お酒のCDジャケット写真集

guitarbird

2016年08月04日 22:12

01


CDジャケット写真を見て楽しむ記事です。

今回のお題
「お酒のジャケット写真集」

ジャケットにお酒が写ったもの、またはそれに関係すると
僕が判断したCDジャケットを集めてみました。

今回は17、いや18枚

早速行きます。


その1、本筋の前にいきなり逸れて

☆1枚目


JOHN BARLEYCORN MUST DIE
Traffic
(1970)

今回の記事を思いついたふたつのきっかけのひとつ。
(本来「きっかけ」はひとつかもしれないですが・・・)

トラフィックのこのアルバムタイトルにある
John Barleycornなる人物が、実はお酒を擬人化したもので、
英国民謡にもなっていることをさる本で知ったと読書の記事で
触れましたが、さらにこの表題曲はその民謡を
スティーヴ・ウィンウッドが編曲したものであることも分かりました。
スティーヴはお酒が嫌いなのかな。
或いは、お酒に悪い影響を受ける人が嫌いなのか・・・


☆2枚目


AGAINST THE GRAIN
Rory Gallagher
(1975)

ロリー・ギャラガーはいつも酒と一緒にいたことはあまりにも有名。
タイトルにある"grain"は、ウイスキーの原酒になる「グレイン」で、
ロリーは酒の誘惑に抗いながらギターを弾いている、
というのが僕がこのアルバムを買った時に思ったことでした。
酒は写っていないですが、でもロリーのギターとこの色遣い、
なんとなく大麦やウィスキーを連想させられませんか?
何より、そんなロリーはぜひ取り上げたかったのでした、はい。


☆3枚目


LIQUID SPIRIT
Gregory Porter
(2013)

グレゴリー・ポーター3作目のアルバム。
これもジャケットのどこにもお酒はないのですが、
「液体の魂」というタイトルが洒落てていいですよね。
"liquid"も"spirit"もそれだけでお酒を指す言葉だし、
(Hotel Californiaの歌詞でも"spirit"で魂とお酒をかけている)、
この方がどれだけ酒好きかが分かろうというもの。
もしかして体型が酒瓶に似ているから、なのかな・・・(笑)。



その2、片手に酒

☆4枚目


PEARL
Janis Joplin
(1971)

ジャニス・ジョプリンのこれ、今回いちばん有名なジャケットでしょう。
椅子に体を傾けるジャニスの手には何かの酒の瓶。
当然のごとく写真は生前に撮られたものでしょうけど、
酒と薬から離れられなかった彼女の死後に出されたこのアルバムに
この写真を選んだのは、多少きついユーモアと僕には感じられます。
もちろん、愛情と敬意を持って送りたかったのでしょうけど。


☆5枚目


BAD BOY
Ringo Starr
(1978)

海岸の椅子に座ってグラスを傾けるリンゴ・スター。
左手の指輪がリンゴであることを暗示するうまい写真ですが、
リンゴがアルコール依存症にかかっていたこと、そしてそんな自分を
「悪い子」と称するなど、こちらもなかなかユーモアきついですね。


☆6枚目


GN'R LIES
Guns N' Roses
(1988)

ガンズ&ローゼズが飛ぶ鳥を落とした頃に出た、デビュー前の
ライヴとアコースティックな新曲を集めた変則的アルバム。
この大きさでは分からないですが、右上のスラッシュの左手側に
酒の瓶が見えます(厳密には持っていないですが)。


☆7枚目


THE BEST OF VAN MORRISON VOL.3
Van Morrison
(2007)

ヴァン・モリソンの「レアリティーズ」的な編集盤ベストアルバム。
下の左から2枚目、レイ・チャールズと一緒の写真、
ヴァンさんは何かの瓶を持っていますが、酒ではなく
炭酸水かミネラルウォーターではないかと思われます。
でも、それだけで飲むのだろうか?
まあコンサートの後やステージでは水だけ飲むのもあるだろうけど、
きっとこれはその先を暗示しているのでは、と勝手に解釈しました。

ところで、その横にキャンディ・ダルファーの写真がありますが、
ヴァンさんよっぽど彼女のことが気に入ってたんだなあって。



その3、そこに酒がある

☆8枚目


REJUVENATION
The Meters
(1974)

4月のレコードストアデイでも出てきたミーターズの1枚。
家でレコードを聴きながらくつろぐ、そこにはやはり酒が欲しい。
で、テーブルにある青いお酒の瓶をよく見ると、写真01で
マーサと写っている魚の形をした瓶のように見えませんか。
違うかな・・・LPだともっとよく見えるのでしょうけど・・・
これ、イタリアのPesce Vino「ペシェ・ヴィーノ」という
銘柄のワインで、"pesce"はそのもの魚のこと。
面白くて買ったのですが、まさかこんな偶然があるとは嬉しい。
ちなみに「うお座」は"Pisces"で語源が同じなのでしょうね。


☆9枚目


A NIGHT ON THE TOWN
Rod Stewart
(1976)

ロッド・スチュワートがTonigth's The Nightで波に乗った1枚。
フランスの絵画みたいですが(よく分からないで言ってます)、
ロッドの左手、向かって右のテーブルにデキャンタとグラスが。
でもこれは水かもしれない(違うと思うけど)。


☆10枚目


BIGGER THAN BOTH OF US
Daryl Hall & John Oates
(1976)

