最近買ったCDとレコードをさらりと2016年5月

guitarbird

2016年05月11日 18:29

01


最近買ったCDをさらりと紹介する記事です。
今回は特別にレコードもあります。

5月6月が新作新譜のラッシュとなっており、
今回は早めにこの記事を上げます。


☆1枚目


HITNRUN PHASE TWO
Prince
2016


今回はプリンスの新譜から紹介しないわけにはゆかない。
今作は、もしプリンスが80年代にいろいろなことを試さずに
ポップな音楽だけをやっていたらこうなっていたであろうという音。
というのはもちろんレトリックで、実際はプリンスがここまでいろいろな
ことを試したものが熟成されてこのかたちになったのでしょうけど、
80年代育ちには80年代を感じさせる音であるのは確かです。
1曲目Baltimoreのイントロなんて、絶対どこかで聴いたことがある
という感覚で最初から嬉しくなる。
ところでミネアポリスのプリンスがボルティモアを歌って大丈夫かな、
などとNFLファンとしては余計なことも思ってしまいますが(笑)。
5曲目Stareでは歌詞で"kiss"と歌った後、80年代のNo.1ヒット曲
Kissのイントロのギターが入るというお遊びも。
そして9曲目Screwdriverの異様なまでのポップさ、
"I'm your driver, you're my screw"と恥じらうように歌うプリンスに
胸がきゅんとなる、なんて自分で言うのも恥ずかしいけれど(笑)、
思わずそういう気持ちになってしまう音の響きと曲で気に入りました。
80年代からのファンにとっては嬉しい贈り物ではありますが、でも、
果たしてこれはプリンスがほんとにやりたかったことなのだろうかと
しばし悩む。
同窓会的に仲間内で盛り上がるプリンスというのも想像しがたい。
80年代にそれをやらなかったのがプリンスの偉大なところですが、
今の時代に80年代を懐かしく思い出させてくれるのは
プリンスの人間臭さなのかもしれない。

このアルバムがいいのは、聴いている瞬間は
「プリンスが死んだ」とはあまり思わないこと。
死を謳ったり示唆するような曲や音がなく、前向きに生きてゆこう、
毎日の生活は楽しいんだよ、というメッセージを感じる。
あたり前なのかもしれないけれど、でも、デヴィッド・ボウイの
遺作のことがあり、それとの対比で余計にそう感じてしまう。
プリンスというミュージシャンがこの世にいてよかったと、
現在形で思える、とても楽しいアルバムですね。

ところでこのアルバム、異様に音が大きい。
連装CDプレイヤーで続けて聴くとこれの時は音量を必ず下げる。
こんなに音が大きいCD初めて、というくらいです。
まあ、だからといって大きな問題ではないのですが、それが
わざとであればいかにもプリンスらしいいたずらだなぁ、と。



☆2枚目


360 DEGREES OF BILLY PAUL
Billy Paul
1972


ビリー・ポールが亡くなりました。享年81。
1970年代にフィラデルフィア「フィリー」ソウルを盛り上げたひとりで、
Me And Mrs. JonesをビルボードNo.1に送り込んだソウル歌手。
僕は聴いたことがなかったのですが、その曲はビルボードNo.1に
なった曲の逸話を集めた本で知っていたし、ビリー・ポールも、
さいたまのソウルマニア友だちMがよく話をしていました。
今回、亡くなられたのを機に、その曲を収めたこのアルバム、
リイシュー盤のCDを買って聴きました。
亡くなったミュージシャンの音楽を聴くことが一番の供養になる、と。
R.I.P.

件のMe And Mrs. Jones、1位になっただけあってもしかして
どこかで耳にしたことがあるかなと思いCDをかけると、残念、
おぼろげにでも耳にしたことがある記憶はなかった。
全体的にジャズっぽい雰囲気で、タイトルを歌うところで
声を張り上げて演奏が終わるのが印象的。
いかにもソウルが幸福だった時代の曲、といったところですね。

