
ジョン・フォガティのアルバムCENTERFIELDの幾つかの曲。
ジョン・フォガティはクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル
時代の不当な契約により10年ほどレコードを出せなかった。
ようやく解放され出すことができたのがそのアルバムでしたが、
僕はその背景を知っていたので、高校時代に買ったLPにある
Mr. Greed「どん欲男」という曲名からすぐに内容が想像できました。
さらには豚のアニメが踊るビデオクリップが面白い
Vang Cunt Danzも同じ人のことを歌った曲であったりと。
ただですね、その皮肉られた対象の人が実は僕が好きな映画
10本に入る『アマデウス』を制作した人だと後で知って、
なんとも複雑な思いにはなりましたが、まあこれは余談。

トムに話を戻すと、しかし今作のトムは、ジョン・フォガティのように
実際に自分が被害や影響を受けたリアルな話というよりは、
寓話化して表現しているだけと受け取れます。
大なり小なり思う部分はあったのでしょうけれど
これはひとつのショーであって、ジョン・フォガティほど重くない。

どちらのモチーフの曲にも共通したテーマがありますが、それは
「見えないものの大切さ」
それは夢だったり、信念だったり、感情だったり、純真さだったり。
トムにはそうしたものはお金では買えないし
お金で動かすこともできないというひとつの信念がある。
そのことを象徴しているのが、小さい頃夢中になった
「DJ」だったのでしょう。


02


1曲目 The Last D.J.
タイトルから想像できるのは、例えば
バグルスのVideo Killed A Radio Starだったり、
クイーンのRadio Ga-Gaだったりという、音楽を通して
時代の流れ、時代に置いて行かれることを表しているということ。
ここではアナログからデジタルへの移行により
アナログ的なものが追いやられてしまうことを危惧している。
"The last human voice"というくだりがそれを象徴しています。
ただですね、それから時代が一回りを過ぎた今、
ここで危惧されたほどアナログ的なものは死んでいないですよね。
音楽でいえばむしろここ数年でレコードも復活してきている。
多分トム達も、アナログ的なものが死ぬまでは至らないだろう
という「読み」はあったと思う、願望以上に確かな「読み」が。
しかしそれをショーとして表現しきるためにここでは妥協せず
危惧する部分を中心に据えたのではないかな、と。
この曲はまあいかにもトム・ペティらしい憂いがありながらも、
基本アップテンポのロックンロールに適度に心地よい歌メロで、
トム達の中でもポップな曲としては上位に来るでしょう。
アルバムのつかみは最強。



 The Last D.J.
 Tom Petty & The Heartbreakers
 (2002)

2曲目 Money Becomes King
子どもの頃はお金に踊らされなかった。
或いは、昔は世の中お金がすべてではなかった。
若い頃はお金のために音楽をしていたわけではなかった。
しかし、今やお金は王様となった。
大仰なストリングスとほの暗さがノスタルジーを煽る
ミディアムスロウの曲。


3曲目 Dreamville
「夢の村」というタイトルの通り、夢のような生活への憧れを歌う。
しかし子どもの頃はそうだったのではないかという思いもあるが、
それは幻想だったと大人になると気づく。
たおやかできれいな響きだけどどこか寂しい、
青空を見上げた時の虚しさのような曲。


4曲目 Joe
この曲でトムは壊れます。
1'11" ♪みゅぅぅぅ~~~ぢぃぇっっっくぅ
ジョーはレコード会社のCEOで、音楽により世の中を動かす人。
かわいい女の子をステージに上げてそれなりの演奏をすれば
音楽は売れるという安易な発想を持っている。
歌詞を読んで、何となく日本のYAという人を思い出した・・・
アルファベットと数字が名前の女性アイドルグループのボス。
トムはそれをあくまでも架空の物語として皮肉ったのだろうけれど。
そのアイドルの音楽について歌うトムの声が、壊れている。
トムの声は正直、苦手な人は苦手だと思う。
癖がある、ちょっと嫌みっぽく聞こえてしまう。
最後の呟きも嫌みたっぷり。
トムはそれを知ってか知らずか、ここでその声を最強の武器として
嫌みたっぷりに"music"と歌う。
最初に聴いて僕は「ついにやってしまったか」と思った。
あの声にしてこの曲。
そういう意味ではトムの歌手としてのひとつの頂点かもしれない。
そして蛇足ながら、この曲を最初に聴いた当時、
僕は芥川龍之介の「河童」を思い出しました。
人々の心に害を与える音楽を作る河童の名前が
「ロック」だった、ということを。


5曲目 When A Kid Goes Bad
子どもが悪くなる時。
自嘲的に物事を捉えるロックな考えでいうとそれは、
子どもがロックミュージックを聴くようになった時。
しかしこのアルバムは「信念を曲げるな」がテーマであり、
そのためには「子どもの心を持ち続けること」と説いている。
曲は鈍色の雲のような重たさ。
ルーツが見えやすい古臭いR&Bヒットソング風だけど、
歌の17小節目から10小節に及ぶパッセージでは
サイケデリック風の味付けになるのが面白い。


6曲目 Like A Diamond
この曲はあの素晴らしいトムのソロ2作目
WILDFLOWERS(記事こちら)の経験が生かされている、
夢見心地の美しい曲。
ダブルトラックで歌うトムの声もノスタルジーを感じさせる。
「彼女はまるで太陽にさらされたダイナモンドのように輝く」
と控えめに美しさを称えているけれど、聴きようによっては、
彼女は「永遠の存在」になってしまったの? と思わなくもない。
トムの個性である「陰り」が曲に深みを持たせています。


7曲目 Lost Children
ブルーズ風の大仰なギターリフによるイントロに続いて、
素っ頓狂な高い声でまろやかに歌い始めるトム。
この感覚はこの人このバンド独特のもので誰も真似できない。
ほんと、ギターからトムの声の切り替わりがユーモラスであり、
考えさせられる。
「失われた子どもたち」というタイトルだけ余計に。
彼らも当たり前にブルーズが大好きなことが分かり、
ある意味ほっとする曲ではないかとも思う。
ギターリフの上にのっかってくるマイク・キャンベルの
ギターソロもブルージーというよりはブルーズ。
ベンモント・テンチのオルガンはトラフィック風と言ってしまおう。
60年代英国ブルーズの香りがアメリカの中に復活した曲。


8曲目 Blue Sunday
カントリー調ではないけれどアコースティックギター基調の曲。
やっぱりトムの声は素っ頓狂と感じる、かも。
曲全体は落ち着いているのに、声は宙に浮いている。
よぉく読むと性的な比喩が使われている(うまくいかなかった)。
それもそのはず、彼女と何かがすれ違っている。
セブンイレブンで出会った2人の恋は短かった、のか。


9曲目 You And Me
これもWILDFLOWERSの流れといっていい。
軽やかなリズムと歌メロに心が踊り浮いてくる、
この中では珍しく陰りがあまり感じられない爽やかな曲。
短いけれど、ほんといい意味でそれだけの曲。
トムのベースが目立つ、ベース好きトム好きにはたまらない。


10曲目 The Man Who Loves Women
毎日誰かに一目惚れしてしまう惚れっぽい男の歌。
つれがちゃんといるにもかかわらず。
フレンチポップ風の軽やかな響きはトム達には珍しいスタイル。
でも、フレンチというところがこのモチーフに合っている、
というかもうこれしかないという旨味。
"Women, women,women"と猫みたいに歌うトムが
意外とかわいらしかったり!?
しかも、ゲストのコーラスがリンジー・バッキンガム。
女ったら・・・失礼、なんともユーモラスな曲。
そのコーラスの入り方、そこにしか使われない旋律など
なんとも素晴らしいいアイディア。
そして余談というか、リンジーの加入と入れ替わりで
フリートウッド・マックを辞めたボブ・ウェルチの初ソロ作が
FRENCH KISSだったことを思い出してします。


11曲目 Have Love, Will Travel
明るい曲が続き、結局は希望に満ちたままアルバムは終わる。
と思わせる1曲で、ラストという雰囲気がする曲。
救われたというか、道の前に希望が転がっている、そんな響き。
最初の8小節のAメロが終わったところで入る、
「じゃらじゃらじゃららーん」という強烈なギターリフがあまりにも
印象的で、気がつくと歌ではなくそれを口ずさんでしまう。
カントリーロック風だけど味付けはやっぱりブルーズという1曲。
さて、実はアルバムはまだ終わりではない。
その証拠にというか逃げるようにこの曲はあっさりと終わる。
そして。


