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2016年10月18日

Mr. Tambourine Man ボブ・ディラン

01
Mr. Tambourine Man ボブ・ディラン

◎Mr. Tambourine Man
▼ミスター・タンブリン・マン
☆Bob Dylan
★ボブ・ディラン


ボブ・ディラン「ノーベル文学賞」の話題を続けましょう。
今朝のニュースによれば、ノーベル賞委員会側は、
ボブ・ディランといまだ直接連絡が取れていない、
しかし近い関係者に話を通してあるので授賞式には
出てくれるものと信じている、という話。

ボブ・ディランらしいといえばらしいか。
でもマスコミは早くも
「ボブ・ディランが授賞式に来るかどうか!?」
を見世物にしようとしているきらいがあるように感じます。
盛り上げていけば、ボブ・ディランを知らない人でも
「あの(変な)歌手はノーベル賞授賞式に来るのかしら!?」
と話題になり、テレビ視聴率につながるかもしれないですからね。

本人にはそのつもりはなくても、結果として
周りが騒いで話題になるというのは、良くも悪くも
ボブ・ディランという人のスター性が表れていますね。

そういう人なんでしょうね、ボブ・ディランは。
僕としてはカンカン帽をかぶって授賞式に出てもらいたいです。

ノーベル文学賞受賞を機に、ボブ・ディランの音楽の
ストリーミングでしたか、要は聴かれる回数が急増したそうで、
これもファンとしては嬉しいところです。

今日は単純に、僕がボブ・ディランでいちばん好きな曲。
それがMr. Tambourine Manです。

歌メロがいい、歌詞がいい、まあこれに尽きますよね。
演奏はディランの弾き語りとハーモニカに後から
エレクトリックギターのささやくような音色が加えられただけの
シンプルなもので、歌メロと歌詞が自然と浮かび上がってくる。

曲についての補足説明をウィキペディアから引用します。
(あるんですね、日本のウィキにも)。

***

「ミスター・タンブリン・マン」とは、
フォーク・シンガーでありセッション・ギタリストだった
ブルース・ラングホーン(Bruce Langhorne)がモデルだという。
(中略)
彼が持っていたトルコのフレーム・ドラム(Frame Drum)の形が
タンブリンに似ていたことから、彼のことを
「ミスター・タンブリン・マン」と呼び、曲が生まれた。

歌詞の内容については、
詩神に霊感を与えてくれるように祈る歌であるという説や、
ドラッグ・ソングであるという説などがあるが、
この時期のディランの歌詞には、聴き手の体験に置き換えて
自由に解釈できる象徴性があることも指摘されており、
「ミスター・タンブリン・マン」はそのような性格を特によく示している。

***

そう、僕もドラッグソングだと思ったくちです。

「ミスター・タンブリン・マン」というのは、
頭の中がもやもやした人の気分をよくさせる人。
最初に歌詞を読んでそう思いました。
2番目のくだりに"I'm not sleepy"とありますが、僕は
ビートルズのI'm Only Sleepingに結びつけました。
それはジョン・レノンが不眠症になった様を描写した曲で、
"sleeping"というのは反語で実は眠れないわけであり、
寝たいという渇望を表したもの。
眠れないからクスリに、という図式は一緒なのかな、と。
ビートルズにクスリをすすめたのはディランだったそうですし。

また、「ミスター・タンブリン・マン」に呼びかけることで、
誰かに頼らざるを得ないような心境であることも察せられますが、
これもビートルズのDr. Robert、クスリを売っていた医師の話に
つながってゆきますね。

02
Mr. Tambourine Man ボブ・ディラン


もうひとつクスリを強く連想させるのが以下のくだり。

"Take me on a trip upon your magic swirling ship
 My senses have been stripped
 My hands can't feel to grip
 My toes too numb to step