全体的には刑事ものの映画のサントラのような響き。
まあそれってカーティス・メイフィールドのイメージかもですが。
「こってり度」が予想よりも薄かったかな、意外と爽やか。
声質が鋭いのではなく拡散してゆくタイプだからかもしれない。
今回あらためて思ったのは、60年代後半から70年代前半は
ロックの楽曲をソウル風に楽しく趣向を凝らしてカヴァーするかが
流行っていた、そんな時代だったということ。
しかも今回は、キャロル・キングIt's Too Lateと
エルトン・ジョンYour Songという、シンガーソングライター時代の
定番中の定番を2曲も選んでいるのが興味深い。
どちらもAメロは大きく崩してイメージを変えていて、
Bメロつまりサビに来たところで「ああこの曲だったか」と思う、
もう完全に自分の曲にしている。
もう1曲アル・グリーンLet's Stay Togetherも歌ってますが、
こちらもテンポを落として形だけは「ねっとり度」が増しているけど、
アルの彼女の心をくすぐるような感触ではなく、
実直に言ってしまおう、といった心意気に聴こえるかな。
時代を強く感じる音であり、僕の中の洋楽ソウルのイメージ
そのままの音でした。

ところで、ビリー・ポールの訃報に接した瞬間、
僕は秋葉原のタワーレコードを思い出しました。
6年前東京に行った際に、Columbia系のソウル輸入盤CDが
1000円というワゴンがあり、中にこのCDもありました。
当時はソウル熱が盛り上がっていたこともあり、買おうかどうか
迷いましたが、リマスター盤が出るかもしれないと思い買わず。
代わりにビル・ウィザースのカーネギーホールのライヴを買いました。
爾来、ビリー・ポールといえばその時のことを思い出しますが、
買わなくても思い出になるという貴重な経験でもありました。
遅くなりましたが、結果として買い直すことなくリイシュー盤が
買えたので、これが僕の聴くタイミングだったのでしょう。



☆3枚目


IN YOUR EYES
George Benson
1983


ジョージ・ベンソン1080円シリーズをもう1枚買いました。
はい、今の自分はこの音が好きなのです。
アルバムとしては前回紹介したGIVE ME THE NIGHTの
次で20/20の3つ前の作品ということになります。
音楽としては前作のいい流れにありますが、今作は
アリフ・マーディンがほとんどの曲をプロデュースしていて、
前のクインシー・ジョーンズが(いい意味での)はったりを効かせた
サウンドとは違い、おとなしくじわじわと盛り上がる感じの音。
プロデューサーでこれだけ違うものなのだ、と実感しました。
かといって20/20ほど80年代ベッタリのサウンドではなくて、
80年代を経験していない(あるいは通過した)人には
入りやすいのではないかと、20/20と比べて思いました。
1曲目Feel Like Making Loveはどこかで聴いたことがある。
曲名は知らないけどジョージ・ベンソンの曲と知っていたもので、
CMの曲だったかな、或いはラジオやテレビで耳にしたのかも。
1曲目からとても懐かしくて気持ちが33年前に飛びました。
力強く歌うバラードの表題曲も、こちらはおぼろげながらも
聴いたことがあると思いましたが、そういう時代だったのでしょうね。
チャカ・カーンをフィーチャーしたLove Will Come Againの
作曲者にはアリフ・マーディンに加えて、元AWBにして
元ポール・マッカートニー・バンドのヘイミッシュ・スチュワート
の名前があるのがなんとも嬉しいじゃないですか。
今作もとても気に入りましたが、気づいていなかったけれど、
僕はどうやらジョージ・ベンソンが好きなようです。
この齢だから懐かしさもあるのでしょうね(笑)。



☆4枚目


STOLEN MOMENTS
John Hiatt
1990


今僕の中で密かな「流れ」にあるジョン・ハイアット。
弟が東京に行くと渋谷レコファンとディスクユニオン数店に行くのが
恒例で、僕が欲しい中古CDがあれば買ってきてもらいます。
今回のこれはレコファンで450円(!)の値札がついていたものが、
中古CDレコードを5枚以上買うと1枚あたり200円引きセール中で、
5枚買い(すべて今回紹介)、なんと250円で買えました。
状態もよく、1990年でCDの音質が良くなってきた頃のものでもあり、
お買い得でしたが、でもやはりジョン・ハイアット人気ないんだなあと・・・
それはともかく、うん、やっぱり僕はジョン・ハイアット大好き。
何がいいとか言われても答えられない。
曲も、歌も、声も、演奏も、音もみんな素直に受け入れてしまう。
ということを再確認しました。
僕は以前彼を「ムカシトカゲ」と表現しましたが、その通りで、
細かなサウンドの違い以外はいつの作品でもまったく変わらない。
良くない作品はない、どれもみな好きです。
しかしいくらムカシトカゲでも、生きてきた時代により音が微妙に
変わるのはむしろ人間として当然のこと。
このアルバムを聴いてまずこう思いました。
「当時はまだ真剣に大売れすることを考えていたんだな」
もう20年選手が近づいたものの、いまだ大ヒットには恵まれず、
一方で玄人好みのミュージシャンとして定着しつつあった。
CDの時代に音楽市場そのものが大きくなったこともあるでしょう。
グリン・ジョンズをプロデューサーに迎えた今作は、
音のメリハリがありしゃきっとしていて聴きやすい。
曲もいつものクオリティで、人の心を鷲掴みにはしないけれど、
なぜか後になってああいい曲だったんだと思い出す、というもの。
と書いてしまいましたが、なぜ大売れしないかはそこであって、
悲しいかな、ジョン・ハイアットがジョン・ハイアットである限り、
やはり大売れすることはないのだろうな、と。
今作も残念ながら最高61位でしたし、次作の僕が初めて買った
PERFECTLY GOOD GUITARも47位、以降最新作まで、
彼の「居場所」はその辺りで定着しました。
ジョン・ハイアットでもっとも順位が高いアルバムは、
2012年のMYSTIC PINBALLの39位、ですから。
まあそれでも、ファンとしては彼の音楽を聴けるのは幸せであり、
大売れは期待できなくてもCDを出し続けていられるのは、
彼自身も幸せなのではないかな、とも思います。