12曲目 Can't Stop The Sun
音楽業界を皮肉った曲でアルバムは幕を下ろします。
 あなたはたとえ僕のお金を持ち去ろうとも
 僕のマイクをオフにしようとも
 あなたには感じとれない僕の心を盗むことはできない
トムが音楽をしたいという気持ちは太陽と同じ。
誰にも止められない。
そう歌うこの曲はまるで太陽を覆い隠す灰色の雲。
聴いていると気持ちがふさいでしまう響き。
もしかしてほんとうにトム達はこの頃はもうやってゆけない
と思い詰めていたのかもしれない。
それが最初に書いたバンドのこの後につながってゆく。
曲の中で一度しか出てこない中間部で
"Hey Mr. Businessman"と歌う旋律があまりにも物悲しく、
かつこれ以上ないというほどに美しいのは、
音楽業界に対する最大級の皮肉と受け取れます。
ブルーズフィーリングに溢れるカッコいい曲ですが、
そのカッコよさゆえに余計に重くのしかかってきます。
すごい、こんな曲を作ってしまったなんて。




トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ

最後のアルバムが最高傑作だったというアーティストを
僕は他には知りません。
ビートルズは、最後に作ったABBEY ROADを
最高傑作とすることはできるかもしれないですが、
これは好みの問題を別としても異論がありそうなところであり、
しかもリリース順ではLET IT BEの方が後ですし。
普通は、最高傑作を作るとそこから先は
壁を打ち破れないで終わるか趣味の世界に走って
長く続けるかのどちらかになるものでしょう。

トム達はこの傑作アルバムをものにした後にまた壁を破った。
しかも二度も続けて破った。
その間にキャリアを一度総括する必要はあったのですが、
それでも成し遂げた。
最新作HYPNOTIC EYE(記事こちら)を聴いて、次はどんな
アルバムを作ってしまうのか想像すると恐ろしくもあった。
一方、正直にいえば、これから先は趣味の世界で
ソフトランディングしてゆくかもしれないとも思った。
僕はファンだから、それはそれでも構わなかった。
少なくともずっと買って聴き続けてゆける。

それが終わってしまった。
趣味の世界でいいから続いて欲しかった。
最後に最高傑作を作ったあまりにも偉大なバンドとして、
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズは
歴史にのその名を刻むことになるのでしょう。
それがよかったのかどうか。

今は、それはよくないとしか言えません。

トム・ペティ、ありがとう。
これからも聴き続けます。


03


  


Posted by guitarbird at 21:27Tom Petty

2017年11月01日

今月の読書2017年10月号

01


今月の読書です。
もう11月なので、正確には「先月の読書」ですが・・・

2017年10月は4冊、再読もあります。


☆1冊目


続日本人の英語
マーク・ピーターセン
岩波新書


先月読み返した「実践 日本人の英語」の前著というべきか。
かつて読んだことは覚えているけれど、内容は覚えていない。
それもそのはずというか、これ刊行されたのは1990年、
大学生の「乱読」時代だから覚えているわけがない。
ということでほぼ新しい本と同じ感覚で読みましたが、
「実践」がその通り英文ライティングの実践的なこつを説いて
いるのと違い、こちらは英語の考え方を日本人に理解して
もらうことを主眼として書かれた本であると読みました。
もちろん「実践」でもそれがベースにはなっていますが、
今回は例文は少なくマーク・ピーターセンさんの説明により
進められています。

ここで僕は、"through"の使い方がよく分かりました。
ビートルズにもI'm Looking Through Youという曲がありますが、
中学の頃からずっと、この、"through"のニュアンス的なものが、
なんとなく分かっているようで分かっていなかった。
"through"には「成し遂げる」というニュアンスが多く含まれる。
「ずっと探していたけど見つからない」という感じですが、
そこにはきっと彼女の「本心」が見えないという意味があるのだと。

"meadow"の話はCD-Rの記事(こちら)でしましたが、
今回もやっぱり英語の歌詞に引き寄せて考える僕がいました。

マークさんは日本語でこの本を書いており、母国語の英語で
書いて翻訳しているのではないというのはすごいなと。
「実践」のあとがきでマークさんは、前著つまりこの本から
四半世紀が経って自分の日本語は少しはよくなったと思う
と書いていましたが、もうこの頃から学術的ではない
文章を書くには十分すぎるほどだったとあらためて思いました。

このさらに前、「続」がつかないものもかつて読みましたが、
今はもう家の中を探すのが大変だから、買い直して読むかな。
実はこれも買い直したものでした。
英語の本を読むと、英語以前に言葉についての考え方に
大いに刺激を受けるのがいいですね。



☆2冊目


天気のしくみ
森田正光・森さやか・川上智裕
共立出版

HBCラジオ平日8時「森本毅郎のおはよう日本」、
水曜日のコメンテーターは気象予報士の森田正光さん。
そこでこの本を知り買って読みましたが、その通り、
ほんとうに基礎の基礎の「しくみ」がよく分かる1冊。
この本の売りは、各事象を説明するイラストの横に
QRコードがあって、それを読み取るとスマホなどで
動画として見ることができより理解が進むというもの。
ところが、僕は自分のi-PhoneにQRコードを読み取る
アプリを入れていないのでそこは恩恵に与れなかった。
以前auのキャンペーンでもQRコードアプリがないために
応募できなかったということもあったのですが、必要かな・・・
まあそれはともかく、この本はいつも手の届くところに置いて、
天気の話題を観たり聞いたりする度にページをめくって
覚えてゆければと思います。



☆3冊目


風のガーデン 貞三先生の花言葉365篇
倉本聰
エフジー武蔵


ドラマ「風のガーデン」を観て2ヶ月余り。
少しずつ読み進めてようやく終わりました。
幸いなことにその間にドラマに飽きることはなくて、
まだBDに焼いたのを観たいと思うことしばしば。
実際に「ガーデン」やドラマに出てくる場所にも行ったし。
ただ、残念ながら花の季節はこちらではもう終わり。
一度読んで、来年の春にはまた忘れているだろうから、
これを読み返して庭に植える花を選ぶかもしれない。



☆4冊目


写真構図のルールブック
内地秀人・福井麻衣子
マイナビ


美瑛などで風景写真を撮る機会が増えてから、
写真について考えることも増え、
もう一度この本を読み返すことにしました。
フェイスブックで彼女の知り合いのプロ写真家の方と
お友達になっていただき、その写真を拝見していると、
やはり構図は大きな要素であると再認識もしました。
例えば光が平板でつまらない時でも、構図により
面白く見せる写真を撮ることができる、と。
ただし構図については、自分で撮っていても、
特に焦って撮った時など、何か居心地悪さを感じる
というものが誰にでもあると思います。
人間、「観る」方の能力はそうとう高いものがあるけれど、
それを実際に自分で表現するとなるとまた別の能力が必要。
僕はそんな風に思うのですが、そうしたとっ散らかった考えを
まとめるためにも本を読むことは必要だと考えます。
それはもちろん写真についてのみならず。
この本は自然風景写真のみならず、人物、街中や
テーブルフォトなども考察の対象として挙げられています。
例えば「放射」「S字」「黄金比率」などといった技法の説明では
写真に線を引いてどこにものを配せばよいかを細かく
指摘してくれるのも見やすいし、一度読み通せば、
作例写真だけをさっと見直すことができるのもいいです。
手元に置いておいて何度も目を通したい1冊ですね。



続いて【guitarbirdの書架より】





100問100答 クジラの謎イルカの秘密
宮崎信之(監修)
河出書房新社

今日は海が見える場所、八雲に行って来ました。
冒頭の虹と最後のJR車両の写真はそこで撮りました。
海を見ながら、クジラやイルカ、アザラシはいないかなぁと。
そこで思い出したのがこの本。
家のいつも目に留まる場所に置いてあって、
また読みたいまた読みたいとずっと思っていますが、
これで勢いがつくか?
一問一答形式の本で読みやすく内容も分かりやすい。
少しずつ読み進めるにもいい本です。
帯に書いてある項目を書き出します。
●クジラといるかはどこが違うのか?
●クジラはなぜジャンプする?
●ザトウクジラはなぜ歌を歌うのか?
●潮吹きは何を吹き上げているのか?
●クジラは潜水病にならないのか?
●イルカと会ったらどうすればよいか?
●クジラの祖先はどんな動物だった?
●イルカは人間の心を癒せるか?
興味をそそられる話ばかりですよね。



