今月の読書2013年3月号

guitarbird

2013年03月29日 19:49

01


今朝のハウ、朝日を浴びて。

毎月恒例、今月の読書、今月は7冊

そんなのあり、とは言わないで・・・(笑)。

では早速。



★1冊目


続・体脂肪計タニタの社員食堂
タニタ
大和書房


正編に続いてブックオフで500円で購入。
今回は「赤ちょうちんレシピ」と題して、突き出し、もしくは
小鉢料理をまとめて取り上げているのがうれしい。
それは、僕が正編を読んだ時に感じた、主菜のレシピ本は
たくさんあるけれど、副菜のものはなかなかないので、定食という
かたちで副菜が取り上げられているところがありがたいという
声が、やはり正編の後で上がったのかもしれないですね。
もちろん即活用しています。
巻末に野菜の茹で時間をまとめた表があるのもうれしい。
僕はブロッコリーは茹で時間が短すぎたことが分かりましたが・・・
ただ、ひとつだけとっても不満なことが。
料理の写真が、主菜だけにピントが合って他はアウトフォーカス
のものが多く、イメージ写真としてはそれでいいかもしれないけれど、
レシピ本だからやはり隅々までピントが合った写真を使うべきでは。
テーブルフォトの本を読んだばかりだから余計にそう感じました。
さて、副菜を扱ったレシピ本、もっとないかな。



★2冊目


使える豚肉レシピ
柴田書店


書店に行くとレシピ本の棚の前をうろつくのが恒例化していますが、
これはそんな中で見つけた1冊。
装丁がいいですね、見た瞬間に豚肉レシピ本と直感しました。
版型もよくある雑誌のようなA4やB5ではなく、A5版というのも、
本を読むという気持ちにさせられてうれしい(笑)。
また、料理の写真はすべてカラーだけどレシピは白黒で、これは
コストを落とすためもあるでしょうけど、それ以上に本らしくていい。
もっとも、オールカラーに慣れた人には否かもしれないけれど。
肝心のレシピ、豚肉は僕もきわめてよく使う食材だけれど、
こんな食べ方、使い方があるのかと思うことばかり。
100のレシピすべて覚えられないけれど(食べない部位もあるし)、
傍らに置いておいて活用してゆきたいです。



★3冊目


使える鶏肉レシピ
柴田書店


なんと3冊連続レシピ本(笑)。
お察しの通り、豚肉を最初に店頭で見つけ、他にもないかと
探したところ、案の定あったので2冊同時購入。
実際に姉妹編として両方の本の巻末で紹介されています。
ただ、装丁としては豚ちゃんの圧勝ですね(笑)。
鶏肉は、むね肉を煮て犬たちのご飯に混ぜてあげている関係上、
よく買うけれど、もちろん人間も食べるわけで、例えばサラダなど、
鶏むね肉をもっと活用したい、そんな思いにも応えてくれる1冊です。



02


閑話休題、ヨーロッパトウヒの松ぼっくり



★4冊目


フィールドガイド日本のチョウ
日本チョウ類保全協会(編) 
誠文堂新光社


詳しくはこちらの記事をご覧ください。
図鑑以上に、自然について考えることの楽しさを味わえる本です。



★5冊目


ナショナル・ジオグラフィック プロの撮り方 露出を極める
ブライアン・ピーターソン 武田正紀/関利枝子(訳)
日経ナショナル・ジオグラフィック社


レシピ本と写真本は定番となっていますね(笑)。
これは、OM-Dをヨドバシで買い、せっかくだから、発生した
ポイントで写真本を1冊買おうと売り場に行って目に留まり即決。
ナショナル・ジオグラフィックの写真が好きで、Facebookでも
フィード購読をしていて、その点でも興味がありました。
撮り方についてのレクチャーには違いないですが、でも、日本の
「教科書」的な書き方ではなく、「一緒に考えよう」という姿勢が
伝わってきて、こちらもやってみようという気になりやすいですね。
またそれにより、同じ写真でも別の視点で見ることができました。
実際にここで見たことを実践して効果があるのも分かりましたし。
そもそも日本の写真とは何か感覚が違うのが分かります。
ただ、ひとつだけ、すごく気になる記述が。
著者の兄のアラスカの家で撮ったハクトウワシの写真の説明で、
庭に肉を置いておいた、というもの・・・
作例はネイチャーから夜景、街角、人物、スナップと多岐に渡り、
ネットではなく本で写真が見られるのはよかったところ。



