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2013年01月31日

LYNYRD SKYNYRD レイナード・スキナード

いつものように
写真へのコメントも
大歓迎です!


01
LYNYRD SKYNYRD レイナード・スキナード

LYNYRD SKYNYRD (pronounced 'leh-'nerd 'skin-'nerd)
レイナード・スキナード
 released in 1974

一昨日、レイナード・スキナード
Keyビリー・パウエル氏が亡くなった
という報に接しました。
自宅で倒れ、心臓の病気によるものではないかということです。
1970年代にデビューしたこのバンドはまだ存続しており、
パウエル氏はそのメンバーとして活躍していたようです。
R.I.P.

今夜は、パウエル氏が生涯を捧げたレイナード・スキナードの、
1974年の1stアルバムを取り上げることにしました。

このアルバムは、ビートルズとそのメンバーとZepを除いた(笑)、
1970年代の全ロックアルバムTop10に入るくらいに大好きで、
BLOGを始めてから、いつか記事にしようと思っていた1枚です。

レイナード・スキナードは、
オールマン・ブラザース・バンドと並ぶ
「サザンロック」の代表格でしょう。

サザンロックは、ブルーズやカントリーをはじめとして、
様々なアメリカ音楽の要素を色濃く反映して雰囲気を残した、
いかにもアメリカを感じさせるロック。
その音の特徴を、強引に短くまとめると
「ワイルドさ」「泥臭さ」「リズムの粘つき」「ウェットさ」「うねり」
だと思います。

スキナードの代表曲に、ロック聴きの間では大変有名な2曲、
Free BirdSweet Home Alabamaがありますが、
僕は知っていたのはその2曲だけで、30歳になるまでは
あまり聴こうと思ってはいませんでした。
特に嫌いだったとかそういうわけではなく、接点がなかったのと、
リマスター盤が出ていなかったのが大きかったかな。

しかし最初の接点、メタリカが、1998年の編集盤アルバム
GARAGE INC.において、彼らのTuesday's Goneをカバーしていて、
少し気になり始めました。
さらにはあの「9.11」でその曲が注目されて(詳細後述)、
ちょうどその頃にリマスター盤も出たこともあって、聴き始めました。

それまでは、まあこの手の音楽の「ワイルドさ」からして、
もっとガリガリとざわついて雑然とした響きの音を想像していました。

しかし、いざこのアルバムを聴くと、それがまったく逆で、
ワイルドでありながらシャープで、音がきめ細かくて「きれいな」、
きわめて耳に心地よい当たりの音を出していた
のには驚きました。
ほんと、むしろすっきりとした音で、荒いけど、粗くない音。
もちろん、線の細さもありません、くっきりとしっかりとした音。

それを可能にしたのが、
プロデューサーのアル・クーパーの存在でしょう。
アルは、自身もボブ・ディランなどのセッションを経験し、
(かの有名なLike A Rolling Stoneのオルガンは彼の演奏)、
自身が歌ったブラッド、スウェット&ティアーズを経て、
ソロでもアルバムを出しつつ、プロデューサーとしても才能を発揮。
彼は、さまざまなアメリカ音楽のよいエッセンスを活かしつつ
ポップで聴きやすくてカッコいい音を作る才に長けている人
で、
このアルバムは、BS&Tの1stとともにその魅力が最大限に発揮され、
アルが関わったこの2枚は、僕もとりわけのお気に入りですね。

このアルバムに戻って、このアルバムが「きれいに」聴こえるのは、
アルが、サザンロックの「じとっと」した中に、
微妙に乾いた感覚をまぶしたことが奏功しているように思います。

とにかく、ハードでソリッドでシャープでしかも荒い、
この音は聴いていて気分がすかっとしますね。
しかも、彼らは曲自体はかなりポップなものを書く人で、
それもよく生かされています。

もうひとつ、このアルバムは、あまりジャムっぽいところがなく、
要するにアドリブの要素を極力排し(と思われ)、
ギターソロも含めてきっちりと枠に収めて聴かせているのが、
僕のようなポップス上がりの人間には聴きやすい部分でした。
まあしかしそれは逆に、「計算ずく」ということでもあって、
スリルや面白みがないと感じる人もいらっしゃるかもしれません。

そして、このアルバムとは直接関係ない部分でもうひとつ感じるのは、
「ハードロック」と「ハードなロック」の違いです。
彼らは決してハードロックに分類されるものではないと思いますが、
僕が好んで聴く音楽の中ではかなりハードに攻めてくバンドで、
これより「ソフト」な音のHR/HMバンドはいくらでもあります(笑)。
まあ、ジャンルで聴くわけではないのですが、このハードさは、
僕が好きなタイプのハードなロックです!


