Sweet Hitch-Hiker クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル

guitarbird

2015年12月21日 21:04

01


Sweet Hitch-Hiker
Creedence Clearwater Revival
スウィート・ヒッチハイカー
クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル
(1971)

今日は1曲の話です。

Sweet Hitch-Hiker 
クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル C.C.R.

先ずは曲からどうぞ




久し振り「笑う洋楽展」の話題。

先週土曜日のお題は「のりものあつまれ」
プロモに乗りものが出てくる作品を集めたもので、5曲の最初に紹介。
見事最優秀作品に選ばれました。
ちなみにその5曲は以下の通り。
☆Sweet Hitch-Hiker クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル
☆Volare アル・マルティーノ
☆I Got A Line On You スピリット
☆NOTHING'S GONNA STOP ME NOW サマンサ・フォックス
☆I I Could Turn Back Time シェール

ほんとうは長々と語りたいのですが、今回はC.C.R.に話を絞ります。

曲の話を先にすると、Sweet Hitch-Hikerは1971年、
彼らの最後のアルバムMARDI GRASから、
通算20枚目のシングルとしてリリース。
ビルボード誌最高6位とヒットしました。
意外なことにというか、かの「雨を見たかい」
Have You Ever Seen The Rainの8位よりも上でした。

番組では、曲が流れいる間、みうらじゅん氏が
このようなことを言っていました。
「C.C.R.はベスト盤で聴く方がいいよね」
それを聞いて、「あっ、やっぱりそうか」と。
僕も、実はそう思っていました。
ただ、僕は「アルバム至上主義者」だから、それをあまり言いたくない。
みうらじゅん氏も「泣く泣く」ベスト盤を買ったと話していて、
オリジナルアルバムを重視する姿勢は僕と同じで共感しました。
何だろう、妙な言い方だけど、ベスト盤がの方がいいというのは
なんだか負けたような気分になってしまうんですよね、愚かなことに。
ある曲を気に入りベスト盤買っても、結局、ほとんどの場合、
オリジナルアルバムも買い直すんですよね。

僕も、初めて聴いたC.C.R.は、19歳の時に買った
日本編集のベスト盤CDでした。
僕が最初に買った10枚に入る、ごく初期に買ったCD。
Have You Ever Seen The Rainをラジオで聴いてバンド名を覚えて
すぐにCDを買ったものですが、ほんとうに最初から最後まで
あまりにも素晴らしい曲ばかりで感動しました。

オリジナルアルバムは大学生になってから買い揃えましたが、
なんだろう、正直、期待がものすごく高かっただけに、
拍子抜けした部分はありました。
 
最初に買ったのはWILLIE & THE POOR BOYSでしたが、
これはある種のコンセプトアルバムだから、まだよかった、
こういう人たちなんだと分かったから。

でも、COSMO'S FACTORYはヒット曲も多くて期待が高かった分、
アルバムとして聴いて、「あれれっ???」で終わってしまいました。
曲と曲のつながりがあまりよくないんですよね。

Have You Ever Seen The Rainが入ったPENDULUMになると、
いい歌「も」あるというくらいでもう散漫。
Before You Accuse Meを知ったのが収穫だったくらいかな。

最後のMARDI GRASはトム・フォガティがいない上に曲も弱く、
誰が聴いてもこれが最後と思えるだろうという寂しさもありました。
「マルディグラ」というのはニューオーリンズのお祭りのことだと知って、
それだけですごく期待したものですが。
余談ですが、C.C.R.は2009年にPENDULUMまでの
6枚のリマスターリイシュー盤が出たのですが、
なぜか最後のMARDI GRASだけそのシリーズで再発されておらず、
ひとつ前のリマスターリイシュー盤が現時点での最終形となっています。
出ないのかな、抹殺された・・・!?・・・


02 今朝もほのかにフラッシュ撮影

 
閑話休題。
 
C.C.R.はベスト盤の方がいい理由を、みうら氏と安斎肇さんは、
シングル曲はいろんなスタイルがあるけれど
アルバムは同じような曲が並んでいるから、と話していました。

恐れ多いとは思いつつ、ここで僕が補足します。

C.C.R.の曲は基本的に3コード4コードで展開があまりなく単純で、
実際に曲の中で一度しか出てこないブリッジがある曲もほとんどない。
また曲のスタイルが違ってもアレンジは大きく変わることがないから、
単純に曲そのものの良さに左右されることが多い。
ジョン・フォガティほどの作曲家でもやはり
1枚のアルバムすべていい曲で埋めるのは難しい。

