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2014年03月02日

UP R.E.M.

いつものように
写真へのコメントも
大歓迎です!


今まででいちばん短いアルバム記事のタイトルでしょうね(笑)。

R.E.M.の新譜が出るまであとひと月。
そろそろ落ち着かなくなる頃です・・・

01
UP R.E.M.

UP R.E.M. released in 1998

人間誰しも、
飽きるというか、「倦怠期」というか、
あると思うんです。


ビートルズが大好な僕も、中2で聴き始めて、
大学1年だから(1浪含め)、6年目くらいかな、
他のロックをむさぼるように聴き始めた頃には、
正直、あまり聴きたくはない、という時期がありました。

ただ僕の場合、幸運だったのは、
中学時代からの「ビートルズの親友」がいて、
彼は高卒で就職しましたが、一緒にドライブをするようになると、
その彼は車ではビートルズとジャーニーしか聴かなかったので、
ビートルズから離れるということはまったくなかったことです。

他に幾つか、マニアックな事情もありました。

そしてさらに僕の気持ちがぐいっと戻ったのは、
ちょうど心が離れかけた頃にビートルズのCDがリリースされ、
CDによって魅力を再発見した
、ということ。

後になって、心が離れていた時のことを「後悔」し、
自分がまるで裏切り者であるかのように感じたものです。

02 
UP R.E.M.

R.E.M.にもそんな時期はもちろんありましたが、
それがちょうど、このアルバムがリリースされた頃でした。


R.E.M.は、1989年にGREENのCDを買って聴き始め、
1990年のOUT OF TIMEで大好きになり、
1992年のAUTOMATIC FOR THE PEOPLE
ビートルズ、Zepの次に大きな存在となりました。
どこを契機とすればいいのか分からないですが、
でもひとまず1990年として数えると、
R.E.M.の場合、8年目に「倦怠期」が訪れています。

ついでにいうと、レッド・ツェッペリンにもありましたが、
これは、人間である以上仕方のないことなのだと僕は思います。

だからこのアルバム、第一印象が良くなく、
それどころか、リリース後すぐに聴かなくなりました。
それはある意味、大好きなR.E.M.に対して、
これ以上悪く思いたくない、という防衛でもあったのでしょう。
でも今にして思えば、やはり、後悔の念が・・・

03
UP R.E.M.

ただ、R.E.M.の場合、もうひとつ、
「倦怠期」が訪れた重要な理由があります。
そう、R.E.M.史上最も大きな出来事が。

ドラムスのビル・ベリーの脱退。

ショックでした。
あのひょうひょうとした味のあるビルがいなくなるなんて・・・

前のアルバム(そいえばまだ記事にしてなかった・・・)の後、
ビルは、主に体調面を理由に脱退してしまいました。
決して仲が悪くなったということではないのが、
ファンとしてはせめてもの救いでしたが、しかし一方、
病気ということで、心配も逆に増えました。

なお、ビルは、
一昨年発売されたI.R.S.時代のベスト盤の編集に参加し、
久しぶりに姿、というか名前を見せてくれて、ちょっと安心しました。

まあ、そんなこんなで、このアルバムは、
リリース後数年して、具体的にいえば次のアルバムが出てから
ようやく聴き込んだ、といういわくつきのアルバムです。

ファンとしてはほんとは、
そんな恥はさらしたくないのですが(笑)、
事実だから、これはしょうがないことです。

今は好きですよ、大好きですよ。

そして今、ここ数日、これを聴きたい気分でもあって。

そう、気分、気分です。
これを聴いて最初に思ったこと。
「なんて暗い、沈んだ、落ち込んだ音楽だろう・・・」
倦怠期にそれでは、心も離れるというものです。

しかし。
心が離れたようでいて実は、
これは、僕の心に近いものであったようです。

04
UP R.E.M.

Tr1:Airportman
空港の様子を音で表したもので、歌というよりは台詞が入った、
半分インストゥロメンタルの曲。
雰囲気はまさに空港そのもの、見事!
昨日、空港帰りの車でこのアルバムを聴いただけに、なおのこと!
だが、これが1曲目でいいのか?
リリース当時、一聴してそれが引っかかりました。
今でも引っかかってますが。


Tr2:Lotus
Tr1を前奏曲と考えると、実質これがアルバムオープニング。
しかし、これがこういう位置にあっていいのか!?
Tr1以上に僕は混乱し困惑しました。
重くて暗くて粘ついた「怨念の塊」みたいな曲・・・
僕は、アルバムの最初の曲は、基本的に、明るいか、
そうじゃなくても、ABBEY ROADCome Together
LED ZEPPELIN IIWhole Lotta Loveのように
攻撃的であって欲しいと思っています。
あ、そうか、この曲は、攻撃的ではあるか・・・


