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2014年05月20日

PIECES OF YOU 「心のかけら」 ジュエル

※guitarbirdはただいま遠征中です。
お返事が遅くなることがあります。
予めご了承ください。

※いつものように
写真へのコメントも大歓迎です


アルバム記事をひとつ仕込んで出発しました。
来月に新譜が出る人のデビューアルバムを。

前回の遠征の帰り、ABBEY ROADの後に聴きました。

01
PIECES OF YOU 「心のかけら」 ジュエル

PIECES OF YOU Jewel released in 1994
心のかけら ジュエル

大好きなジュエルの新譜が6月に出ます。
彼女のアルバムは、僕がBLOGを始めてから1枚出て、
記事でも紹介していますが、過去のアルバムについては、
追々紹介するといいつつ、まだでした。
そこで、新譜を前にして、やっぱりデビューアルバムを
今回は紹介することにしました。

ジュエルは、本名Jewel Kilcher ジュエル・キルヒャー、
1974年5月24日アラスカ生まれ。
苗字も顔立ちも、いかにもドイツ系。
そうか、誕生日がもうすぐだ、ということを、
記事を書くに際して、ワーナーのHPで調べて知りました。
本名とアラスカ生まれということは知っていました。
細かいバイオグラフィーなどは、そちらのHPをご覧ください。
http://wmg.jp/artist/jewel/

僕が知っている限り、アラスカ出身の有名人というのは、
彼女と、少し前に活躍したNFLのさる選手しかいません。
あとは「新スタートレック」のライカー副長くらい(笑)。

アラスカ出身ということが、果たしてどれだけ彼女の音楽に
反映され、影響しているのか・・・
と考えてみて、実は僕は、彼女のCDを聴く時には、
彼女がアラスカ出身であることを意識しないことはないので、
僕の感じはまったくアテにならないことに気づきました。
影響、あるような、ないような・・・
難しいですが、完全な都会的な雰囲気ではない、
ということだけはいえる、かな。
アラスカであるかどうかというよりも、感受性の鋭さは、
育った環境からの影響があるのかもしれません。
もっともそれは彼女に限ったことではないですが。

彼女の魅力はなといっても、
「エンジェル・ヴォイス」、「レインボー・ヴォイス」
基本的にはややハスキーな甘い声で聴く者を魅了します。
はい、僕は魅了されました(笑)。
いろいろな声を出して表情豊かに聞かせるのも特徴です。
時には、もうすっかり死語ですが(笑)「ぶりっ子声」、
時には情け容赦ない厳しい声、時には裏返った声、
そして時には声楽家のようなほんとに美しい声。
それらの声を、曲によって、または同じ曲でも展開によって
使い分けているのが、ヴォーカルを聴く楽しさのひとつでもあります。

02 ヨーロッパトウヒの「赤い花」
PIECES OF YOU 「心のかけら」 ジュエル

音楽的には、
フォークを基調としたポップス、というのは今の路線ですが、
このデビューアルバムは、ほぼ完全なフォークです。
要はギター1本による弾き語りのスタイル。

弾き語りであり、デビューアルバムでもあるせいか、
このアルバムは、かなり自伝的な内容になっているらしいです。
ということはもちろん何年かして他の媒体を介して知ったのですが、
最初に聴いた時から、それは感じていました。
まあ、フォークという音楽、そしてシンガーソングライター自体が、
大なり小なりそういうものだとは思いますが、このアルバムは
そういうフォークの土台の上にしっかりと立っている、
ということだけは、さっと聴くだけで感じ取れると思います。

フォーク弾き語りというスタイルであるため、アレンジよりも
歌詞と曲そのものの比重が高くなるのは当たり前のことですが、
このアルバムの曲はかなりの高水準で、
いい旋律の曲がずらりと並んでおり、
90年代でも屈指の出来と断言していいものです。
アコースティックギター弾き語りが好きで、
この人の声が好きであれば、きっと満足いくに違いありません。