03


今朝のA公園の風景

キヤノンEOS-7D EF24-105mmF4LIS、Avモード
シャッター速度1/40、f22、ISO100(Auto)、-1/3EV



★6冊目


人間的なアルファベット
丸谷才一
講談社文庫


丸谷さんが亡くなられて初めて出たエッセイものの文庫本。
鹿島茂氏の解説も追悼文的なものになっています。
丸谷さん曰く、これは「艶笑随筆」、つまりは性に関する話の本で、
アルファベットAからZまで単語をひとつ以上取り上げ、性的な
ジョークを交えながら人間の営みを観察してみようという本。
「人間的な」というのはもちろん比喩だ、とは本人の弁。
それにしても、今まで読んだ中でも丸谷さんは実はこういう話が
お好きなんだなと思っていたけれど、ここまで真っ直とは、丸谷さんが
お堅い文章を書く人というイメージがある人は、驚くに違いない。
しかし、丸谷さんの筆致にかかると、女性が読んでも笑って読める、
えげつなさとは無縁の、むしろ爽やかに読める1冊です。
丸谷さんは、参考にしたり引用した本があれば必ずそれに触れて
出版社まで記すのは、読書のガイドとしても役立つのがいい。
本を通して人々の知の世界を広げたいという意思を感じます。
それにしても、80歳を過ぎてこのようなことを考えていたのは、
やっぱり丸谷さんは人間が好きだったんだな、と。
あらためて、亡くなられたのが残念でなりません。
もちろん、これからも読み続けてゆきますよ。
ぜひ多くの人に読んでいただきたい1冊ですね。



★7冊目


不良定年
嵐山光三郎
ちくま文庫


嵐山光三郎の随筆は大好きで、丸谷さんの次くらいに、
古本を見つける度に買いますが、この本は最近行く先々の
ブックオフにほぼ必ずあり、きれいなものが出たので買いました。
定年はかつて「停年」と記されていたのを僕は知らなかった。
何でもオブラートに包んで表現する日本流の(悪しき)考えで
いつしか「定年」になったのだという、なるほど。
この話を書くと、この本の方向性がある程度見えるのではないかと。
定年してから悪い意味で常識的な人間として生きて死んでゆくな、
というのが、僕が強引に一言で要約したこの本の内容です。
ただ個人的には、最近、60歳以上の男性で交通マナーが悪い人が
多くなった、そこはどうか常識的になっていただきたいものだけど。
まあそれはともかく、ひとつ興味深い話を。
「自分に勝つ」ということが今は流行りのようになっているが
それはどうなのか、これは定年に限らず若者でも誰でもということで、
まずは、オリンピック選手が自分に勝っても勝負に負けたらだめだ、
選手は国を代表して行くのだから、というのは大納得。
最近は「自分に勝つと結果もついてくる」という言い方もありますが。
(ちなみにこの文庫は底本が2005年に刊行されています)。
さらに、禁酒で自分に勝つというのはどういうことだろうとの考察で、
社交的な意味が強い飲み会で、僕は禁酒しているのでウーロン茶で、
というのは自分に勝ったことにはならない、という。
「付き合いで1杯だけ飲む」、これが自分に勝つことだ、と、なるほど。
非常識に生きろと言いながら、実は常識を外してはならないという
このバランス感覚が嵐山さんは絶妙な人だと思いました。
俳句の心があるのもいいですね、自作のものもとても筋がいい。
そして文章のリズム感、展開が独特で、一気に読まされてしまう。
今回、丸谷さんのを読んで、もう1冊エッセイが読みたくなり、
丸谷さんでもいいんだけど他に、と本を積んである場所を見ると、
買ってあったこれが目に留まり読んだのでした。
嵐山さんも、丸谷さんともども、もっと読んでゆこう。


04


いかがでしたか!

なんて偉そうに(笑)。

春になり、雪が解け、夏鳥が来て、花が咲くと
読書量も減ってゆくのかもしれない。

と思うけど、4月は花と木々の葉はまだだから、
来月も同じくらい読んでゆきたい。



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