最後は購入して未読の本を3冊ほど。




日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語
山崎晴雄、久保純子
講談社ブルーバックス


昔からこういう本を待っていた。
書店の平台で見つけた瞬間そう思いました。
どうして日本列島は今のような状態なのか。
知りたいですよね。
まだ購入前にぱらぱらと中を見ただけですが、
期待が高まっています。





私の好きな曲
吉田秀和
ちくま文庫


吉田秀和さんが亡くなられてすぐに購入した未読のこの本。
はて、いつ亡くなられたんだっけと調べると、なんと2012年。
ええっ、5年も、ほんとうに齢をとると月日の経つのが早いこと。
最初2曲分の話だけ読みましたが、これは実際にその曲を
聴きながら読みたいと思いつついまだできず。
少し前に丸谷才一さんの本を読みましたが、そこでも
吉田秀和さんについて触れられていて、その時にも
またこの本を読むのを再開しようかと思ったのですが・・・





文庫手帳2018
安野光雅
ちくま文庫


未読というか・・・毎年購入しているこれ、買いました。
そして毎年のように来年はこれを活用しようと思うのですが、
2017は今のところ真っ白なままです・・・
ちくま文庫2冊紹介しましたが、はい、密かなファンなんです。


02


八雲の写真、虹についてもう1枚。

札幌発函館行き特急「北斗」。
雨の中流し撮り、そこそこいい感じで撮れましたが、
左端に橋の欄干の一部が入ってしまって残念。

今日はこの後晴れて虹が出ました。

さて、11月もなんとか4冊読んで記事を上げたいです。


あ、最後に忘れてた・・・
2日に犬たちを撮影して、写真を追加させていただきますね。



  


Posted by guitarbird at 23:24本・書籍・雑誌

2017年10月28日

2017年10月2回目の美瑛富良野撮影小旅行

01


2017年10月24日(火)、25日(水)、
彼女と美瑛富良野撮影小旅行に出ました。

02からは時間軸に沿って撮影した写真を並べてゆきます。


02


富良野 「あかなら」

富良野に着いてちょうど昼頃。
窓からの紅葉がきれい。

元は「北の国から」に出ていた「北時計」だった店。
軽食にカフェオレでしたが写真を撮り忘れました。

初日はここから北上してゆきました。


03


富良野 JR富良野線富良野ー学田間

丘に続く風景がきれいでしたが、失敗。
もっと長いレンズで切り取るべきでした。


04


中富良野 北星山森林公園

「ファーム富田」の上の方といった感じ、
或いは中富良野神社のさらに上にある公園。

僕は初めて行きました。

富良野から美瑛の辺りは、広葉樹の紅葉・黄葉は終わりかけ、
一方カラマツは本格的な色づき少し手前という
微妙な時期ではありました。


05


上富良野 某所

彼女に案内された、有名な風景写真家先生の家の裏。
彼女の知り合いでもあるのですが、
さすがは先生といった風景ですね。


06


美瑛 マイルドセブンの丘

夕焼けというほどではないけれど、なかなかよかった。


07


美瑛 

そこから少し離れたところに、ポプラが2本いい感じに立っている
場所を見つけて、星空撮影を試みることにしました。

寒かった。
昼は10度を超えましたが、日が暮れて一気に氷点下。
寒くて車から出たり入ったりしながら1時間ほど撮影。

この写真はまだ手持ちで撮影、この後三脚にセット。


08


自分自身結構気に入った1枚。

後で人に教えてもらったのですが、
「南斗六星」が地平線近くに写っているとのこと。

へえ、知らなかった、勉強んなりました。


09


上富良野と美瑛の境辺り

翌朝は5時に宿を出て撮影。
朝霧が出そうという彼女の予想が当たって、
なかなかいい雰囲気で撮れました。

冒頭01は日が昇った後の1枚。


10


山々が島のように見えます(か?)

この辺りで、先に触れた写真家先生が撮影していました。
びっくり、でも、先生と同じ場所で撮影して狙いが同じだったことが
嬉しいと彼女は言っていました。


11


美瑛

移動中に見つけたカラマツの丘は霧に半分隠されていました。

ここはどこか正確な場所は分からないのですが、
前回もこの丘を気に入って撮影したことを思い出しました。

きっと僕が好きな風景なんでしょうね。


12


美瑛 赤羽の丘

この日は快晴。
写真にはいいかというと、そうでもない。
空に雲があった方が面白いし、光が平板になってしまう。

昼間も撮影はしましたが、いまいちいまにくらいのばかり。

仕方がない。
次回から昼間は動植物など広い風景ではない
ネイチャーフォトを撮る時間にした方がいいと話しました。


13


美瑛 クリスマスツリーの木

というわけでいきなりもう夕方。
日の入りも早いですからね、これでまだ15時過ぎ。

空はあまり焼けませんでした。

平日で撮影している人もちらほらといましたが、
ひと月前に比べると観光客はがくんと減りましたね、
ここに限らずどこへ行っても。


14


美瑛 美馬牛小学校

有名な塔のある小学校。

最初はここが見下ろせる丘から撮影していましたが、
日が完全に落ちてすぐ近くに移動しました。

ここは昨年から何度か撮りましたが、
自分でそれなりに納得できた写真はこれが初めてじゃないかな。


15


美瑛 新栄の丘

この日は早く帰ることも考えたのですが、
晴れていてもったいないので、星空撮影もすることにしました。
日の入りが早いとその点はいいですね、これで18時過ぎです。

この日は気温の下がり方が緩やかで、
まったく寒くなかったのが不思議でもありました。


今回もそれなりに撮れてよかった。
風景写真のコツみたいなものも少しずつ分かってきました。

ただ、紅葉を撮るならもう少し早い方がいいですね。


美瑛、富良野、また行きたい。
次に行くのは真冬になりそうです。


  


Posted by guitarbird at 19:21撮影旅行記

2017年10月24日

2017年10月24日の洋楽ドライブCD-R

01


本日また写真撮影小旅行に出ています。
今回も新しい洋楽CD-Rを作りました。

の前に写真01、10月23日(月)、札幌でも雪が降りました。


◎1曲目


 I Wanna Be Your Lover
 Prince
 (1979)

今回はプリンスでスタート。
このCD-Rの選曲は既に前回小旅行の後から始めていましたが、
はて、この曲がどこでリストに入ってきたのか、忘れてしまった・・・
まあいい、この曲は大好きだし1曲目にはふさわしいから。



◎2曲目


 Get Together
 The Youngbloods
 (1967)

ヤングブラッズのこれは以前「吉田類の酒場放浪記」で
使われていたと記事にしましたが、爾来、その番組を観る度に、
僕の頭の中にこの曲が流れるようになりました。
そしてその番組で聴いてからこの曲のことを
ほんとうに大好きになりよく口ずさむようにもなりました。



◎3曲目


 Wild World
 Mr. Big
 (1993)

HBCラジオの洋楽番組「Ban Ban Radio!」
通称「バンラジ」が、野球中継の季節が終わり
また週5で放送されるようになりました。
彼女とよく聴いていますが、これはそこでかかった曲。
オリジナルはキャット・スティーヴンスですが、
僕がこの曲を知ったのはMr.Bigのこのヴァージョンでした。
ヒットした当時より今の方が好きだな、うん。



◎4曲目


 You Are Everything
 Diana Ross & Marvin Gaye
 (1973)

前回の美瑛撮影小旅行で立ち寄ったドイツ風カフェ
「ランド・カフェ」ではメロウな洋楽ヒット曲が流れていて、
ダイアナ・ロス&マーヴィン・ゲイのこれもかかりました。
他にはシンディ・ローパーTime After Time、
クリストファー・クロス「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」
などなど。
でも冷静に聴くとこれ、ダイアナ&マーヴィンの「調和」
というよりむしろ「対決」みたいな感じもしますね。
マーヴィンは一緒に歌う女性シンガーを好きになってしまうと
いい歌いい曲いい演奏ができる人だったそうですが、
ということは、ダイアナは・・・