あ、顔が好きというのももちろんOKですよ(笑)。
ちなみに僕は、決して顔から入ったわけではないのですが・・・

03 タチツボスミレ
PIECES OF YOU 「心のかけら」 ジュエル


Tr1:Who Will Save Your Soul
緊迫感溢れるイントロからスタート。
これはソリッドで攻めてくる感じがするかっこいい曲ですね。
音的に無駄な贅肉はそぎ落とされていることもあって、
この鋭さ、強さは特筆もの。
タイトルのせいかどうか、ソウルっぽい雰囲気の曲ですが、
歌い方はまるでソウルを意識していないのが彼女らしいところ。
まさに魂に響いてくる、名曲といっていい曲。


Tr2:Pieces Of You
彼女の人間観察の鋭さを示す曲。
「彼女は醜い・・・だけどそれもあなたの一部」
と、次々と事例を挙げて、人間はみなそういうものだと訴える。
たおやかなバラード調のソフトな曲なだけに、
メッセージの重たさをより強く感じます。
ただ、車で聴いていると、1曲目はむしろ合う雰囲気だけど、
ここからいっきに車には合わない感じになってきます。
フォーク弾き語りだけに、仕方がないことでしょう。
ライヴ録音で拍手が最後に入っています。


Tr3:Little Sister
急いて歌うのが印象的なアップテンポの曲。
Knock, knock, knockingと歌う部分は、
ディランのかの名曲を彷彿とさせるもので、
彼女がアメリカのフォークの流れの中にいることを、
聴き手に強く意識させます。
同じくライヴ録音。


Tr4:Foolish Games
これはTr10とのカップリングでシングルカットされ、
両方でおよそ1年の長きに渡ってチャートインしていました。
この曲、シングルではキィも違う、まったくの別バージンに
差し替えられていますが、こちらはオリジナルバージョン。
哀愁漂う、劇的な、透明感ある、神秘的な響きの曲ですが、
この手の曲にありがちな「アイリッシュ」「ケルト」香が、
あまり感じられず、むしろ北欧的感じがします。
ビデオクリップの彼女も、まるで妖精のような雰囲気。
これは稀代の名曲。


04 ヌルデの赤い新葉
PIECES OF YOU 「心のかけら」 ジュエル


Tr5:Near You Always
青春ドラマ風の切ない曲を、戸惑った、ためらったように歌う。
それもそのはず、好きな人に対して強がりをいいつつ、
ほんとは好きなのよ・・・と。
それにしても、ここまで素直じゃないというのはなんだか・・・
ま、いっか(笑)。
そこが逆に人間心理の、そして曲の面白い部分ではあります。


Tr6:Painters
延々と語り続けるような、まさに弾き語り。
といいながら実はストリングスが薄く入っています。
曲の抑揚があまりなく、気持ちは表れているんだけど、
正直、僕には、この中ではいちばん印象が薄い曲かなぁ・・・


Tr7:Morning Song
朝のけだるい雰囲気が漂う軽い感じの曲。
明るいようで切ない歌メロは素晴らしく、かつ展開がうまい曲。
だけど、かわいらしい声でずっと歌ってきてから、
力強く「ベッドに戻ろうよ!」と歌うのは・・・
聴いていてちょっと気恥ずかしくなる歌、かな。
特に旋律が、印象には残りやすい佳曲ではあります。


Tr8:Adrian
ひとつの物語をゆったりと、切々と語りかける。
「フォークシンガー」ジュエルの真骨頂。
閉じこもっているエイドリアンを助けたい、という歌のようで、
Adrian come out and playという歌詞が胸にぐっと迫ります。
この曲は旋律もメリハリがあって親しみやすいです。
なお、これとTr10のみ、ジュエルと他のミュージシャンの共作。


Tr9:I'm Sensitive
跳ねるようなギターの演奏が印象的。
途中、微妙にテンポが変わるのが、揺れる心を表すかのよう。
ジュエルのギターテクニックは、あくまでも伴奏というものですが、
この辺のギターでの聞かせかたも味があります。
この中ではいちばんかわいい感じがする曲ですかね。


05 イヌエンジュの新葉は面白いかたち
PIECES OF YOU 「心のかけら」 ジュエル


Tr10:You Were Meant For Me
この曲は、こちらのバラードの記事をご参照ください。
ここで紹介する日本盤そして現行EU盤には、
シングルバージョンが収録されていますが、
アルバム通して聴くと、この曲だけ音質と声質が違うのが
はっきりと分かり、違和感がないでもないです。
90年代でも五指に入る好きな曲。
50年後にも歌われていること間違いなしの超名曲!