02 雰囲気がない列車ですが・・・
LYNYRD SKYNYRD レイナード・スキナード


Tr1:I Ain't The One
★注目★
跳ねる、粘る、うねる、いきなりエンジン全開!
ギターリフと歌メロの絡みと間の取り方が最高にカッコよく、
ギターソロが適当に始まったように見えて
最後ユニゾンで収束するところなんか、カッコよすぎ。
ギター弾きならこんな風に弾いてみたい!
そしてレス・ポールの音がまたカッコよすぎる!
とにかくなんでもかんでもカッコいい曲。
僕は最初にこれを聴いた時、この曲が始まって5秒で、
「このアルバムは素晴らしいに違いない」と確信しましたが、
そういう点、1曲目としてもかなり秀でた曲です。
ただし、ロニー・ヴァン・ザンドのVoは
もっとストレートに攻めてくるものを予想していたのですが、
意外と「くねくねした」歌い方だったのが、ちょっと意外でした。
もちろん今は大好きですが。


Tr2:Tuesday's Gone
★名曲★
彼らを聴く直接のきっかけとなった曲。
メタリカのカバーについては話しましたが、もうひとつのきっかけの話。
あの「9.11」が起こったのが火曜日だったということで、
この曲は当時、「放送自粛曲リスト」入りになりましたが、それは、

 Tuesday's gone with the wind,
 My woman's gone with the wind


という歌詞があることが主な理由だったようです。
曲は割とシンプルなR&Bスタイルのワルツのバラードで、
鉄道で彼女の元を去るという、ブルーズにはよくある心象描写の曲。
(引用した歌詞では、彼女のほうが去っているように感じますが)。
イントロの旋律を雰囲気たっぷりに奏でる太い音のギター、
それを受け、曲の節目節目に出てくるエレクトリックギターの
アルペジオによる高音のキメのフレーズが、
まるで祈りの鐘を鳴らし続けているかのようで、とても印象的。
こんなにも雰囲気がある曲って、なかなかない。
もっというと、雰囲気だけで既に名曲のレベルに達している曲。
じっくり聴くと、涙ぐむことすらあります。
間奏のビリーのピアノも、物語をなぞるような名演。
放送自粛になったのですが、歌詞をよく噛み砕いて聴くと、
むしろ鎮魂にはいい曲じゃないかと思うのですが、どうだろう・・・
ちなみに僕は、どちらかを選べと言われれば、
Free birdよりもこっちを選びますね。
ワルツ好きだし、「てっちゃん」ソングだし(笑)。
真の名曲とはこのことですね。

ところでここで余談を付け加えますが、
Voのロニー・ヴァン・ザンドは、後のメンバーとともに、
このわずか3年後の1977年に飛行機事故に遭って亡くなります。
僕には、「9.11」による「放送自粛」という点では、
むしろこちらの事実のほうが、引っかかるものがあります。


Tr3:Gimme Three Steps
★佳曲★
打って変わって跳ねるように軽快でかなりポップな曲。
イントロから続く軽やかなギターと小気味よく動き回るベースは
まさに軽快にステップを踏む様子を表わしていて楽しい。
なお、歌詞に、興奮などで心が震える様子を表した

 Shaking like a leaf on tree

という部分があるのですが、これは
向こうでの慣用表現であることを後に知りました。


Tr4:Simple Man
ダイナミックかつ感傷的なR&B風バラードの内容は、
かつて母に「シンプルな人間になりなさい」と諭された、というもの。
大きなうねりに大きく包まれるダイナミックな曲。


03 フォルダを探すと、オジロワシが写った写真が出てきた・・・
LYNYRD SKYNYRD レイナード・スキナード


Tr5:Things Goin' On
今度はラグタイム風のいかにも楽しくて洒落た音作り。
ビリーのホンキートンク風のピアノが踊っています。
そしてこのラグタイム風の音というのは、当時、
1973年度オスカー受賞作品である映画『スティング』
サウンドトラックがヒットしていたことも、ちょっと頭をかすめます。