◎5曲目

 
 Everybody Needs Someone Sometimes
 Jewel
 (2001)

前回のCD-R(記事こちら)にジュエルを入れてから、
僕の中でジュエル再評価の流れができて、久し振りに棚から
手に取って聴いたのがこれが入ったアルバムTHIS WAY。
10年以上聴いていなかったのでところどころ忘れていたけれど、
やっぱり素晴らしいアルバムだと再認識。
中でもこれ、そうそう、最初に聴いた時、ローリング・ストーンズの
Honkey Tonk Womenに似てるなぁと思ったっけ。
極北のアラスカ出身ジュエルがアメリカ南部風の曲に挑戦し
見事こなしてみせたという図式ですが、
何をやってもやっぱり声がいい、これに尽きますね。
長い眠りから覚めて、これもまたより好きな曲になりました。



◎6曲目


 Honkey Tonk Women
 Rolling Stones
 (1969)

というわけでローリング・ストーンズ本家登場?!
似てるといってもぱくりとかそういうことではなく、あくまでも
全体の雰囲気とリズムつまりサウンドプロダクションですね。
しかしその範疇でいえばやっぱりよく似てる。
ストーンズは基本オリジナルアルバム単位で聴いていて
ベスト盤はほとんど聴かないので、例えばこの曲のように
アルバム未収録のシングル発売のみの曲は
それまであまり聴いてこなかった、だから入れました。



◎7曲目


 Till There Was You
 The Beatles
 (1963)

ストーンズに続いてビートルズ。
「続日本人の英語」マーク・ピーターセン(著)岩波新書
今読んでいますが、その中でマークさんは"meadow"という
言葉のアングロサクソン的な響きが大好きだと書いています。
僕も好きなんです、アングロサクソン的というのは別として、
何かいい響きの言葉だなって昔から思っていて、
同じ単語が好きな人に出会って驚いたり喜んだり。
その"meadow"という言葉がこの曲に出てきます。
 Then there was music and wonderful roses
 They tell in sweet fragrant meadows
of dawn and dews
というBメロの部分ですが、そもそも僕がこの"meadow"
という単語を覚えたのがこの曲でした。
"meadow"という単語は、この曲の美しくも寂しい響きを
まさに1語で象徴していると僕は思っています。
そこに"fragrant"という単語がついていればなおのこと。



◎8曲目


 Battle Of Evermore
 Lovemongers
 (1991)

ラヴモンガーズとはなんぞや?
ハートのアン&ナンシー・ウィルソン姉妹のプロジェクト。
もちろんこの2人が歌っていますが、彼女たちが
レッド・ツェッペリン・フリークであるのは有名な話で、
ここではZep4枚目の3曲目に収められたこの曲をカヴァー。
グランジを扱った映画『シングルズ』のサントラの
リマスター盤CDを弟が買ってかけていたところ、
この曲が聞こえてきてCD-Rに入れることを即決。
彼女たちの妖艶さにこれは非常によく合っていますね。
まるで妖精が辺りあちこちに潜んでそう。



◎9曲目


 Take It On The Run
 REO Speedwagon
 (1981)

彼女は「ホームタウン ~僕らの再会」という海外ドラマが好き。
洋楽ヒット曲が劇中で使われていますが、一緒に観ていたところ
流れてきた1曲がREOスピードワゴンのこれでした。
これはずっといつかCD-Rに入れようと思っていた曲ですが、
ついにその時が来ました。



◎10曲目


 Mass Tequilla
 Sammy Hagar
 (1999)

NFLも「第1クォーター」を終了。
今年は応援しているチームがみな成績がよく、
特にフィラデルフィア・イーグルスは6試合を終えた時点で5勝1敗、
32チーム中唯一の1敗という驚くべき展開に。
既に0敗のチームはなく、今年は混戦模様ですね。
イーグルスには気を抜かないで最後まで行っていただきたい。
毎年楽しみなのがオードリー司会の日テレ「NFL倶楽部」。
番組ではパンチの効いた洋楽曲がよく使われますが、
サミー・ヘイガーの強烈なブギー・チューンのこれ、
次週のスケジュールのコーナーで元気よくバックに流れています。
言ってしまえば飲み過ぎたことを自慢するアホみたいな曲ですが、
陽気なサミーが歌うと某かの戒めにもなってしまう不思議。



◎11曲目


 The Great Beyond
 R.E.M.
 (1999)

2017年10月8日(日)の「笑う洋楽展」、
お題は「歌うコメディアン (アメリカ編)」。
そこで紹介されたアンディ・カウフマンの映像が衝撃、いや笑激的。
派手なつなぎを着てI Trusted Youとただ繰り返すだけでしたが、
その仕草、表情、アクションが面白すぎ、みうらじゅん氏も
安斎肇さんも大爆笑、当然その回の最優秀作品賞に輝いた。
ミロス・フォアマン監督、ジム・キャリー主演の映画
『マン・オン・ザ・ムーン』はアンディ・カウフマンの伝記映画で、
僕も当時劇場に観に行きましたが、R.E.M.がサントラを担当し
テーマ曲を歌っていることも観に行ったひとつの理由でした。
そもそも1992年の曲Man On The Moonの歌詞にも
Andy Kaufmanが出てきて、僕はそこで彼の名前を知り、
映画で彼がどんな人かを知りました。
「大いなる向こう側の世界」、この曲はMan On The Moonの続き、
でもアンディは月にはいなかったのかな。
イントロから時々入る固い音のギターのアルペジオが好き。



◎12曲目


 You Belong With Me
 Taylor Swift
 (2009)

「バンラジ」は午後7時からですが、たいていは
その少し前からHBCラジオをかけて待っています。
直前の番組が「井手大介の心の音楽」で、
基本的にはJPOPのリクエスト曲がかかるのですが、
先日は珍しくテイラー・スウィフトのこれがかかりました。
井手さんがどんな人かを僕は知らないのですが、曲を聴いて
これってテイラー・スウィフトがカントリーやってた頃の曲ですよね、
と話していて、僕はテイのカントリー時代の曲はよく知らなくて、
どうやらこれが日本では人気があるらしいと分かり、
早速CD-Rに入れることにしました。
だから他の曲と違ってまだなじみがない、これから慣れよう。



◎13曲目


 Someplace Else
 George Harrison
 (1987)

ジョージ・ハリスンのこれはプリンスを除けば今回唯一
特にきっかけもなくただ頭に浮かんで口ずさんだ曲。
でも今回、これを、トム・ペティに贈る曲にしようと。
トラヴェリング・ウィルベリーズを通して友情を深めた
ジョージとトム、今頃は「どこか他の場所」で、
たばこをふかしながらセッションしているかも。
感傷的なメロディにエリック・クラプトンのギターが突き刺さる。
隠れた名曲と僕は信じています。



◎14曲目

 
 Walls (Circus)
 Tom Petty & The Heartbreakers
 (1996)

2017年10月2日、トム・ペティ。
同じ月のCD-R、やはりミニ特集をすることにしました。
最初はこれ。
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズがサントラを担当した映画
『彼女は最高』 SHE'S THE ONEからのシングルカット曲ですが、
僕はこのアルバムをあまり聴いてこなかったので、
まずはこの曲からなじみになろうと。
皮肉っぽいけど優しい、そんなトムらしい前向きな曲。



◎15曲目


 Leave Virginia Alone
 Rod Stewart
 (1995)

ロッド・スチュワートのこれはトム・ペティの書き下ろし。
当時日本でも話題に、、、ならなかった。
ロッドが好きな友だちSと新譜として出たこれを聴いて、
感想を求めましたが、Sは口を濁すだけ。
あのトム・ペティが作ったんだよ、カバーじゃないんだよ、
ロッドのために書いたんだ、すごいことなんだよと
力を込めて話してもSは立て板に水。
そんなことを思い出しました。
アメリカでもスマッシュヒットにまでは至らなかったこれ、
数多あるロッドのヒット曲の中でも印象が薄い、そうですかね。
余談、しかしロッドはこの後同じアルバムからのLady Luckが
ドラマで使われ日本で大ヒットしさすがと思わされました。



◎16曲目


 Hard Luck Woman
 Kiss
 (1976)

