自然と音楽を愛する者

01


8月に誕生日を迎える友だちHにLPレコードを贈ることにしました。

きっかけはこの3月、ローリング・ストーンズのコンサートで
東京に行った際に、Hと会ったことでした。

コンサートの日の昼に会う約束をして、Hが神田神保町に
用事があるというのでその辺りで待ち合わせた後、
Hの車で秋葉原に行きました。

Hが最近レコードプレイヤーでLPを聴くことに凝っているのは、
昨年11月のポール・マッカートニーの際に家を訪れて知っていましたが、
3月の時は、中古オーディオショップに行こうと言い出して、
そこまで力が入っているのは意外でした。

その時、じゃあLP何枚か送るよと約束。
うちはレコードプレイヤーを置く場所がなくて出せないので、
今はLPを聴いていないから。

でも、やはり、僕もあれですね（笑）、聴かないとはいっても、
自分が買ったLPを手放してしまうのは、いささか気が引ける。
お金の面ではなく、やっぱり、愛着があるから。

というわけで3月から、中古LPを見る機会があれば、
友だちHに聴いてもらいたいLPを買い集めることにしました。

ただし、安いもの限定、300円、せいぜい500円まで。
というのも、Hは移り気で飽きっぽく、僕と反対で物にあまり
固執しないので、高いのを買ってもあまり意味がなさそうだから。
それに、贈っても、Hには合わない可能性もあるし。

それが昨日、お墓参りの時に訪れた郊外のブックオフで、
LPが108円で大量に売られていたので、11枚買いました。
さらに4枚、既にレコーズ・レコーズで買っていたものがあるので、
ちょうど来週誕生日だし、15枚で贈ることにしました。


02　詳細は後ほど


友だちHの音楽的趣向を書き出してみます。

・僕よりひとつ年上で洋楽を聴き始めたのは小学6年の1978年頃
・基本は70年代ソウル
・マーヴィン・ゲイがいちばん好き
・洋楽は好きで普通に広く聴く、見方によっては手あたり次第に
・ロックは聴けるものは聴くけれどロックが好きなわけじゃない
・ソフトロックは嫌いそう（確かめたことがない）
・ハードロックは聴かない、ヘヴィメタルは論外（笑う）
・1993年のポール・マッカートニーのコンサートに一緒に行った
・ビートルズには悪いことは言わない
・ビートルズは後期の方が好き
・ただしポール以外はそれほど好きじゃないらしい
・そのポールをもよく茶化してはいる
・ボブ・ディラン、ローリング・ストーンズ、ニール・ヤングは
　「ご免、興味を持ったことがないんだ」と3月に言っていた
・カントリー系やカントリーっぽい音使いが好きじゃない
・ジャズは聴く、割と好き（少なくとも僕より比率が高い）
・クラシックも聴くけれど頻度はかなり低い

友だちの音楽に対する姿勢

・自分で聴いてみないと気が済まない
・故に以前はLPCDよく買っていた
・しかし物に固執しないので飽きるとすぐに手放す
・気に入らなかったものも同様
・故に今でも所有しているものはかなり限られたものとなる
・音楽に対してちょっとひねた（素直じゃない）意見をよく言う
・僕が好きなアーティストの場合は僕がイラつくこともある
・しかし言うことは妙に的を射ている
・でも、好きなものは好き、いいものはいいと、後から割と素直に言う
・故に音楽に対しての考え方は参考になるし話を聞くのが楽しい
・それ以前に僕に対しては何でも平気で言う

今回はその15枚を紹介しますが、こんなことを書いたのは、
僕が店先で選ぶ時にそのことを頭に入れ、あいつの反応はどうかな
と思いながら見ていたからです。
いつも言うように、僕は、自分が好きな音楽を
他の人がどう感じるかを考えるのが好きなので。

では15枚、最後以外はABC順で紹介します。


03


BLOOD, SWEAT & TEARS
Blood, Sweat & Tears　(1968)

ブラッド・スウェット＆ティアーズはHもリアルタイムじゃないはずで、
僕も10年くらい前に初めてCDで聴きました。
でも、Spinning Wheelは僕も小さい頃に耳にした覚えがあるので、
知らないとしてもこれは何か感じるかな、と思い。
真面目な話、今回の中ではいちばん友だちに合うのではと。
これはレコレコで購入。


04


THIRD STAGE
Boston　(1986)

ボストンのこれ、僕はリアルタイムでLPを買いました。
でもHは当時もうロックは聴いてなかったんじゃないかな。
ハードロックは苦手だし、でもAmandaは気に入るか、いや
臭い、というかな・・・


05


TRUE COLORS
Cyndi Lauper　(1986)