それにしても、「even after you're gone」という歌詞の
goneの部分の歌い方が、声が、もう最高に好きで、
そこだけ繰り返しずっと聴いていたい気分の時があるほど。


Tr11:Don't
前の曲で盛り上がった反動の、とても静かな曲。
さらっと歌い、盛り上がりもないままに次の曲へ。


Tr12:Daddy
続いて同じような感じの静かな曲。
なんとなく、「北の国から」の挿入歌のような雰囲気も。
こちらもライヴ録音。


Tr13:Angel Standing By
小さい頃から音楽に囲まれて育った彼女。
これはまるで賛美歌のような美しさ。
そしてそれを歌うのは、透明感あふれる
まさに「エンジェル・ヴォイス」。
フォークの域を少し脱した、音楽性の広さを感じます。


Tr14:Amen
最後は、祈りを捧げるような神々しさがある曲。
或いは、世の中を憂うような深刻な響きの曲。
考えてみれば、「ベッドに戻ろう」という曲があるかと思えば、
こんな曲もあるというのが、一貫性がないというよりは、
その時の気持ちを素直に歌っている、と、とりたいですね。
思いの大きさに耐えられないかのごとく、
消え入るように曲が、アルバム本編が終わります。


06 かわいいコサメビタキ! (この写真のみトリミングしています)
PIECES OF YOU 「心のかけら」 ジュエル


ここから国内盤ボーナストラック

Tr15:Emily
映画「クロッシング・ガード」に提供した小品。
さびの部分はいい盛り上がりを見せます。
ちなみにその映画は俳優のショーン・ペンが監督で、
ペンはTr10のビデオクリップの監督もしていて、
その関係もあるのでしょう。
というか、当時付き合っていたという噂もあるのですが・・・


Tr16:Foolish Games (Edit)
そしてTr3のシングルバージョン。
この曲は同じ曲のヴォーカル違いが両方入っているので、
「私小説的な歌い方」と「ポップソング的な歌い方」の違いが、
はっきりと分かります。


余談。
ジュエルは、Heartをはじめとして、smartなど
「アー」という発音の後にtがつく言葉を歌う時、
その音が長音だと、「アーィト」と「ィ」が入るのが特徴です。

なんでそうなるんだろうと思い自分で歌って試してみると、
「アー」と発音している時に舌の奥で喉を狭くすると、
そういう音が出ることが分かり、納得。



国内盤とEU盤はこちらのジャケットで、
Tr10が新バージョンに指し替わっていますが
冒頭でアイーダが紹介してるもう1つのジャケットは
US盤及びカナダ盤で、Tr10は差し替わっておらず、
Foolish Gameの新バージョンも入っていません。

正直いうと、このアルバム、車には合いません。
新得からの遠征の帰りに、記事にするため聴きましたが、
曲調も大人しすぎるし、基本的には弾き語りなので、
音量が小さいのも合わない部分です。
ましてや、直前に聴いていたのが、やはり記事にした
ABBEY ROADで、十勝に合うなと思っていただけに・・・

もちろん家でじっくり聴きたいというアルバムではありますが、
落ち込んでいる時、なにか物事がうまくいかない時に、
心に寄り添い、なぐさめてくれる、そんなアルバムです。

ただ、彼女のアルバムがすべてそうかというと、そうでもなく、
ここから変わってゆき、4枚目(クリスマスアルバムを除く)になると、
え、なんでこんなに・・・というくらいにジュエルは変わりました。
しかし、「フォークシンガー」の根底の部分は
今でももちろん消えることはありません。
このアルバムは、新しいジュエルのアルバムが出る度に、
必ず聴き、原点を確認するために、数回繰り返し聴いています。

07 ツツジもあった
PIECES OF YOU 「心のかけら」 ジュエル

今回の写真は、
A公園で見つけた「小さな宝石たち」です。
といって、撮ってからもう1週間以上が経っていて、
もはや、少し季節に置いていかれた、という感じもしています。
春は早足ですね。







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Posted by guitarbird at 22:29 │ロックC-J

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