 君の魔法のぐるぐる回る船で旅に連れて行ってくれ
 僕の感覚は生々しくなっている
 僕の手は何も掴むことができない
 僕の足は何も踏むことができない


"trip"がクスリの体験を表すこともビートルズの
Day Tripperで学んでいてそこと結びついたし、しかもそれが
「魔法の」「ぐるぐる回る(めまいがする)」船だなんて。
下3行の感覚が鋭敏になっている描写も然りで、
単純な僕はクスリの体験しか連想できなかったです。

この部分は今度はポール・マッカートニーが書いた
Got To Get You Into My Lifeを連想させられますが、
ここまで挙げたうち3曲が1966年のREVOLVERの曲であり、
Day Tripperも64年後半の曲であるというのは、
その少し前にビートルズがディランに出会い
影響を受けたことが彼らの中で熟してきて表現に至った、
と想像するに難くないですね。

次のくだりもそれっぽい。
"Then take me disappearin’ through
 the smoke rings of my mind"
頭の中にある煙の輪の中に消える。

そしてヴァースの最後の最後に出てくる1行が強烈
"Let me forget about today until tomorrow"
「今日のことは忘れさせてくれ、明日になるまでは」
いまこの瞬間だけを生きてゆきたい。
何があったのでしょうね。
どういった手法で忘れるのでしょうね。
含蓄のあるくだりです。

聴き終わると何か不安のようなものが残ります。
サビの"jingle jangle morning"騒がしい朝という表現も、
心が平静ではないことが想像されますし。

あ、もちろん僕はクスリの体験はないですよ!
あくまでも想像です。

そしてもちろんクスリの体験と決めつける必要もないし、
自分の気持ちに置き換えて解釈することもできます。
例えば残業が多くて疲れている、仲間とうまくいっていない、
などなど、日常生活で気持ちに余裕が持てなくなることは
誰にでもあるに違いないし、そこでクスリではなく
他のまっとうな手法で立ち直ろうとすればいいだけの話。

ウィキペディアではこの曲の特徴のひとつとして
「韻律の美しさ」を挙げていますが、期せずして
歌詞の中にも"rhyme"=韻律という単語が出てきていて、
これは"rhyme"というものをより印象付けるものだと思います。
ゆえにこの曲の歌詞は「文学的」というにはふさわしい。

そしてこの曲は歌メロがいい。
僕の声のレンジでは口ずさむのにちょうどいいこともあって、
昔からよく口ずさんでいます。
ただし、歌詞は全部は覚えていないので、口ずさめるのは
サビと1番、またサビ、そしてサビ、という感じですが(笑)。

特に僕が好きなのはサビのこの部分
"I'm not sleepy and there is no place I'm going to"
ここに2つの「小さいけれど妙に大好き」な部分が。

ひとつは"there is no..."の"is"だけ音を高く強調して歌うこと。
「今」であることを強調しているのかもしれないですが、
そうではなければたいてい"is"を強調することはない。
そこが新鮮で最初っからもう引き込まれました。

もうひとつが"I'm going to"の部分で"going to"と音を3つ
並べる上に最後の"to"がいわば「字余り」であること。
ディランの場合は歌詞を先に書くのでしょうけれど、
音に対して自由に解釈し使っているのがまた独特。
この曲はヴァースの部分で韻律を敢えて崩して歌い
変化をつけているのがまた印象的ですね。




Mr. Tambourine Man
Bob Dylan
(1965)

「タンブリン」といえばプリンスのTambourineも思い出す、
とまあこれは今回余談として軽く触れておきます。

記事を書いてみてやっぱり、僕がいちばん好きな
ボブ・ディランの曲はこれだと思い直しました。
歌詞をちゃんと覚えなきゃ。
別に人前で歌うとかそういうのではない、ただ覚えたい。
この齢で覚えるのは大変そうだな、しかも長いし。
書いて覚えるのがいちばんいいでしょうね、そして歌って。