だからアルバムで聴くとどうしても曲の良し悪しだけに耳がいってしまう。
ベスト盤はヒット曲を集めているのだから当然、
良し悪しという判断にはならない、多少の好き嫌いはあっても。
ずっといい歌を聴いていられる。
 
もうひとつ、C.C.R.は、ほとんどのアルバムに
ジャムセッション風の長い曲が入っている。
これが引っかかるのではないかと思います。
Commotionのようにいい曲もあるし、マーヴィン・ゲイのカヴァー
I Heart It Through The Grape Vineなどは短くしてシングルヒットを
記録しているけれど、やはりアルバムで聴くと長い。
C.C.R.に長い曲は求められていないのかもしれない。

逆を言えば、C.C.R.は「ヒットシングル向きロックバンド」としては
最高級の存在なのではないかと、そこの部分は再評価しました。
その割に最高2位の曲が5曲もありながら、
No.1ヒットがないという悲劇のバンドなのですが。

というわけで、C.C.R.をこれから聴くという人に、
僕は迷わずベスト盤をおすすめします。
今回笑うを観てというのではなく、昔からそうでした。


03 僕の車は今犬の毛がひどくヒッチハイクには向きません・・・


Sweet Hitch-Hikerの話をもう一度。
 
僕が最初に聴いたベスト盤CDでは「雨を見たかい」の次に
入っていますが、僕はその曲が大好きなだけに、
ここに来てがくんと曲が落ちる、と感じていました。
だから先ほど僕は「意外にも」「雨を見たかい」より
チャートが上だったんだと書きました。

しかも、ベスト盤では最後にSomeday Never Comesで
大きな返し波に襲われしんみりと終わるんだけど、
この曲は名曲の間に挟まれてかわいそう、とすら思ったことも。

でも、番組で単独で聴くとやっぱり素晴らしい曲だった。
ジョン・フォガティの曲の特徴で、歌メロがきれいに流れ
耳について離れないですよね。
サビのところは無意識に口ずさんでしまう。
これぞ「ヒットチャートロック」の真髄といったところか。

ところでこれ、「スウィーティッチハイカー」に聴こえるのが
妙にかっこいいのですが、
"sweet"の"t"と"hitch"の"h"がくっついてそう聴こえるのでしょうね。

映像も、時代を反映していわゆる「ニューシネマ」風。
短いカットとコマ送りをつないでゆくもので、
番組の2人も「映像がいいよね」と話していました。
僕はこの映像は初めて観たのですが、そう思いました。
ただ、メンバー3人は顔のアップでしか写らなくて、
カウボーイハットのジョン・フォガティが一瞬誰だか分からなかった。
全体的に赤っぽいのが、なんとなくアメリカの土埃を感じさせます。

番組では、60歳を過ぎたジョン・フォガティは
今でもまだ大型バイクに乗ってみたい、
奥さんを後ろに乗せてドライブしたいと思っている、
という話が紹介されていました。
気持ちが若いですね、しかも奥さんをというのがいい
(奥さん若いのかもしれないけれど)。
ジョン・フォガティはなんとなく長生きしそうだな、と、
番組の数日前にたまたま思ったばかりだったので、
その話を聞いてほっとしました。
ただ、番組ではみうら氏と安斎さんは、
バイク乗ると事故起こすから危ないよと心配していましたが、
バイクに乗らないのであれば大丈夫かな(笑)。

でも、あれ、待てよ。
ジョン・フォガティ2004年のソロアルバム
DEJA VU ALL OVER AGAINのジャケットで、
ジョンはバイクに乗ってなかったか・・・!?
ただ「乗ってた」だけだったのか?
と思ってCDを取り出して見ると、バイクに暗い僕が見る限り、
「大型」バイクには見えない。
バイクには乗れるけれど、大型に乗ってみたい、ということのようですね。

余談ですが、僕はバイクは無理、自転車ですらまともに乗れないので・・・


 
というわけで今日のまとめ。
「C.C.R.はベスト盤で聴くのがいちばん」
かもしれない、と、アルバム至上主義者の僕は
敢えて付け加えておきますが(笑)。

いやあそれにしても、
「クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル」
という名前は自分で言っていてもカッコよくてしびれます(笑)。


最後は昨日の3ショットにて。

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