いつもいう、チャートで上位に来たからいい音楽であり、
低かったり入らなかったらよくないとはまったく思っていませんが、
チャートを通して聴く人の心が透けて見えるのが面白いのです。



☆5枚目


LIVE 1977 & 1979
Bad Company


バッド・カンパニーの公式ライヴアルバムがついに出ました。
正しくいえばポール・ロジャース脱退後や再結成後の
ライヴ盤は出ていますが、そうではない、「現役」の頃のものであり、
レーベルもCD盤面もSwan Song、これは嬉しいじゃないですか。
世の中ではあまり(ほとんど?)話題になっていないようですが、
バドカンのファンとしていえば、これは今年のロック界のいける
かなり大きなニュースなのです。
CD2枚組で、Disc1は1977年5月23日ヒューストン公演、
4作目のアルバムBURNIN' SKYを受けたツアーのもので、
そのアルバムからの曲が中心となっていいます。
そしてDisc2は1979年3月9日ロンドンのウェンブリー公演。
こちらは5作目DESOLATION ANGELESのツアーからですが、
Hey Joeのみ1979年6月26日ワシントン公演のものです。
インナースリーヴには1979年英国ツアーのパンフレットか
何かの宣伝写真があってこれがまた嬉しい。
CD1枚なので何曲かはカットしているかもしれないですが、
ライヴの雰囲気をたっぷりと味わうことができますね。
2枚で同じ曲はShooting StarとFeel Like Making Love
の2曲だけというのも嬉しいところですが、そうするために、
やはり何曲かカットしたのかなと思わなくもない。
あああとどちらにもサイモン・カークのDrum Soloがあります。
まあしかしそれは些細なことで、やっぱりバドカンいいですね。
演奏も歌もレコードとあまり変えていないのが何よりいい。
観客との一体感もあってその場が幸せそう。
そうそう音質は1枚目はまあまあで2枚目は少しいいかな。
2枚通して聴くと、最後の最後にCan't Get Enouoghが出てきて、
やっぱりこの曲のグルーヴ感と歌心は最高、となりますね。
個人的には、最も好きなアルバムRUN WITH THE PACK
からの曲が少ないのがちょっとだけ残念なところですが、だから
できれば続けてもう少し前のライヴも出してほしい、と(笑)。



☆6枚目


ANTONIN DVORAK : SLAVONIC DANCES
Nikolaus Harnoncourt
Chamber Orchestra of Europe
2002


クラシックも2枚、先ずは、先日亡くなられた
アーノンクールが手兵のヨーロッパ室内管弦楽団を振った
ドヴォルザーク「スラヴ舞曲集」。
アーノンクールの演奏はテンポが速いと前に触れましたが、
舞曲集であるこれはその速さが切れの鋭さにつながっていて
気持ちが舞い上がらざるを得ない高揚感があります。
1曲目のNo.1 Furiant (Presto)からもう気持ち掴まれます。
もちろんそういう速い曲ばかりではないのですが、これは
アーノンクールの中でもとりわけお気に入りの演奏になりましたね。
賑やかなので寝る前には聴けないのが難点ですが(笑)、
仕事から帰宅して元気づけにはとてもいい1枚です。

これも弟にレコファンで買ってきてもらった5枚の中の1枚ですが、
Amazonの中古にも出品されていて、ネットでは580円、
一方店頭では800円、ネットの方が安いことが分かりました。
ただ、Amazonの中古は送料257円が加算されるので、
それを考えると店頭価格の方が安いということになりますね。
ただし今回は5枚買うと200円引きだから600円で買えて、
結果としては安かったということになりました。