03 
Mr. Tambourine Man ボブ・ディラン






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この記事へのコメント
こんにちは。さて、ボブ・ディラン氏は受賞会場に現れるでしょうかね。「ミスター・タンブリン・マン」は私もとても好きな曲でウォークマンに入っています。しかし歌詞の意味までは全くわかっていません。
Posted by 多摩NTの住人 at 2016年10月19日 08:04
多摩NTの住人さん、こんにちわ
ボブ・ディランほんと会場に現れるでしょうかね。
ぎりぎりまで連絡なくていきなり来るというのもディランらしいし、
やっぱり来ないというのもまたディランらしいと思います。
要はディランはその時の気分で変わる人、ですね(笑)。
この曲は大好きです。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2016年10月19日 14:34
今晩は。
先週、井上陽水コンサートへ行ってきました。
アコギ3本で、時の人ディランの曲も演奏してました。
Knockin' On Heaven's Door 「天国への扉」で私もこの曲好きなので嬉しかったです。
観客はほとんどが、50代以上なので歌の背景(本人も出てた映画の保安官を歌った曲)と訳詩を一応伝えてからの演奏でした。

陽水も、ディランに結構影響を受けてて、特に歌詞が凄くてやっぱり「天才」だと。
2歳年上の吉田拓郎の曲「りんご」をカヴァーして歌ったのは、ディラン繋がりかとも思いました。
二人とも当時、アコギ+ハーモニカスタイルの曲も多かったですから。
陽水が、影響うけて作った曲は「Just Fit」でと歌ってましたが、やっぱり詩と歌が自由で良かったです。

ぶらタモリのテーマ曲、「女神」と「瞬き」もフルコーラスで良かったけど、私が好きな
「Make Up Shadows」[とまどうペリカン]「嘘つきダイヤモンド」「氷の世界」を歌ってくれたのは、やはり嬉しかった。タウンでよく歌ってますから。

40年振りに土讃線に乗ったそうで、駅名「後免」にひっかけた「御免」を歌ったのも愛嬌でしたし、ブルーズ調の「映画へいこう」は、初めて聴き、歌いたいなと思うもカラオケには無いのでした。(笑)

金曜日に高知駅前ブックオフに、列車待ちで寄ると、the very best of bobdylan'70sを見つけ購入。
「Hurricane」[Watching The River Flow][Foever Young][Knockin' On Heaven's Door]等、やっぱりひっかかる、いい曲多いですね。

宿毛、あおりイカ一泊旅行の道中で聴いて行きましたが、その話は後日。
Posted by matsu at 2016年10月23日 23:06
matsuさん、おはようございます
井上陽水のコンサート楽しまれたようですね。
今のコンサートはやはりアーティストと観衆が思いを共有できる
というのがいいところなのだと書き込みを読んで思いました。
ボブ・ディランの話題もしたんですね。
私が行ったボブ・ディランのコンサートは意外とというか
私より若い人も結構いて、でも1割には満たなかったかな、
一方でディランと同世代くらいの人は意外と少なくて、
55~65歳くらいが多いという感じでした。
ディランの場合は客を無視して(笑)今歌いたい歌だけを
歌うので古い曲は数曲なのですが、その辺がディランは
まだまだ前に進んでいるのだと思いました。
と書いて、それはそれでいいし、陽水のようなコンサートもいいし、
結局コンサートって行って楽しむものだと思います。
今年はクラシックのコンサートに一度行きましたが、
どうやらそれ以外はコンサートに行くことはなさそうですが、
また何か機会があれば行きたいです。

ブックオフでディランのベスト盤見つけたんですね。
そうですね70年代も歌としていい曲多いですね。
メッセージ性とか社会性とか抜きで単に音楽として
アルバム単位で聴くなら70年代が充実していると思いますが、
それはローリング・ストーンズも同じなのは、1970年代
という時代なのだるうなと思います。
Posted by guitarbirdguitarbird at 2016年10月24日 09:20

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