トムの死に際し、キッスのポール・スタンレーも
追悼文を寄せていますが、曰く、俺たちの前座だった頃から
トムの音楽は大好きでずっと聴いている。
そういうことがあったんだ。
キッスの曲を選ぼうと思っていたらたまたま「バンラジ」で
かかったこれを入れることにしました。
ところでこの曲やっぱり、ロッド・スチュワートのMaggie Mayに
サウンドプロダクションが似てますよね。
ということでロッドの次に入れたのは、まあ偶然です、はい。



◎17曲目


 Rainy Day Woman #12 & 35
 Tom Petty & The Heartbreakers
 (1993)

ボブ・ディラン30周年記念コンサートのライヴ盤から。
この曲は10月1日より前からここに入れると決めていましたが、
それは別に何かを予感したとかではなく、トムの曲を
毎回選ぼうとするのは僕には当たり前のことですからね。
ネットでボブ・ディランについて書かれた文章を見て、
この曲名を目にした瞬間頭の中に流れてきたのが、
なぜかボブ・ディランのオリジナルではなく、
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのこれでした。
アップテンポでいかにも彼ららしい仕上がり。
"Everybody must get stoned"のところで会場も歌うのが、
やっぱりアメリカはすごいなあと思いました。



◎18曲目


 Heartbreaker
 Dionne Warwick
 (1983)

トム・ペティ&ザ・「ハートブレイカー」ズの後にこれ、
まあいってみれば洒落のようなもの。
でも、トムの死により心が傷つくのは洒落では済まない・・・
「バンラジ」でかかったこれを聞いた彼女、
これはビー・ジーズの曲だとひとこと。
半分当たり、歌っているのはディオンヌ・ワーウィックだけど、
作曲者はビー・ジーズのバリー・ギブ。
でもビー・ジーズが歌うヴァージョンも聴いたことがあるという。
僕も聴いたことがある、ライヴのメドレーの1曲だけど。
これが出た中学の頃、あの歌いいよねってみんなが言っていた。
僕も中学時代からずっと大好きな曲です。



◎19曲目

 
 More Than I Can Say
 Leo Sayer
 (1980)

これも「バンラジ」でかかり、彼女がこの曲いいねとひとこと。
続けて、邦楽でこれと似た曲があるけど思い出せない、と。
ううん、僕も分からないけれど、洋楽の中でも
いかにも日本で受けそうな雰囲気の曲ではありますね。
オリジナルはソニー・カーティス&ジェリー・アリスンによる
1960年の曲ですが、レオ・セイヤーのこのカバーは
ビルボード最高2位の大ヒットを記録しました。



◎20曲目


 Short People
 Randy Newman
 (1977)

最後はランディ・ニューマンに明るく締めてもらいましょう。
「背が低い人には生きる価値がない」と歌うこの曲、
当時は物議をかもしたそうで、皮肉屋ランディ・ニューマン
らしいといえばそうだけど、まあそうなるでしょうね。
この曲は、「笑う洋楽展」のコメディアンの回で
チェビー・チェイスがコメディ番組で歌うライヴものが
取り上げられていましたが、チェビーは歌詞を変えて歌い、
むしろそういう人たちを応援する歌にしていました。
で、チェビー・チェイスといえば、ポール・サイモン1986年の
You Can Call Me Alのビデオクリップに出てポールと一緒に
コメディタッチで歌って踊っていたことを思い出す。
当時は2人の顔が似ているからと言われていましたが、
ポール・サイモンは背が低いことで有名であり、実はこの曲が
背景にあってつながっていたのかって今更ながら分かりました。
そして僕もちょっとだけ遊んでみた。
最後「背の低い人」の歌が終わり、カーステレオでCDが
最初に戻るとそこには(背の低い)プリンスの曲が、というわけ。


02


いかがでしたか!

「バンラジ」が週5になり、車用CD-R作りのペースが
ますます早くなりそうです。



  


Posted by guitarbird at 07:29洋楽名曲集曲の詰め合わせTom Petty

2017年10月19日

紅葉もピークを迎えました

01


毎年記事にしているA公園の紅葉。

今年もそろそろピークを迎えました。

最初はフィッシュアイで撮影した1枚。


02


毎年真っ赤に色づく駐車場入り口のヤマモミジ。

今年も期待を裏切りません。


03


A公園でいちばんきれいに色づくヤマモミジ。

こちらもやはり期待を裏切らない。

今年は周りにまだ緑の葉が多く残っていて、
より彩りが鮮やかです。


04


大きく写すと、後ろの木々とのグラデーションがまたきれい。


05


展望台の一本桜。

エゾヤマザクラは他より紅葉が早いため、
もう半分くらいの葉が散っています。


06


反対側の展望台の上から見ると、
葉が落ちているのがよく分かります。


07


9年前に植樹された新しい桜並木道。

春の花も秋の紅葉も見栄えがよくなってきました。


08


木々の葉も少し大きく見てみましょう。

ハウチワカエデの葉は1本の木でも色づきがまちまち。


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こちらは先だけ赤い、面白い。

先だけ葉緑素が先に抜けたのでしょう。
赤いのは葉で生成されたアントシアニン。


10


タラノキの紅葉。

ジャンプした犬に見えませんか・・・見えないか・・・


11


まだ緑が残るミズナラにとまるアキアカネ。

この秋はアキアカネが多いように感じていますが、そこで一句。

生かされてその日の近きあきあかね 樹翔

もう繁殖行動は終わっています。


12


鳥も撮れました。

アオジ、あと1週間から10日でいなくなります。
今のうちに撮っておかないと。

僕の家の庭にもここ数日現れています。
毎年のことですが、まるでお別れを言いに来るかのように。

だから、庭でアオジを見ると、寂しくなります。


13T ※この写真はトリミングしています


上空にはノスリ。

ノスリもA公園では秋によく見られます。

ノスリ自体は冬でも北海道にいますが、
A公園周辺では冬には見られなくなります。

A公園の紅葉はこの週末が見頃。
その後は一気に散るのかな。


14


最後は犬たち3ショット。

庭の朝日も低くなりました。



  


2017年10月14日

この秋はエゾリスをよく見る

01


久し振りにエゾリスの記事。

A公園はエゾリスがよく見られる場所です。
僕も「定期観察」とは名ばかりのエゾリス記事を上げていますが、
この秋はエゾリスの姿を例年よりも多く見ます。

先月からこちら、A公園で30分歩くと必ず1匹は見られるくらいで、
2匹同じまたは近い場所で同時に見ることもよくあり、
3匹同時ということも何度かありました。

昨日はA公園のある場所、仮にA地点とすると、
そこで2匹同時に見た15分ほど後に、A地点から
200mほど離れたB地点でまた2匹同時に見ました。
その2カ所は間に展望台や噴水など開けた場所があり、
森が続いているわけではないので、短時間に
200mも移動したとは考えにくく、ということは
最低4匹が常に園内にいると考えてよいのではないかと。

エゾリスが多い理由を考えてみました。

・周りの工事の影響
これは彼女の考察ですが、A公園から小さな川伝いに
下流側に隣接している隣の敷地でこの春から大々的に
工事をしていて、その辺りにいたエゾリスがA公園内に
逃げ込んできているのではないかというもの。
これはあり得ますね。
実際、重機が大きな音をたててずっと工事をしていますが、
何のための工事かは情報がないので分かりません。
なお、野鳥にも影響が出るのではないかとこの春は
心配していましたが、現時点では野鳥に関しては
昨年と大きく変わったところは特に見受けられないです。

・子育てがうまくいった
エゾリスは1回の繁殖で平均3、4匹の子を産みますが、
今年は病死したり外敵に襲われた子どもが
少なかったという可能性は考えられます。
子リスを2匹同時に見た方のお話も今年は何度も聞きましたし。

そして今年はクリの実が豊作。
人間が食べられるほど実入りのいい栗が多く落ちていますが、
それを食べに集まるので余計に目立つということもあります。
リスは漢字で「栗鼠」と書くだけありますね。