Tr3:Suspicion
打って変わって、少なくとも曲調は明るい、
前向きさを感じさせるソフトなバラードの佳曲。
これはいいね。和むし。
前の曲と並ぶと、和み効果絶大。
タイトルがネガティブな言葉ではあるけど、
それを楽しんでいるような気持ちの余裕も感じられます。


Tr4:Hope
これも明るくて前向きな、アップテンポの軽快な曲。
なぜか気分がいい朝に、いつもの通勤列車に乗って外を眺めると、
いつもとは少し違って魅力的な眺めに見える・・・
というようなイメージを、僕はこの曲に対してずっと持っています。
2曲続けて、彼らの優しい視線を感じます。


05
UP R.E.M.


Tr5:At My Most Beautiful
R.E.M.でもっとも美しい曲、と断言!
この曲はビデオクリップもあるんですが、
このアルバムの頃はもうMTVを観なくなっていたので、
そのビデオクリップの存在を知り、初めて観たのは、
3年前に彼らのビデオクリップ集のDVDを買った時でした。
この曲だけは最初から大好きでしたが、この曲に対して、
不器用だけどしっかりと前向きに生きている人を応援する、
みたいなイメージ
を持っていました。
そして、3年前にビデオクリップを観て驚きました。
まさにその通りの内容だったんです。
具体的にいうと、彼らがこの曲で使うチェロを演奏する人を
オーディションで募集するという設定の物語もので、
その1人の女性がオーディションに向かったところ、途中で転んだり
ひったくりに遭ったり喧嘩に巻き込まれたり車に泥をはねられたりと
さんざんな目に遭い、オーディションに遅刻してしまいます。
しかし彼ら、マイケル、ピーターとマイクは、遅れた彼女を待ち続け、
ほうほうの体でようやくやって来た彼女の演奏を聴いて気に入った、
そして彼女は颯爽と帰って行く、というもの。
彼らの温かさを最も感じる曲でもあり、名曲です!
今でも時々聴いていると涙が出そうになります。
そう、優しさは、美しさなんだ。


Tr6:The Apologist
と思ったところ、沈んだやるせない曲が・・・
もちろんアルバム全曲が同じイメージである必要はないけど、
この変わりようがまた、当時困惑した理由だった気がします。


Tr7:Sad Professor
彼らの音楽の特徴のひとつが「無邪気さ」だと思います。
いたずらっ子っぽい、しかし温かみがある眼差しで物事を見つめ、
それを明るい曲調で表現すると、まさに「無邪気」になります。
Tr4とこれが、今回では無邪気さを強く感じる曲で、ほっとします。
もちろん、皮肉たっぷりの視線も込めてますが。


Tr8:You're In The Air
これはTr5とは違った美しさを感じます。
ギターのアルペジオは、美しさを引き出すものですね。
ナイーヴさというか、耽美的というか。
切なさもまた、美しさでもあるんだなぁ。


Tr9:Walk Unafraid
このアルバムはそもそも、タイトルの言葉からして
不安な、沈んだ、重たい、暗い気持ちになるものが多いです。
「Un」afraidですが、これは強がっているようにしか聞こえない。
イントロのギターの音が、不安をさらにかきたてます。
そんなに弱さを見せてどうするんだ、って・・・


Tr10:Way Not Smile
フォーク弾き語り風に静かに始まり、だんだんと
ノイズも含めたいろいろな音で盛り上がる曲。
まさに「サウンド」という言葉がぴったりの音楽。
この曲だけ取り出すと明るく聞こえるけど、ここまでくると、
前向きなのかそうじゃないのか、もはや分からなくなります(笑)。
でも、次の曲へはうまくバトンを渡している気はします。


06
UP R.E.M.


Tr11:Daysleeper
いつもいう(笑)、ディラン風フォーク調のワルツ。
このアルバム最初のシングルカット曲。
昼間に寝ているという曲がいちばん明るいのは、これいかに(笑)。
ミュージシャンは生活サイクルが12時間ずれてるとはよく聞くけど、
こういう仕事だと、そういう気分になるんでしょうかね。
ただ、僕も以前はよく、夜中に友達とドライブしていましたが、
空が白み始めた頃のすがすがしさは、なんともいいものであり、
そういう点では、気持ちが入りやすい曲ではあります。
と思いつつ、今は逆に、鳥見で未明に起きることがよくあるので、
今もまた、そのすがすがしさがよく分かります(笑)。