Tr6:Mississippi Kid
さらに雰囲気が(よいほうに)崩れ、思いっきりカントリーブルーズ。
アコースティックギターを下地に、スライドギターが舞い踊る。
ロニーのキザっぽい歌い方が面白くて効果的。
この曲のみアル・クーパーも作曲に関わっていますが、ほんと
柔軟取り混ぜたアメリカ音楽の魅力にひたることができるのは、
バンドの音楽性とともに、アルのセンスの良さもあるでしょう。
緩い曲を真ん中辺に2つ続けたのも、メリハリがあってよいです。


Tr7:Poison Whiskey
さて、目を覚ましたのか、
当たりが強くて粘つくハードなロックに戻って、
ラストの名曲に向けて盛り上げてゆくかのような雰囲気に。
ギターリフが強烈で、かつ、リズムギターもよい表情をつけています。
しかし曲が進むとホンキートンクピアノが踊り出し、
重たい中にも軽やかな雰囲気を醸し出すのは、酔ったからかな(笑)。
このウィスキーは、スコッチじゃいけません!
絶対に、バーボンかジャック・ダニエルズじゃなきゃ!!
と思って辞書をひくと、その通り、通常、
英国とカナダで醸造されたものはwhisky、
アメリカとアイルランドで醸造されたものはwhiskeyと綴る、
とあり、だから当たりでした(ほっ)。


Tr8:Free Bird
★超名曲★
ラストは名曲中の超名曲。
ゆったりとしたバラード調の曲は、ロック界の「至宝」。
教会風の荘重なオルガンで曲が幕を開けるところからして既に、
誰もがこれは名曲だと実感できるところでしょう。
ラストの、テンポアップした後に5分以上続く
ギターバトルのスリリングさは、
イーグルスHotel Californiaと双璧をなすものでしょう。
こうなったらもう陶酔するより他はない!
もちろん、ギターを支えるドラムスなども冴えている。
曲を終わらせるのにフェイドアウトしかやりようがなかったのも、
この場合は肯けるところです。
これも彼女の元を去って「鳥のように自由に」なるという曲ですが、
2つの名曲が同じようなモチーフなのは興味深いところです。

 And this bird you cannot change
 Lord knows, I can't change


大統領がChangeと言っている昨今ですが・・・(笑)・・・

ただ、ただし。
鳥好きの人間として言わせてもらえば、この曲の歌詞、
比喩としてはとてもよく分かるんですが・・・(以下略)・・・


なお、現行リマスター盤には、
5曲のデモバージョンが収録されていますが、その中で
Tr9:Mr. Bankerは、デモであることの緩さが逆に
雰囲気を盛り上げているカントリーブルーズで、聴かせてくれます。




いやぁ、ほんと、名盤、傑作、大好きです。
名曲が入ったアルバムというのも決して多くはない中で、
名曲が2曲も入ったアルバムというのは、そうざらにはないですし。

あまりにも大好きで、リンクにあるリマスター盤を買ってから、さらに、
旧盤CDを中古で見つけて買い、車に積んであるくらいですから(笑)。

ところでこのアルバムが面白いのは、
アルバムの正式タイトルが、いまだによく分からないことです。
CDの背に書いてあることをそのまま記すと
LYNYRD SKYNYRD (pronounced 'leh-'nerd 'skin-'nerd)
これを普通に解釈すると、前半の大文字の部分がバンド名、
後半の()の中がアルバムタイトル、となるはずです。
実際、Amazonのリンクは()内をタイトルとして表記しています。

ロックのバンド名は、BeatlesByrdsのように、
母音をひとつ変えて同じ発音にすることが多いですが、
このように母音をすべてyにしているというのも面白い例です。
しかしその結果、読み方が分かりにくくなったので、
わざわざ()書きで(レイナード・スキナードと発音する)と、
発音の仕方を説明している
、というわけです。
そうですよね、名前を読めて言えなければリクエストもしにくいし、
親切といえば親切なアルバム「タイトル」ですかね(笑)。

しかし、じゃあ、Amazonのリンクのように
それをタイトルにしていいのか? という疑問は拭えません。
僕はこのアルバムを普通にLYNYRD SKYNYRDと呼んでいますし、
この記事のタイトルもそうしました。

というわけで、jesse-edさん、
ビリー・パウエル氏追悼の意味を込めて、記事にしてみました。
記事のネタを提供していただき、ありがとうございます!
今日は朝から「空振り」だっただけ、余計にうれしかったです(笑)。

★☆

最後にあらためて
ビリー・パウエル氏
安らかにお眠りください






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Posted by guitarbird at 22:29 │ロックK-P

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