02


A公園の栗、なんだかおいしそうですよね。

人間が食べるほど詰まっていない栗は放置されますが、
エゾリス達にはそれでも立派なごちそう。
人間がいがから出してくれるのも好都合。

今日は9月以降に撮影したエゾリスの写真を集めてみました。


03


この子はいがから出して食べていますね。

エゾリス好きな彼女は個体識別もしていて、
名前をつけて呼んで撮影しています。

「まゆげ」
 目の上に白いアイシャドウが入っているように見える

「若葉ちゃん」
 今年生まれの若い子で他より早く耳毛が伸び始めている

「耳割れ桜」
 右耳が切れていてそれが桜の花びらのように見える

しかしすいません、僕はその特徴が分かる写真を
撮影していないのでした・・・


04


この子は何ちゃんだろう・・・

鼻が長いですね、僕がつけるなら「象ちゃん」で決まり(笑)。


05


06


03から06の4枚は同一個体です。


07


08


続いて別の日の別個体。

これは同じ個体を撮った別の写真を見ると
右目の上に白いアイシャドウが確かに入っていたので、
「眉毛ちゃん」だと思われます。

なお、その別の写真は手ぶれがひどくて、
お見せできるものではないのです、申し訳ない・・・


09


10


07から10までは同一個体の「眉毛ちゃん」です。

今のA公園はほんとうにいつでもエゾリスが見られます。

エゾリスも冬支度に忙しいのでしょうね。


さて、A公園の紅葉を3枚ほど。

11


2017年10月12日


12


2017年10月13日

同じ場所、アングルなど撮り方は違いますが、
1日でだいぶ葉が落ちたように感じました。


13


2017年10月14日

紅葉しているのはカスミザクラ。

今年は早く赤く色づく木が多い一方で、
まだ葉が緑のままの木もまた多い。

こんな秋もあるんですね。

短い秋を楽しみたいです。


14


最後は今朝の犬たち3ショット。

朝の庭の斜光ややっぱり犬たちをきりりと見せてくれる

わけないか(笑)。

  


Posted by guitarbird at 22:29エゾリス

2017年10月09日

六花亭「おやつ屋さん」2017年10月は(紅葉つき)

01


毎月恒例六花亭「おやつ屋さん」。

2017年10月は2日遅れてしまいましたが上げます。

今月は「いつものアレ が いつもの・・・アレ??」

なんじゃそれ(笑)。


02


-いつもの定番商品5種類が、
「アレ?」っと装いを変えての新登場です。-

というわけですが、僕はこの中の定番商品、
食べたことがあるのは2種類だけでそれもたまにだから、
僕にはおなじみというわけではありません。
だから定番がどんな味だったか分からないまま食べました。

ひとつずつ、左上から時計回りに行きます。
(食べた順番とは違います)。
包装紙に書かれた紹介文も書いてゆきます。


03


しゃきしゃきの「りんご」がアクセントの醍醐

これは食べたことがない、「醍醐」とい商品名も
そういえば店頭で見たことあったっけ、というくらい。

りんごが入ったケーキ、おいしくないはずがない。
確かにりんごのしゃきしゃき感がよかった。


04


秋らしい「マロン」クリームのシーフォームケーキ

僕は「マロン」味のお菓子は好きだから、これは嬉しい。

ケーキはしっとり感があっていい。


05


「レモン」ピールの上品な香り立つ生粉餅

レモンとこし餡が絶妙。
これがつぶ餡だったらレモンのすっきりさとは合わないかな、
そんな気がします。


06


ダックワーズのスタンダード、「アーモンド」味のおふたりで

す、すいません・・・
「ダックワーズ」が何だか僕は知らなかったので調べました。
「アーモンド風味のメレンゲを使った焼き菓子」とのこと。

「おふたりで」は割と最近食べましたが、あれ、
どんな味だったか・・・

アーモンドが結構こってりしていました。


07


胡麻をふんだんに使用した、濃厚な「ごま」餡のひとつ鍋


これが今までいちばん食べたことがあるかな、たまにだけど。
ごま餡がいつものだったのではないかと勘違いするくらい
とっても合っていました。

さて、今回僕がいちばん気に入ったのは何でしょう?

正解は

06


生粉餅!

自分でも意外でしたが、ひとつだけ色合いが違うのが、
見た目でも、なんだか気になったのでした。

食べたことがない定番は買って食べてみよう。


ところで。
A公園の紅葉、だいぶ進んできました。

昨日の写真を4枚ほど。

09


毎年写真を上げているA公園第一駐車場入り口のヤマモミジと
A公園でいちばんきれいに色づくヤマモミジ(左奥)。

急に赤くなってきました。


10


今年は色づきが早いですね。

これはだいぶ圧縮して撮影したのですが、
赤も黄色も緑もあってそれはそれできれいかも。


11


藻岩山が見えるここが意外ときれい。

「錦秋」という言葉が浮かびました。


12


ハウチワカエデも色づきが早い。

今年もそろそろ紅葉の記事を上げます。

昨日の写真でしたが、この時期は1日でも違ってくる。
今日撮影しなかったのは失敗でした。


13


最後はマーサが潰されそうな3ショットでした(笑)。
  


Posted by guitarbird at 23:29六花亭

2017年10月06日

2017年10月5日美瑛撮影小旅行記

01


2017年10月5日木曜日

日帰りで彼女と美瑛撮影小旅行に行って来ました。
今回は徹底的に(でもないか?)美瑛の丘にこだわって
主に美瑛町内時々上富良野中富良野を回りました。

未明午前3時に家を出て、高速を使わず、
美瑛で最初に撮影したのが午前6時少し前。

雨の中を出発、途中も降ったりやんだり、
美瑛で雨は一応上がっていました。

なお、この記事の写真はクリックすると大きく見ることができます。
(小さいままのサムネイル画像では画質が劣っています)。


02


最初のうちは雲のかすかな切れ目から光が差すだけ。

牧草ロールがあったこの牧場では空をあまり入れずに撮影。

牧草ロールはもう何カ所かでしか見られませんでした。


03


雲が厚く、光の切れ目を待ちながらの撮影でした。


04


雨で濡れた路面もそれはそれできれい。


05


この時は土が出た丘の畑に朝日が差しました。

朝に撮った中ではこれがよかったかな。

午前中は「パッチワークの路」「パノラマロード」「沢の村方面」など
美瑛の北部を回り、途中仮眠などをとりつつ少し早めにお昼。


06


07


お昼はドイツ風料理の「ランドカフェ」。

ドイツ人と結婚した日本の女性が営んでいます。

食事はドイツらしくソーセージのセット、彼女はかぼちゃスープ
でしたが、撮るのを忘れました。

しかし食後のデザートは撮りました(笑)。

上が僕の「フルーツタルト」、
下が彼女の「ドイツ風チーズケーキ」。

このケーキが絶品、と前から聞いていましたが、まさに!
タルトは完全なサクッでもなく完全なしっとりでもない。
その間を出すのは難しいのでは、と素人考え。

旅先でのこうした食事は満足感が高まりますね。


さて撮影後半、メインというか。
昼前から晴れ時々曇りに変り、
日差しが強い瞬間が出てくるようになりました。


08


食事をした店の近くで羊が放牧されていました。

牧場と道路の間に木や草が生えていて撮影できるポイントが
限られていて、草が踏み分けられた場所が何カ所かありました。


09


美瑛にはきれいな丘の風景がたくさんあります。


10


一面のひまわり畑が1か所だけありました。

まだあるんだ。

この頃は太陽を遮る雲がほとんどないかあっても薄く、
ここで少し時間をかけて撮りました。


11


10はひまわり暗め、11は逆にひまわり明るめ。

どちらがお好みですか?