Tr12:Diminished
そしてこの曲にトドメを刺す!
消えちゃうんですよ!!
失敗したり、、自分はダメな人間だなぁと思ったり、
或いは冷遇されたり、バカにされたり、無視されたりという時、
こんなにも気持ちに寄り添ってくれる曲はありません。
カタルシス度満点。
自己憐憫の塊。
よくもこんな心の底まで響く音楽を表現できるなぁ、と。
倦怠期に出遭ったからこそ、逆に強く響いてきました。
そしてやっぱり彼らとは離れられない、と思った曲でしょうね。
でもやっぱり美しい!
マイケルのささやくようなつぶやくような、そして悲しげな声。
ベースの音が、歌と同じくらいにいろいろ語ってくれます。
そして、こんなに悲しい響きのスライドギターもない!
さらには、一度終わったと思わせて、
マイケルの悲しげなつぶやきが戻ってくる・・・
それにしても、絶望というか、すっごく暗い曲で、
前向きでうまく行っている人には絶対におすすめできません(笑)。


Tr13:Parakeet
これ、実は、当初はTr12と区別がつかず、
一緒の曲だと思ってました・・・
でもこの2曲は明らかに、2つで1つという感じだと思います。
ヴァースの部分の頼りなさ、サビの部分の切なさ・・・
やっぱり、切なさもまた美しさなんだな。


Tr14:Falls To Climb
最後は、絶望の淵でようやく声を絞り出したような
強がりでもいいから前向きになろうという意図を示した曲。
救いを求めているようで、ある意味ゴスペルっぽい感じも。
バラードだけどバラードじゃない。
歌だけど歌じゃない・・・なんのこっちゃ!?
ロックもまたひとつの立派なエンターテイメントであり、
「商業芸術」であって、聴く人からお金を貰うものだから、
最後まで沈んでいるのは申し訳ないという、
これもまた彼らのひとつの優しさ、温かさだと思います。

ふぅ、ようやく終わった。



と書くと、あまりいい印象を持たれないかもしれませんね。
アルバムのジャケットも寒色系だし・・・

しかし僕は、最初は嫌がっていた、その部分がまさに
聴き込めば聴き込むほど大好きな部分にもなってきました。
いや、好きじゃないな、やっぱり(笑)。
自分と近しい部分、というべきかな。

僕は自信家でもないし、前向きではあるつもりだけど、
でも、前に進むために必要以上に立ち止まる人間です。
ミエでも空威張りでもはったりでもいいから、
もっと自分に自信を持ったほうがいいと思うこともあります。
もちろん思うだけですが。
そして時々、かなり落ち込みます。
誰にでもあることかもしれませんが。

そんな時にこのアルバムを聴くと、
自分の弱い部分を見せてくれる気がします。
自己憐憫は好きじゃないですが、しかし、
外に出さない形での自己憐憫はままあることで、
そんな気分の時には、彼らの優しさが身にしみます。
そして、そういう現実に向き合う勇気を与えられる気がします。
僕にとってR.E.M.は、その点だけに限れば、
もはやビートルズよりも大切な存在なのです。


もちろん、落ち込んだ時だけ聴くわけでもなく、
逆に曲に気持ちが深入りすることがないほど元気な時、
このアルバムは、表面的なサウンドは心地よい響きなので、
気分よく聴くことが出来ます。


ビリー・ジョエルI Go To Extremes
「異様にハイか極度にロウのどちらかで、中間はない」
という歌詞がありますが、
僕のこのアルバムへの思いは、まさにそんなところです。

07
UP R.E.M.

最後に余談ですが、これと前後して、
シャナイア・トウェインも、ピーター・ガブリエル
同じUPというタイトルのアルバムをリリースしています。
何かの偶然だとは思いますが、
それはもしかすると、時代の流れの中の言葉なのかもしれません。

このアルバムは特に、UPというタイトルもあって、
寒々しい青空がよく似合うと思います。
そこで今回の写真は、たまたま、2月のさる日に撮り、
いまだに使い道が見つからなかった青空の写真にしました。

08
UP R.E.M.

最後は、このアルバムの箱入り限定盤。

犬たちの鼻が2つありますが、何かいい臭いでもしたのかな(笑)。

さて、これを聴いて記事にまとめたし、
這い上がるとするか(笑)。

R.E.M.の新譜、早く聴きたいなぁ。






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Posted by guitarbird at 23:29 │R.E.M.

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