ところでレコファンは以前新宿や池袋など何軒かあり、
秋葉原にもあって東京にいた頃はよく行っていましたが、
今は店舗が渋谷と横浜だけになったようです。
CDが売れない時代だからとはいえ、寂しいですね。
せめて渋谷店は残ってもらいたい、東京の楽しみでもあるし。
弟に店の様子を聞いたところ、免税となっているため、
平日午後は外国人客が多かったとのことですが、そうか、
そういう道もあったのだと少しほっとしました。


さてここからは「5枚で200円引き」の残り3枚。
これが実はドーナツ盤ですが、それを紹介します。


☆7枚目


#9 Dream
John Lennon
1974


「夢の夢」

ビートルズとそのメンバーのシングル盤を集めています。
なんていきなり宣言してしまいましたが、中高生の頃に
中古ドーナツ盤を結構買っていて、ポールのは8割くらい
あるんじゃないかなというくらいに揃っています。
当時はものによっては1000円で3枚買えましたからね。
少し前、ここまで揃っているのだからいっそのこと今後少しずつ
買い集めて揃えようと、決意は大袈裟だけど、思いました。
ところがビートルズ関係のレコードは近年やはり
プレミアがつくようになり、ヒットしたもので500円以下、
1000円するのも珍しくなくなりました。
中古ドーナツ盤となると札幌では数店しかない上に少ない。
ブックオフでもLPはありますがシングルレコードは見たことがない。
だからやはり東京で買う、となりますね。
今回弟にレコファンで見てもらったところ、2枚ありました。

その1枚目がジョン・レノン「夢の夢」。
当時の定価500円ですが、これは1450円の200円引き。
ううん、ちょっとした出費ですかね。

シングルレコードは使われている写真も見ものですが、
これはジョンらしくていいスナップ写真ですね。
そして昔のドーナツ盤は「タタキ文句」も面白い。
書き出しましょう。

素敵な想い出も今は昔・・・
胸にしみわたるようなジョンの優しさあふれるロッカ・バラード!!
ジム・ケルトナー、ジェシー・エド・デイヴィス、
ニッキー・ホプキンス等が共演!


「ロッカ・バラード」という言葉は実に久し振りにきいた(笑)。
ジョンはまだまだ有名曲で持っていないのが多いですが、
高いんですよね、やっぱり、ポールよりも。



☆8枚目


Give Me Love (Give Me Peace On Earth)
George Harrison
1973


「ギヴ・ミー・ラヴ」

続いてジョージ・ハリスン2曲目のNo.1ヒット曲。
写真は「バングラデシュ・コンサート」のものでしょうきっと。
しかし顔がピンボケ気味なのが気になります。
「タタキ文句」はないのですが、「歌とギター・ジョージ・ハリスン」
という表記に時代を感じます。

ジョージは持っていないものの方が多いですが、
そもそも出回った数が少なくて集めるのは大変そうです。
これは750円の200円引き。



☆9枚目


Centerfold
The J. Geils Band
1981


「センターフォールド(堕ちた天使)」

最後はビートルズ関係以外のJ・ガイルズ・バンド。
"J"でジョン・レノンを探していた時にたまたまあったものだとか。
これが入ったアルバムFREEZE-FRAMEは、僕が
ビートルズ以外で初めて買った洋楽LPであり、
思い出も思い入れも愛着もとても深いのですが、
ドーナツ盤は持っていなかったので「記念買い」しました。
これは450円の200円引き。
こちらも「タタキ文句」を

No.1アメリカン・ハードのプライドがこの1枚に炸裂!!
話題の最新アルバムからやって来たこの興奮!!
全米No.1


そうか、Jガイルズ・バンドはアメリカン「ハード」だったんだ。
でもこの「ハード」の捉え方が今とは少し違う気もします。
それとこの曲は「堕ちた天使」が正式な邦題ではなく、
原題をカタカナ表記したものとの併記だったんですね。
それにしても懐かしすぎる、ということで今回は終わります。


02


いかがでしたか。

今日のA公園展望台の一本桜。
近寄ると何輪か花が残っているのですが、もう葉桜ですね。

先述の通り今月来月は新譜ラッシュである上、
旧譜でもまだ紹介しきれていないものがあるので、
6月にならないうちにまたこの記事を上げるかもしれません。


最後は昨日の3ショット、車に戻った1枚を。

03






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