12


ヒマワリは背が高く、そのままでは広がり間がないので、
車のシートの上に立って俯瞰気味に撮影。

そうだ、撮影の時は車に小さな脚立を積んでおくか。


13


観光地として有名な「新栄の丘」から見える
「赤い屋根の家」を近くから撮影。

「赤い屋根の家」は現在は無人で、
地元の有志の人により守られているのだという。
観光地にはそのような苦労もあるのですね。
ありがたく撮影させていただきます。


14


花畑が広がる「四季彩の丘」は彼女のお気に入りポイント。

畑の中に1本だけ立つヤマモミジはまさに見頃。

先月来た時に、紅葉するときれいだろうなと思っていました。


15


お花畑の向こうの山々は雪を被っていました。

寒かった、この日は明け方から動いていただけに。

でも、寒いから撮れた秋の風景、よかった。


16


一度撮影を中断し、中富良野町の「ファーム富田」へ。

紫のトラクターがいい場所に止まってくれました。


17


駐車場を出る時に富良野線に列車が見えた。
列車は近くの「ラベンダー畑駅」で停車したので、
僕たちは少しだけ車で先回りして撮影することができました。

もう1分早く着いてもう少し準備したかったのですが、
まあこれはこれでよしとするか。


18


夕景は美瑛に戻って「クリスマスツリーの木」で撮影。

木に太陽が重なった。

まだ17時前、日暮れが早くなりました。


19


あまり焼けないだろうと言われ、その通りでしたが、
まあそれなりの夕景写真が撮れました。

この日、「ファーム富田」に行く前後に、
トム・ペティのCDを2枚続けて聴きました。
ハートブレイカーズのDAMN THE TORPEDOESと
ソロのWILDFLOWERS(アルバム記事こちら)

正直、まだトムの死を受け入れたくなくて、
聴きたくないという思いが強かった。
だけど一方その2枚はCDを持ってきていて、うん、
やっぱり聴きたくなって。

聴いてよかった。
特にWILDFLOWERSは富良野美瑛には合いますね。


日が暮れて、帰り道を進み始めました。

20


富良野の「フラノマルシェ」に寄ると、月がきれいでした。

この後は温泉に入って帰路につき、帰宅は22時過ぎでした。

写真的にはまあまあでしたが、撮るために動く、
それがとにかく楽しい1日でした。

すっかり美瑛に夢中になって。
と、最後に言われました(笑)。


  


Posted by guitarbird at 21:24撮影旅行記

2017年10月03日

トム・ペティが

01


トム・ペティが死んだ。

亡くなったと書くべきかもしれないけれど、
衝撃はあまりにも大きくて他の言葉が思い当たらない。

まさかこの日が来るなんて。

訃報記事。

****

米ロックミュージシャンのトム・ペティさん死去 66歳
家族が発表

【AFP=時事】
米ロックミュージシャンのトム・ペティ(Tom Petty)さんが
2日未明、心停止の状態に陥り、その後死去した。66歳。
数時間前には米国のメディアが未確認情報として
訃報記事を流していたが、遺族がペティさんの死を確認した。

家族は、「私たちの父、夫、きょうだい、リーダー、
そして仲間であるトム・ペティの早過ぎる死を報告するに
当たって打ちのめされています」との声明を発表した。

ペティさんは2日未明、米カリフォルニア州マリブの自宅で
心停止の状態に陥った。

声明によると、ペティさんはすぐにロサンゼルスの病院に
搬送されたものの蘇生することがかなわず、
同日午前8時40分に家族やバンドのメンバー、友人らに
囲まれて安らかに息を引き取った」という。

****


今朝トムが危篤であると聞いた瞬間頭に流れてきた曲。




 Only A Broken Heart
 Tom Petty
 (1994)

ほんとうにこの曲が最初に浮かんだのですが、
ほんとうにそれが今の僕の気持ちを表している。

大好きなアーティストが亡くなると、
その人の音楽をたくさん聴く、聴きたくなる。

でも、僕は、トムの死を知り、トムの音楽を、声を、
聴きたくもなかった。
受け入れられないから。

しかし帰宅してやっぱり聴きたい気持ちに抗えなくなった。

最初は、結果として「遺作」ということになるのか、
トム生前最後のスタジオ録音アルバムである
マッドクラッチのMUDCRUTCH 2を聴きました。




 Dreams Of Flying
 Mudcrutch
 (2016)

早すぎる、もう飛んで行ってしまったなんて・・・


続いてトム・ペティ&ザ・ハートブレカーズ名義による
生前最後のアルバムを聴きました。
ビルボードNo.1に輝いた彼ら唯一の作品。




 Fault Lines
 Tom Petty & The Heartbreakers
 (2014)

このCDを手に取った時最初に思い浮かんで口ずさんだ曲。


訃報に接して2曲目に頭に浮かんできたのは、明るいこの曲。




 Feel A Whole Lot Better
 Tom Petty
 (1989)

トム・ペティ最初のソロアルバムにして80年代の名盤。
ザ・バーズの曲のまさに最高のカバー。
口ずさむには歌メロがあまりにも素晴らしすぎる。


その次に浮かんだのはこれでした。




 It Ain't Nothing To Me
 Tom Petty & The Heartbreakers
 (1985)

なぜだろう、自分でもこれが浮かんだのは不思議。
ディスコっぽいファンクっぽいソウルっぽい。
こういうのもできる人だったんだなあってあらためて。

そこからはもう次々とトムの曲が頭の中に、仕事中でしたが。

その中の1曲は、「死」を扱ったビデオクリップでした。




 Mary Jane's Last Dance
 Tom Petty & The Heartbreakers
 (1993)

キム・ベイシンガーが出演するこのビデオクリップは
当時話題になりました。


最後に、僕がトム・ペティと出会った曲を残しておかなければ。




 You Got Lucky
 Tom Petty & The Heartbreakers
 (1982)

中学3年の秋、NHK-FMでエアチェックした曲。
気持ちが動かされましたが、レコードは買わなかった。
まだ僕には早いと思ったのかな。



ついにコンサートに行くことができなかった。
日本でも、アメリカでも。

ありがとう、トム・ペティ、そしてさようなら

  


Posted by guitarbird at 19:29Tom Petty音楽家追悼記事

2017年09月30日

今月の読書2017年9月号

01


今月の読書2017年9月号

今月は多く読めたので(再読ありますが)、
先月に引き続き記事にまとめて上げることができました。



☆1冊目


実践 日本人の英語
マーク・ピーターゼン
岩波新書


再読ですがぜひまた紹介したいので取り上げました。

今回は「英語は論理的思考に基づく言語である」
という部分が重たく響いてきました。
日本人がよく使う"so"という単語、英語ネイティヴの人は
そう軽々しく使う単語ではないことと後に"that"節を取ることで
「論理的思考」に基づくきっちりとした文章になる、という。
そうなんだ。
と駄洒落を言いたくなるほど日本人には身近な単語にも
小さな落とし穴が潜んでいることが分かりました。
この本は傍らに置いてもっと気軽に目を通すようにしたいです。
というのも、今回、読んでいてあやまって黒マッキーの線を
書き込んでしまったのです・・・
でも、だから書き込みもする勢いで気軽に読もうと。



☆2冊目


ソクラテスの弁明 関西弁訳
プラトン(著)/北口裕康(訳)
PARCO出版


哲学書としてあまりにも有名な「ソクラテスの弁明」。

それを関西弁で翻訳したのが本書。
2009年出版当時結構話題になり売れたと記憶しており、
だから僕も買って家にあったのでしょうけれど未読のまま、
先日家の棚を整理していたら目についてすぐに読みました。
これが面白い。

これって落語? それとも哲学?

生きることの意味、善と悪、国家と法、死の捉え方・・・
賢人ソクラテスのメッセージが、
生きた言葉として、いま私たちに届きます。

でも、なんで関西弁!?


なんでと言われて気になる方もいらっしゃるでしょう。
ここはひとつ意地悪せず、訳者の北口さんの言葉から拾うと、
ソクラテスは難しいことを並べて信念を貫く
「めんどくさい人」であり、この本を書いた弟子のプラトンも
そんなソクラテスを理想化している面はあるだろうけれど、
実際はソクラテスも「俗人」であったに違いないというのが
北口さんの読み。
その「俗人っぽさ」を表現し伝えるには関西弁がいい、
とのことでこの発想につながったとのこと。
この本の関西弁は桂米朝師匠の大阪弁「船場ことば」
をイメージしたものということですが、関西弁には疎い僕は
残念ながら、そういうものなのか、と思うだけでした。
どんな文章か気になると思いますが、今回はサービス、
帯に記された本文の一部も引用します。

せやけど、その帰り道に思ったんです。
確かにあの人よりもわたしの方が知恵があるかもしれんと。
ちゅうのは、あの人もわたしも、お互いに善についても
美についても、ようわかってないと思うんやけど、
あの人は九割方わかってるっちゅうことでわかった気に
なってはる。