ダリル・ホール&ジョン・オーツは自宅でミニセッション中かな。
テーブルにはワインとリッツ、洒落てますね。
だけど実際の商品を分かるようにジャケットに使っていいのかな。
と、ワインよりそちらの方が気になる。
ところで、ヤマザキパンとナビスコの提携解除により
ヤマザキナビスコという会社自体が来月なくなりますが、
リッツはそもそものモンデリーズ・ジャパンから販売されるということ。
リッツは好きなのでよかったですが、でも
ヤマザキナビスコ時代より高くなるのかな・・・
などとお酒からは大きく話が逸れましたが、でも
お酒のおともにリッツという人も多いでしょうね。

【2016年8月8日 補足】
ふと気づいた。
このアルバムにはRich Girlが入っていてNo.1ヒットになった。
だから"Ritz"、というこれは一種のだじゃれだったのだと。


☆11枚目


THE BOOTLEG SERIES VOL.9
 THE WITMARK DEMOS:1962-1964
Bob Dylan
(2009)

ボブ・ディランのブートレグシリーズより。
タイプライターに向かって作詞中、横にはやはりお酒が。
リアルですね。



その4、酒場という聖地

☆12枚目


MUSWELL HILLBILLIES
The Kinks
(1971)

酒場ジャケットといえばやっぱりキンクスのこれでしょう。
今回で僕がいちばん好きなアルバムはこれですね。
ロンドンのパブとアメリカ南部をつないだ「夢の酒場」。
Alcoholはほんとうに酔っぱらったような歌、最高。
順番が変わりますが、今回の銀賞とさせていただきます。


☆13枚目


NO REASON TO CRY
Eric Clapton
(1976)

エリック・クラプトンがザ・バンドの協力を得て作った1枚。
エリックが肘をかけたテーブルには(もちろん)お酒が。
これ最初エリックの自宅かと思ったのですが、よく見ると
後ろの大きな鏡にエリックの後ろ姿が写っている。
家といよりは店かな、と判断しました。


☆14枚目


IN THROUGH THE OUT DOOR
Led Zeppelin
(1979)

レッド・ツェッペリン事実上最後のアルバム。
LPで出た当時はジャケットごと紙袋に入っていて、
中の写真には5種類あり買って開けるまで分からないという
アイディアが当時(いろんな意味で)話題に。
CDではそのうち1種類、このデザインの写真が選ばれ、
他の4枚はブックレットの中に写真がありますが、
そのうちの1枚にはもっと酒の瓶が大きく写ったものも。



今回のアイディア賞

☆15枚目


COME TASTE THE BAND
Deep Purple
(1975)

今回のアイディア賞はディープ・パープル解散前最後のこれ。
リッチー・ブラックモア脱退にともないトミー・ボーリンが
参加した唯一のアルバムとなりましたが、ワイングラスに
メンバーの顔が写し(浮き)出されるという洒落たアートワーク。
しかしですね、なんでも斜めや下から見てしまう僕の悪い癖(笑)、
リッチーは無類の白ワイン好きで白ワインしか飲まないそうで、
そのリッチーがいなくなって赤ワインというのは、
リッチーへのあてつけなのだろうか、と・・・
そういう意味も込めてアイディア賞としました。



今回の金賞

☆16枚目


LIVING PROOF
Buddy Guy
(2010)

今回の金賞はバディ・ガイ。
バディ・ガイが醸造(密造?)する架空のウィスキー"whiskey"ラベル
というアイディア、いかにもウィスキーらしいデザインが素晴らしい。
"proof"はお酒の「度数」を表す言葉でもあり、酒を飲むことが
バディが生きている「証し」でもあるといダブルミーニングもいい。
しかも、750mlは当時75歳であったことも表していますが、
いい偶然ですね、普通ウィスキーは750ml入りだから。
Amazonで見つけてジャケット買いしたこのアルバムをきっかけに
ブルーズを普通に聴くようになった僕、感謝の意も込めて
今回の金賞とさせていただきました!
全体のイメージも「金」という感じがしますよね。



ボーナスディスク

☆17枚目


吉田類の『酒場放浪記』サウンドトラック

今回の記事を思いついたもうひとつのきっかけがこれ。
弟が買ったのでした。
内容はその通り、オープニングテーマ曲のEgyptian Fantasy、
エンディングのBad, Bad Whiskey他が収められ、
さらにその曲の吉田類ヴァージョンも。
番組を観てそれらの曲もすっかりお気に入りになったので、
CD1枚で手元に揃えられたのはよかったです。


【2016年8月5日 追加】

☆18枚目


SING IT AGAIN ROD
Rod Stewart
(1973)

ロッド・スチュワートがMERCURYを離れるに当たって作られた
このベスト盤、スコッチのロックが入ったグラスの向こうで
ロッドが微笑んでいますね、これもなかなか洒落てていい。
ロッドは何か他にもあったはずだと思いつつ、
やはり見落としていました。
ぽちわかやさん、ありがとうございます。


02


いかがでしたか!

意外とと少ない、と思いませんでしたか?
もちろん僕の見落としはあるでしょうけれど、
思ったほど多くない。

なんとなくですが、アルバムジャケットはやっぱり窓口であり、
最初に接するところだから、そこでお酒を大々的に出すのは
社会的にどうなのかという意識があるのかも、と。
だからリンゴ・スターのが余計に大胆だと感じますが。

今回は端っこにちょっと写ったものが結構ありますが、
そのような感じでどこかに写っていないかといろいろ探し、
ようやく17枚まで集まりました。
ガンズのはそれで発見したのですが、ローリング・ストーンズの
EXILE ON MAIN ST.なんてありそうなのになかったです。

さて、以前お酒の曲もまとめて記事にしていますが、
その記事「お酒を飲む曲を集めてみた」はこちらからどうぞ。


最後はお酒とはほとんど関係ないやつらの3ショットにて。


03


真夏日の1日でした。


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