これも僕は当時出てすぐに買いましたよ、輸入盤でしたが。
シンディにはかなり微妙な反応を見せるに違いないけれど、
それも込みで選んでみました。


06


ROCK N' SOUL PART I
Daryl Hall & John Oates　(1983)

ダリル・ホール＆ジョン・オーツは1つ違いだからもろリアルタイムで、
しかもソウル系が好きだからこれは、と最初はびびっと来た。
でも、そういえばHはホール＆オーツはどうだったっけ、思い出せない。
なんとなく「文句を言うけど好き」、じゃないかな。



07


OUT OF THE BLUE
Electric Light Orchestra　(1977)　

ELOのこれをHは当時買ってよく聴いたと話していた。
でも、もうLPは持っていないはずだから敢えて選びました。
ダブったら返してもらおう（笑）。
2枚組で108円は安い。


08


THE BEST OF EVERLY BROTHERS
The Everly Brothers

エヴァリー・ブラザースのこれはCD出ていないはずで、
商品として初めて見たアルバムです。
友だちに贈るのはなんだかもったいない気もするけれど（笑）、
曲は僕は全部知っているし、Hの反応を見たかった。
これがいちばん、Hが何というか予想ができない、楽しみですね。
レコレコ300円、掘り出し物といっていいかも。



09


YOU'RE ONLY LONELY
J.D.Souther　(1979)

先ほど「カントリーっぽい音は苦手」と書いたように、
Hはイーグルスも好きではない、その系統のJ.D.サウザー。
レコレコ店頭で見つけて迷いましたが、でもやはり
表題曲の力強さに賭けてみようかと。
まあ、その曲は知っているだろうけど。


10


FRONTIERS
Journey　(1982)

ジャーニーのこれを見るとHはまず小ばかにして笑うだろうなあ。
でも、当時は好きだったかもしれないし。


11


MAURICE WHITE
Maurice White　(1985)

♪あ～ぁ～ぁい　にぃ～い～どゅう～
この手の曲に対する反応はきっと素直じゃないはず（笑）。
でもアースは好きだし、これは持っていたのではないか。
モーリス・ホワイト懐かしい、と言うのは間違いない。


12


BUSINESS AS USUAL
Men At Work　(1981)

メン・アット・ワークは、懐かしい、だけで終わる可能性大・・・


13


SO
Peter Gabriel　(1986)

ピーター・ガブリエルのこの頃はもうロックは聴いていなかったのでは。
先入観なしに聴くと気に入るかな、ただエスニック要素がどうだろう。
ちなみに、今回の中で僕がいちばん好きなアルバムはこれですね。


14


GREATEST HITS
The Righteous Brothers

ライチャズ・ブラザースは僕もベスト盤CDしか持っていないけれど、
結構、気に入るのではないかな。
Unchained Melodyへの反応はいかに。


15


HYDRA
TOTO　(1979)

トトは「いいよね」を3回くらい言って終わるかな。
ロックという枠の中で見るとソフトだけど、ソウル側の人には
適度にハード、という位置かもしれない、トトは。


16


HEAVY WEATHER
Weather Report　(1977)

ウェザー・リポートは僕ではなくHの守備範囲。
逆に僕がCDを買って聴くと、どう思うかな（笑）。


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TCHAIKOVSKY:"THE NUTCRACKER"
RACHMANINOV:"SYMPHONIC DANCES"
Martha Argerich / Nicolas Economou

クラシックもたくさんあったんだけど、例えばワルターやリヒテルなど、
録音年代が古い＝デジタルではないものがほとんどで、
デジタル録音で僕も知っているとなるとこれしか見つからなかった。
クラシックはあと2枚ほどほしかったな。
まあ、現代最高のピアニストのマルタ・アルゲリッチだし、いいか。


18　ブックオフに向かう車の中のハウ、僕は後席から撮影


いかがでしたか！

結局は僕にとって「普通のロック」ばかりになり、
もう少し広げたかった、と言うのはあります。
ソウル系もモーリス・ホワイトしかなかったし、
ジャズ系も、あったけど、108円でいいのはなかった。

どういう反応を示すかを考えながら選ぶのは楽しかった。
まあでもこれは、古くからの友だちだからできることだし、
贈られても迷惑とは思わないだろうから、というわけで。

これだけ買って2000円くらい、結構重いですね。

ところで写真02は、モーリス・ホワイトのLPについていた
タワーレコードの値札、ビニールもはがしていない状態でしたが、
これが僕には懐かしかった。
僕もビニールはがさないままにしているし、今回の店のLPは
80年代が多かったから、僕やHと同年代の人かな。
ひとりが売ったとは限らないけど、でも、そう思いました。

ちなみにHはこのBLOGは見ていないので、記事で上げても
「サプライズ」は大丈夫、ばれないと思います。


さて、最後は窓辺の花とポーラの最新版を。

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