「ソクラテスの弁明」は何を隠そう僕も大学時代に
岩波文庫で読むだけ読んだ口ですが、確かに、
それに比べればはるかにとっつきやすかった。
(というか岩波文庫版はまるで覚えていない・・・)
でもそれが関西弁だからかなのかは、正直いまいち分からない。
僕は関西に住んだことがないので、生の言葉としての実感は、
こちらに来ている関西弁を話す人からしか分からない。
岩波文庫の文章が堅苦しかっただけで、関西弁ではなくても
砕けた文章で書かれていれば同じように感じたかもしれない。
と考えて、いや、やっぱり、砕けた感じには関西弁がいいのでは、
関西弁だからより多く伝わってきたのでは、と思い直しました。
それにしても、青年に悪影響を与えたということで裁判にかけられ、
多数決により死刑宣告を受け、それをを受け入れてしまう。
死ぬことが理想であるかのような考えにまで至ってしまう。
というのはやはり少なくとも凡人である僕には理解できない、
不条理すら感じてしまいますが、まあだからソクラテスは
2000年以上経った今でも尊敬されているのでしょうね。
いろいろ考えさせられる1冊、読んでよかったです。



☆3冊目


物情騒然。 -人生は五十一から ④-
小林信彦
文春文庫


久し振り小林信彦のエッセイですが、僕は、新刊以外の場合、
読む時はいつも仕事の休み時間や家にいるちょっとした時間に
ゆっくり読み進め最後1/3くらいは一気に読んでいます。
今回はここ4日で2/3を一気に読みました。
(読書の記事に合わせるためというのはもちろんあった正直)。
今回のは2001年の連載ですが、このシリーズはいつも、
その時僕はどうしていたかを思い出したり、その時世の中で
もてはやされていたことや事件に対してこんな見方もあったんだ、
などと自分に反映させながら読んでいます。

2001年はあの「同時多発テロ」があった年ですが、
そのこともやはり冷静に情勢を見て書いていたのが、
「人とは基本的に距離を置きたい」という小林さんらしいところ。
またこの頃は小泉元首相がまあ全盛期といえる頃でしたが、
当時の小林さんを知らない僕として意外なことにというか、
小林さんも最初は小泉首相を支持していたことが分かりました。
でも、自民党の守旧派を「ぶっ壊す」という小泉首相の姿勢は、
考えてみれば小林さんの考えとも一致するわけで。
が、読み進めていくうちに考えが揺らいでいくのは、
読んでいてリアルな感覚でした。
小泉首相は一時支持率が9割を超えていましたが、
そうなると全体主義的のようで恐くなってくるというのが、
戦争経験者の小林さんらしい感覚だなと。

今回印象的だったのは、喫煙に関する話題。
2001年当時は電車のホームでたばこを吸い電車が来ると
投げ捨てて乗る人がまだ結構いたらしく(少なくとも東京では)、
それから見れば今はまだだいぶ喫煙マナーが改善している、
まだだいぶ、というくらいですが、と思いました。
ただ、2001年の喫煙率は男性約52%女性約14%とありますが、
2017年を調べてみると男性約28%女性約9%と、当時の
6割ぐらいまで減っているので、そうはなるでしょうね。
数が減ったのでマナーが悪いとより目立つ、だから抑える、
ということもあるでしょうし。

もうひとつ。
小林信彦さんはエッセイなどにタイトルをつけるのが下手と
自認しているという話が面白かった。
小説は書き終ってから考えればいいから楽だけど、とりわけ
締め切りがあるエッセイなどは急かされたり先にタイトルを
決め(られ)たりすることがあるので困るという。
本書「物情騒然。」はエッセイをまとめて書籍化する際に
つけられたもので、後といえば後だけど、でも小説と違い、
内容に一本スジが通っているわけではないので、
考えるのにやはり苦労したのだろうと僕は思いました。
このシリーズには「出会いがしらのハッピーデイズ」というのも
ありましたが、それは実際に意味が分からないと
直接言われたことがあったのだとか。
そうですね、確かに僕も正直、この2つのタイトルは、
ひとひねりがある以上のちょっとした手強さを感じます。
コピーライターのものとは違う何か。
話はそこから太宰治に流れてゆきますが、太宰治こそ
「キャッチコピーの名手」だったという。
「富士山には、月見草がよく似合う。」
なんて文章はそのままキャッチコピーになっている。
太宰治が今でも読み継がれているのはなぜだろうと
漠然と思っていましたが、なるほど、そういう感覚、
とっつきやすさが今でも受け入れられているからなのだと。
太宰は生前は一部を除く作家達に馬鹿にされていましたが、
後世に残ったのは逆に太宰の方だったという皮肉。
僕もまた太宰治を何か読みたくなってきました。

映画やドラマの話が多いのはもちろんですが、
今回も僕が好きな事象に対して別の角度から見せて
読ませてくれたことに感謝です。



☆4冊目


日本人のための英文ライティング即効薬
内藤由美子
角川書店


店頭で本を探していた時ふとこれが目に留まり、
まさにこういう本が欲しかったと一瞬で決まった本。
読んでみると実際その通りで、英文ライティングに関して
知りたいことがほぼすべて簡潔にまとめられている、
非常に便利で使い勝手のいい本でした。
これも傍らに置いて頻繁にページをめくる1冊になりそうです。



続いて【guitarbirdの書架より】




星の神話・伝説
野尻抱影
講談社学術文庫


最近凝り始めているのが、星座、星空。
先日A公園で「星空観察会」が行われました。
トラックの荷台に口径30cmほどの天体望遠鏡を備えた
「移動天文台」と天文指導員さんをお招きしてのもので、
惑星は土星しか見えなかったけれど、はくちょう座のアルビレオや、
ヘルクレス座のラス・アルゲティ(初めて聞いた名前)といった
二重星を見ることができました。
この本は大学生の頃に買ったもので、たまたま観察会の
数日前に書棚で見つけ懐かしくなって取り出しました。
ですが、読んだという確かな記憶はあるものの、
内容についてはほぼまったく覚えていない・・・
だから「書架」で紹介するのもどうかと思いましたが、まあ、
読んだらまたここでご報告させていただくということで。
著者の野尻抱影さんは1977年に亡くなられた方であり、
僕がこの本を買ったのも没後10年以上経った頃でしたが、
当時は星座に関する本の名著と言われていました。
今ページをぱらぱらとめくりました、読みたいです。


さて、読みかけの本などを。




風のガーデン 貞三先生の花言葉365篇
倉本聰
エフジー武蔵


「風のガーデン鑑賞記」(記事こちら)でも触れた、
ドラマで出てきた「風のガーデン」の花言葉をまとめた本。
まだ半分くらいしか読んでいないので、
面白かった花言葉などは(多分)来月また紹介します。






たったひとりの反乱
丸谷才一
講談社文芸文庫


この本は先日、北海道新聞の「親と子のサンデー・ほん」
というコーナーで中学生向きとして紹介されていました。
丸谷さんの本が取り上げられるなんて嬉しくて、その新聞記事を
切り抜いてこの本と一緒に取っておくことにしました。
が、ですね、僕はまだ読んでいないので読まなければ、読みたい。
でも長いんですよね・・・
なんてこと言うと中学生に笑われそうですね。
どんな内容か、裏表紙のあらすじを書き出します。

出向を拒否して通産省をとび出し民間会社に就職した
馬淵英介は若いモデルと再婚する。殺人の刑期を終えた
妻の祖母が同居し始めたことから、新家庭はとめどなく
奇妙な方向へ傾き、ついに周囲の登場人物がそれぞれ
勝手な「反乱」を企てるに到る。=現代的な都会の
風俗を背景に、市民社会と個人の関係を知的ユーモア
たっぷりに描いた現代の名作。谷崎潤一郎賞受賞。


読みたいです、ほんとうに。


02


いかがでしたか。

A公園で星空写真を試しに撮ってみましたが、やはりというか、
地上が明るすぎて星空は上手く撮れなかった。
地上というか、公園内の外灯ですが、でも、写真をしていえば
これはこれで面白いかもと思い敢えてここで取り上げました。
ちなみに、写っている藻岩山頂上の明かりの右横にある星が、
「みなみのうお座」の一等星「フォーマルハウト」という星。
結構目立つのですが、実は知らなくて、、、ごめんなさい。
覚えました、見やすい位置にあるし、「フォーマルハウト」でした。

さて、来月は記事にできるほど読めるかな。
再読も含め、なんとか読みたいです。






  


Posted by guitarbird at 22:29本・書籍・雑誌